ハイパーダンガンロンパ   作:ゲップ助かります

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待っていて下さった方、大変長らくお待たせしました。どう進めれば良いかと迷いに迷ってやっとこさ出来ました。

果たしてクロは誰なのか!?


第四章 非日常 学級裁判

 

 

 

沢風、猫屋敷を始めとする者達が突然姿を消してしまった。段々人が少なくなっていってしまい数日後、残されたのは砂糖、桃瀬、鷹倉、影山の四人だった。四人が夕食を食べ終わり、片付けているといきなり死体発見アナウンスが鳴り響いた。

 

モノソノに案内されて辿り着いた場所は渡り廊下の庭から繋がる校庭だった。そこでは校庭に閉じ込められていた沢風、ハク、藤、熱宮、鈴木崎、嶋野が居た。そして死体発見場所に行くとそこには傷だらけで倒れている瀬戸内と何者かにより殺された猫屋敷の姿があった。

 

捜査時間が今までで一番少なく、情報共有も満足に出来ていない中、不安な様子の砂糖達は果たして猫屋敷を殺したクロを見つけ出せるのか…。

 

 

 

 

ーーーコトダマ一覧ーーー

 

 

《モノクマファイル⑥》

 

被害者となったのは【超高校級の殺戮者】猫屋敷 狛犬

死体発見現場は校庭にある柔道場。

柔道場の壁際を背に寄り掛かって倒れていた。

頭部に外傷の痕あり。

死亡時刻は夜の8時40分頃。

猫屋敷の胃袋は空っぽであった。

 

 

《校庭に閉じ込められた順番》

 

校庭にやって来た順番はまず最初に沢風と猫屋敷の二人が閉じ込められ、次の日の昼過ぎにハク、そこから暫く経ち藤と熱宮の二人がやって来たらしい。三日目は誰も来ず、四日目の夜飯の時間近くに瀬戸内が来て、深夜に鈴木崎、事件が起きた今日五日目の夕方に最後となる嶋野が校庭にやって来た。

 

 

《動機》

 

今回の動機は校庭に閉じ込め。

校庭へは本館と別館を繋ぐ渡り廊下の中庭を進むと隠されていた扉から進むと校庭がある。尚、扉は二重扉となっている。

食料寝具等の物は一切無く、唯一あるのは公衆トイレの水道から出る水のみ。

脱出する為には誰かを殺して学級裁判を開かせなければいけない。

 

 

《ハクの証言》

 

事件発生前、ハクは鈴木崎と一緒にゲームセンターに居た。

ハクの充電が出来る場所がゲームセンターしかない為に充電をしていた所を突然の轟音が聞こえてきたので中断をし、音の鳴る方向へ向かった。

音の鳴る方向にあった柔道場でハクは中を確認に走り、鈴木崎は音の正体が何なのか突き止める為に柔道場周辺を調べ回った。

そしてハクが柔道場の中に足を踏み入れると、そこには今回の被害者である猫屋敷と瀬戸内がボロボロの姿で倒れているのを発見した。

ハクの後には熱宮、沢風の順番で柔道場にやって来て死体発見アナウンスが鳴った。

 

 

《謎の音》

 

死体発見前に鳴り響いた大きな音。校庭中に響く程大きな音で、ハクが言うにはモノクマ達が鳴らすアナウンスの音に近いらしい。

 

 

《砂糖達のアリバイ》

 

校庭に行けなかったのは砂糖、桃瀬、ヴィクト、影山の四人。事件発生前後には四人とも近くに居て、犯行は不可能。

 

 

《瀬戸内が倒れていた場所付近の痕》

 

瀬戸内が倒れていた近くの壁には凹んだ痕があった。そこを中心にして少量の血が飛び散っており、ハクのデータによれば壁の凹みと瀬戸内の頭と形は一致しているとの事。

 

 

《荒れ果てた柔道場》

 

柔道場に入ると一目瞭然で荒れ果てている。凹んだ壁に畳や床は傷だらけでボロボロになっていて、血が飛び散っている。

 

 

《壁の凹み》

 

瀬戸内の方にある壁の凹みは猫屋敷の方には一つもない。

 

 

《猫屋敷の顔》

 

激しく抵抗した痕があり、服は破れていたり血が付着していてボロボロになっているのにも関わらず、猫屋敷の表情は穏やかな笑みを浮かべていた。

 

 

《桃瀬の検死結果》

 

猫屋敷の体の傷が致命傷ではなく、頭部の外傷痕で何かで強く殴られたせいで頭蓋骨が折られて死んだ様だ。

 

 

《柔道場周辺の足跡》

 

柔道場周辺の地面には草が生い茂っていて、足跡が残る。一つだけ足跡がありハクの証言によれば鈴木崎の足跡らしい。柔道場の丁度真後ろまで足跡は続いており、その周辺を右往左往して元来た方へ引き返している。

 

 

《行方不明になった瀬戸内》

 

猫屋敷が誰かを殺さないかと不安になり疑ってしまった己の頭を冷やす為にどこかに行ってしまった。どうやら公衆トイレに閉じ籠っていた様だ。

 

 

ーーーコトダマ一覧ーーー

 

 

「えー四度目となる学級裁判の説明を~…ちゃちゃっと教頭やっちゃって」

「かしこまりました!」

「ボクが説明長いって感じたらクビだからね?」

「わかり…うぇへぇぇぇ!?そ、そそそんな重いペナルティがあるのですか!?」

「当たり前だよ!四回目なんだから短めにしないと飽きちゃうでしょう?だからほら早くやって!」

 

毎度お馴染みのいらねえアホらしい茶番を挟んでモノソノが学級裁判の説明をする。俺達的にはもう説明はいらねえんだけどな。

 

「そ、それではミナサマには猫屋敷クンを殺したクロを議論の末に決めて投票して頂きます!正しいクロならクロのみオシオキを。間違っていたならクロ以外のミナサマをオシオキし、勝ちましたクロだけが卒業となり外に出られます…っとこれでどうですか校長!!?」

「んー?あー良いんじゃないの?どうでも」

「ガガーン!?頑張ったのに凄くなげやり!!」

 

 

ーーー学級裁判 開廷!ーーー

 

 

【嶋野】「うおおぉぉぉ!クロはどこの誰だぁぁ!!」

【熱宮】「それで出てきた試しがないじゃないか」

【嶋野】「一応の確認をって思ってさ!」

【砂糖】「…いつも通りまずはモノクマファイルから読み上げる、で良いよな?」

【ハク】「そうですね、先ずは全員改めてふぁいるの情報を共有しなければです」

【桃瀬】「んじャァ俺が検死結果をォ交えて読むぞォ」

 

そう言うと桃瀬はモノフォンを操作してモノクマファイル⑥を読んでいく。

 

【桃瀬】「今回の被害者ッつうのがァ猫屋敷だァ…死体が見付かッた場所はァ校庭の柔道場のォ壁際に背を寄り掛からせて殺されてやがったァ。傷だらけで服もボロボロにィなッてたがァその傷が原因で死んだ訳じャァねえんだァ」

【熱宮】「そうなのかい?私はてっきりあの傷のせいだと思ってたんだけどねえ」

【桃瀬】「普通ならそう思うかもだがなァ…ファイルにも書いてあるゥ頭部にある外傷がァ死因に繋がッてんだァ。何か硬えモンで強く殴り付けられちまッたせいでェ頭蓋骨を割られて即死だァ」

【ハク】「その殴り付けたと言う固い物が凶器と言う訳ですね」

【沢風】「…でも柔道場に頭蓋骨を割る程の凶器なんてあったかな?」

 

校庭は閉じ込められた空間だし、すぐに凶器は特定出来そうだと思ったが…沢風の発言的に該当しそうな物は思い付かねえのか?なら犯人はどうやって用意したんだ?

