Re:Spirit-encore-   作:藺草影志(OVERBLOOD)

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cup of film「chino」を再編、前々作(Spirit)から前作(Spirit−Another stories−)のエピソードから作者が選んだエピソードを3話収録。


Ourside 3.「[Restructuring] cup of film"chino"」

I.

 

――ラビットハウス――

 

 

チノ「………………」ソワソワ

 

 

チノ「」チラッ

 

 

4:30

 

 

チノ「………………」ウロウロ

 

 

リゼ「どうしたんだチノ?」

 

 

チノ「いえ……最近ココアさんの帰りが妙に遅いと思って」

 

 

リゼ「そういえばそうだな。まぁそのうち帰って来るだろう」

 

 

チノ「……………………」ソワソワ

 

 

 

リゼ「チノ、そんなに心配しなくても大丈夫だぞ?」

 

 

チノ「心配なんてしてません」

 

 

リゼ「えっ?」

 

 

チノ「むしろお店が静かで私としては好都合ですが、勝手にシフトを抜けられるのは困ります」

 

 

リゼ「いや……別にそこまで繁盛してるわけじゃないんだし……そもそもこの店シフトとかないだろう」

 

 

チノ「それとこれとは話が別です、モラルの問題ですから」

 

 

リゼ「モラルって、今更そんなこと……素直に心配だって言えよ」

 

 

チノ「心配なんてしてません!」ダン!

 

 

リゼ「わっ!」

 

 

チノ「わたし、ココアさんのことなんてどうでもいいです!」

 

 

リゼ「そ、そうか」

 

 

チノ「まったくリゼさんは……どう聞いたらそうなるんですか」

 

 

リゼ(いや、どう聞いてもだよ)

 

 

 

ココア「ただいま~」ガチャッ

 

 

リゼ「ココア、やっと帰ってきてくれたか」

 

 

チノ「早く着替えてきてください」

 

 

ココア「えへへ、ごめんね。実は最近千夜ちゃんと寄り道するのが楽しくて」

 

 

チノ「!?」

 

 

リゼ「寄り道とか買い食いって楽しいもんな」

 

 

ココア「すぐに着替えてくるね~」タタタ

 

 

リゼ「やれやれ、学校帰りに千夜と遊んでたのか。これで疑問も晴れたな、問題解決だ」

 

 

チノ「……いえ、なにも解決してません」

 

 

リゼ「えっ?」

 

 

 

チノ「というわけで、ラビットハウス緊急ミーティングを始めます」

 

 

リゼ(なんでこんなことに)

 

 

チノ「議題はココアさんと千夜さんについてです」

 

 

リゼ「……………………」

 

 

チノ「きっと千夜さんはココアさんをラビットハウスから引き抜くつもりです」

 

 

リゼ「……いや、考えすぎだろ?」

 

 

チノ「ちゃんと証拠も挙がってます。ココアさんの帰宅時間が4時半を過ぎるようになったのはちょうど1週間前からです」

 

 

チノ「それまでは早ければ3時48分、平均で4時3分、遅くとも4時20分までにはきちんと帰宅していました」

 

 

リゼ「そんな細かくデータ取ってるのか!?」

 

 

チノ「妹――ではなく、一緒に住んでいる者として下宿人の生活を記録するのは当然です」

 

 

リゼ「当然でもないし今自分で妹って言ったよな?」

 

 

チノ「聞き間違いです、話しを続けますよ」

 

 

リゼ「……………………」

 

 

チノ「以上の事から、千夜さんがココアさんを狙っているという可能性は充分考えられます」

 

 

リゼ「結論が一気に飛躍しすぎだろ」

 

 

チノ「毎日逢瀬を重ねることでココアさんの心を徐々に蝕んでいく作戦ですね」

 

 

リゼ「どこでそんな言葉覚えたんだ!?」

 

 

チノ「ともかく、今後は門限を作ってココアさんにはきちっと帰っていただきます」

 

 

リゼ「門限て……ちなみに何時までだ?」

 

 

チノ「4時半です」

 

 

リゼ「小学生の門限か!それじゃあ平日は何もできないだろ」

 

 

チノ「それでいいんです、ココアさんはアウトドア過ぎます。たまには私と一緒に部屋で遊んでほしいです」

 

 

リゼ「ところどころ本音がだだ漏れだぞ」

 

 

チノ「さっそく明日から実施しましょう」

 

 

リゼ「はぁ…………チノ?要はココアが千夜と寄り道せずにまっすぐ帰って来ればいいんだろ?」

 

 

チノ「そうです、しかしココアさんに言っても聞くはずありません」

 

 

リゼ(チノがお願いすれば何でも聞いてくれると思うが……)

 

 

リゼ「私が言っておいてやる、だから門限を作るのは明日まで待ってやってくれ」

 

 

チノ「リゼさん…………わかりました。ココアさんにとって明日はラストチャンスです」

 

 

リゼ(やれやれ、ココアも大変だな)

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

チノ「♪~♪♪」

 

 

リゼ「えらくご機嫌だな」

 

 

チノ「最近ココアさんが寄り道せず帰って来てくれるようになりました」

 

 

チノ「わたしの部屋に遊びに来たり、前以上にスキンシップが増えてます」

 

 

リゼ「そうか、よかったな」

 

 

チノ「わたしとしてはどうでもいいのですが、ココアさんがベタベタしてくる以上拒むのも変な話しなので」

 

 

リゼ(すごいにやけてる)

 

 

チノ「リゼさん、ありがとうございます。きついお灸をすえてくれたんですね」

 

 

リゼ(チノが寂しそうにしてるって教えただけだけどな)

 

 

ココア「チノちゃんリゼちゃん、おはよう。今日も一日がんばろうね」フンス

 

 

ココア「まずは景気づけに、チノちゃんモフモフ~」ギュッ

 

 

チノ「んにぅ……ココアさん、仕事中ですよ//」

 

 

リゼ「まぁ良いじゃないか、お客さんもいないことだし」

 

 

ココア「もふもふ、もふもふ」

 

 

チノ「………………♪//」

 

 

 

シャロ「こんにちは」

 

 

ココア「シャロちゃん!」パッ

 

 

チノ「あっ…………」

 

 

リゼ「一人で来るなんて珍しいな」

 

 

シャロ「時間が空いたので……えっと、ホットミルクお願いします」

 

 

ココア「了解だよ!」テキパキ

 

 

チノ「……………………」

 

 

リゼ「チノ、ホットミルク――って、どうしたんだそんな顔して?」

 

 

チノ「いえ…………」

 

 

リゼ(明らかに落ち込んでる……)

 

 

チノ「……できました、ココアさんお願いします」

 

 

ココア「シャロちゃん、おまたせ~」

 

 

シャロ「ありがとう」

 

 

シャロ「――んっ、甘くておいしいわ」

 

 

ココア「ホットミルクって甘いんだ?」

 

