Re:Spirit-encore-   作:藺草影志(OVERBLOOD)

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この話は"Spiritに収録された"Interlude film 1「意」"の追憶編です。


Inside 4.「Case4.5」

ココリゼ−追憶−

 

…………………―――――――――――――――――――

 

 

鬱々しい……

 

 

何もかもが鬱々しい

 

 

…………

 

 

何だろう…何かが見える

 

 

病室…?

 

 

ん? 誰かがいる……

 

 

……リゼちゃん?………

 

 

なんで病室に……………

 

 

…………………………………………

 

 

 

 

 

 

思い出した…………

 

 

何もかもが…いや、全て思い出したんだ………

 

 

そうか…………

 

 

あの時……………

 

 

 

ココア「リゼちゃん……ごめんね」グスッ

 

 

リゼ「!」

 

 

ココア「ごめんなさい……」ジワッ

 

 

リゼ「ココア……?」

 

 

ココア「わたし……わたし……」ポロポロ

 

 

リゼ「ココア……!どうしたんだ?どうしてお前が謝るんだ?」

 

 

ココア「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」ブルブル

 

 

リゼ「しっかりしろ!お前は何もしてないだろ!?ココア……ココア!」

 

 

ココア「ごめんなさい…ごめんね、リゼちゃん……」ポロポロ

 

 

リゼ「ココア!?ココア!」

 

 

ココア「……っ!」ポロポロ

 

 

 

…………………………

 

 

私………なんで自分を責めてたんだろう………

 

 

なんか……………――――――――――――――――――――――

−−−−−−−−−−−−−−−−

 

千夜−追憶−

 

 

…………………………………

 

 

………………………………

 

 

 

私は………………………何を望んて…………幸せがほしかったのかしら………

 

 

 

何の為に……………望んだんだっけ…………

 

 

 

何の為に……………幸せを願ったんだっけ…………

 

 

 

不幸なく……………不条理な事もなく…………何を………

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

 

……………………………………思い出したわ

 

 

 

あの時……………私…………………

 

 

 

千夜「………………」

 

 

リゼ「千夜……」

 

 

千夜「………………」

 

 

リゼ「千夜!」

 

 

千夜「!」ビクッ

 

 

リゼ「どうしたんだ、ボーッとして?」

 

 

千夜「……ちょっと」

 

 

千夜「……ねぇ、リゼちゃん?」

 

 

リゼ「?」

 

 

 

千夜「神様って、残酷ね……」

 

 

 

リゼ「え……」

 

 

千夜「それとも、わたしが欲張りしたからかしら……」ポロ

 

 

リゼ「!」

 

 

千夜「こんなつもりじゃなかったのに……ふふっ……ふふ……」ポロポロ

 

 

リゼ「千夜……?千夜っ!」

 

 

千夜「充分……しあわせだったのにね……」ポロポロ

 

 

 

……………………………………………………

 

 

 

私……………なんであんな事…………言っちゃんだろう

 

 

…………………………………………

 

 

…………………………………………

 

 

…………………………………………

 

 

 

…………ふふっ

 

 

 

ふふ…………………ふふふっ

――――――――――――――――――――

その後、彼女は…………無残な姿になっていた

 

 

彼女の横には包丁であるものがあった

 

 

恐らく彼女は…………自殺したのだろう

 

 

きっと…………何かを思い出し……………自分を責め…………

 

 

自分を刺したかもしれない……………

−−−−−−−−−−−−−−−

 

チノ−追憶−

 

 

…………………………

 

 

 

…………………?

 

 

 

…………………………夢?

 

 

 

これは夢なんでしょうか……………

 

 

 

ん?チストの地図………?