 

【桃瀬】「今はそいつを考えるよりもォ話を先に進めさせてもらうぞォ?」

【沢風】「あ…そ、そうだね。ごめん遮っちゃって…続けて大丈夫だよ」

【桃瀬】「別に気にしてねえよォ。それでだがァ猫屋敷が死んじまッた時間がァ夜8時40分頃だァ…それと猫屋敷の胃袋ン中は空ッぽだッてよォ」

【鷹倉】「校庭には飯が無かったんだよな?」

【砂糖】「なら腹に何もないのも納得だよな」

【沢風】「うん…皆で隅々まで調べ回ったけど食べ物は一切無かったんだ」

【藤】「因みに校庭に生えてる草や土なんかには毒が含まれてるそうよ」

【砂糖】「は?マジかよ…」

 

厭らしいモノクマ等の事だから用意周到にそう言う可能性は潰してやがるって訳か。つまり本当に校庭には食べれる物は存在してなかったってのか。

数日も何も食べれず、寝る環境も整ってないのは俺が想像しているよりも遥かに辛く苦しくストレスが溜まるんだろう…。

 

【桃瀬】「これでェ全部読んだァ」

【砂糖】「ありがとな。それじゃあお次は…」

【影山】「猫屋敷さんが殺される前に皆さんはどこで何をされていましたか?」

 

俺が何を話すかと迷っていると影山が挙手をしながら発言した。確かにまだハクから簡単に発見した順番を聞いた位だったからな。

 

【藤】「私はさっき言った通りよ」

【熱宮】「私は沢風達と瀬戸内を探してたんだよ。丁度交通委員の研究教室辺りに居たら凄くでかい音が聞こえてきてねえ。すぐに飛んで行くとハクが既に柔道場の前に居て、覗いてみたらって訳さ」

【沢風】「俺も大体同じさ。既にハクさんと熱宮さんが居て俺が猫屋敷が殺されている所を見て死体発見アナウンスが鳴ったんだ」

【嶋野】「あ、その次はウチだよ!畑の奥の方に居たから行くの遅れちゃってさー!着いたら三人とも居たよ!いやー慌てすぎて畑突っ切ったら靴の中に土ドカドカ入っちゃうし靴汚れるしで最悪だよー!」

【ハク】「えこの次はますたーが来られましたしハクは一番始めに見ました。ハクとますたーはずっと共にげーむせんたーに居ましたが謎の音を聞き、ハクは柔道場に直行し、ますたーは音の出所を確認しに行ってたので遅れたのです」

【桃瀬】「んじャァ纏めッとォ最初にハクでェ熱宮、沢風、嶋野、鈴木崎、藤の順番ッて訳かァ」

 

話を聞いている限りは殆どの奴にアリバイはなさそうだ。唯一ハクと鈴木崎が一緒に居た位か。

 

【鷹倉】「そういやよー今回はアナウンスに犯人含めてんの?」

【沢風】「うーん…今回は人数も少ないからクロを含めちゃうとすぐにクロが絞れちゃうし、モノクマ達がそんな簡単に分かる様にするとは思えないんだよね。だからこそ、クロは含まれないから俺達も容疑はまだ晴らされてないからね」

【嶋野】「じゃないとクロがアナウンスの条件に当てはまってないウチとメカ子とプリンセスちゃんだけになるもんねー!?」

【桃瀬】「いやァ…その場合でもォまだ他の可能性もあるんじャァねえかァ?」

【砂糖】「もう一つの可能性…ってなんだよ?」

 

顎を手で擦りながら桃瀬は気になる事を言う。嶋野鈴木崎藤以外にあるってのか?

 

【桃瀬】「瀬戸内がクロッつゥ線もあるんじャァねえかァ?」

【沢風】「せ、瀬戸内が!?」

【桃瀬】「あながち否定は出来ねえだろォ。事件現場でェ争ッた様な痕跡もありャァ猫屋敷と同じ様にィ傷付いて瀕死の状態じャァねえかァ」

【嶋野】「それは…確かに疑っちゃうよね…」

【鷹倉】「あんなん二人が殺し合って争った痕にしか見えねえよなー」

 

瀬戸内がクロ?認めたくはないがそうは言ってられねえんだ。今までと同じ様に可能性があるのならそれについてとことん話し合って決めねえといけねえんだ。

 

現状一番怪しいと言ったら瀬戸内な訳だしな。色々と気になる所もあるから先ずはそこら辺から話し合うか。

 

 

ーーー議論開始ーーー

 

【砂糖】「瀬戸内がクロとして考えたらよお、どうやって瀬戸内は猫屋敷を殺したって言うんだ?」

【沢風】「そうだよ!凶器として使われた物なんて思い付かないよ!」

【鷹倉】「お前が瀬戸内がクロだって考えたくなくて目を逸らしてんじゃねえのか?」

【沢風】「うっ…だ、だって桃瀬が言っていた《硬い物》なんてどこにもないよ!瀬戸内が使って殺したって言われても見当たらなかっただろう!?」

【熱宮】「《猫屋敷が使ってたっていう愛用のあの武器》はどうなんだい?」

【嶋野】「あれ確かに硬い部分あるしね~」

【ハク】「こまいの鉤爪なら使われた跡もなくありましたよ」

【鈴木崎】「《壁の凹み》とかは?」

【影山】「柔道場にあった壁の凹みの事ですか?」

【鈴木崎】「そう」

 

 

《壁の凹み》←《瀬戸内が倒れていた場所付近の痕》

 

「それは違えぞっ!」

 

 

【砂糖】「壁の凹みは猫屋敷のもんじゃねえ!」

【鈴木崎】「でも硬くて瀬戸内の力ならいける」

【砂糖】「だけどあの凹んだ痕は瀬戸内のもんだってハクが言ってたんだよ」

【鈴木崎】「そうなの?」

【ハク】「はい、こまいの頭部ですと凹みの痕より小さいですが、たいようの頭部とは一致しました」

【鈴木崎】「なら凹みの痕は瀬戸内の」

【桃瀬】「そう言う事にィなるなァ」

 

瀬戸内も猫屋敷と同じく頭部に傷があった。桃瀬の診断結果だと瀬戸内もすぐに治療をしなければ危険な状態だと言っていたから、相当強く押し付けられたって事は明らかだ。

 

【鈴木崎】「なら《他の壁の凹み》は?」

 

 

《他の壁の凹み》←《壁の凹み》

 

「それは違えぞっ!」

 

 

【鈴木崎】「何が?」

【砂糖】「鈴木崎達はあんま柔道場を調べてなかったから分からねえだろうが、壁の凹みは猫屋敷の方には一切なかったんだ」

【熱宮】「でも幾つかは凹みあったんだろう?その中の一つが凶器になるんじゃないかい?」

【ハク】「その点はご安心を。ハクが調べましたがこまいの頭部と一致する痕はございませんでした」

【桃瀬】「つうか猫屋敷の頭ン傷だけどよォ、何か細くて硬いモン…棒状のモンって言えば早いかァ、そいつで殴られてンだよなァ」

【影山】「そんな事言われてましたか?」

【桃瀬】「全員集まッた時にィ言うつもりだッたんだよォ。そしたらすぐに学級裁判始めるとか言いやがるからよォ…」

【モノソノ】「何でもかんでもワタクシ共のせいにしないで下さいよ!」

 

全部お前らのせいだけどな。これ言ったらまた騒がしくするから言わねえけど。だがこれでかなり限定されてきたな。

 

【熱宮】「と言うかだけどさ、そもそも何で瀬戸内は柔道場に居たんだい?さっきの話じゃあ公衆トイレに居たって話じゃないか」

【藤】「私が離れてから出てきて、柔道場に向かったって所かしら」

【影山】「藤さんの話を聞く限りそれほど時間は経ってなさそうですし、瀬戸内さんは公衆トイレを出られて直ぐ様、猫屋敷さんが居られる柔道場に向かった可能性が高いですよね」

【藤】「ええそうね、私がゲームセンターに着いてすぐに熱宮さんが呼びに来た訳なのだから」

 

そうなるとますます瀬戸内が怪しく見えてきちまうな。何で直行で柔道場に向かったってんだよ?

 

【沢風】「……」

【嶋野】「…しゅんやくんどうしたの?」

【沢風】「え!?えっと…何がかな?」

 

何かを考え込んでた沢風を気になったのか嶋野が問い掛けると沢風は少し慌てた様に応じた。

 

【砂糖】「なんか分かった事でもあるのか?」

【沢風】「あー…まあそんな感じだよ…」

【鷹倉】「なら出し惜しみしてねーで話せよー」

【沢風】「うん……分かってるんだけどさ、最悪な可能性が思い浮かんで…」

【鈴木崎】「それはなに?」

 

不吉だな…一体何を思い付いたってんだよ?

