決闘前。
「こっッッッッッっんの馬鹿犬!!!!!!」
「あああああああああ!!!」
ルイズの飛び蹴りが顔面に直撃し、フォルゴレは吹っ飛ぶ。
「フォルゴレ、昨夜はどこ行ってたんだよ!!」
キャンチョメの問いにフォルゴレは立ち上がりながら
「どこって、この学園の探索とこの世界についての情報収取だ。」
答えた。するとルイズは指を鳴らし始め、悪魔の笑みを浮かべる。
「へえ〜っ、女に会うのが情報収集なわけ!?」
「ひっ!?」
鬼神とかしたルイズが近づいてくる。
「あっちでもこっちでも触りまくって、使い魔のくせに!使い魔のくせに!使い魔のくせに!使い魔のくせに!使い魔のくせに!」
「ルイズ、誤解だ!今日はチチを揉んでいない!」
ルイズの気迫にフォルゴレは泣きながら、謝る。
「昨日は揉んでたでしょう!」
「揉んでました!」
ブチッ
清々しい笑顔で回答するフォルゴレに、ルイズの中で何かの線がプツリと切れた。
「こ、このぉ~~~」
彼女は杖を振り上げると
「馬鹿使い魔ぁぁぁぁぁ~~~―――!!!!」
神聖なるアルヴィースの食堂に、大爆発が打ち込まれた。
そして決闘。
「ちょっと通して! ああ、もう邪魔よ! どいて! どきなさいったら! どかないとひっぱたくわよ!」
観衆を無理やりかきわけ、息を切らしながらルイズはギーシュの前に立った。顔をひっぱたかれずとも、思いっきり足を踏みつけられて痛みに呻く幾人かの生徒のことは気にも留めず、ルイズはギーシュに向かって声を張り上げた。
「ギーシュ! 決闘なんて止めなさいよ!」
睨みつけるようなルイズの強い視線に、ギーシュは冷笑で応えた。
「はっ! 何を言うかと思えば・・・・いいかい、ルイズ? 彼は僕を、貴族の誇りを侮辱したんだぞ? あんな羨ましい・・・・じゃない不謹慎な男は女の敵だ! なによりも敬意の欠片も無いあの態度! 何の落とし前もつけずに済ませようなど、それこそ貴族の恥というものだ!」
つい本音を口にしそうになるギーシュ。
「なによ! 大体、規則で決闘は禁じられているはずでしょう!」
「それは貴族同士での話だろう。彼は貴族ではない。平民だ。その規則は当てはまらない。」
「うっ・・・・・」
決闘を止めさせる理由としてはこの上ない規則を持ち出したルイズだったが、それにギーシュはもっともらしい答えを返す。ルイズは返答に詰まり、黙りこむ。貴族間での決闘は確かに禁じられている。しかし貴族と平民の決闘を禁じるとは規則に書かれていない。もちろんそれはそのような事態を想定していないからに他ならないのだが、書かれていない以上は規則上問題がないと言わざるを得なかった。
「・・・・・まあ、彼が誠心誠意、僕に対するあの侮辱を謝罪しようというのならば、僕も矛を収める気がないではない。もっとも、彼の顔を見る限り、そんな気はさらさらないようだが・・・・・」
ギーシュは先程の事を思い出す。フォルゴレに抱きつき、嬉しそうに胸を揉まれたがっているモンモランシーとケティ。その光景に彼は内心涙を流す。
するとざわざわと騒いでいた観衆の声がだんだんと収まっていく。ギーシュらを取り囲むようにしていたその一部が、ぱっと左右に分かれて道を開けた。その中央を金髪のハンサムが歩いてきた。