 

シャロ「飲んだことないの?しょうがないわね」スッ

 

 

ココア「わぁ、シャロちゃんありがとう。んっ……」ゴクッ

 

 

チノ「!?」

 

 

ココア「ほんとだ、甘くておいしいね♪」

 

 

シャロ「隠し味に少しお砂糖が入ってるのかしら?」

 

 

リゼ「確か粉砂糖を少し――」

 

 

チノ「……………………」

 

 

 

チノ「というわけで、第二回ラビットハウス緊急ミーティングを始めます」

 

 

リゼ「なぜ!?というか毎回出席者が私とチノだけだぞ?」

 

 

チノ「議題はココアさんとシャロさんについてです」

 

 

リゼ「今日何かあったか?」

 

 

チノ「シャロさんの飲んだミルクをココアさんが飲んでいました」

 

 

チノ「普段私がカフェオレを飲んでいても欲しがらないのになぜ……」

 

 

リゼ「……………………」

 

 

チノ「どうしてシャロさんの飲んだミルクを……」

 

 

リゼ「いや、ただホットミルクを飲んだことないから飲みたかっただけじゃないか?」

 

 

チノ「……まさか、シャロさんはそれを狙って……!」

 

 

リゼ「考え過ぎだ。そもそもどうしてシャロがそんなこと知ってるんだ」

 

 

チノ「千夜さんから事前に情報を入手していればこの犯行は充分可能です」

 

 

リゼ「……なぁ、チノ?そんなに嫉妬しなくても、ココアは一番お前のことが――」

 

 

チノ「嫉妬なんかじゃありません!」ダン!

 

 

リゼ「わっ!」

 

 

チノ「私はただココアさんに嫌われているのではないかという疑念を晴らしたいだけです」

 

 

リゼ「……つまり、嫉妬というより不安か?」

 

 

チノ「不安なんかじゃないです、そもそもココアさんが私をどう思っていようとどうでもいいことです」

 

 

リゼ「この前ココアがチノのこと好きって言ってたぞ」

 

 

チノ「ほんとうですか!//……はっ!」

 

 

リゼ「……………………」

 

 

チノ「こほん、とにかくココアさんがわたしのことを嫌いだろうと別に構いませんが、共に生活をしている以上険悪な関係は避けたいんです」

 

 

リゼ「じゃあ二人きりで温泉プールにでも行ってきたらどうだ?」

 

 

チノ「いい考えですが、きっかけがあるかどうか」

 

 

リゼ「いや……誘えばいいだろ?」

 

 

チノ「それではココアさんへの疑念は晴れません」

 

 

リゼ「……………………」

 

 

チノ「……………………」ジー

 

 

リゼ「……わかった、何とかしてやるよ」ハァ

 

 

チノ「ありがとうございます、ココアさんのためにもぜひお願いします」

 

 

リゼ「ココアのためか」

 

 

チノ「はい、ココアさんのためです」

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

ココア「――それでね、チノちゃんと泳ぎの練習したんだ」

 

 

チノ「どうしてもというので仕方なくです」

 

 

リゼ(すごい嬉しそうだ)

 

 

ココア「リゼちゃんも一緒に来れば良かったのに」

 

 

リゼ「ちょっと用事があってな、次は行くよ」

 

 

ココア「えへへ、約束だよ~」スッ

 

 

チノ「!?」

 

 

ココア「ゆ~びき~りげ~んまん♪」

 

 

リゼ「おいおい、こんなことしなくても」クスッ

 

 

ココア「今度は絶対一緒に行こうね」

 

 

リゼ「ああ、約束だ」

 

 

チノ「……………………」

 

 

 

チノ「というわけで、第三回ラビットハウス緊急ミーティングを始めます」

 

 

チノ「議題はココアさんとリゼさんについてです」

 

 

リゼ「本人目の前にして議論することか!?」

 

 

チノ「今日ココアさんとリゼさんが手を繋いでいました」

 

 

リゼ「手って……あれはただの指切りだろ」

 

 

チノ「指まで絡めてました」

 

 

リゼ「小指絡めないと成立しないだろう!?」

 

 

チノ「私ですらココアさんと手を繋ぐなんて時々なのに……まったくリゼさんは」

 

 

リゼ「わたしが悪いのか、これ」

 

 

チノ「これでわかりました、リゼさんもココアさんを狙ってるに違いありません」

 

 

リゼ「とんだ言いがかりだ!」

 

 

チノ「なら私の疑念を早く晴らしてください」

 

 

リゼ「いや……晴らすといってもどうやって?」

 

 

チノ「ココアさんと私が手を繋げば解決です」

 

 

リゼ「……それチノが繋ぎたいだけじゃないか?」

 

 

チノ「違います、リゼさんのためです」

 

 

リゼ「そうか、私のためか」

 

 

チノ「はい」

 

 

リゼ(はぁ……疲れる…………)

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

チノ「ココアさん、そろそろ離してください//」

 

 

ココア「お客さんが来るまでいいでしょ?だってチノちゃんの手柔らかいんだもん」ギュッ

 

 

チノ「し、仕方ないですね……//」ギュッ

 

 

リゼ(チノの方が強く握ってないか、あれ……)

 

 

ココア「もう我慢できない~!チノちゃんもふもふ♪」ギュッ

 

 

チノ「きゃっ!……まったく//」

 

 

チノ「ココアさんは、本当にしょうがないココアさんです♪//」

 

 

 

II.

 

――ラビットハウス――

 

 

チノ「……………………」

 

 

チノ「」チラッ

 

 

ザァーザァー

 

 

チノ「急に降ってきましたね……」

 

 

リゼ「そうだな」

 

 

チノ「……………………」ソワソワ

 

 

リゼ「んっ、どうしたんだチノ?」

 

 

チノ「いえ…………」

 

 

 

チノ「」チラッ

 

 

カサ

 

 

リゼ「ああ、ココアのことが心配なんだな」

 

 

チノ「心配なんてしてません」

 

 

リゼ「えっ?」

 

 

チノ「ただ風邪を引かれるとお店の営業に支障をきたします」

 

 

リゼ「支障って……二人きりでもこんなに暇だし大丈夫だろ」

 

 

チノ「大丈夫じゃないです、ココアさんに風邪を引かれると私やリゼさんにもうつる可能性がありますから」

 

 

リゼ「いや……だから心配なんだろ?」

 

 

チノ「心配なんかじゃありません!」ダン!

