少年「サッカーしたい」
サンタさん「やりたいなら、サッカーボールをあげよう」
少年「えっ・・・」
少年はサッカーをしたかった。けどサッカーボールをもらったのに喜びませんでした。
さてそれは何故か?
ヒント・この問題はサイコパス診断テストの問題です。
次回に正解発表。
今回オリキャラ回です。
ピロン♪
「ん。出久からのLINE・・・・・・ふふ、そうか。おめでとう」
俺は今尋問室で、テーブルに座り、スマホを眺めていた。
出久は無事、雄英高校に合格できたようだ。
ああ、良かった。もしも受からなかったら今後の予定がかなり変更していた。
丁度俺の方も教師合格通知が届いてたし、返信ついでに報告するか。
「江ノ島さん。今緑谷はいますか?」
「出久は居ないが。どうしたんだ?」
ガチャ、と尋問室のドアが開き、入ってきたのは俺と同じ部署の山村だ。
「なら、すぐ呼んでください。依頼が来ましたので」
「依頼か。それで、今回の被疑者は誰なんだ?」
「・・・まさか、あくまで俺たちだけでやる気ですか?」
「ああ。出久はもうすぐ高校に入学。それもかの雄英にな。ちなみに俺も教師として赴任することになった」
「はぁ!?」
バンッ!とテーブルに思い切り両手を叩きつけた。その衝撃で掛けていた眼鏡がずり落ち、驚愕で見開かれた裸眼が露になる。
「待ってくださいよ!緑谷はともかく貴方まで留守になったら俺だけになるんですが!?」
「え、他に居なかったっけ」
「俺の個性なら緑谷から直接別人格を刈り取れますけど、全部制御できるか分かりませんよ・・・」
「いや、大丈夫じゃないのか?あいつ、まだ人格あるみたいだし」
「あるんですか!?っていっても何があるか分からないと刈り取ろうにも刈り取れませんよ」
「確かにな。多重人格はあいつ自身の意思で変われるわけじゃないんだ。そう簡単にポンポン出すはずがない」
「多重人格といっても、どれくらいあるんでしょうか・・・かのビリー・ミリガンは24もの人格があったそうですが」
「多重人格・・・解離性同一性障害は幼少時に受けた大きな精神的な傷によった歪みにより起こる障害だ。ビリーは義父から虐待を受けていたことによって多重人格となったわけだが・・・トラウマで多重人格となる者も居るそうだな。おそらく昔のあれでそうなったのかもしれないんだが・・・もしもだとしても、それだけであんなに人格が分離するものか?」
出久の補佐になってからずっと抱いていた疑問。
出久の両親は目の前で惨殺された。
両親の遺体はかなり悲惨な状態だった。まだ10歳にも満たない年齢だった出久にはより一層鮮烈に、そして残虐に見えたことだろう。
あの時偶然俺が通りかかったから殺されかけてた出久を救けられたが、もしも通りかからなかったら今頃出久はこの世に居ない。
だとしても、そこまで残酷で悲惨だった体験をしたとはいってもあんなに人格が分裂するものだろうか?
「また思い出してるんですか。あの時の事」
「・・・まあな。さて。もうこの話は置いといて、本題に戻ろうか。さ、今回の被疑者はどんな奴なんだ?」
「今から連れてきますので、その間にこれに目を通しておいて下さい」
と、書類を渡された。
スマホを置き、記された文章をざっと読み通す。
「・・・へえ。出久がいたら面白いと言いそうだ。シャルルはこいつのこと、どう思う?」
「シャルルじゃなくて山村です。・・・はっきり言わせて貰いますが、
「お前らしい答だな」
「そうですか。それでは、準備をしておいてください」
そういって、山村は出て行った。
俺は、被疑者の情報が記された書類・・・一枚だけのB5サイズの紙を折り、紙飛行機を作り始める。
「俺はシャルルって言うほうが好きなんだがな・・・それに、
今、この世界には面白いことが起こっている。
表舞台にいる者達は決して知れず、裏舞台にいる者達しか知らない異変が起こっている。
出久と巡り会えたのは、きっと、運命というやつだ。
その異変は何かは、まだ言わない。
「だって、こんなに早く言ってしまったらつまらないだろ?」
俺は虚空に向けて、人知れず呟く。
「連れてきました」
山村の声と共にドアが開き、被疑者が入ってきた。
素直に椅子に座ったのを見計らい、俺は被疑者にばれないように個性を発動する準備をする。
「初めまして
「あんたが13係って奴か・・・意外と優男な顔してんな」
「・・・優男?そうか、優男か。お前にはそう見えるのか」
俺は強面の被疑者に先程作り上げた紙飛行機を投げつけてやった。
「あ痛てっ!おい何すんだ!」
「お前の目は節穴なのかそうなのか。俺は女だ。男じゃない」
