艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん 作:黒瀬夜明 リベイク
瑞鶴たちと別れた電たちは今度は対CPU戦のエリアへ足を運んだ。すると早速、時雨が最上を見つけた。
「最上!久しぶりだね」
「時雨じゃないか!久しぶりだね…地区予選以来だっけ?」
「うん。最上も、深海提督に声を掛けられたの?」
「まあね!でも、僕だけじゃないよ。綾波ちゃんも来てるし、それに―――」
「イエーイ!完全勝利じゃーん!」
近くにあったバトル台の操縦スペースから薄緑色のセミロングの髪を左耳上あたりで鉄色のヘアピンで一部纏めた、白フリルの裏地が入った薄茶色のスカートと茶色のニーソックスを穿いた黄緑がかった目の少女が両腕をめいいっぱい上に突き上げて出て来た。
「勿論ですわ!私と鈴谷のコンビネーションは完璧ですもの!」
そしてその隣の操縦スペースから、栗色の髪をポニーテールに纏め、白いカッターシャツの上にブラウンのカーディガンを着てその上に茶色のブレザーを羽織り、白フリルの裏地が入った薄茶色のスカートと茶色のニーソックスを穿いた緑色の目をした少女がエッヘン!と胸に手を当てて出て来た。
「あ!鈴谷さんと熊野さんっぽい!」
「うん。あの2人も来てるし―――」
「おーいモガミーン!」
すると今度は製作ブースの方から、黒い前髪を七三分けにし赤いリボンでツインテールに束ねて臙脂色のセーラー服を着てプリーツスカートを穿いた少女が走ってきた。
「あんまり走ると危ないよ三隈ー」
(それ、君が言うかな…最上…)
走ってきた少女「三隈」は最上の前に来ると右手を前に出し、掌に乗せた物を見せた。
「出来ましたわ!モガミンのガンプラに装備する新しい武器!」
三隈の掌に乗っていたのは折り畳まれた状態のグレーの剣と、同じく折り畳まれたグレーのビームランチャーだった。
「ありがとうね三隈!」
「これくらいお安い御用ですわモガミン!」
「三隈さん。こんにちはっぽい!」
「こんにちはなのです!」
「こんにちは三隈さん」
「あら、電さんに時雨さん、夕立さん。こんにちは!」
「あれ?最上に三隈じゃん!こんなとこで何してんさー?」
すると、薄緑の髪の少女「鈴谷」と栗色の髪の少女「熊野」がバトルを終えてやって来た。
「鈴谷さん、熊野さん。こんにちはっぽい!」
「こんにちは鈴谷さん、熊野さん」
「おー!時雨に夕立じゃーん!ひっさしぶりだねー!」
「お久しぶりですわ!時雨さん夕立さん」
時雨と夕立の2人にハツラツとした挨拶を返す鈴谷と、お淑やかに挨拶をした熊野。すると、鈴谷が時雨と夕立の隣に立っている電に気づいた。
「へー!深海提督から聞いてたけど、ホントに真っ白じゃん!」
「電なのです!よ、よろしくお願いしますのです!」
「うんうん!ガチの深海棲艦と違って気持ち悪くないし、むしろこの電ちゃん可愛いっしょー!」
「鈴谷のセンスが言っているのですもの、間違いありませんわ!私もおしゃれと思いましてよ!」
「え?えへへ、電ちょっと嬉しいのです!」
鈴谷の言葉を聞いて笑顔になる電。
「んじゃ、鈴谷たちはさっき手に入れたパーツを成形しに行ってくるから、まったねー!」
そう言って鈴谷と熊野は成形機に歩いていった。すると最上も、僕たちも行こっか。と言うと時雨たちに手を振ってその場を後にした。電たちも手を振り返し、最上たちと別れた。そして、更に歩き出そうとした時だった。
「天津風ちゃんの作った新しいガンプラ、はっやーい!早すぎー!」
これまた電たちがどこかで聞いた声が聞こえてきた。電が声のする方に目を向けると、そこにはバトル台に向かう島風と天津風の姿があった。電は2人の方へと歩いていき、そして声を掛けた。