 

 

リゼ「わっ!?」

 

 

チノ「わたし、ココアさんのことなんか心配してません!」

 

 

リゼ「そ、そうか」

 

 

リゼ(ムキになってる時点でなぁ……)

 

 

チノ「しかし、このまま放っておくわけにもいきません……」

 

 

リゼ「まぁ大丈夫だろう。ココアのことだから千夜と一緒に帰って来るだろうし、千夜の傘に入れてもらえば」

 

 

チノ「!?」

 

 

リゼ「千夜はいつも折り畳み傘を持ってるって言ってたし――って、チノ?」

 

 

チノ「……それは、俗に言う相合傘というやつですか?」

 

 

リゼ「まぁそうだな」

 

 

チノ「……リゼさん、これは一大事です」

 

 

リゼ「へっ?」

 

 

チノ「わたし、傘を届けてきます」

 

 

リゼ「お、おいチノ」

 

 

チノ「リゼさん、ティッピーをよろしくお願いします」ポスッ

 

 

リゼ「チノ、今の話し聞いてたか?千夜がいるから心配ない――」

 

 

チノ「千夜さんにばかりご迷惑をおかけするわけにはいきません」

 

 

リゼ「ココアのことなんていまさらだろう」

 

 

チノ「これとそれとは話が別です」

 

 

リゼ「……やきもちか?」

 

 

チノ「違います、雨が降ってるのに迎えにも来ない冷たい妹だと思われたくないだけです」

 

 

リゼ「妹って認めてるのか」

 

 

チノ「こほん、言い間違えました」

 

 

リゼ「………………」

 

 

リゼ(難しい年頃だ)

 

 

リゼ「……まぁいい、ほら、傘だ」スッ

 

 

チノ「一本壊れてますね」

 

 

リゼ「そんなことないだろ?」

 

 

チノ「ここが破れています」

 

 

リゼ「……手に持ってるはさみはなんだ?」

 

 

チノ「そこに落ちていました」

 

 

リゼ「そうか……」

 

 

チノ「はい」

 

 

リゼ「……………………」

 

 

チノ「これでは一本しか持って行けませんね……」

 

 

リゼ「……まだ換えがあるぞ?」

 

 

チノ「ごほん!すいません、少し風邪気味で……」

 

 

リゼ「……………………」

 

 

チノ「」ジーッ

 

 

リゼ「……はぁ、仕方ないから相合傘して帰ってこい」

 

 

チノ「わかりました、リゼさんがそう言うなら仕方ないですね」

 

 

チノ「それでは行ってきます」

 

 

ガチャッ バタン

 

 

リゼ「…………掃除でもしとくか」

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

――翌日 クレープ屋――

 

 

ココア「それでね、昨日はチノちゃんが迎えに来てくれてね!」

 

 

チノ「仕方なくです」

 

 

ココア「二人で仲良く相合傘して帰ったんだ」

 

 

チノ「成りゆきです」

 

 

シャロ(チノちゃんがにやけてる……)

 

 

シャロ「で、何にするの?」

 

 

ココア「えっとね~わたしはクリームチョコで――」

 

 

チノ「イチゴアイスでお願いします」

 

 

 

ココア「うーん、おいしい!」

 

 

チノ「」モグモグ

 

 

ココア「はい、シャロちゃんあーん」

 

 

チノ「!?」

 

 

シャロ「ええっ……でも……」

 

 

ココア「この前食べられなかったからお詫び、あーん」

 

 

シャロ「じ、じゃあ……一口だけ」

 

 

パクッ

 

 

シャロ「」モグモグ

 

 

ココア「どう、おいしい?」

 

 

シャロ「うん……おいしい……♪」

 

 

シャロ「ココア、ありがとう」

 

 

ココア「えへへ、どういたしまして♪」

 

 

チノ「……………………」

 

 

 

チノ「――ということがありました」

 

 

リゼ(なんか以前もこんな相談持ちかけられた気が――)

 

 

チノ「どうしてシャロさんにクレープを……」

 

 

リゼ「……………………」

 

 

チノ「まさか、ココアさんはシャロさんのことが……」

 

 

リゼ「……普通にココアの親切心だろ?」

 

 

チノ「違います、親切心で『あーん』なんてしません」

 

 

リゼ「いや、でもココアだし……」

 

 

チノ「わたしはされたことありません!」バン!

 

 

リゼ「わっ!?」

 

 

チノ「シャロさんがされて常に生活を共にしている私がされていないなんておかしいです!」

 

 

リゼ(怒ってる理由はそっちか……)

 

 

チノ「きっと以前ボートに二人で乗った時以来、お互いにそういう感情が芽生えたに違いありません」

 

 

リゼ「……やきもちか?」

 

 

チノ「いいえ、ただ公平でないことに不満を感じているだけです」

 

 

リゼ「そうか……」

 

 

チノ「はい」

 

 

リゼ(疲れる……)

 

 

リゼ「……なぁチノ?要はココアと食べさせあいっこをすればいいわけだろ?」

 

 

チノ「それだけではココアさんへの疑念は晴れません」

 

 

リゼ「じゃあどうすればいいんだ?」

 

 

チノ「……あーん」

 

 

リゼ「へっ?」

 

 

チノ「ひとつのものを二人で交互に食べて『あーん』し合えば解決です」

 

 

リゼ「それはチノがしたいだけじゃないのか?」

 

 

チノ「違います、ココアさんのためです」

 

 

リゼ「ココアのためか」

 

 

チノ「はい、ココアさんのためです」

 

 

リゼ「…………はぁ」

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

――甘兎庵――

 

 

ココア「それでね、リゼちゃんがくれたチョコバナナがおいしくて」

 

 

ココア「でも大きかったからチノちゃんと食べさせあいっこしたんだ」

 

 

チノ「どうしてもと言うから仕方なくです」

 

 

千夜(チノちゃん嬉しそう……♪)

 

 

千夜「二人とも、ご注文は?」

 

 

ココア「えっとね~……あっ、そうだ!この前千夜ちゃんと一緒に考えた特別メニュー」

 

 

チノ「!?」

 

 

千夜「漆黒の卵ね、了解よ」

 

 

ココア「ぼたもちなんて食べるの久しぶりだよ」

 

 

チノ「……………………」

 

 

千夜「チノちゃんは?」

 

 

チノ「……強者どもが夢の後でお願いします」

 

 

千夜「あら、意外とチャレンジャーね」

 

 

ココア「チノちゃんすごいよ!」

 

 

チノ「……………………」

 

 

 

チノ「――ということがありました」

 

 

リゼ「いや……悪いが今回だけは全く意図が掴めないんだが」

 

 

チノ「メニューです、あのぼたもちはココアさんオリジナルだそうです」

 

 

リゼ「……………………」

 

 

チノ「どうしてココアさんが甘兎庵のメニューを……」

 

 

リゼ「この前泊りに行ったときじゃないか?なんにせよ、いつものあいつらだろ」

 

 

チノ「そういうことではありません、どうして甘兎庵のメニューだけを考えたのか分からないだけです。ラビットハウスのメニューは考えてもくれないのに」

 

 

リゼ「ラビットハウスのメニューって……ほとんどコーヒーだけじゃないか」

 

 

チノ「喫茶店ですからね」

 

 

リゼ「ココアはコーヒーの味の違いも分からないんだし、そもそもコーヒーのブレンドなんてそれこそ千差万別――」

 

 

チノ「そんなことありません!」ダン!

