艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん   作:黒瀬夜明 リベイク

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EP78 集いし者たち(中の中編)

その後、電たちは秋月たちと別れ今度は対人戦専用エリアに向かった。すると早速、電たちが月華団を見つけた。

「あ、瑞鳳さんっぽい!」

「夕立ちゃん!それに時雨ちゃんに電ちゃん!3人もこっちに来たんだね!」

「うん。それより、瑞鳳さん。怪我は大丈夫なの?」

「団長の怪我は完治してるよ~こっちに来てから、みんなで看病したんだ~」

「ああ。本当なら、私たちで看病したかったんだがな。私も右肩を負傷してしまって怪我人扱いされてな」

「うーちゃんも休んでろって言われたぴょん!怪我してないのに!」

「卯月、嘘は駄目」

「あ、バレたぴょん?」

「弥生が相手じゃ、バレるに決まってるよ!今の、水無月でもわかったよ?」

「如月でもわかったわ……あ、バトルが終わったみたいよ」

如月がそう言うと、正面にあったバトル台のバトルシステムがシャットダウンし、左側からは阿武隈、北上、大井の3人が、右側からは三日月、長月、睦月、皐月と望月が出て来た。すると、三日月の全身が見えた瞬間、三日月はそのまま真後ろに力なく倒れた。

