艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん   作:黒瀬夜明 リベイク

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EP58 決意の戦場へ

その日の夜19時。

「遅いな団長……どうかしたのかな?」

団長たちの帰りを待っていた皐月。弥生と文月、水無月は数時間前に帰って来てはいたが、瑞鳳たちは未だに帰ってきていなかった。そんな時だった。

「さっちん!団長たちから電話が来たよ!」

「ホントッ!?」

水無月が皐月の元にスマホを持ってきた。皐月は迷うことなくスマホを握りしめ、耳に当てた。しかしその数秒後、皐月は手を震わせながら驚愕の表情になった。やがて、一連の事件は月華団の全員に知れ渡った。そして、三日月にも……

「三日月……団長が………」

ベランダから外を眺めていた三日月は、水無月の口から発せられた言葉を静かに聞いていた。

 

その夜。ホテルの一室では、文月と長月、皐月の3人が揃って話し合っていた。しかし、室内はとてつもなく重い空気に包まれていた。

「どうしてなの団長。こんなところで……こんなところでっ」

「やめろ文月」

「でもっ!」

少し荒げた声をあげる文月を長月がいさめる。

「三日月の為って言ったじゃないか……倒れちゃったんじゃ、三日月の為にならないじゃないかっ………こんなんじゃ、ボクたちは………」

頭を押さえながら項垂れる皐月が口を開く。

「なら、次は私たちの番だ」

「長月!団長の最後の言葉、キミも聞いたでしょ?」

「わかっているッ!だが―――」

その時、部屋のドアが開き水無月が顔を出した。

「ね、ねぇ。さっちん、ふみちゃん、ながなが……」

「どうしたの水無月?」

「それが…三日月がみんなを集めてほしいって……」

「「「!?」」」

その場にいた全員がその言葉を聞き、肩をビクつかせた。

 

そして、三日月の居るベランダの前に集まった月華団メンバー。三日月は集まったメンバーに背を向けて、ただ曇った夜空を眺めていた。そして―――――

「……前に瑞鳳が言ってた。辿り着いた場所で、皆で馬鹿笑いしたいって……」

三日月は全員に背を向けながら口を開いた。

「……瑞鳳は帰ってこなかった。でも……私の中に、瑞鳳の命令がまだ生きている……

「「「っ!」」」

三日月の言葉を聞いたメンバー全員に電流が走る。すると三日月はメンバーに振り返って続ける。

「瑞鳳の命令が生きている……なら、私は全力でそれをやりますっ!……私の、瑞鳳の命令の邪魔をする人たちは……どこの誰だろうと、全力で倒すっ!」

 

 

何処の……誰でもですッ!!

 

 

三日月がそう言った時、強い風が空に走った。その風は、曇っていた空の雲を流し夜空に月を現せた。

「わかりました?………なら――――」

三日月は少し間を開け、言った。

 

 

 

 

負けを認めるまで戦って………命令を果たせっ!!

 

 

 

 

三日月の言葉を聞いたメンバーは、揃って肯定の言葉を口にした。そして、三日月の言葉に皐月は笑みを浮かべ思った。

(そうだね、三日月……止まるな。か………)

三日月は、左手をグッと握りしめた。

 

そして、彼女の背後の夜空には黄金色の満月が輝いていた。

 

その後、月華団のメンバーは夜通し交代しながら作業をしたが、残念ながら修理が間に合ったのガンプラは1つもなかった。結果として、準々決勝は三日月のガンダムバルバトスルプスレイトと、長月のガンダムグシオンセフティアリベイクフルシティの2機での出撃となった。そして試合開始1時間前となった午前9時、皐月が三日月と長月を呼んだ。