なんで皆揃って男と見間違えるんだ俺の身体が貧相だからかそうなのか畜生(´;ω;`)
「顔が男っぽいっていっただけだろうが・・・体つきというかスタイルはなんかエロイ女だろ」
「・・・・・・ところでお前。
「は?突然何言ってんだ」
「俺は殺された人々の怨嗟が聞こえるんだよ。個性の影響でな。さあ、年貢の納め時だ。聞けばお前は昔、海で溺れかけた事があるそうだな。そして海やプールがトラウマになったとか。お前にぴったりな物を見せてやる
――さあ、復讐の時だ。俺に協力してくれよ?」
パチンと指を鳴らすと、青白い光の線が椅子の背もたれごと遠山に巻きつく。
線は上へと伸びて、先端はクレーンのようなものの形へと変化する。
そして遠山の椅子の下に、ぽっかりと穴が開き、下水溝が顔を出した。
15世紀から17世紀に渡ってイギリスで使われてきたモノ
そして今でもそれは現存し、今だ使われているモノ
それは――
「ダッキング・スツール。まあつまり水責め椅子という拷問具だ」
「ご、ごごご拷問具!?」
「ああ、そうだ。これからお前にとってとてつもない苦痛を伴う尋問を行う。俺の問いに正直に応えなければ、その下水溝にドボン!だ」
「ヒイイイイイイ!?」
「イヤなら正直者になるんだな。さあ、
顔を真っ青にして遠山はカタカタを震え始める。それを見た魂たちはケラケラと嘲笑った。
「新米ヒーロー連続殺人。50人もの新米ヒーローを鉈で惨殺した犯人は、お前か?」
「は?違ゲーギョボボボボボボボボボボボボ」
しれっと嘘を吐いたので、遠山は下水溝にinされた。言い切る前に落したので水の中で変な悲鳴を上げた。
「そろそろ引き揚げないと溺れてしまうぞ。すぐに死なせてはつまらないだろ?」
俺がそういうと、魂たちの怨念で作られた紐は遠山を引き揚げた。
「ブハッ!ゲホッゲホッ」
「だから言っただろう。正直に応えなければドボンだ、と」
「フゥ、フゥ・・・クソが」
「お前が言える立場じゃないだろうに」
「はぁ!?人のトラウマ抉る奴をクソといって何が悪い!?」
「それの否定はしない。だが、人を躊躇無く、それも悦びながら殺す奴のほうがもっとクソじゃあないか」
「はあ!?俺は殺し何ぞしてなグョボボボボボボ」
性懲りも無く遠山は嘘をついたので、ドボン。そして引き揚げる。
「ぐじょっだれぎゃあ!うじょがどうぎゃなんじゃわぎゃらにゃいぐじぇに!」
「分かるさ。嘘が分かるから俺は13係に所属しているんだよ」
「にゃんだどおうっ!」
「諦めろ。苦しい思いをこれ以上したくないなら正直に話せ」
「ぢがう!おれじゃな゛グバビボボボボボ」
呂律がろくに回らなくなって尚、否定し続ける。
「ぐぐぐ・・・!」
「・・・遠山灯火。お前には、妹が居るな?」
「ああじょれぎゃぢょうぢた!」
「妹には最近、酷い怪我の治療暦があった。沢山の内出血の痕、あざ、ミミズ腫れ、切り傷。長い虐待の痕があった。そしてお前の両親は早逝。妹しか家族は居ない」
「っ・・・あのやろっいいやぎゃっだのが!覚えでろ、あどでぐじゃぐじゃに――」
「させるわけがないだろう。今お前は罪を認めた。それだけで十分だ」
「ああじょうだ!おれぎゃやっだ!たのじがっだからやっだ!おれはぎゅうぜんぶろひーろー、ぞれもじんまいにあっだ!ぞいづはおれのことばがにじやがっだ!だがらぼごぼごにじでごろじだ!ぞのどぎのあいづのがおはぐるじぞうだっだ!おでのずぎながおをじでじんでいっだ!ぞれでひーろーをごろすごどにはまっだ!でもてだれのいーろーひゃぎょりょじにぎゅいぎゃら、じんまいをぎょろじだ!だのじいごとじでにゃにがわりゅい!!!」
「・・・お前・・・・・・もういい。ちゃんと自白させられたからもう連れて行ってくれ」
「はい」
見ていられない。
気分が悪い。
もう視界に入れたくない。
俺は遠山を拒絶するように、連行を命じた。
ただ、遠山が自らと同じように苦しむ姿を見て殺された魂たちも満足してくれたようだ。遠山が自白している頃にはもう成仏して、とっくに姿を消していた。
山村が遠山を尋問室から連れ出した後・・・
ぽつんと俺は一人きりで天井を見上げていた。気分の悪さはもう無くなっていた。
「本来、拷問は
出久に至っては個性ではなく生来の異能力という扱いだ。本当に、なんで個性という異能ではなくて生来の異能なのだろう。
「うん?」
そこで俺は違和感に気づいた。
あいつは個性を持っていない。いわゆる【無個性】だ。ただ運動能力、戦闘能力は常人に比べては高い方なのだが、だとしても雄英試験を生来の身体能力だけでクリアできるほど秀でているというわけではない。
ならば、なぜ緑谷出久は雄英試験に合格できた?