 

【沢風】「うん…瀬戸内は俺達を救う為に猫屋敷を殺しに行ったんじゃないかって思っちゃってさ」

【ハク】「なるほど、確かにたいようの様子とこまいのあの時の事を考えればそう見えてもおかしくありませんね」

【藤】「むしろそうとしか考えられないわね」

【砂糖】「何だよ…それって何がだよ?」

【沢風】「砂糖は今回の動機の事は分かってるよね?」

【砂糖】「そりゃあ勿論分かってるに決まってんぜ」

 

今回の動機なら聞いたな、あのとんでもねえ動機だよな。

 

 

 

ーーーコトダマ提示ーーー

 

《動機》

 

「こいつだな」

 

ーーーコトダマ提示ーーー

 

 

 

【砂糖】「校庭に閉じ込めて出る為には誰かを殺して学級裁判を開かねえと校庭から出さねえってもんだよな」

【沢風】「その誰かを殺さないといけないって所だよ…瀬戸内が殺す事を決めたかもしれない所が…」

【ハク】「八方塞がりの状況に随分悩んでいた様子でしたし、そこで狙ったのは体調を崩していたこまいという訳ですね」

 

話を聞くと猫屋敷はどうやら殺人欲求を我慢していたのと、空腹、睡眠環境が最悪な事でストレスが溜まり体調を崩していたらしい。

 

【沢風】「だから猫屋敷と瀬戸内が争った結果、瀬戸内が猫屋敷を殺したんじゃないかって思ってさ」

【影山】「しかし体調を崩していたとしても歴とした殺人鬼の猫屋敷さんなら何とか逃げる事も出来たのではないでしょうか?」

【ハク】「いえ、それは無理だと思います」

【嶋野】「へ?何でなの?」

【ハク】「話し合えば分かる筈です」

 

殺人鬼である猫屋敷を瀬戸内が殺せた理由か…。

 

 

ーーー議論開始ーーー

 

【ハク】「たいようはこまいを殺せた可能性は高いです」

【嶋野】「えー?それって何なのさー!《体調を崩してた》って事じゃないのー?」

【ハク】「それも関係はありますよ」

【鈴木崎】「《校庭に来た》」

【嶋野】「それは勿論一緒に閉じ込められてんだからそうでしょー!うーん…あ、あれだ!ギラリン《力強い》からとか!?」

【桃瀬】「確かにアイツのォ自慢の肉体ならよォあり得そうだなァ」

【沢風】「運動神経凄く良いからね」

【藤】「あの《校庭の状況》から見ても戦闘能力は高い様ね」

 

 

《校庭に来た》←《校庭に閉じ込められた順番》

 

「そいつに賛成だぁ!」

 

 

【嶋野】「ええー!?どこが関係あるの!?」

【沢風】「校庭に来たって…つまり閉じ込められた順番って事かな?」

【砂糖】「その通りだ。鈴木崎の言葉を補足すると猫屋敷は沢風と一緒に一番始めに閉じ込められてっけど瀬戸内は数日遅れてやって来たんだ。事件が起こった日から見てもそれほど日は経ってねえよな」

 

それなら瀬戸内の力もまだ有り余ってそうだし十分猫屋敷を上回る力があるだろう。加えて猫屋敷の持ち味は素早さだ。力で言えば瀬戸内の方が分はあるのに、唯一勝っていた素早さも発揮出来ない状態の猫屋敷なら殺せるだろう。

 

【熱宮】「それならあんだけ弱ってた猫屋敷は力振り絞って抵抗して瀬戸内を瀕死にまで追い込めたって訳かい?」

【嶋野】「そう言う事ならワンニャン弱ってても強くない?」

【影山】「何を仰られてるんですか、あのライトキリングさんなんですよ?警察に捕まりそうになっても殺して逃げた獰猛さですしただでは殺されないでしょうね」

【ハク】「こはくは詳しいですね」

【影山】「私は非力ですから情報が命なんです」

 

あの柔道場の惨状だしどれだけ激しく争ったのかは一目瞭然だ。

 

【鷹倉】「つうか今ん所は瀬戸内がクロの方向で良いんよな?」

【砂糖】「とりあえずはそれで話を進めて瀬戸内の犯行が無理そうだってなったら別の事を話し合えば良いんじゃねえか」

【ハク】「と言ってもその説が有力そうですね」

【鈴木崎】「ハク、決めるのはまだ早い」

【ハク】「はい、すみません」

【鷹倉】「いやでもよーもう大体分かっちゃってんじゃんかよー殺しに及んだ理由ははっきりしてっし後は凶器位じゃね?」

 

凶器か、桃瀬が言うには細くて硬い棒状の物らしいが沢風達は使えそうな物なんて思い付かない様だしな。

 

【嶋野】「でもでもさ!クロがギラリンて決まるんなら凶器とか話し合わなくても良くない?」

【桃瀬】「はッきりとさせなきャァいけねえだろォ?俺達の命が懸かってんだから雑に終わらせらンねえだろォ」

【鈴木崎】「それに気になる事もある」

【ハク】「ますたー?」

【熱宮】「それって何の事だい」

 

鈴木崎は皆を見渡しながら静かに口を開く。

 

【鈴木崎】「大きい音」

【鷹倉】「あー?大きい音ってまたざっくりしてんなおいー」

 

大きい音…それってハクが言っていたあの事だよな。

 

 

 

ーーーコトダマ提示ーーー

 

《謎の音》

 

「これの事だな!」

 

ーーーコトダマ提示ーーー

 

 

 

【砂糖】「ハクから聞いたうるせえ音の事だよな」

【ハク】「はい、ハクとますたーは一緒にその音を聞いたのです」

【沢風】「あの音を聞いて皆柔道場に集まったんだよね」

【桃瀬】「何の為にィンな音が鳴ッたのかァ…」

【沢風】「て言うかそもそもあんな音聞き覚えもないし、何を鳴らしたのかも分かんないよね」

【熱宮】「そうだねえ、校庭中に響き渡る位の大きさだったよねえ」

 

そんな大きい音鳴らせる物なんて限られてくる筈だよな。こればかりは校庭のある物とか詳しく知らねえ俺よりかは沢風達の方が知ってそうだけど、分からねえ様だ。

 

【砂糖】「ハクからどんな音かってのは聞いたけどモノクマ共が鳴らしたとかじゃねえのか?」

【鷹倉】「クロの瀬戸内が死にそうだから死ぬんならオシオキで殺してえとかの理由で発見させたかったとかかー?」

 

それならありそうだな。あの意地が地の果てまで深く悪いあいつらならしそうな事だ。

 

【モノクマ】「何を言ってるのさ?」

【砂糖】「だからお前らが鳴らしやがったんだろって話だよ」

【影山】「お得意のサプライズとかですか?」

【モノソノ】「そんな易々とサプライズしませんよ!」

【影山】「ならあなた方はそんな音は鳴らしていないと、そう言う事ですね?」

【モノクマ】「質問されたなら答えなきゃだね!うんボクと教頭は音については一切関与してないよ!」

【ハク】「……ではあの音の正体は何だと言うんですか」

【熱宮】「これは参ったねえ」

 

こいつらは学級裁判の時は妙にちゃんとルールに則る奴等だし、これは本当っぽいな。なら謎の音ってやつはクロの仕業だよな。

 

【藤】「ちょっと聞きたいのだけど良いかしら?」

 

謎の音について皆で考えてると藤が声をあげた。にしても藤が誰かを頼ろうとするなんてどうしたんだ?