 

 

リゼ「うわっ!」

 

 

チノ「おじいちゃんは一からオリジナルブレンドを編み出しました。ココアさんにできないはずがありません!」

 

 

リゼ「バリスタと一般人を比較するのがそもそもおかしいだろ……」

 

 

チノ「すいません、つい熱くなってしまいました」

 

 

チノ「とにかく、ココアさんには罰として休日の間はしばらく部屋にいてもらいます」

 

 

リゼ「それじゃあ監禁じゃないか」

 

 

チノ「違います、私の部屋ですから」

 

 

リゼ「……チノがココアに遊んでほしいだけじゃないのか?」

 

 

チノ「違います、ココアさんを反省させるためです」

 

 

リゼ「そうか……」

 

 

チノ「はい」

 

 

リゼ(ココア、苦労してるな…………)

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

――ラビットハウス 深夜――

 

 

ココア「みんなで寝るなんてこの前のキャンプ以来だね」

 

 

チノ「ココアさん、布団ひきますのでどいてください」

 

 

リゼ(しっかりココアの隣をキープしてる……)

 

 

シャロ「いきなり誘われたから驚いたわ」

 

 

ココア「じつは今月だけチノちゃんと休日共同生活してるんだ。せっかくだからみんなも呼びたいなと思って」

 

 

チノ「ココアさんがどうしてもと言うので仕方なくです」

 

 

千夜(チノちゃん幸せそうね……♪)

 

 

ココア「おかげで私も寝たままチノちゃんモフモフできるし」ギュッ

 

 

チノ「んにぅ……//」

 

 

ココア「チノちゃんモフモフ~」スリスリ

 

 

チノ「こ、ココアさん……みんなの前ですから//」

 

 

リゼ(チノの方が強く抱き付いてないか、あれ……)

 

 

チノ「まったく……//」

 

 

チノ「ココアさんは、本当にしょうがないココアさんです♪」

 

 

 

III.

 

――チマメ隊の中学校――

 

 

チノ「マヤさんメグさん、おはようございます」

 

 

メグ「チノちゃんおはよ~」

 

 

マヤ「おはようチノ、早く写真見せて!」

 

 

チノ「はい、どうぞ」スッ

 

 

メグ「あっ、このまえキャンプに行った時の写真だね」

 

 

マヤ「すげぇ~どれも綺麗に撮れてるなぁ」

 

 

メグ「チノちゃん写真家さんになれるよ」

 

 

チノ「わ、私の夢はバリスタですから//」

 

 

 

マヤ「あれ、でもよく見たらチノの写真少なくね?」

 

 

メグ「ほんとだねぇ」

 

 

チノ「カメラを持っていたのはわたしとココアさんだけですから」

 

 

マヤ「なるほどな~どうりでココアとチノのツーショット写真が一枚もないわけか」

 

 

チノ「!?」

 

 

メグ「他のみんなはちゃんとあるのにね~」

 

 

マヤ「まぁいいじゃん、一応みんな写ってるし」

 

 

メグ「最後にみんなで記念撮影とかすれば良かったね」

 

 

チノ「……………………」

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

チノ「――――というわけなんです」

 

 

リゼ「なるほど、言われてみれば確かにチノとココアのツーショットは一枚も無いな」

 

 

チノ「マヤさんとメグさんはちゃんとココアさんとのツーショットがあるのに……」

 

 

リゼ「まぁ、チノがカメラを持ってたから仕方ないんじゃないか」

 

 

チノ「ですが…………」

 

 

リゼ「また今度連れて行ってやるからさ、その時に撮ってやるよ」

 

 

チノ「……わたしは別にココアさんとのツーショットが撮りたいわけではありません」

 

 

リゼ「えっ?」

 

 

チノ「ただわたし一人だけがココアさんと一緒に写ってないことが気になっただけです」

 

 

リゼ「いや……だから一緒に写りたかったわけだろ?」

 

 

チノ「違います、不公平が嫌なだけです」

 

 

リゼ「不公平って……素直に撮りたいって言えよ」

 

 

チノ「撮りたくなんてありません!」ダン!

 

 

リゼ「のわっ!?」

 

 

チノ「わたし、ココアさんとのツーショットなんてどうでもいいです!」

 

 

リゼ「そ、そうか…………」

 

 

チノ「どうして私がココアさんと写真なんて……そもそも写真は苦手なんです」

 

 

リゼ(お前が言い出したんだろ)

 

 

リゼ「ならこの問題は解決だな」

 

 

チノ「待ってください」ガシッ

 

 

リゼ「まだなにかあるのか?」

 

 

チノ「なにも解決してません、わたしとココアさんのツーショットがまだです」

 

 

リゼ「……やっぱり撮りたいんじゃないか?」

 

 

チノ「違います、公平にするためです」

 

 

リゼ「そうか……」

 

 

チノ「はい」

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

――甘兎庵――

 

 

ココア「千夜ちゃん見てみて~、チノちゃんとのツーショットだよ!」

 

 

チノ「ココアさんやめてください、恥ずかしいです//」

 

 

リゼ(すごく嬉しそうだ)

 

 

千夜(チノちゃん良かったわねぇ)

 

 

千夜「ご注文はどれにする?今日のおすすめは『緑福に抱かれし黒珠』よ」

 

 

ココア「えっとね~――」

 

 

リゼ「わたしは柏餅がいいな」

 

 

チノ「千夜月でお願いします」

 

 

千夜「あっ、そうだわ、ココアちゃんはいこれ、この前借りたジャージよ」

 

 

チノ「!?」

 

 

ココア「すっかり忘れてたよ~」

 

 

リゼ「なんだそれ?」

 

 

千夜「この前体育の時にジャージを忘れちゃって、ココアちゃんに借りたの」

 

 

ココア「わたし、体育の時にジャージは着ないタイプだから」フンス

 

 

リゼ「こだわりはいいが風邪ひくなよ」

 

 

ワイワイ キャッキャッ

 

 

チノ「……………………」

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

チノ「――ということがありました」

 

 

リゼ「いや、わたしもいたけど……何か問題あったか?」

 

 

チノ「大ありですよ、千夜さんがココアさんにジャージを借りたことです」

 

 

リゼ「千夜は運動苦手だからな、ジャージ羽織らないとやっぱり寒いんじゃないか?」

 

 

チノ「そんなことじゃありません!」ダン!