「・・・あいつ、ついに個性が目覚めたのか?」
随分遅咲きな個性だったようだ。・・・しかし、個性が発現したことをこちらに報告しないというのはどういう了見なんだろうか。
「文句なしの一位通過だったらしいが、どれほど強い個性が目覚めたんだか」
出久のことについてはもう調べている。あの事件の後、義理の兄となる男に引き取られ、とても慕っているとか、そのせいで兄の指示には大体従うこととか。
そして、義兄のことも調べ済みだ。
なぜなら、その義兄はヴィランだから。
おそらく義兄の素性を出久は知らない。義兄の言うことを聞いて、無意識にヴィランと同じ行為をしてしまう可能性がある。
流石に本人も罪悪感とかも覚えるかもしれないが、おそらく義兄に対する信頼が上回ってしまうだろう。
だからといってそのことを言ったら出久が怒る。あいつは義兄を悪く言われるとすぐに怒るのだ。
・・・急がないと、厄介だな。
「聞いてみるか。『なあケッチ。お前、もしかして個性が目覚めたのか?もしそうならどんなのか教えてくれ』っと」
俺はLINEでメッセージを送る。
5分後、ピロン!と着信音がしたので確認。
『よくそのこと分かったなシュミット。性格に言えば、個性が目覚めたというより、貰ったって言うのが合ってんだよな。そこんところは話すと長くなるからまた今度話すわ。そんでね、どういう奴かってのはな・・・ヒミツ!!』
液晶画面を素早くタップし、即返信。
『呪うぞ』
『ヒエッ即レス』
『分かったら話せ。もしもの時の対応が出来ん』
『リョーカーイ。んじゃ、俺の個性についてだけど・・・ザックリいうと、カタストロフ』
『天変地異? どういうことだ。もう少し詳しく言え』
『個性全力で使ったら試験場の建物とかが全部吹っ飛んで更地になったのよ。そんでね、突然水と溶岩噴き出して大惨事になった。あこれ雄英試験の時の話ね』
『何をどうしたらそうなるんだよ。お前の体に破壊神でも憑いたのか?』
『シュミットってこういう時はスルドイ』
『笑えない冗談はやめてくれ』
『ゴメン。大マジ』
『いい加減にしろケッチ。本当にそうだったら俺の手には負えん』
『ホントだよ。でもかなり殺しはしてるみたいだから、シュミットの個性で押さえこめるどころか殺すことも出来ると思うけど』
『いやかなり殺してるっていったって、相手は神なんだぞ?』
『シュミットは魂だけじゃなくて殺された人の怨霊とかも従えられるんだろ?虐殺とかで恨みかなり買ってるだろ』
『まあ確かに』
ガチャとドアの開く音がした。目を向けると山村がドアを少し開いて顔を見せていた。
「今日の依頼はこれで終わりです」
「そうか。ありがとう」
「ええ。執行お疲れ様でした。今日はまだ予定があるのでこれで俺は帰らせて頂きます。それでは」
「ああ。またな」
「俺、明日非番ですよ」
そういい残して山村はドアを閉じ、姿を消した。
「そういえばそうだったな」
俺の言葉は誰にも届かず、虚空に消える。
スマホに目を向けると新しいメッセージが受信されていることに気づく。不具合で音がならなかったようだ。
『なあシュミット』
『俺が間違ったことしようとしたら、アンタは止めてくれるのか?』
何を言っているんだろうか。答はもう分かっているだろうに。
『それが俺の役割だ』
少ししてから『そっか』と返事が返って来た。
樹「なあシャルル。俺の体ってそんな男に見えるのか?」
安理「十分女性らしいですよ。顔が男よりの中性顔なだけで」
樹「そんな・・・」
樹は男よりの顔がコンプレックス。けっこうイケメンだからもてるほうなんだけど・・・
ちなみにかなり演技が上手い。嘘泣きはお手の物。
山村安理。眼鏡かけてる。前髪で右目隠れてる。男だけど合法ショタ(見た目は10代前半。年齢23歳)?。樹と同じく顔がいいけどカッコいいというより可愛いという感じ。とある体質上いろんな人に狙われやすいため護身術、武道全般が特技となった。
個人的にお気に入りなので設定が多い。
樹と山村の個性はまだ秘匿。
次は入学。体力テスト、多分前編。樹も出ます。
誤字脱字や可笑しいところがあったら報告お願いします。