「み、三日月さん!?」

それを見た電が思わず声をあげた。隣に居た望月が、三日月の肩を支えて体を起こすと瑞鳳が言った。

「やっぱり、バルバトスにまた体の一部を持ってかれてるんだね。ミカ…」

「え?」

瑞鳳の言葉に時雨が思わず呟いた。

「大丈夫かミカ~」

「うん。ありがとうもっち!私もバルバトスも大丈夫ですよ」

「おいおい。そんな状態でよく大丈夫って言えるな三日月」

「右脚の感覚まで失っちゃうなんて、同じことが出来る睦月はちょっと怖いにゃしぃ」

「ボクたちが三日月に頼り過ぎたのがこうなった原因かもしれないね」

すると反対側から北上がゆっくりと歩いてきて言った。

「アシムレイト使いはやっぱ強いね~アタシらももっと戦略の幅、広げなきゃだね~」

「北上さん!こちらから申し込んだバトル。受けてくださってありがとうございます!」

「もっと感謝しなさい貴女たち!北上さんは忙しい中バトルしたんだから!」

「暇そうにしてたのアンタが言う?(ボソッ)」

「何か言ったかしら~?前髪女?」

「別に~何も言ってないよ~」

すると大井が小さく舌打ちをした。そしてそこに深海が制止を入れる。

「やめろ阿武隈、大井。周りにいるこいつらの迷惑になる」

「あ。ご、ごめんなさい深海提督」

「………」

「大井っち、深海提督睨みつけても意味ないから謝んなよ」

「北上さんがそう言うなら…すいません」

「んじゃそろそろ……あ。電に時雨、夕立じゃん」

北上はその時になって電たちの存在に気づいた。深海は、今更かよ。と心の中で呟いていた。

「へー、深海提督が言ってたけど本当に髪真っ白じゃん電」

「あ、はい」

「でも、意外に可愛いかもしれないなー!アタシ的にはOKかも」

「うげ、阿武隈と同じこと考えてたよ私」

「北上さんに謝りなさい前髪女!」

「理不尽にも程がない!?」

「おいお前ら…」

「行きましょう北上さん!ここに居たら時間が無駄に過ぎてしまいます!」

そう言った大井が北上の腕を掴むと無理矢理引っ張って行ってしまった。

「あ、行っちゃった。じゃあ、アタシもこれで」

そう言って阿武隈もその場を後にした。すると皐月が、深海に近づいてきた。

「深海司令官!」

「何だ皐月?」

「団長の手当ての事、ちゃんと改まってお礼を言おうと思って…本当にありがとう!」

「お礼はこの前受けたぞ―――」

深海がそう言った時、その場に居た月華団の全員が頭を下げてお礼を言った。

「ありがとうなのね!」

「如月も感謝していますわ!」

「ありがとう、ございます」

「ありがとねーぷっぷくぷー!」

「ありがとうだよ~」

「深海司令官、三日月の事もありがとう!」

「私からもお礼を言わせてくれ。ありがとう!」

「感謝する。深海司令」

「深海司令官、本当にありがとうございます!」

「ま、ありがとな~」

「おいおい。お前ら……」

「深海提督。みんなからの気持ち、受け取ってくれませんか?みんな、本当に感謝してるんですよ。勿論私も…ありがとうございます」

そして瑞鳳までお礼を言うと、流石の深海も少しだけ顔を赤くして視線を晒しながら後頭部をポリポリと掻いていた。

「ここまで言われて、受け取らない方が罰当たりだな…どういたしまして…だ」

「深海提督でも、照れる事あるんだね」

「言ってくれるな時雨…否定はしないが」

「あははっ」

そう言って時雨は小さく笑った。そしてそれに釣られて、その場に居た全員が笑った。するとそこに、1人の少女が歩いてきた。

「あら?提督、こんな所に要らしたんですね」

「ん?大鳳か、新型の機体調整か?」

大鳳と呼ばれたもみあげの長い、やや茶色みがかった黒髪のショートボブに、黒の薄手の上着と丈の短いミニスカートにスパッツを履いた茶色の目をした少女はニコリと笑って言った。

「はい!火力とスピードの調整が出来たのでそれの確認に…誰か相手してもらえる人はぁ……」

「あ!それなら私がお相手しましょうか?」

大鳳の裏から更に声が聞こえてきた。声の主は金色の髪を耳辺りで錨型の髪飾りでまとめておさげにした黒と灰の長袖と、両手には白手袋、黒のミニスカートに黒のハイソックスを着た少女、プリンツ・オイゲンだった。

「オイゲンさん!お願いできるかしら?」

Natürlich(勿論)!私も丁度、対戦相手を探してたんですよ!」

「プリンツ、お前もいたんだな」

「アドミラル!あ、もしかしてその3人が?」

深海は、ああ。と言って電たちに大鳳とプリンツ・オイゲンを紹介した。

「俺の鎮守府に残ってくれている大鳳とプリンツだ。顔くらいは知ってるだろ」

「初めまして、大鳳よ!提督から話は聞いているわ。よろしくね!」

「プリンツ・オイゲンです!気軽にプリンツって呼んでね!よろしく!」

電たちがそれぞれ挨拶を告げた。

「さあ、オイゲンさん!早速始めましょう!」

「わかりました!アドミラル、電ちゃん、時雨ちゃん、夕立ちゃん。またね!」

「なのです!」

大鳳とプリンツ・オイゲンはそう言ってその場を後にした。そして入れ違うようにして陽炎と不知火、綾波が歩いてきた。

「あ!陽炎、不知火、綾波!久しぶりっぽい!」

「電に時雨、夕立じゃない!まさか、貴女たちも来ているなんて思わなかったわ!」

「お久しぶりです皆さん。お元気そうで、安心しました」

「まさか、電さんたちも深海提督から声がかかっていたんですね!」

「うん。3人も元気そうだね…深海提督に声を掛けられたの?」

「ううん。私たちは自分たちで志願したのよ!」

「え?」

陽炎の放った想像しえなかった答えに驚く電。すると不知火が真剣な表情で話し始めた。

「実は私たちの妹「萩風」が、行方不明なんです」

「行方不明っぽい?」

「ええ。その捜索依頼を青葉さんにお願いしたら、深海提督の事を教えてくれたの!」

「………っ!陽炎!それって最近起こった「元艦娘の失踪事件」の事かい!?」

「え?そ、その通りだけど…時雨、知ってるの?」

時雨は陽炎にそう聞かれると、うん。とハッキリ頷いた。そして自分たちも、春雨がその被害に遭っていることを告げる。

「ま、まさか…時雨さんたちも被害者だったとは…」

「春雨だけじゃない。白露と五月雨、海風に江風が攫われた。それも、村雨の手によって、ね」

「え!村雨が!」

「全国大会の時、突然襲ってきたっぽい!その時は深海雨雲姫って名乗ってたけど…あれは間違いなく村雨っぽい!」

「そ、そんなことがあったんですね」

4人の会話がそこで終わった。すると、陽炎が時雨に向かって右手を差し出した。

「陽炎?」

「共同戦線になるわ。だから、お互いに頑張りましょう」

「…うん!ありがとう、陽炎」

時雨は陽炎と熱い握手を交わし、それを見た夕立と不知火も握手を交わした。

「電さん」

すると綾波が電に声を掛けた。電は驚きながら綾波に尋ねた。

「え!な、なんですか綾波さん!?」

「暁さんたちには会えました?少し前にこの鎮守府(ここ)に来ていたみたいですけど?」

「ッ!!」

綾波の言葉を聞いた電は肩をビクつかせた。そしてそのまま俯いてしまった。

「い、電さん?」

電はしばらく俯いたまま黙り込んでいたが、やがて少し暗い声で言った。

「今は……ちょっと…会いたくないのです…」

「え?」

 

続く

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