 

 

リゼ「わっ!」

 

 

チノ「問題は、千夜さんがわざわざココアさんからジャージを借りた理由です!」

 

 

リゼ「理由って……友達だからだろ?」

 

 

チノ「違います、きっとココアさんのジャージを嗅ぐためです」

 

 

リゼ「……………………」

 

 

チノ「ココアさんの服を合法的に得るためにわざと忘れ物を……さすがは千夜さんです」

 

 

リゼ「……………………」

 

 

チノ「リゼさん、どうかしたんですか?」

 

 

リゼ「……チノ、思春期なのは分かるが偏った知識を付けるのはほどほどにな……」

 

 

チノ「?」

 

 

リゼ「こほん、とにかく、間違いなく考え過ぎだ」

 

 

チノ「いいえ、きっとそうです」

 

 

リゼ「……なぁ、チノ?そんなに嫉妬しなくても、ココアは一番お前のことが――」

 

 

チノ「嫉妬なんかしてません!」ダン!

 

 

リゼ「うわ!」

 

 

チノ「わたし、ココアさんのことなんて何とも思ってないです!」

 

 

リゼ「そ、そうなのか……」

 

 

チノ「ただ、千夜さんが羨ましい……もとい、ココアさんが千夜さんの毒牙にかかるのを防ぎたいだけです」

 

 

リゼ「いま素で羨ましいって言ったよな?」

 

 

チノ「ただの言い間違いです、気にしないでください」

 

 

リゼ「……………………」

 

 

チノ「」ジーッ

 

 

リゼ「はぁ……わかった、千夜にきつく言っておいてやるよ」

 

 

チノ「ありがとうございます、これで安心ですね」

 

 

リゼ「チノがか?」

 

 

チノ「いいえ、ココアさんがです」

 

 

リゼ「ココアがか……」

 

 

チノ「はい、ココアさんがです」

 

 

リゼ(疲れる…………)

 

 

 

―――――――――――――――――――

 

 

――フルールドラパン――

 

 

ココア「それでね、最近チノちゃんがわたしの部屋まで洗濯物回収してくれるようになって助かってるんだ」

 

 

チノ「洗濯物はまとめたほうが効率的ですから」

 

 

シャロ「へぇ、さすがはチノちゃんね♪」

 

 

リゼ(黙っておこう……)

 

 

ココア「あっ、そういえばこの前シャロちゃんと一緒に買った――――」ガサゴソ

 

 

チノ「!?」

 

 

ココア「この赤いシャーペン、使い心地抜群だよ」ジャーン

 

 

シャロ「ココアもそう思う?実は私もあれからずっと愛用してるわ」スッ

 

 

ココア「えへへ、お揃いってなんだか嬉しいね」

 

 

シャロ「えっ……そ、そうね……//」

 

 

リゼ「そんなにいいのか、私も買おうかな」

 

 

ココア「そうすればリゼちゃんもお揃いだね!」ギュッ

 

 

シャロ「先輩とお揃い…………//」

 

 

チノ「……………………」

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

チノ「――――ということがありました」

 

 

リゼ「いや……いったいなにがあったんだ?」

 

 

チノ「わかりませんか」

 

 

リゼ「悪いが全く」

 

 

チノ「ですから、シャロさんはココアさんとお揃いのシャーペンを持っています」

 

 

リゼ「ああ」

 

 

チノ「きっとシャロさんはココアさんのことを狙っているに違いありません」

 

 

リゼ「いきなり飛躍しすぎだろ……」

 

 

チノ「そんなことありません!」ダン!

 

 

リゼ「おっと!」

 

 

チノ「妹である私がココアさんとお揃いの物が無くてシャロさんがあるなんておかしいです!」

 

 

リゼ「怒ってる理由はそっちか……というか、今自分で妹って言ったよな?」

 

 

チノ「言い間違いです。最近よく頻発するんです、困ったものです」

 

 

リゼ「……………………」

 

 

チノ「とにかく、シャロさんの真意を確かめねばなりません」

 

 

チノ「ティッピー、行きましょう」

 

 

ティッピー「よし来た」ピョン

 

 

リゼ「どこ行くんだ?」

 

 

チノ「フルールドラパンです、シャロさんの返答次第では今日が宣戦布告になることもありえます」

 

 

リゼ「個人問題に店を巻き込むな!シャロ以前にフルールドラパンが迷惑だろ」

 

 

チノ「しかし、これ以外に方法はありません」

 

 

リゼ「……なぁチノ?要はココアとお揃いの物があればいいわけだろ?」

 

 

チノ「そうですね、それならばシャロさんが潔白であることも証明されます」

 

 

リゼ「どう証明されるか全然分からんが……わかった、なんとかしてやるよ」

 

 

チノ「ほんとうですか」

 

 

リゼ「いいか、シャロやココアに当たったら絶対にダメだぞ?」

 

 

チノ「わかりました、とりあえず休戦としましょう」

 

 

リゼ(もう既に始まってたのか……)

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

――ラビットハウス――

 

 

千夜「ココアちゃん、その髪飾り素敵ね」

 

 

ココア「えへへ、チノちゃんと一緒にお揃いの買ったんだ」

 

 

チノ「成り行きじょう仕方なくです」

 

 

シャロ(チノちゃん、にやけながらずっと触ってる…………)

 

 

千夜(ほほえま~)

 

 

シャロ「あれ……リゼ先輩、大丈夫ですか?なんだか顔色が悪いですけど……」

 

 

リゼ「大丈夫だ、気にするな……」グダー

 

 

リゼ(手回しも骨が折れる…………)

 

 

ココア「今夜は一緒の枕で寝ようね!」ギュッ

 

 

チノ「んにぅ…………し、仕方ないですね//」

 

 

ココア「やったぁ!チノちゃんもふもふ♪」

 

 

チノ「くっつかないでください……//」

 

 

リゼ(あれ、明らかにチノの方はくっつきにいってるよな……)

 

 

チノ「まったく……//」

 

 

チノ「ココアさんは、本当にしょうがないココアさんです♪」

 

 

 

−Bonus−

IV.(Spirit"Interlude film 2「病」"より)

 

チノ「ココアさん……好きです」

 

 

ココア「チノちゃん……わたしもだよ」

 

 

チノ「ん………//」

 

 

ココア「チノちゃん、これからもずっと一緒だよ//」ニコッ

 

 

チノ「……はい//」ニコッ

 

 

チノ「ずっとわたしだけのココアさんでいてくださいね……ずっと……♪//」ギュッ

 

 

――

 

――――

 

――――――

 

 

 

ココア(お互いに本当の気持ちを伝え合い、チノちゃんと恋人同士になってから1週間……なんだかまだ夢みたいな気がするよ)

 

 

 

ココア(……今は半分夢の中だけど)

 

 

ココア「ふぁあ…………」プワプワ

 

 

ココア「今日は土曜日だからもうちょっとだけ……」ゴロン

 

 

ココア「……………………」Zzz

 

 

ガチャッ

 

 

チノ「失礼します」

 

 

ココア「むにゃ………………」Zzz

 

 

チノ「……ふふ」

 

 

チノ「ココアさんの寝顔、可愛いですね……」

 

 

チノ「ずっと堪能していたいですけど……時間は残酷なものです」

 

 

チノ「……ココアお姉ちゃん、起きてください」ボソッ

 

 

ココア「!」バッ!