 

【影山】「あら藤さんがそんな事を言うなんて珍しいですね」

【藤】「貴女には言ってないわよ…熱宮さんに聞くわ」

【熱宮】「ん?なんだい?」

【藤】「さっきから言ってる謎の音ってどんな音なのかしら」

【熱宮】「あんた…もしかして喧しすぎて鼓膜破裂でもしてたのかい」

【沢風】「あ、あはは…相当大きかったからね」

【ハク】「とにかく大きく騒がしい音でしたよ」

【熱宮】「そうだねえ。耳が痛くなるほどだったよ」

 

俺もハクから聞いただけだから実際にどんな音だったのかとかは分からねえから何とも言えねえな。

 

【藤】「……それは何度も聞いたわよ。私が聞きたいのは具体的に例えればどんな音だったのかって聞きたいのよ」

【ハク】「具体的に…ですか」

【鈴木崎】「藤は聞いてた筈」

【藤】「私はそんな音聞いてないわよ」

【砂糖】「……はあ?」

【熱宮】「あ、あんな喧しい音をかい?」

【鈴木崎】「どういう事か詳しく」

 

藤は真面目な顔で言っているが、沢風達の話から相当うるせえって事は分かる。校庭中に響き渡る程だと言うのに何で藤は聞いてねえんだよ?

 

【鈴木崎】「藤はゲームセンターに居たって言った」

【藤】「ええそうよ」

【熱宮】「私が呼びに言ったしそれは間違いないよ」

【藤】「私がどれほど窮地に居たのかも知らないで貴女はいきなり抱えて連れていって……」

 

凄まじい目付きで熱宮を恨みがましく睨み付ける藤に熱宮は困った顔をする。

 

【熱宮】「そうは言ってもあんた動いてくれなかったじゃないか」

【藤】「何度も状況を説明したわよね!?」

【熱宮】「漏れそうだってのは聞いたよ。だからまずはトイレに連れてったじゃないか」

【藤】「ええそうね!でも手段が強引なのよ!!」

 

…まあ豪快な熱宮から抱えられて急いで公衆トイレまで連れてかれたらやばいだろうな…切羽詰まってる状況なら尚更な…。

 

【藤】「あんなに焦ったのは初めてよ…それにやっと入れたと思ったら派手に汚されていて不快よ」

【熱宮】「それについては仕方ないとしか言えないねえ」

【鈴木崎】「何で藤は聞こえなかったのか」

【ハク】「ハクには気持ちが分かりませんが余裕がなかったのでは?」

【藤】「確かに余裕はなかったわよ。でもそんな騒がしいって言う音位は聞こえる筈よ」

【砂糖】「なんだどういう事なんだよ?」

【嶋野】「つまりぃ~…とんち?」

【桃瀬】「そりャァ違えだろォ」

 

なんか見落としてんのか?藤とそれ以外の奴等の違いはなんだ?絶対にどこか見落としてる所がある筈だ。

 

【砂糖】「……んー…?」

【熱宮】「分からないねえ…なんで藤だけなんだってんだい?」

【鈴木崎】「場所違う」

【ハク】「それは各々違いますよ」

【鷹倉】「ボケたんか?」

【鈴木崎】「黙れ鷹倉」

【鷹倉】「ありり?俺だけー?」

 

そりゃあ場所はそれぞれ違う所に居るだろうよ。鈴木崎は口数少なめにポツポツッとしか話させねえし時々天然発揮するからな。

 

【沢風】「皆真面目に考えようよ?」

【影山】「そう言いますが貴方は何か有益な事を話されましたか?」

【沢風】「確かに…そんな大した事は言えてないけど…だけど皆で協力して真面目に考えて話し合えば分かる筈だよ!」

 

拳を固く握り締めながら真っ直ぐに沢風は影山を見詰めて返す。それに影山は眉を潜めて嫌そうな顔を浮かべやがった。

 

【影山】「……大変申し上げにくいのですが、沢風さんの皆で手を取り合って協力するというそう言う無駄で偽善的な志しを聞かされる事が以前から苦痛に感じてました」

【沢風】「む、無駄で…偽善だって…?そ、そんな事ないよっ!」

【影山】「これは私個人の感じた意見ですので」

【沢風】「それでもだよ!今この学級裁判では全員で協力して話し合わないと前に進まないよ!」

【影山】「その中に犯人さんが居るにも関わらずですか?」

【沢風】「それはそうだけど…」

【影山】「まあ今事件に関わりのない私情を挟む事こそ時間の無駄ですからね。突っ掛かってしまいすみませんでした、つい口を開いて発言してしまいました」

【沢風】「………」

 

影山が謝って引いたものの沢風はまだもっと言いたそうにしていたが、今はそんな場合じゃないとグッと堪えてた。

 

【熱宮】「全くあんたらは何を言ってんだい?今は藤が何で変な音を聞けていないかって事じゃないか!」

【影山】「その事でしたら簡単に分かりますよ?」

【砂糖】「は?それってマジかよ?」

【影山】「はい。加えて犯人さんもあの方かと目星は付きました」

【鈴木崎】「…本当?」

【影山】「愚問ですね…本当です」

 

鈴木崎が驚きながら聞くと実にさらっと影山は言った。それは前の事件の時と同様の様に思えてきて不安を覚えてしまう。俺は内心焦りながら影山のペースにしねえ様になるべく平静を保って話し掛ける。

 

【砂糖】「それって前の時みてえに誰なのかってのは言わねえのか?」

【影山】「はい、私がここですぐに言ってしまっても良いですが、そうしますと太郎さんのご活躍が見れないじゃないですか」

【砂糖】「な、そん、おま、お前今の状況を考えやがれ!んな事言ってられねえだろ!?」

【影山】「私は太郎さんが華麗に格好良く犯人さんを突き止める勇姿をこの目で見て脳に記憶したいのです!」

【嶋野】「う、うわおぉぉ…シャドーちゃんの本領発揮ターイムゥゥ」

【鷹倉】「何時如何なる時も頭のネジ全外しなサイコな所を状況問わずに出してくんなよ…」

 

やっぱり影山とは分かり合える気がしねえ…いや影山の本性を知った時点で無理だとは思ってたがな。

許せねえ奴だけど、前までの気弱で放っとけねえ影山がまだ頭ん中にちらついちまって普通に話しちまうが、こうやって非常事態の時にこいつの思考を聞くとやっぱり狂っていると分からされる。

 

【砂糖】「因みにどこら辺で気付いたんだよ?」

【影山】「それは先程まで話していた事を思い出して下さい」

【桃瀬】「さッき話してた事ッてェ言やァ…」

【ハク】「しゅんやとこはくの言い合いです」

【鈴木崎】「それより前、藤の事」

 

藤の事ってのは恐らく謎の音を藤だけが聞けていなかったって話題だよな。話題の中心である藤を見てみると不服そうな顔をしていた。

 

【砂糖】「お前は何でそんな不機嫌なんだよ?」

【藤】「また愉快犯さんが場を支配して誘導しているじゃない、その事が不快なのよ」

【沢風】「藤さんの言う事は分かる、俺も不安を感じてるよ。影山さんは何をするか分からないし」

 

それについては全員不安で恐怖を感じているだろうな。前の時を考えたら一番得体の知れない奴は間違いなく影山だ。だが今回は影山が何かをしたって可能性は限りなく低いと思っているんだ。

 

 

ーーー議論開始ーーー

 

【嶋野】「でもでも確かにさあ、《前の学級裁判》でもシャドーちゃんが分かったって言って進め出してから、あっという間に支配されまくりだったよね!」

【影山】「それは皆さんの話し合いが停滞してましたから丁度良かったですし、敢えて分かりやすく《誘導》したんですよ?」

【ハク】「なら今回もこはくが関わっているかもですか?」

【鈴木崎】「そうかな?」

【ハク】「しょうへいの様に《唆した》のかもしれません」

【影山】「私は今回、《太郎さんの側にしか居ませんでした》し無関係ですよ?」

【熱宮】「それをあんたの口から聞いても信用出来ないねえ」

【桃瀬】「そりャァ疑うわなァ」

 

 

《太郎さんの側にしか居ませんでした》←《砂糖達のアリバイ》

 

「そいつに賛成だ」

 

 

【鈴木崎】「その事に関しては砂糖頼み」

【藤】「怪しい動きをしてたのならちゃんと報告しなさいよ」

【影山】「貴女はどうして太郎さんに上から目線な」【砂糖】「今回の事件だけどよ!影山含めて俺、桃瀬、ヴィクトの四人は関わってねえぞ!」

 