「島風ちゃん、天津風ちゃん、久しぶりなのです!」
「オウッ!電ちゃんだ!ひっさしぶりー!」
「久しぶりね電!あ、電がいるってことは…」
「夕立たちもいるっぽい!」
「夕立ちゃんに時雨ちゃん!ひっさしぶりだねー!」
「うん。久しぶり!さっき金剛さんに会ったよ。元気そうだね!」
すると島風は、バトル台の上に立つ1つのガンプラを取って電たちに見せた。
「ねえ見てよこのガンプラ!天津風ちゃんが作った島風の新しいガンプラ!とっても早いんだよ!早すぎて、島風まだ乗りこなせてないんだよ!」
島風の手に握られた、黒とグレー、白で塗装された鋭利な頭部のアンテナ、下へ向かって伸びたバインダーの付いた両肩アーマーと、左腰にビームソード、そして背中に大型化したファトゥム-01背負った。巨大なランスと、中央に金色の十字が象られた細長い六角形のシールドを装備したガンプラ。
「ジャスティスガンダムベースのガンプラかぁ……」
「ええ。地区予選で使ったウィンドガンダムの後継機のつもりよ。名前は「ガンダムウィンドジャスティス」見た目はちょっとガンダムジャスティスナイトに似てるけど、使ったのは普通のジャスティスガンダムね」
「それにしても大きなランスっぽい!前のウィンドガンダムと違って、今度は格闘がメインっぽい?」
「うん!天津風ちゃんにお願いしたんだ!」
「ファトゥムに乗ってランスで突撃…まるで西洋の騎士みたいなのです!」
「まあ、あながち間違いじゃないわ!……さて、島風!練習を再開しましょ!」
「うん!きっと乗りこなしてみせるよ!電ちゃん、時雨ちゃん、夕立ちゃん。またねー!」
島風と天津風は再びバトル台に向かった。すると、島風たちと入れ違いでバトルが終了した台があった。そこに立っていたのは、大和と武蔵だった。
「あ!大和さんと武蔵さんなのです!」
電は大和と武蔵の元へ向かって走っていった。
「どうだ大和。感覚は取り戻せてきたか?」
「ええ。久しぶりのガンプラバトルだったけど、何とか行けそうね」
「大和さん、武蔵さん!お久しぶりなのです!」
大和と武蔵の背後から電が元気よく挨拶をする。2人は電に気づくと振り返り、笑顔を作って挨拶を返した。
「電さん久しぶりですね!この前は、ありがとうございます!」
「久しぶりだな電。深海提督から聞いてはいたが、本当に髪と肌が白くなったんだな」
「あ、はい……」
「おっと、すまないな電。私としたことが軽率だった許せ」
「ううん。電は大丈夫なのです!」
すると追いついてきた時雨と夕立、深海がその場に現れた。
「大和さん、武蔵さん。しばらくぶりだね」
「うん!合宿の時はお世話になったっぽい!」
「時雨さん、夕立さん。久しぶりですね。元気そうで何よりです」
「それに深海もいるじゃないか。ははは!元気そうだな!」
武蔵はニッと笑いながら深海の頭をわしゃわしゃと撫でた。深海はムッとした表情になると、武蔵の手を掴んでいった。
「やめろ。前から言ってるが、俺はお前の息子でも弟でもないんだぞ」
「あははは!すまんすまん!なら、頑張って背を伸ばすことだ!」
「知ってて言ってるだろ…まったく、お前はここに居た頃から何も変わってないな」
深海は呆れ気味に呟いた。すると時雨が武蔵に尋ねた。
「え?武蔵さんって深海提督の鎮守府出身なの?」
「まあな。
「ええ。最初は誰も信じない、触れた物全てを斬ってしまう刃物のような人でしたけど私は、深海提督に色々とお世話になりました」
「何なら今から過去話でもしてやろうか?」
武蔵がそう言った時、深海がとてつもない殺気を放った。
「………」
それに気づいた武蔵は、すまなかった。と真面目に謝っていた。
(み、深海提督さん。めちゃくちゃ怖いっぽい!!)