 

 

 

…………………………女の子?………

 

 

 

いったいこの夢は………………

 

 

 

彼女は何も思い出せぬまま、夢を見続ける

 

 

すると、ふと彼女はある事に思い出す。

 

 

 

…………………………………………これって…

 

 

 

まさか…………………

 

 

 

千夜「この近所に住んでいた女の子が、いま行方不明になってるの」

 

 

 

チノ「――!」

 

 

千夜「昨日ひとりで遊びにいったきり、まだ帰ってこないらしくて……」

 

 

チノ「!!」

 

 

千夜「明日から捜索が開始されるみたいよ、もし誘拐だったりしたら……」ブルブル

 

 

千夜「無事に見つかってくれるといいわね……」

 

 

チノ「………………」

 

 

千夜「だから、チノちゃんも気をつけてね。帰り道はマヤちゃんやメグちゃんと一緒に……」

 

 

千夜「――……?チノちゃん?」

 

 

チノ「…………」

 

 

 

――ガクッ……

 

 

 

千夜「!」

 

 

チノ「……っ!」ガクガク

 

 

千夜「チノちゃん!?」

 

 

チノ「ぁ…………ぁ……」ガクガク

 

 

千夜「チノちゃんっ!?どうしたの!?しっかりしてっ!!」

 

 

チノ「ちがっ………あ……」ガクガク

 

 

チノ「わたし……ぁ…………」ガクガク

 

 

チノ「…………っ」ブルブル

 

 

千夜「……!?」

 

 

チノ「お父さん…おじいちゃん……ココアさん……」ポロポロ

 

 

チノ「お母さん……どうして…こんな……」ポロポロ

 

 

千夜「チノちゃん……!?チノちゃんっ!!」

 

 

 

チノ「お母さん、助けて……っ!」ポロポロ

 

 

 

千夜「チノちゃんっ!!」

 

 

 

…………………………………………

 

 

 

………………………………………

 

 

 

彼女は無言で泣いた

 

 

 

全てがわかったかのように泣いた

 

 

 

そう…………思い出したのだ

 

 

 

自分がその女の子を行方を……

−−−−−−−−−−−−−−−

 

リゼマヤ−追憶−

 

 

 

……………………

 

 

 

私は改めて思った

 

 

あの時の事を………

 

 

あの事を考えると………

 

 

脳から離れなれられないのだ

 

 

あぁ………

 

 

私はなんで……あんな事言ったんだろう…

 

 

………………………………………

 

 

……………………………………

 

 

…………………………………

 

 

マヤ「……リゼ?」

 

 

リゼ「小さい頃、あんなに早く過ぎてほしいと思っていた時間が……今は、何より惜しいんだ……」

 

 

 

リゼ「長持ちさせる方法なんてあるなら、わたしが教えてほしいくらいだ」ニコッ

 

 

 

マヤ「っ……リゼ!」

 

 

リゼ「?」

 

 

マヤ「……あんなこと言って、ごめん」

 

 

マヤ「わたしの気持ちなんて、分からないって……」

 

 

リゼ「……マヤ」

 

 

マヤ「リゼは、わたしよりずっと分かってたのに……」グスッ

 

 

マヤ「っく……ごめんなさい……」ジワッ

 

 

リゼ「……」クスッ

 

 

リゼ「泣くなよ、気にしてないって」ナデナデ

 

 

マヤ「グスッ……ヒック……」ポロポロ

 

 

リゼ「なぁ、マヤ?」

 

 

リゼ「一人ぼっちでいたら、確かに時間は長く感じるかもしれない」

 

 

リゼ「『今』の時間が、長引いた気がするかもしれない」

 

 

リゼ「でもな……そうやって長引かせても、得られるのは結局後悔だけだぞ」

 

 

リゼ「たとえ短く感じても、チノやメグ……みんなと一緒にいれば、絶対後悔なんてしない」

 

 

リゼ「どうせ同じ過ぎていくなら、みんなと楽しくしているほうがいい……そう思わないか?」

 

 

マヤ「りぜぇ……」ギュッ

 

 

リゼ「よしよし……みんなとの時間が無くなっていくのが、怖くなったんだよな……」

 

 

リゼ「今を大切にしていればいいんだよ……大丈夫、みんなずっと一緒だって」ナデナデ

 

 

マヤ「……っ!」ポロポロ

 

 

リゼ「…………」ギュッ

 

 

 

………………………………………………

 

 

 

………………………………………………

 

 

 

…………何で泣いてんだろう…私………

 

 

 

……………………本当馬鹿だな…………私……

 

 

 

彼女は泣いた

 

 

幸せな時間が……消えるのが………嫌だったんだろう

 

 

『幸せ』が消え行くのを……いやだったんだろう

 

 

マヤも同じだったのだろう………消えるのを……嫌だった

−−−−−−−−−−−−−−−

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