高圧的な藤とやけに突っ掛かる影山がまた言い争いを始めそうな雰囲気を察して、すかさず影山の言葉を遮って発言した。あ、危ねえなこいつら…。

 

【砂糖】「まず今回校庭に閉じ込められた奴等がクロなのは決まりだよな」

【沢風】「うん、そうだろうね」

【ハク】「現状犯人候補に最も近いのはたいようです」

【鈴木崎】「でも他の人の可能性もあるからね」

【桃瀬】「俺達はァ犯行当時の時間はァ一緒に居たからなァ」

【ハク】「唆した可能性はないのですか?」

【砂糖】「影山はずっと俺と一緒に居たんだ。部屋から出たら居るしどこに行くにしても着いて来やがるし」

【影山】「片時も離れたくありませんから」

【熱宮】「言葉だけ聞けば素敵だよねえ…」

 

この状況に影山の本性があると恐怖を抱く不安な言葉だ。いつこいつの愉快犯の才能で唆されるのか、全力で抗うがそれでも剣や和良井に龍野も言葉巧みに唆されて良いように動かされたんだ。

 

だけど今回は影山はひたすら俺の近くに居たし誰かを唆すとかそんな暇はなかっただろ。

 

【砂糖】「それじゃあ影山は関係ねえとして、こいつが出したヒントの事を考えるぞ」

【沢風】「…藤さんが何で聞こえなかったのか……だよね」

【鈴木崎】「場所」

 

ポツリと呟く鈴木崎の台詞はさっきも言ってたよな。場所って事件が起こった時居た場所って事か?藤はゲームセンターに居たってのは聞いたしそれは熱宮も証言してたよな。

 

【砂糖】「あー……全く分からねえな…」

 

俺には何か見落としてる事でもあんのか?絶対にあると思うんだが思い付かねえな…。

 

【沢風】「……あれ…?」

【ハク】「どうしましたしゅんや」

 

俺が必死に頭をフル回転させるも何も思い付かずどうするかと思っていると沢風が何か分かったのか、口をポカンと開けて驚いた顔をした。

 

【藤】「そうね…そう言えばそうだったわね」

【熱宮】「え?なんだいあんたら何か気付いたってのかい?」

【桃瀬】「なんだお前らァそれなら早い所ォとッととォ言ッてくれねえかァ」

 

続いて藤も何かに合点がいったのか深く頷きながら自分の考えに同意していた。影山の助言で何か繋がったのか?

 

【砂糖】「沢風、藤も何か分かったのか?なら教えてくれねえか?」

【藤】「貴方も同じ考えに至ったのでしょう?なら貴方が言って頂戴」

【桃瀬】「またお前はァ人任せかよォ…」

【沢風】「あ、良いよ!俺が言うからさ…気になった事って言うか……明らかに怪しいって人が分かってね…」

【砂糖】「そいつは誰なんだ?」

 

また人頼みになっちまうが俺の頭脳じゃスゲー閃きは早々起きるもんじゃねえ。こう言う時は頭の良い奴等に頼るのも仕方ねえ事だ。

 

【沢風】「藤さんの身に起こった出来事から謎の音について、気付いたんだよ。君は…君らは明らかに矛盾してるって……反論があるなら聞くよ…」

 

 

 

【怪しい人物を指名せよ】

 

 

【砂糖 太郎】

 

【嶋野 恵子】

 

《泊 進》

 

【熱宮 燐火】

 

【沢風 俊也】

 

《龍野 竜斗》

 

《湯上 健》

 

《木枯 苗》

 

【瀬戸内 太陽】

 

《妻夫木 弥生》

 

《百澤 成八》

 

《和良井 笑平》

 

【藤 織姫】

 

【鈴木崎 美佳子】

 

【ハク】

 

《剣 星光》

 

《猫屋敷 狛犬》

 

【鷹倉 ルゥ ヴィクトー】

 

《シャルロット・ド・ベルジック》

 

【影山 琥珀】

 

【桃瀬 一護】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【鈴木崎 美佳子】&【ハク】

 

【沢風】「君らしか…居ないんだっ!」

【鈴木崎】「………」

【ハク】「何を言っているんですか、違いますよ?」

 

辛そうに沢風は微動だにしない鈴木崎と冷静に否定をするハクの二人を交互に指差した。

 

【砂糖】「その二人が…怪しいのか?」

【鷹倉】「あー…どゆこと?なんでなん?あり得なくね?」

【桃瀬】「全然分からねえんだがァ…どこが矛盾してるッてェ?」

【沢風】「君達が捜査時間にどこまで校庭の事を知れたのか分からないけど、まずゲームセンターは完全防音なんだ」

【鷹倉】「完全、防音だあ?」

【砂糖】「でもそりゃあそうか」

【桃瀬】「つゥ事はだァ………確かに矛盾してんなァ」

 

桃瀬がいち早く矛盾点に気付いたらしい。焦るな俺、藤だけは謎の音が聞こえなかった、それぞれが居た場所にヒントがある…ゲームセンターは完全防音……あ…そうか!

 

【影山】「たろうさんも分かりましたね」

【砂糖】「…そうか、そうだよな!完全防音のゲーセンに居たから藤は謎の音ってのが聞こえなかったのか!なのにハクは鈴木崎とゲーセンに居たのに謎の音が聞こえて柔道場に向かった……矛盾してるよな!?」

【桃瀬】「加えてェアイツらがァ一番早くに柔道場に着けたッて事はァますます怪しいよなァ」

【鷹倉】「…そーいえばよー……ハクからはゲーセンが防音って話し、聞いてねーよな?」

 

言われたらそうだ!ハクと一緒にゲーセンに言ったにも関わらず、そんな大事な情報は言われてねえ!

 

【桃瀬】「だァから俺等はンな情報知らなかッたからァ気付くのが遅れたのかァ…じャァ影山はァ?」

【影山】「私でしたらゲームセンターに入ってすぐに防音だと気付きましたよ?」

 

言われてみればあんな喧しい音が鳴り続けてんだから防音は当たり前か…。俺は視野が狭くなりすぎてんな、そんな事じゃあ皆の足を引っ張っちまう事になるから気を付けねえと。

 

【ハク】「待って下さい。ハクとますたーは共に居たのです。ありばいがあります」

【藤】「そうは言われてもやっぱり製作者とそのロボットが一緒に行動をしていたと言われても疑ってしまうわ」

【ハク】「そんなの差別です。では嘘を吐いていると、そう言われるので?」

【沢風】「だってゲームセンターの中に居たのならあんな激しく煩い音が聞ける訳ないよ!」

【ハク】「そうは言われましてもあの音はげーむの音とも違いましたし柔道場から聞こえました」

【沢風】「聞こえたって…じゃあハクさんと鈴木崎さんはどんな音が鳴っていたか言えるの!?」

【ハク】「どんな音…ですか」

【藤】「そうよ、結局具体的にどういう風に鳴っていたのかを教えてもらってないわよ?」

【鷹倉】「そ、それならよーハクからアナウンスの様な音って聞いたから分かるぜ?キーンコーンカーンコーン的なあの不快な音だろー?」

 

アナウンスと言えばその音だよな。でもモノクマ等はアナウンスを流してはいないと言っていたからな…。

 

【沢風】「ちょっと待って、アナウンスの様な音だって?」

 

すると鷹倉の言葉を聞いた沢風が目を細めて言った。

 

【影山】「その反応から見ますと、どうやら沢風さんが聞いた音とは違いそうですね」

【沢風】「…うん。俺が似てるなって思った音は目覚まし時計のタイマーを設定してた時に鳴るあのベルの音だよ」

【鷹倉】「ヂリヂリヂリィィみてえな、目は覚めっけど起きる力が全く湧かねえあの忌々しいベル音の方かー」

【熱宮】「あんたはなんか恨みでもあんのかい…だけど私もそんな感じに聞こえたねえ」

【嶋野】「ウチもウチもー!耳の良さには自信があるウチもしかと聞いたけどあれは目覚ましの朝起きたくないよーって音だったよー!あ、じゃあさじゃあさ!その音を鳴らしたのがメカ子達って訳だよね!」

 

 

【ハク】「それは聞き捨てなりません」

 

 

 

ーーー反論ーーー

 

 

