私、仕事の方がホントに忙しくて全く執筆出来ませんでした。ちょいちょい書きながら自動保存という執筆方法を取らせてもらいました。もっと執筆時間を増やせる様頑張らさせて頂きますのでどうぞ応援の方よろしくお願いします(⌒,_ゝ⌒)
あれから、一ヶ月が経ち端末がようやく帰ってきた。解析に時間かかりすぎでは?とも思ったが、気にしない事にした。
「久しぶりに変身してみるか」
勇者システムを起動すると前とあまり変わりがないかと思いきや俺の両手に剣が握られていた。
「話には聞いていたけど、これが専用武器か?…ふんっ!はぁ!…にしても二刀流にしては、リーチが些か短い気がするが振りやすさを考えてのことか?」
特に剣を振るうことで違和感を感じることは無く、寧ろ怖いくらいによく馴染んでいる。専属武器というのはこうも扱いやすさに長けているんだな。
「あーもしもし?木崎さん?いきなりで悪いんだけど、これからちょっと模擬戦しませんか?」
『 いいよー!じゃあいつものとこねー!』
この1ヶ月間で、木崎さんとは随分と仲良くなれた。彼女の訓練しているところも何度か見学させてもらったのだが普通に凄かった。身体能力は一般人よりもずば抜けて、人間離れしているし何より技術が凄かった。本人曰く、
『私は、今出来ることを最大限活かせるように磨いただけ、元から素質のある才能はもっと努力して才能が無いものは凡人レベルには出来るようにしているだけよ?』
と謙遜しているが、俺から見れば何事においても彼女は天才であると思えるばかりだった。
今俺が向かっているのは、いつも2人で模擬戦をするために使っている海岸だ。
「おっ!来たきた!」
「ごめん、お待たせー!」
お互いに今回のアップデートでの情報交換を行う。1週間ほど前から決めたことで、お互いに知り得た情報で有力な物であれば何でも共有しようってことで始めたのがこの情報交換。会う度にまず、これから始めた後本題に入る事がほとんどだ。
「んで、どうだった?今回のアップデートは」
「そうねぇ、あなたが使っていた銃をベースに試作品として幾つか武器が付属されたわ。勿論星屑を一撃で倒せるレベルではまだ無いんだけどね」
情報によれば、勇者と違いスマホにメニュー画面があるらしくタップする事で武器の出し入れが可能だそうだ。
「なるほどなぁ、俺のは主に勇者服の防御力強化と追加装備の専属武器が着いたことだ。これは実際に見た方が早い。よっ…」
変身してみるとやはり両手にはその武器がしっかりと握られていた。
「ふ〜ん、それがさっき言ってたやつか。取り敢えず試してみる?」
「おう、よろしく頼む」
そして、俺達は互いに十分な距離をとって各々武器を握る。俺は専属武器を、木崎さんは銃を。
「それじゃあ、開始!先手必勝!」
俺は素早く盾を出して防ぐ、が彼女も何の策もなくただ弾を打ってきたのではなく…
「くっ…。なっ!」
弾幕を張られながら、何と手榴弾を投げてきたのだ。咄嗟のことで防御が追いつかずそのまま後方に吹き飛ばされる。
すかさず、間合いを詰めて近接戦闘へと切り替える木崎さんを横目に専属武器の機能の一つである「伸縮」を発動する。地面に着地するまでの反動を剣の伸縮によって殺し、もう片方の剣を木崎さんへと向けて投げる。
「おっと…、流石ね友太君。だけどまだまだよ!」
ギリギリの所で攻撃を受け流されると同時に後方へと、体制を整える木崎さん。もう一度銃の乱射が始まり、またも防御に回る。コレがおよそ2時間ほど続き訓練が終わる。
「あー…、疲れたぁぁあ!」
「友太君はあれね、体力もっと付けた方がいいわ。火力や戦闘スタイルは強力なのだから、持続性を持たせる為にも日々のトレーニングメニューにランニングも追加した方がいいわね。何だったら朝一緒に走る?」
「追加!?てか寧ろ、何でそんな元気なのか教えてくれよ…。あれだけドンパチ戦ったじゃん?攻防激しかったじゃん!?」
済ました様子で話しかけてくる彼女は、何処か楽しそうだった。ただ、疑問に思ったのは息切れ1つしていない木崎さんの秘密を知りたかったってことくらいだ。
「それで、専属武器の性能は把握出来たの?」
「急だな!?出来たよ、だいたい使い方は分かった…っ!」
「どうしたのって…その痣!」
この専属武器を使っていて分かったことがある。この武器の本来の力を使うと、どうやら痣みたいなのが出来るみたいだ。この痣は、俺の武器に触れている部分…手先から侵食しているみたいで具体的に言うのであれば、武器を使用し侵食されている最中は、痛みが生じるのだが使わなければ痛みは消える。厄介なのは侵食された部分が変色してしまっているという点だ。見つかると厄介な事(母ちゃんに怒られる)にもなる。
「あぁ…なんて言うかどっかぶつけたかな?ははっ」
「もぅ、気をつけてね」
(馬鹿正直に武器使ってたら痛みが生じるとか、話したら責任感じちまうだろうし黙っておこう…)
木崎さんの呆れ顔を横目に変身を解く。
(この痣のこと…後で鬼島さんに聞いてみるか)
木崎さんと別れた後、待ち合わせ場所である喫茶店へと出向くと既に鬼島さんが座っていた。
「それで俺に相談だったよな?」
「はい、実は…」
俺はまず手先の痣を見せた。この時点で既に手の甲の半分程は日焼けした程度に黒く染っていた。この痣が出来た経由と専属武器である2本の剣を扱うと痛みが生じると言ったことを話した。終始真面目に聞いてくれる鬼島さんだったが痛みを生じると言ったことを話した途端少し様子が変わった気がした。
「纏めるとアップデートした勇者システムの…友太君専用武器を使うと痛みが生じ痣が広がると?」
「そうです…ですが前の機能のものを使った場合は何もならなかったです」
そう、今の俺の勇者としての能力は2つあって1つは前にあったバーテックスに通用する武器の複製・行使。2つ目は今回新たに導入された専属武器である「双剣」だ。
「了解した、その事については俺の方から調べておく。それと、もう1つこれからの戦闘時アップデート前の力だけでどうにか出来るのであればできるだけその力だけで戦って欲しい。アップデート後の力が如何様なものにしろ、使うと痛みが走るなんて危険極まりない」
「分かりました、先生この事は木崎さんには内密にお願いします。五月蝿そうだし」
「ははっ!本音出てるぞ、だが仲良くなっているようで安心したぞ」
「最近は怒られてばっかりな気が…てかしばかれ過ぎてキツイです」
「それも愛だな」と言いながらさらっと会計も済ませていたので、大人ってスゲェなって思った。
「良かったんですか?奢ってもらっちゃって」
「いやいや、これくらいは出すさ。後輩に出させるとか普通ないだろ?」
(ゴチになります!)
心の中でそう呟いて鬼島さんと別れた。