 

 

チノ「ココアさんおはようございます」

 

 

ココア「あっ、チノちゃんおはよう……」プワプワ

 

 

チノ「早く起きてください、お姉ちゃん」

 

 

ココア「お姉ちゃん……えへへ……//」テレテレ

 

 

ココア「チノちゃん、今日も一日頑張ろうね」

 

 

チノ「はい♪」ニコッ

 

 

 

 

ココア「今日の朝ごはんは最高だったね」

 

 

チノ「いまわしい野菜がキャベツだけというのは清々しいものです」

 

 

ココア「ふぁあぁ……おなかいっぱいになったらまた眠たくなってきちゃった」

 

 

チノ「昨日も夜更かしですか?また生活バランスが崩れますよ」

 

 

ココア「あはは、リゼちゃんとお話ししてたらつい」

 

 

チノ「!」ピクッ

 

 

チノ「…………リゼさんと?」

 

 

ココア「うん。リゼちゃん最近なかなか寝付けないみたいだから、眠たくなるまで二人でお話してるんだ」

 

 

ココア「新しいゲーム買ったから、今度二人で協力プレイしようって誘われちゃった」エヘヘ

 

 

チノ「二人…………」

 

 

ココア「次のお給料が出たらパーティーゲームでも買ってみんなでやりたいって―――あれ、チノちゃん……?」

 

 

チノ「……………………」

 

 

チノ「……ココアさん」

 

 

ココア「?」

 

 

チノ「……携帯貸してください」

 

 

ココア「携帯?えっと……はい」スッ

 

 

チノ「」simカード スッ

 

 

ココア「!?」

 

 

チノ「これは預かっておきます」

 

 

チノ「はい、あとはお返ししますね」

 

 

ココア「チノちゃんひどい!これじゃあ使えないよ!」

 

 

チノ「何か用があるなら言ってください。わたしの携帯をお貸ししますので」

 

 

ココア「でも、みんなからの連絡とかもあるから――」

 

 

チノ「」ジー

 

 

ココア「……!」

 

 

チノ「ココアさんはわたしと友達……どっちが大切なんですか?」

 

 

チノ「わたしはココアさんのことをこんなに想ってるのに……」

 

 

ココア「わたしもチノちゃんのこと大切だし大好きだよ!でも、それとこれとは――」

 

 

チノ「……リゼさん、ですね」

 

 

ココア「えっ?」

 

 

チノ「ココアさんはリゼさんと浮気してるんですね……」フラッ

 

 

ココア「ち、チノちゃん……?」

 

 

チノ「わたしからココアさんを奪おうとするなんて……」

 

 

チノ「ココアさんは誰にも渡しません……!」ホウチョウ シャキン

 

 

ココア「ひっ!」

 

 

チノ「じっとしててください……痛いのは一瞬だけですから……」

 

 

ココア(チノちゃんの目……まさか本気で……!)ガクガク

 

 

ココア「ち、チノちゃんごめん!お姉ちゃんが間違ってたよ!」

 

 

チノ「…………?」

 

 

ココア「これから連絡取りたいときはチノちゃんにお願いするね!それとリゼちゃんのお誘いも断るから!」

 

 

チノ「……本当ですか?」

 

 

ココア「うん、その代わり二人で遊びにいこう!わたしチノちゃんとデートしたいな!」

 

 

チノ「デート……ココアさんと……//」

 

 

チノ「……わかりました」

 

 

チノ「すいませんココアさん……こんなもの持ち出してしまって」スッ

 

 

ココア「ううん……」ホッ

 

 

チノ「ココアさん……//」ギュッ

 

 

ココア「!」

 

 

チノ「デート、楽しみにしてますから……//」ニヘラ

 

 

ココア(デレデレチノちゃん可愛い……//)

 

 

ココア(……さっきのは、なんだったんだろう)

 

 

チノ「ココアさん……わたしのお姉ちゃん……//」スリスリ

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――

 

 

――数日後――

 

 

リゼ「ココア、まだ連絡取れないのか?」ヒソヒソ

 

 

ココア「うん、チノちゃんがSimカード返してくれなくて……」

 

 

リゼ「あれが無かったらただの箱だもんな、特にガラケーは」

 

 

ココア「ごめんねリゼちゃん、もう少し待ってて」

 

 

リゼ「わたしはいつでもいいが……あんまり無理するなよ」ポンッ

 

 

リゼ「なにかあったらいつでも相談して来い」ナデナデ

 

 

ココア「うん」ニコッ

 

 

ココア(チノちゃんの束縛は厳しいけど、それだけ私のことを好きでいてくれてるってことだよね……♪)

 

 

チノ「……………………」

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

――お風呂場――

 

 

チャポン

 

 

ココア「ふぅ…………」

 

 

ココア(みんなでお泊り会だったらチノちゃんも許してくれるかな……)

 

 

ココア(今度お願いしてみよっと)

 

 

ガチャッ

 

 

ココア「!」

 

 

チノ「………………」

 

 

ココア「チノちゃん……あっ、わかった、お姉ちゃんと一緒にお風呂だね!」

 

 

ココア「チノちゃんおいで♪」ヒョイヒョイ

 

 

チノ「………………」

 

 

チャポン

 

 

ココア「今日も疲れたねー」

 

 

チノ「……ココアさん」

 

 

ココア「んっ、どうしたの?」

 

 

チノ「今日のお昼、リゼさんと喋っていましたよね」

 

 

ココア「……!う、うん………」

 

 

チノ「何を話していたんですか?」

 

 

ココア「っ……そ、それは……」アセアセ

 

 

チノ「……なんですか?」グイッ

 

 

ココア「ち、チノちゃん、顔が近いような……」

 

 

チノ「なにを、話していたんですか?」ジー

 

 

ココア「!」

 

 

ココア(まずい、またこのチノちゃんだ……!)