【ハク】「ますたーもハクもそんな音が鳴る物なんて知りません」

 

 

【ハク】「そもそもありばいがあるんです」

 

 

【ハク】「明確な理由もなく疑われるのは失礼にも程があります」

 

 

【ハク】「疑うべくはたいようだと何度も言っているのですが?」

 

 

 

《発展》

 

 

 

「確かに瀬戸内は怪しいけどよ、お前らも矛盾してる所があるし、ゲーセンが防音だってのも言わなかったよな?それにアナウンスに似た音ってのも嘘だよな?」

 

 

「それに鈴木崎も校庭に閉じ込められてまだそんなに日は経ってねえし、疑われてる瀬戸内と同じ様に元気だったろ?」

 

 

「それとハク、お前やたらと瀬戸内を犯人にして学級裁判を終わらそうとしてる様に見えるし…明らかに変だぞ?」

 

 

「そもそも鈴木崎はどうなんだ?ずっと黙りっぱじゃねえか」

 

 

【鈴木崎】「…………」

 

 

【ハク】「防音の件はこはくの様に気付かれるだろうと思ったのです。あなうんすと言ったのもハクは《その音が聞いた事ない音》だったので近しい音を述べた迄です」

 

 

【ハク】「それとますたーは口下手なのです。なので代わってハクが言っているのです」

 

 

 

「だけどそうは言ってられねえだろ?今は学級裁判なんだ、口下手なら口下手なりに伝えてくれよ!」

 

 

【ハク】「止めて下さいたろう。大体その目覚ましに似ていたと言う謎の音なんてハクとますたーには《鳴らさせる事は出来ません》」

 

 

《鳴らさせる事は出来ません》←《柔道場周辺の足跡》

 

「その甘え言葉をぶった斬るぞっ!」

 

 

【砂糖】「ハク、お前は言ったよな?柔道場の真後ろまで続いてた誰かを一人の足跡、あれは鈴木崎の物だって言ったな!」

【ハク】「それはそうですが…」

【藤】「そんな物があったのね」

【沢風】「ほ、本当なのかい?」

【鈴木崎】「うん、私の足跡」

 

鈴木崎本人があの足跡の事を認めたな。なら柔道場の真後ろまで続いてた足跡は鈴木崎の物で間違いねえって訳だな。

 

【沢風】「その真後ろまで来て音を鳴らしたって訳だね」

【熱宮】「そう言えば鈴木崎は結構後の方に来たよねえ?」

【嶋野】「順番で言えばウチの後でプリンセスちゃんと一緒に戻ってきたホムラっちよりは先だったよね」

【沢風】「音を鳴らしたのは……瀬戸内が犯人だと思わせる為?」

【桃瀬】「確かになァ、瀬戸内のあの状態を素人が見ても死にそうッて事しか分からねえしなァ…なら意識のねえ内にィ学級裁判を早めに終わらせちまえばァ重要な瀬戸内の証言は得られねえしィ罪を擦り付けられる訳だァ」

【藤】「どう言った経緯であのお馬鹿さん二人がボロボロになるまで争ったのかは分からないけど…これで第三者が介入したのは間違いないわよね」

【砂糖】「音を鳴らして猫屋敷を発見させてアナウンスを鳴らさせ、瀕死の瀬戸内も見付けさせる事によって二人が殺し合いをしたって思わせるって事か…」

 

二人が争った原因迄は結局分かんねえが、鈴木崎とハクが関係してんのか?

 

【ハク】「ちょっと待って下さい…まだです」

【鷹倉】「ハク…そうだよな?お前らが……んな訳ねえよな?」

 

話がどんどん鈴木崎とハクが怪しいとなっていく中、静かにハクは言葉を発する。己と鈴木崎の無実を証明しようとする…鷹倉も仲良しだったから否定したいんだろうな。

 

【ハク】「仮にますたーとハクが事件に関与しているとしましたら、あの謎のままの音…あれはどうやって鳴らしたので?ものふぉんにはあの様な音が鳴る機能はありませんよ」

【砂糖】「……いやお前ら…お前には、鈴木崎には鳴らせる手段はあるよな?」

【ハク】「なにを言っているのですか」

【鈴木崎】「……それはどうして思ったの?」

【鷹倉】「鈴木崎…?」

 

先を促す様に、まるで早く結末を言ってほしい様に急かす鈴木崎の様子に俺も、鷹倉も不思議そうに見る。

 

何が狙いなんだ?何を企んでやがる?それとも一切動じてねえし…本当に違うのか…なんて思っちまうが、少なくとも謎の音を鈴木崎が何を使って鳴らしたのかってのは分かりそうだ!

 

記憶の中からしっかりと思い出さねえと。

 

 

ーーーメモリーディグアップーーー

 

Q.謎の音の正体は?

 

 

 

鈴木崎が柔道場の真後ろで鳴らした

 

鈴木崎が持っている、つまり所持品

 

どこかでそれを見た事がある

 

それは沢風、猫屋敷が居なくなった後

 

二人を捜索していた時

 

俺、影山、嶋野の面子だった

 

超高校級のメカニックの研究教室で

 

嶋野が触って起動させた

 

鈴木崎が言うにはまだ試作段階らしい発明品

 

確か名前が…

 

チ ョ ウ ゴ ウ オ ン キ ュ ウ ノ メ ザ マ シ ド ケ イ

 

《超轟音級の目覚まし時計》

 

 

「これだぁ!!」

 

 

 

【鷹倉】「超轟音ってあれかよ…あれを使いやがったのかよ…」

【嶋野】「あっ!言われたら確かにあの時聞いた轟音目覚ましと音が同じだぁぁぁ!!!でも音量が段違いにパワーアップしてたなぁ…」

 

絶対にこいつなら分かってただろ。超高校級の放送部であるこいつが自分自身で耳が良いとか自信あるとか言っときながら、学級裁判を長引かせて楽しむ為に敢えて言わなかったんだろうよ。

 

【砂糖】「あの時お前は止めた目覚まし時計を腰に巻いてる工具入れに入れたよな?」

【鈴木崎】「完成させる為」

【ハク】「ますたーはまだ改良の余地ありと思ったのです」

【嶋野】「うえぇ…だから数万倍ボリュームジリジリジリィだったんだぁぁ…」

【鈴木崎】「でも欠点がある」

【嶋野】「ほえー?欠点って何々!?」

【鈴木崎】「止めるには道具必要」

【鷹倉】「そういやそんな事言ってたな…でけえ音を鳴らす為の装置を付けたら止める為には道具が無かったら止められねえって」

 

 

 

コトダマゲット!《超轟音級の目覚まし時計》

 

鈴木崎が作ったとても大きく騒がしい音が鳴る目覚まし時計。止めるのには道具が必要らしい。

 

 

 

【砂糖】「それなら鈴木崎はそれを校庭に持ち込めたよな?」

【鈴木崎】「うん。今も持ってる」

 

そう言って鈴木崎は工具入れから超轟音級の目覚まし時計を取り出した。

 

【熱宮】「それがあの音の正体って訳かい」

【ハク】「ですがその目覚まし時計をハクやますたーが鳴らしたと断言出来ますか?盗める隙はありますか?」

 

ハクはとことん認めねえつもりらしいが、逆に鈴木崎は平然とし過ぎてる…。どちらも怪しい位置に居るが反論をして、犯人を瀬戸内を決めようとしていたハクに、反論は一切しないで淡々と答える鈴木崎。

 

どっちが犯人なんだ?そもそもこいつらが本当に犯人なのか?