これ程の殺気は、夕立も感じたことはなかった為、思わず身震えをしていた。時雨は慌てて話題を逸らす。
「そ、そう言えば、旅館の方は大丈夫なの?」
「お、おう!安心しろ、私が明日戻るからな!問題はないぞ!」
「な、なら大丈夫なのでしゅ!あ、噛んじゃったのです!」
「大丈夫ですか電さん!?」
「ゆ、夕立!じゅ、ジュース買ってくるっぽい!」
「……お前ら、少しは落ち着け…俺はもう怒ってないぞ?」
深海のその言葉を聞いた全員が一斉に胸を撫で下ろした。
「お!大和に武蔵じゃねぇか!こんなとこで何してんだよ!」
すると、電たちの背後から天龍、龍田、木曽の3人が歩いてきた。
「天龍さん、龍田さん、木曽さん!なんでここに居るっぽい!?」
天龍の声を聴き、振り返った夕立が3人に尋ねた。
「おお!お前ら、久しぶりだなぁ!元気そうじゃねえか!」
「久しぶりねぇ~全国大会、とっても惜しかったわね~」
「天龍さんたちも深海提督の呼びかけられたのかい?」
「いや、俺たちもそこにいる大和と武蔵と同じ、ここの出身なんだ」
木曾の返答に驚く時雨と夕立は同時に、え!?と声をあげた。
「そういや言ってなかったなこの事!ま、気にすんな!」
「深海提督の計らいなのよ~言わなかったことは謝るわ~」
「変に注目を浴びるよりはマシと思ってな…「戦争を終わらせた英雄の鎮守府所属の艦娘」なんて世間から言われてたからな。終戦からしばらくは…」
「まあ、そのおかげで俺たちは普通の生活が出来てたってわけだ」
「そ、そうだったんだ…」
4人の話を聞いた時雨と夕立、電は完全の呆気取られていた。すると天龍が電に目を合わせていった。
「それはそうと、あん時からかなり腕を上げたんだな電。後で一勝負付き合えよ?」
「は、はい!」
「んじゃ、また後でなお前ら!」
そう言って天龍たちはその場を後にした。
「じゃあ、私たちもこれで」
「ああ。またな電、時雨、夕立」
それに続いて大和と武蔵もその場を後にした。すると、大和たちと入れ違うようにCPU戦エリアに入ってきた者がいた。
「あ!時雨、久しぶり!」
「秋月!それに初月に、涼月、防空棲姫!」
「久しぶりだね。準々決勝の日以来か」
「え?時雨いつの間に秋月たちと会ってたっぽい?」
「あ、えっと…深海提督に相談しに行った時に、ね」
「そ、そうだったのですか!」
そして、3人の隣に立っていた深海に気づいた涼月。すると涼月は深海に向かって頭を下げた。
「深海提督、この度は私たちの事を匿っていただき、本当にありがとうございます」
「お礼を言われることはしていない。お前たちが気にする事じゃない」
「そんなことないです!深海提督には感謝してもし切れません!秋月からもお礼を言わせてください!」
「僕からも言わせてくれ。ありがとう」
「私も、秋月たちをマスター…いや吹雪から守ってくれて、感謝しているんだ。ありがとう」
秋月たち4人から一斉に頭を下げられ、流石の深海も後頭部をポリポリと掻くことしか出来なかった。
「そこまで言われたら、受け取らない方が悪いな…どういたしまして」
「ありがとうございます!」
秋月はそう言ってもう1度頭を下げた。もういいぞ?と深海は少しだけ困惑して言った。すると深海が、ある事を思い出して言った。
「防空棲姫。お前に言っておかないといけないことがあったな。駆逐棲姫もここに来ている。挨拶しに行ってやれ」
「駆逐棲姫がか!?…わ、わかった。後で行ってくる」
「それと、お前たちにあの写真を渡した白いフード…白雪もいる。後で白雪にもお礼を言っておけよ」
秋月は、はい!と元気よく言った。
続く