 

 

チノ「正直に言ってください!」カタ ガシッ

 

 

ココア「きゃっ……!」

 

 

チノ「またリゼさんと二人で浮気の計画を立ててるんですね……!」グググ

 

 

ココア「チノちゃんやめて……いたいよ……!」

 

 

チノ「ココアさんもココアさんです、いつもリゼさんにたぶらかされて……!」

 

 

ココア「チノちゃん待って!話を聞いて――――ごぼっ!」ジャボン

 

 

チノ「ココアさん、目を覚ましてください……」ググッ

 

 

ココア「ごぼごぼ――――ぷはぁ!げほっごほっ……」

 

 

チノ「ココアさんの恋人は誰ですか?」

 

 

ココア「はぁ……はぁ………チノちゃんです……」

 

 

チノ「……三度目は無いですよ」ニコッ

 

 

ココア「……!」ブルブル

 

 

チノ「ココアさんはわたしだけのものです……誰にも渡しません……」ギュッ

 

 

ココア「……チノちゃん」

 

 

ココア「……うん、勘違いさせてごめんね」ギュッ

 

 

ココア(良かった……いつものチノちゃんだ……)

 

 

チノ「えへへ……ココアさん……//」ニコッ

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

――数日後――

 

 

チノ「リゼさんは今日部活の助っ人でお休みのようです」

 

 

ココア「そっか、ならリゼちゃんの分まで頑張らないとね」フンス

 

 

チノ「とは言っても、この有り様ですが……」ガラーン

 

 

――ギュッ

 

 

チノ「!」

 

 

ココア「ということは、お客様が来るまでチノちゃんのことモフモフし放題だね」スリスリ

 

 

チノ「こ、ココアさん、仕事中ですから……//」

 

 

ココア「モフモフ、モフモフ♪」

 

 

チノ「……………♪//」

 

 

チノ(今日はもう閉店にしたいです)

 

 

ガチャッ

 

 

マヤ「やっほー♪」

 

 

メグ「こんにちは~」

 

 

ココア「あっ!マヤちゃんメグちゃん!」バッ

 

 

チノ「あ…………」

 

 

マヤ「あれ、ココアとチノだけ?」

 

 

メグ「リゼさんは?」

 

 

ココア「今日はリゼちゃんはお休みだよ」

 

 

ココア「だから二人のこともモフモフし放題♪」ダキッ

 

 

メグ「きゃっ!」

 

 

マヤ「苦しい~!」

 

 

ココア「わたしの可愛い妹たち!もふもふ~!」ギュッ

 

 

ワイワイ キャッキャッ

 

 

チノ「……………………」

 

 

チノ「」

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

――深夜――

 

 

ココア(今日はチノちゃんにお風呂も添い寝も断られちゃった……)シュン

 

 

ココア(でも夕食の時も元気なかったし、もしかしたら体調悪いのかも……)

 

 

ココア「……大丈夫かな」

 

 

ココア「ふぁぁ…………」プワプワ

 

 

――

 

――――

 

――――――

 

 

ココア「すぅ………すぅ………」Zzz

 

 

ガチャッ バタン

 

 

ココア「………………」Zzz

 

 

ガサゴソ

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

チノ「……ココアお姉ちゃん、起きてください」

 

 

ココア「んっ…………」

 

 

ココア(いまお姉ちゃんって誰かが…………?)パチッ

 

 

チノ「お姉ちゃん、おはようございます」ニコッ

 

 

ココア「……チノちゃん?」

 

 

チノ「目が覚めませんか?ならこれでも飲んでください」スッ

 

 

ココア(チノちゃんの指が口に――)

 

 

ココア「ん……――!えほっげほっ!…なに…これ……」

 

 

チノ「おいしいですか?……わたしの血ですよ」

 

 

ココア「!」

 

 

ポタ……ポタ……

 

 

ココア「なんで……どうしてこんなこと……」ブルブル

 

 

チノ「わたしの血を飲ませれば、ココアさんと本当の姉妹になれるはずです……」

 

 

チノ「これでココアさんの本当の妹はわたしだけですね……」

 

 

ココア「チノ…ちゃん…………」

 

 

チノ「ココアさんの恋人も妹も、わたしです……リゼさんにもマヤさんにもメグさんにも、誰にも譲りません……」

 

 

チノ「ココアさん…ココアお姉ちゃん……今夜はそれを分からせてあげます」ニコッ

 

 

チノ「もう二度と、他に目移りしないように……」スッ

 

 

チノ「ココアさん……ずっと一緒ですよ……」

 

 

ココア「……………………」

 

 

ココア(…………そっか)

 

 

ココア(……やっとわかった)

 

 

 

ココア(チノちゃんがわたしを束縛するのは、きっと怖いからなんだ)

 

 

ココア(お母さんを無くして、おじいちゃんを無くして……心の拠り所になる人に離れられるのが、もう……)

 

 

ココア(……お姉ちゃんになるって、こういうことだったんだね)

 

 

ココア(チノちゃんが望むように……気の済むまで、甘やかしてあげる……)

 

 

ココア「……チノちゃん」

 

 

ココア「お姉ちゃんが、全部受け止めてあげる……」

 

 

ココア「おいで……」ニコッ

 

 

チノ「…………!」

 

 

チノ「……はい」ポロポロ

 

 

――ギュッ

 

 

チノ「ん…………」

 

 

ココア「よしよし……」ナデナデ

 

 

チノ「ココアさん……ココアお姉ちゃん……♪」

 

 

チノ「……やっと手に入れました」

 

 

チノ「大好きで、温かい……」

 

 

チノ「――心の拠り所」

 

 

 

 

_______少女が望んだ「欲」は、病み行く「心」の崩壊のはじまり。

 

 

 

V.

――ラビットハウス――

 

 

リゼ「……すまない、もう一度言ってくれ」

 

 

チノ「ココアさんに抱きつきたいんです」

 

 

リゼ「……………………」

 

 

チノ「リゼさん?」

 

 

リゼ「……ココアって、あのココアだよな?」

 

 

チノ「はい、あのココアさんです」

 

 

リゼ「………………」

 

 

チノ「どうしたんですか?」

 

 

 

リゼ「いや……いつも二人で抱きしめあってるじゃないか」

 

 

チノ「あれはココアさんがわたしに抱きついているカタチです、わたしが抱きついているわけではありません」

 

 

リゼ「抱きしめられたらチノも抱きかえせばいいだろ?」

 

 

チノ「受身ではダメです、こちらが攻めでないと」

 

 

リゼ「どこで覚えたんだそんな言葉……」

 

 

チノ「その方法を一緒に考えてください」

 

 

リゼ「考えるも何も……チノがココアに抱きつけばそれで――」

 

 

チノ「しかし、きっかけがあるかどうか」

 

 

リゼ「きっかけも何も」

 

 

チノ「普通に抱きついたらまるでわたしがココアさんのことが好きみたいじゃないですか」

 

 

リゼ「えっ、違うのか?」

 

 

チノ「違います、ただわたしはココアさんに抱きつきたいだけです」

 

 

リゼ「つまり、ココアのことが好きだから抱きつきたいんだろ?」

 

 

チノ「違います、いつも一方的にやられっぱなしなのが気に入らないだけです」

 

 

リゼ「そんな今更……素直に好きだからって言えよ」

 

 

チノ「好きなんかじゃありません!」ダン!