 

 

ーーー議論開始ーーー

 

【熱宮】「それにしても藤が偶々ゲームセンターに行ってなかったら二人の矛盾してる所に気付けてなかったから結果的には良かったねえ」

【沢風】「鈴木崎さんかハクさんのどちらかが目覚まし時計を作動させて鳴らしたんだね」

【桃瀬】「場所的に考えりャァ《鈴木崎が鳴らしてェ鈴木崎が止めた》ンだろうよォ」

【鈴木崎】「………」

【藤】「どう考えてもあなた達二人がまた《共犯者》って事って所でしょうね」

【ハク】「いえ、《ますたーは無関係》です」

【沢風】「その言い方だとハクさんが関与してる可能性があるんだけど…」

【鈴木崎】「《ハクは違う》」

【砂糖】「互いに違うって言い合ってんのも庇ってる様にしか見えねえぞ?」

【影山】「ふふふふふ…」

【砂糖】「何を笑ってやがんだよ」

【影山】「いえ…たろうさんがご活躍されるその瞬間をこの眼で見れる事が今幸福に感じてつい笑みが溢れてしまいました」

【嶋野】「ひょえぇぇぇぇ!こ、ここここの状況でぇぇ!!?さ、ささシャァァイコパァァスゥゥ!!」

 

 

《鈴木崎が鳴らしてェ鈴木崎が止めた》←《超轟音級の目覚まし時計》

 

「その意見に賛成だ!」

 

 

【鷹倉】「賛成すんのかー…」

【砂糖】「だってよ、俺等の目の前で鈴木崎は自分が持ってる工具で、あの目覚ましを止めたんだぜ?」

【鈴木崎】「うん止めた」

【砂糖】「あの目覚ましは鈴木崎しか止められねえって事だ!なら鈴木崎が関与してんのは確実だろ!」

【ハク】「あの目覚まし時計でしたらハクも止められます」

【鷹倉】「そ、そうだな…俺も、俺も止められっしハクも止めれる…ぜ?」

【砂糖】「いやヴィクトが止めれるって言ってもお前は事件に関係ねえしよ…」

【藤】「邪魔な庇い立ては最も愚かな行為よ」

【鈴木崎】「ハク、鷹倉は止める事は無理、私だけ」

【藤】「あら、素直に認めるのね」

 

藤の言う通りやけに素直に言ってくれたな。それを言ってしまったら確実に事件に関係あると言っている様なものなのに。

 

【鷹倉】「お前…何でんな冷静なんだよ……分かってんのか?今お前が疑われてんだぞ?最初はなんの冗談かと思ったが全く反論もしねえはハクは明らかにお前の事を庇ってるしよー…なあ、何とか言えよ」

【鈴木崎】「………」

【ハク】「ますたー、撤回するなら今の内です」

【鈴木崎】「………凶器」

【桃瀬】「あァ?」

【鈴木崎】「凶器、どういう物が使われたの?」

【沢風】「凶器って…確かにまだ何が使われたのかは不明だけど…」

【影山】「ご自分から自白なされるのですか?それはたろうさんのご活躍が見れないのですが…早く終わるならそれで良いです」

【熱宮】「あんたは今口を挟むんじゃないよっ!」

【鈴木崎】「砂糖、凶器…分かる?」

【砂糖】「え…俺?」

【鈴木崎】「うん」

 

皆から疑われハクやヴィクトからの言葉に耳を貸さずに俺を見てくる。な、何だ?凶器って…桃瀬が言うには細長くて頭をかち割れる固さがある物らしいが鈴木崎が俺に言うって事は俺でも分かる物って事か…。

 

【ハク】「……嫌です」

【嶋野】「へ?何ですとー?」

【ハク】「ますたーが犯人だなんて嫌です。絶対に間違っています。皆さん止めて下さい」

【鷹倉】「…………」

【ハク】「お兄様、このままで宜しいのですか」

 

全然反論をせず、むしろ自分からクロだと言ってる様な鈴木崎に頭をガシガシ掻きながら歯を食いしばって苦しそうに見つめるヴィクトに、ハクは問い掛ける。

 

【鷹倉】「そりゃあ…嫌に決まってる……だけどあいつ自身が受け入れてんなら……」

【鈴木崎】「……分かってるじゃん」

【鷹倉】「…るせー」

【ハク】「お兄様…ますたー…何故ですか?」

【鈴木崎】「ハクもいい加減にして?凶器…分かってるんでしょ?」

【ハク】「ハクは……ハ、クは……」

 

両手で頭を抱えて凄く苦しそうに見悶えるハクに、心配そうに皆が見つめる。するといきなりガバッと顔を上げた。

 

【ハク】「絶対に認めません。ならばハクを認めさせる事を、ますたーが疑わしいと、犯人だろうと思われる理由を述べて下さい」

【鈴木崎】「ハク……砂糖、頼んだ」

 

あくまで鈴木崎ではなく瀬戸内が犯人だという説を曲げないハクの言葉に、悲しげに顔を歪ませて鈴木崎は静かに俺に言った。

 

何があったのか、どうしてなのかとか頭に浮かぶが今は鈴木崎から受け取ったバトンを繋いでハクに認めさせねえといけねえな!

 

 

【クライマックス反論!】

 

超高校級のロボット 白の反論

 

 

【ハク】「そもそもたいようの件はどうしてしまったのですか?柔道場のあの様子、こまいと殺し合った戦闘の痕にしか見えません」

 

 

【ハク】「凶器を解明するより先にたいようの事を話し合うべきでは?」

 

 

【ハク】「痛み分けとなったのかたいようも瀕死の重傷でしたが、犯人は結果的にたいようで決まりです」

 

 

【ハク】「ますたーはその点では《事件とは無関係》ではないですか?」

 

 

《事件とは無関係》←《超轟音級の目覚まし時計》

 

「それは違えだろ!」

 

 

ーーー発展ーーー

 

 

「それなら何で鈴木崎は柔道場の真後ろで超轟音級の目覚まし時計なんかを使ったんだよ?」

 

 

「それに付いては鈴木崎本人も認めてるんだ!無関係と言い続けるのもいい加減無理があるぞ?」

 

 

【ハク】「……実はますたーは一番最初に柔道場で死体を発見したのです。ですから皆さんを集める為にあの目覚まし時計を使って集合してもらおうと思ったのです」

 

 

「そんな実はとか言われても今更信じられねえな…それになら死体発見アナウンスがおかしくねえか?」

 

 

【ハク】「おかしい…どこかですか?」

 

 

「お前冷静になれてねえじゃねえか。猫屋敷をお前、熱宮、沢風の順に見つけて沢風が見た瞬間にアナウンスが鳴ったなら辻馬が合わなくねえか?鈴木崎が第一発見者として考えたら何で熱宮の時にアナウンスが鳴らねえんだ?」

 

 

【ハク】「それは…きっと……今回は」

 

 

「ほらな?もう諦めろって…それに今回は校庭に居た奴等がクロの可能性があるって最初に決定されてたろ?

大体猫屋敷が殺された死因を考えてみろよ。瀬戸内がクロだとして、凶器の細長くて固い物なんて無かったよな?あいつ等が仮に殺し合ってたとしても道具は使わず素手だったって話だったろ!なら桃瀬の検死結果と違いが出るじゃねえか!」

 

 

【ハク】「……か…仮に、仮にたいようじゃないとしても……凶器が分からなければ断定は出来ません。あんな密室された空間に該当する物があったなら誰の物かすぐに分かりますよ」

 

 

見付けたぞ!ハクを納得させれる突破口が!!

 

 

 

【証拠となる凶器を提示しろ!】

 

 

Q.猫屋敷を殺した凶器とは?

 

 

1.毒

 

 

2.拳

 

 

3.レンチ←《決定》

 

 

Q.誰の持ち物?