「ごめんよ三日月、長月。間に合わせられなくって……」

「謝らないでくれ皐月。私たちに任せてくれ」

「だから皐月は私たちにしっかり指示を出してくださいね!」

「……わかった!まっかせてよっ!」

「さて、そろそろ行くぞ」

「はい!」「うん!」

そして部屋を出ようと歩き出す3人。すると、三日月が水無月の眠っているソファの前を通った時、不意に水無月が目を覚ましたのだ。

「あれ?三日月、もう行くの?」

「あ、水無月。起こしちゃいました?すみません」

「ううん。大丈夫だよ三日月……ねぇ、三日月……」

水無月は心配そうな表情で三日月に何かを言いかけた。三日月が、なんですか?と尋ねると水無月はしばらく黙っていたが、やがてゆっくりと笑顔を作って口を開いた。

「無事に帰って来てね……」

「………」

三日月は水無月の言葉を聞いて少しだけ驚いたが、紺色のブレスレットが揺れる左腕を水無月に見せて言った。

「大丈夫ですよ!水無月のお守りが、きっと護ってくれますから!」

「………」

水無月は少し顔を赤くして、うん!と言ったのだった。

 

そして、遂にバトルが始まろうとしていた。バトル会場は一層に盛り上がりを見せていた。そして会場の中央に、三日月と長月、皐月の3人と、暁と響、そして何故か全く見ず知らずの黒髪の男が1人立っていた。

「あれ?暁ちゃん。その人、どうしたの?」

「今日急に入部させてほしいって言って来た人なの!断るのもレディらしくないから、喜んで入部させてあげたのよ!」

「私は反対したんだが、暁がどうしてもと言ったのでな……」

久条純一(くじょうじゅんいち)と言います。よろしく頼みます」

「あはは……どうも」

響の言葉を聞いて苦笑する皐月。だが、三日月と長月は既に臨戦態勢だった。

「なるほど。数ではこちらが不利と言うわけだな……だが、負けるわけにはいかない!」

「はい!私たちは負けません!絶対に―――」

(絶対に辿り着くんだ……私たちの…本当の居場所にっ!)

「Gun-pla Battle combat mode Stand up!Mode damage level set to A.Please set your GP base.」

システムが起動し、ダメージレベルが設定されて3人がGPベースをセットする。

「Begining Plavsky particle dispersal.Field 02 Desert.」

プラフスキー粒子が放出され、荒野のフィールドが形成される。

「Please set year Gun-pla.」

6人がそれぞれのガンプラを台座にセットする。システムがガンプラを読み込み、メインカメラが発光する。

「Battle Start!」

ガンプラが発進体制になり、発進していく。

「暁。アカツキ・ハイペリオンマスター、出撃します!」

「響。ガンダム・ヴェールフェニックス、出撃する」

「久条純一。イオグレイズ、出ます!」

種守中学プラスαが出撃していった。一方の三日月たちは―――

「本当は私1人でやるつもりだったから、長月もよかったのに……」

「言ってくれるな三日月…妹が戦っているのに、私が退けるか!」

長月の言葉に小さく笑った三日月。

「じゃあ足引っ張らないでくださいよね?」

「おまっ!?…………これ終わっても一緒に帰ってやらないからな!」

三日月の言葉に複雑な気持ちになる長月。そして――――

「ふぅぅぅ……長月!ガンダムグシオンセフティアリベイクフルシティ!!」

「三日月!ガンダムバルバトスルプスレイト!!」

2人が自身のガンプラの名を叫び――――

 

 

 

行くぞっ!!

 

 

 

2人同時にそう言うと、2機のガンプラのメインカメラが再度発光した。三日月のガンダムバルバトスルプスレイトと、長月のガンダムグシオンセフティアリベイクフルシティが荒野に向かって飛び立った。

 

続く




いつも「艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん」を読んでいただきありがとうございます!

さて、次回の投稿は「来年1月の2週目」とさせていただきます。何卒、ご了承ください。

少し早いですが、今年1年間ありがとうございました!来年もどうかよろしくお願いいたします。それでは良いお年を!!
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