償いの代行者   作:血糊

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ヘドロのところが終わってからの話
出久がオールマイトと再会する前にカービィのボス達の道端会議に出会ってしまった結果


#1 理不尽すぎる出会い

(さっきまでは、ヒーローになりたいと思っていたけど、こうも現実を見せられちゃ、諦めるしかないか・・・)

緑谷出久は、全てを諦めきった顔で、家への帰路を歩いていた。

たった一つの、大きな夢。オールマイトのようなヒーローになりたいという夢。

でもその夢はかなわないと今さっき痛感した。

つらいいじめを受けても死のうと思わなかった理由が、消えてしまった。

無個性の人間は迫害されるような世知辛い世の中だ。

たたでさえボロボロであった心の唯一の支えがなくなった今、出久は今すぐにも死にたかった。

 

「・・・?」

ふと、誰かの話し声が聞こえた。声は右から聞こえる。

道端会議でもしているのだろうか、と帰路とは違う右の曲がり角を曲がった。

 

後に、出久は「この時気にせずにそのまま真っ直ぐ帰ってたらまだマシだった」と語る。

 

そこには冒涜的な風景が広がっていた。

ざっと二メートル位の高さの蜂

血管のような筋が張り巡らされた筒型の機械

黒い太陽に目が一つ付いた化け物

ほかにも説明しにくいような者達がそこに集っていた。

しかし、唯一つだけ分かることがあった。

 

これらは『本物』の異形で、この地球を滅ぼしかねない奴だと

 

「ヒッ・・・!」

「あ、いいカモ発見」

振り向いた一つ目の化け物が――口無さそうなのに――くぐもった声で喋った。

「あら、本当ね。見たところ個性は無いみたいだし、良いんじゃない?」

「ッ!?」

蜂が言ったことに出久は動揺を隠せなかった。

(見ただけで個性が無いって分かった・・・!?)

個性の有無なんて普通見ただけじゃ分からない。

時間をかけて見たら分かるかもしれないが、この巨大蜂は()()で見抜いた。

個性か、または元々の能力か。

だとしても、今は考えるより逃げることが最優先だ。

確かに自殺願望はあるが、せめて楽に死にたい。異形達に原型の無きまで嬲られて死ぬのは御免なのだから。

でも、体は言うことを聞かない。恐怖の鎖に縛られて、足が全く動かない。

「あ、あ・・・」

怖い。

怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖いこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイッッッ!!!!!!

いっそ、狂ったほうが楽になれそうだった。

「やだよ・・・殺されたくない・・・誰か助けてえっ・・・」

顔を手で覆う。それが、今の出久が出来る唯一の現実逃避だった。

 

 

その願いが届いたのだろうか。

なにかが空から落ちてくる音を聞いた。

 

「もう大丈夫だ、私が来t『五月蝿い』」

 

希望がぶち壊される音を聞いた。

「・・・・・・・・・・・・」

出久は絶句。

「あ・・・君の希望壊しちゃって御免ね♪」

ニコッと嗤って――多分――悪気の無い謝罪の言葉を口にする巨大蜂。

平和の象徴(オールマイト)が、なすすべも無く敗北したその事実を信じれなかった。

「あ、そうだ。君に朗報があるわよ!」

「えっ?」

「私達は、大きな罪を犯した。ここに居るのはその罪滅ぼしの為なの。けどもこの姿は、普通の人にとって恐怖を覚える姿。だから、誰かの体を借りて罪滅ぼしをしようと考えてたのよ。で、さっきその話し合いをしてたの」

「はあ・・・それで何ですか?」

「貴方は無個性で迫害されていたのよね?なら、私達の力で貴方に個性を与えてあげるわ」

「!!」

「良い話でしょう?だから、取引してほしいの」

「取引、ですか」

「ええ。貴方に個性を与えてあげるから、私達の罪滅ぼしの代行者になってくれるかしら?」

「!お願いします」

「あら即答。まあ都合が良いから気にはしないけど。取引成立、でいいわね?」

「はい!!」

なんという吉報。無個性である出久にとっては、即答もやむをえなかった。

先程までの恐怖すら感じなくなってしまった彼は気づかなかった。その答えがどれ程までに危険なのかということを。

「それじゃ、いくわよ!(パクッブチッ)」

巨大蜂は金色に光る糸らしきものを口に入れ、噛み切り、飲み込んだ。

(あれ、なんか見覚えあるような・・・)

腕の無い手からそれを振り払い、きらりと光ったのを見て、出久は既視感を覚えた。が、しかしそれを思考から追い出してしまった。

「【身は灰となり 灰は塵となり 塵は無へ還せ 我らの (ソウル)よ 今新しき器へその身を移し 器にその身の全てを捧げよ】」

巨大蜂たちの姿が淡く光ったかと思えば、突然金色の粒子となった。そして、それは吸い込まれるようにして出久の身へ入っていった。

「!?」

『さて、これからよろしくね、イズク。私のことは《セクトニア》って呼んでね♪』

「あ、はい」

『あ、思念で会話できるから、喋らなくてもいいのよ?』

『・・・分かりました』

このタイミングで、やっと出久は自分がやらかしたことに気づいた。そして、あることに気づく。

 

 

「・・・まってオールマイトは?」

 

 

『あっ』

やっと出久は気づいた。

セクトニアも忘れてたらしい。

『御免なさい・・・()()してなかったわ』

「わあああああ?!オールマイト大丈夫ですかぁぁぁっ!!!」

真っ青な顔で、出久はオールマイトが飛んでった先まで走っていった。

ちなみにオールマイトは気絶しただけだった。

ご無事で何より。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『そういえばイズクって、女の子だったのね。体の起伏があんまり無かったから気づかなかったわ』

『ッ!?』

後で出久が、サラシを巻いてるのが判明した。そして女の子だということは、親以外にはばれていない事も分かった。




オールマイトやられ損。しかも厄介なことにここから原作どおり弱体化するという・・・
これからカービィボス+αが出久と話すようになります。αは、そのうち追加する予定のキャラです。カービィだけじゃないです。ほかのところのキャラも出します。
まあ、味方とは限りませんが。
ここに今のところ出久と関わるカービィボスキャラを↓

クィン・セクトニア  出久の主な話し相手。ボス達の指揮官&女王。媒介なしで具現化できる。  

ダークマター     闇があればそれを媒介にして具現化できる。いつもは向日葵。

星の夢        機械だけど魔術で出久の中に入れた。金属を媒介にして具現化できる。

ギャラクティックナイト
&ダークメタナイト  めっちゃ仲良し。媒介なしで具現化できる。

マホロア       参謀役。室内のみ具現化できる。クラウンをなぜか所持。

マルク        小一以下の頭脳&精神。大人の目が無いところでだけ具現化できる。

アミーボ・アモーレ  編み物大好き。火の無いところでだけ具現化できる。

ダークゼロ      暗黒一族の恥さらしなどとボロクソ言われるヒトデマン(酷い)媒介なしで具現化できる。

ゼロ&ゼロツー    悪戯大好き。たまにヴィランと手を組んで悪さをすることがある。その場合セクトニアにシバかれる。悪意のある人がいるところでだけ具現化できる。

破神エンデ・ニル   出久がブチ切れたときのブレーキ係。基本的に出久の中が定位置。

12体のボスたちですが、一部除いてよく好き勝手してることが多いです。セクトニアも何かあったとき以外は放置しています。
後、出久はヴィラン連合の中心人物たちと面識があります。理由は後々に。
次は雄英試験、といっても原作とあんまり変わらないのでそこはちょっとだけ書いて、今の出久の日常とオリジナル設定を書きます。
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