 

 

1.瀬戸内 太陽

 

 

2.鈴木崎 美佳子←《決定》

 

 

3.影山 琥珀

 

 

 

 

「犯人はお前しか居ねえ!!」

 

 

 

【砂糖】「お前のその腰に付けてる工具入れ、その中にあるよな?レンチだけじゃねえ、犯行に使えそうな凶器はお前だけは常に持ち歩いてる筈だ」

【熱宮】「確かに鈴木崎の奴は校庭に居た時もそいつを身に付けてたねえ」

【ハク】「まさかそれだけで決めつけるのですか?」

【影山】「しかしそれ以外に思い付く物がございますか?あるならどなたか仰って下さい」

【沢風】「……無いね、少なくとも今居る皆の中で一番長く校庭に居た俺は思い付かないし見てないよ。隅々まで調べたから自信を持って断言できる」

【ハク】「…………もしかしたらどこかにあったのかもしれません」

【砂糖】「それを言われたら今更確かめようもねえが…それじゃあ凶器が分からねえ。そんな不十分な学級裁判をあいつらがするか?」

【モノクマ】「おや?おやや!?これは砂糖クンの信頼をいつの間にか勝ち取っていた!?」

【モノソノ】「いやはや流石は生徒に好かれる事間違いなしの人気ですな!!」

【モノクマ】「いや~事実だけど照れちゃうね!」

 

……………。

 

【鈴木崎】「皆、これを見て」

【砂糖】「……っ!?」

【桃瀬】「お前ェソイツはァ!」

【モノクマ】「あ、オマエラお得意の無視だ」

【モノソノ】「こうしてミナサマは大人の階段をロケットの様に高く上られるのですね~」

 

ハクに聞いた問い掛けは間を挟まずに鈴木崎が答えた。そして工具入れから俺が言ったレンチを取り出して全員に見える様に掲げた。

 

それは間違いなく鈴木崎が大切にしていた愛用のレンチ…だがそのレンチには血がこびり付いていて赤く染め上げていた。

 

【鷹倉】「……はぁー…」

【嶋野】「そ、それって…血?」

【藤】「それ以外に何があるのよ」

【影山】「これで実は赤く塗っただけでペンキでした、と今の状況を全く無視したあり得ないドッキリをされたのなら私よりも大物ですよ?」

【鈴木崎】「…砂糖、もう終わりにして」

 

いつもの無表情で何を考えてんのか分からねえ顔で鈴木崎は俺に終止符を打ってくれと言った。それに答える様に俺は今回の事件の流れをおさらいする。

 

 

【クライマックス推理】

 

act.1

今回は色々と訳が分からねえ所だらけだが、分かった範囲で言うぞ?

まず事の始まりは恐らく瀬戸内が発端なんだと思うんだ。猫屋敷の事、校庭から出られない事に悩んだ末に瀬戸内は頭を冷す為に向かったのが公衆トイレだ。そこしか個室はなかったからそこで一先ず頭を冷す事にしたんだろうな。

 

 

act.2

瀬戸内が公衆トイレで閉じ籠っていた時にやって来たのが藤だ。用を足しに来たが生憎と瀬戸内が居たから入れずに仕方なく待つ事にした。だけど待てどもノックをしても出てこず、我慢の限界を迎えた藤はゲームセンターにもトイレがあると思い、急いで向かったんだ。そのすぐ後に瀬戸内は公衆トイレから出たんだ。

 

 

act.3

瀬戸内が向かった先が猫屋敷が休んでいた柔道場だ。何を考え、思い至ったのかは知らねえし瀬戸内と猫屋敷が柔道場で何を話したのかは分からねえが、そこで二人は激しい戦闘を…柔道場と二人の様子から見て殺し合いをしたんだと思う…。

 

 

act.4

そこでお互いが瀕死の状態になったんだと思う。普通なら猫屋敷の方がそう言う命を賭けた殺し合いに慣れているだろうから猫屋敷が有利に見えるが、閉じ込められた時間が長く体調も崩していた猫屋敷と来たばかりの瀬戸内となら拮抗するだろうな。

 

 

act.5

お互いが瀕死の重傷でボロボロに傷付いた時、今回のクロはやって来たんだ。それが偶然か必然かは分からねえ。そしてクロはまだ息のあった猫屋敷の事を持っていたレンチで頭をかち割って殺したんだ。その後に柔道場の真後ろに隠れてこれも工具入れに入れていた超轟音級の目覚まし時計を鳴らして皆を集めたんだ。

 

 

act.6

だが事件はこれで終わらず、ややこしい事になってしまうんだ。それはクロを庇う奴が現れてしまい、クロと一緒に居たという嘘のアリバイを言ったんだ。そいつはゲームセンターに一緒に居たと言ったが、そこが矛盾点を生む事になったんだ。

さっきも言ったが藤がゲームセンターに居たんだ。絵で描かれた立体的に見えるトイレの絵の前で身動きできずに蹲ってたんだ。

 

 

act.7

超轟音級の目覚まし時計の音を聞いた沢風達は、急いで柔道場に行ったんだが藤だけはその音が聞こえなかったんだ。それはゲームセンターが完全防音で音が届かなかったんだ。なのにクロを庇う奴はゲームセンターにクロと一緒に居たと言いながら目覚まし時計の音も聞こえて柔道場に向かったと言ったんだ。

 

 

【砂糖】「不明な点は幾つもあるけどクロにしか出来ない事が出来たのはお前しか居ないんだ…超高校級のメカニック、鈴木崎 美佳子!」

 

俺がそう言っても鈴木崎はどこまでもいつも通りの無感情無表情で…だけど微かに安心した笑みを浮かべてる様に見える顔でこう告げた。

 

【鈴木崎】「良かった、ちゃんと当てたね」

【ハク】「ま、すたー……」

 

か細い声でハクは鈴木崎を呼んだ。

 

【鷹倉】「あー…何なんだよっての……おーい校長さんよー」

【モノクマ】「ん?久し振りに声を掛けてくれたね!何々どうしたのかな?裏切り者の癖にちゃっかり元の仲に戻っちゃった鷹倉クン?」

【鷹倉】「何だよ今更そんな事言いやがって……分かんだろ…投票の時間だよ投票させろー」

【モノクマ】「あ、もう良いの?まあボクに取って鷹倉クンは別にもう必要な人とかじゃないしー!どうでも良いよ!でもあの事は良いの?そっち側で良いわけ?」

【鷹倉】「るせーな。俺なりに考えてんだよアホクマ」

【モノソノ】「な、ななな何を言いやがってるんだテメーはァァァ!!」

【モノクマ】「あー教頭良いから」

【モノソノ】「…良いので?」

【モノクマ】「別にボクに不利益な事はないし鷹倉クンの足掻く様を見ていようよ!」

【鈴木崎】「良いから投票始めろ」

 

やっと口が開けるとノリノリで喋り、鷹倉と気になる事を言いやがったが、早く投票しろと鈴木崎が一蹴した。

 

【モノクマ】「えー!?やっと喋れるのにもうやれって言うのー?」

【鈴木崎】「それがお前の仕事」

【モノクマ】「まあその通りではあるけどーまあ今のオマエラを更に煽っても、つまらなそうだし後は投票後のお楽しみだね!!それじゃあ投票タイムだよー!いつもと同じ手順でお願いねー」

【モノソノ】「今回はミナサマは投票先が簡単で丸分かりで楽ですな!」

 

手元にあるモニターに、これで四度目となる学級裁判の投票タイムになる。俺は迷わずに鈴木崎を押して投票した。

 

横目でチラリと皆を見る。ハクはずっと鈴木崎を見ている。その鈴木崎は目を閉じて静かにしていた。ヴィクトは顔を大きくしかめさせながらも真っ直ぐモニターを見続けている。

 

四回目のスロット画面が回り、鈴木崎の顔が三個並び大当たりのファンファーレを鳴らす。

 

モノクマとモノソノが騒いでるが誰一人反応する事はなく、モニターを見つめる。俺は気になり鈴木崎を見てみるとそこにはいつも通りの鈴木崎が立っていた。

 

 

【学級裁判 閉廷!】

 

 

ー次回オシオキ編に続くー

 

 

 

ー登場人物ー

 

【予備学科生徒】砂糖(サトウ) 太郎(タロウ)

 

【超高校級のリア充】沢風(サワカゼ) 俊也(シュンヤ)

 

【超高校級のメカニック】鈴木崎(スズキザキ) 美佳子(ミカコ)

 

【超高校級の放送部】嶋野(シマノ) 恵子(エコ)

 

【超高校級の氷彫刻家】熱宮(ネツミヤ) 燐火(リンカ)

 

【超高校級の僧】瀬戸内(セトウチ) 太陽(タイヨウ)

 

【超高校級の愉快犯】影山(カゲヤマ) 琥珀(コハク)

 

【超高校級のネット配信者】 鷹倉(タカクラ) ルゥ ヴィクトー

 

【超高校級の折り紙講師】 (フジ) 織姫(オリヒメ)

 

【超高校級の保険委員】 桃瀬(モモセ) 一護(イチゴ)

 

【超高校級のロボット】(ハク)

 

生存者 11人

 

 

 

 




お読み下さり誠にありがとうございました!
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