 

 

リゼ「わっ!?」

 

 

チノ「いつもやられっぱなしなのが悔しいだけです!ココアさんをモフモフしたいとか、ココアさんの匂いを思う存分嗅ぎたいとか、そんなこと思ってません!」

 

 

リゼ「本音がだだ漏れだぞ、チノ……」

 

 

チノ「……こほん、つい熱くなってしまいました」

 

 

チノ「とにかくそんなわけで、ココアさんに能動的かつ他から見れば受動的に、そして違和感無くわたしから抱きつける方法を考えてください」

 

 

リゼ「難し過ぎるだろ!海外旅行クイズより難易度高いぞ」

 

 

チノ「だから困ってるんです」

 

 

リゼ「……なぁ、チノ?そんな遠まわしなことしなくても、普通にチノから抱きついていけばいいじゃないか」

 

 

リゼ「ココアは喜ぶだろうしチノは目的を果たせるし、お互いWin-Winだろ?」

 

 

チノ「……………………」

 

 

リゼ「わたしも協力してやるからさ、なっ?」

 

 

チノ「……………………」

 

 

チノ「」

 

 

 

――翌日――

 

 

リゼ「あれ…………?」

 

 

ガラーン

 

 

リゼ(九時前……ココアはいつものことながら、チノも起きてないなんて……珍しく寝坊か?)

 

 

リゼ「んっ……手紙?」

 

 

『親しい人に見放され、もはや希望を失いました。今後のラビットハウスはTRさんにお任せします 香風智乃』

 

 

リゼ「………………」

 

 

リゼ「TR→天々座理世」

 

 

リゼ「」

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

――チノの部屋前――

 

 

リゼ「………………」

 

 

リゼ「チノ、わたしだ」トントン

 

 

シーン……

 

 

リゼ「…………はぁ」

 

 

リゼ「とりあえずここをあけてくれよ」カチャカチャ

 

 

リゼ(あれ……開いてる?)ガチャッ

 

 

リゼ「チノ、入るぞ……?」ソー

 

 

チノ「……………………」

 

 

フテネ

 

 

リゼ「…………」

 

 

リゼ「おいチノ、起きてくれ」

 

 

チノ「…………」

 

 

リゼ「昨日のことは謝る、だから機嫌直せよ」

 

 

チノ「……別に拗ねてません」

 

 

リゼ「いや、だって……」

 

 

チノ「人生に絶望しているだけです、そっとしておいてください」

 

 

リゼ「あんなことで絶望って……ほら、まずは布団から出ろ」グイッ

 

 

チノ「嫌です……」コロコロ

 

 

リゼ「…………」

 

 

チノ「」スマキ

 

 

チノ「これなら剥がされません」ババン

 

 

リゼ(かなりめんどくさいぞこれは……)

 

 

チノ「いいんです、わたしなんてろくにココアさんに抱きつく勇気も無いような人間なんです………」モゴモゴ

 

 

リゼ「そんな卑屈にならなくても……」

 

 

チノ「今後のラビットハウスはリゼさんにお任せします」

 

 

リゼ「チノはどうするんだ?」

 

 

チノ「将来の夢は自宅警備員です」

 

 

リゼ「それただの引きこもりだろ!?」

 

 

リゼ「はぁ……いいから出てこいよ、今度はちゃんとした方法を考えてやるから」

 

 

チノ「例えばどんな?」モゴモゴ

 

 

リゼ「どんな?うーん……」

 

 

リゼ「事故を装ってココアの胸元に飛び込む、とか?」

 

 

チノ「……………………」

 

 

チノ「」ゴロン

 

 

リゼ「待ってくれチノ!わかった、もっと確実な方法を考えるから!」

 

 

 

チノ「例えば?」モゴモゴ

 

 

リゼ「うっ……そ、そうだな……」

 

 

リゼ「……そうだ!」

 

 

リゼ「酔ったフリをしてココアに抱きつくとか……」

 

 

チノ「………………」

 

 

リゼ「それなら思う存分ココアの匂いも嗅げるし、甘えられる」

 

 

チノ「………………」

 

 

リゼ「どうだ……?」

 

 

チノ「……それです!」ヒョコ

 

 

リゼ「」ホッ

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

ココア「リゼちゃんチノちゃん、おはよー!」

 

 

リゼ「もうお昼前だぞ」

 

 

チノ「おはようございます」

 

 

ココア「えへへ、チノちゃんは今日もモフモフだね」ギュッ

 

 

チノ「こ、ココアさん、離れてください//」ニヘラ

 

 

リゼ(すごく嬉しそうだ……)

 

 

ココア「そろそろお昼かぁ、おなかすいたね」

 

 

リゼ「お前はいま起きてきたところだろう」

 

 

チノ「まだお昼まで時間がありますね」チラッ

 

 

リゼ(んっ、もう実行するのか?)ピクッ

 

 

チノ(はい、この機を逃がす手はありません)パチッ

 

 

 

リゼ「……あー、そういえば、今日はお菓子を持ってきたんだ」

 

 

ココア「えっ、ほんと?」

 

 

リゼ「ほら、おなか減ってるなら食べてもいいぞ」

 

 

ココア「わーい、チョコレートだ♪」

 

 

リゼ「チノもどうだ、一休みしないか」

 

 

チノ「そうですね、お客さんも来ないことですし」

 

 

チノ「わたし、飲み物持ってきます」

 

 

ココア「リゼちゃん、このチョコおいしいね」モグモグ

 

 

リゼ「もう食べてるのか、早いな」

 

 

 

チノ「お待たせしました」

 

 

チノ「ココアさん、リゼさん、どうぞ」トンッ

 

 

リゼ「ありがとう」

 

 

ココア「このクッキーもおいしい」モグモグ

 

 

チノ「ではお先に……」カパッ

 

 

チノ「ん……」ゴクゴク

 

 

リゼ(よし、上手くいった)

 

 

リゼ(この缶、わたしとココアのはチューハイ、チノのだけはジュースになっている)

 

 

リゼ(これで酔ったフリをしてココアに抱きつく準備は整った、後は……)

 

 

リゼ「……んっ、チノ、これ――」

 

 

リゼ「ジュースじゃなくてアルコールだ!」

 

 

チノ「うぅ…………」ポワン

 

 

リゼ「チノ、おい、しっかりしろ!」

 

 

リゼ「さぁチノ、ココアに思い切り抱きついて来い」ヒソヒソ

 

 

チノ「はい、ありがとうございます」ヒソヒソ

 

 

チノ(そ、それでは……いきます//)ゴクリ

 

 

チノ「……こ、ココアおねえ……あ…うぅ……//」

 

 

リゼ(しらふで酔ったフリって結構恥ずかしいんだよな……)

 

 

チノ「こ……ココア…ココアお姉ちゃ――!」

 

 

ココア「リゼちゃん!」ギュッ

 

 

リゼ「!!?」

 

 

チノ「!?」

 

 

ココア「えへへ~、リゼちゃん……//」スリスリ

 

 

リゼ「なっ、えっ……!?//」

 

 

ココア「リゼちゃんの匂い、お姉ちゃんそっくり……安心する…//」スリスリ

 

 

リゼ(一体何がどうなって……!?)

 

 

リゼ「おいココア……――!」

 

 

ココア「ふぇへへ……//」ポワーン

 

 

リゼ(顔が真っ赤だ……それにこの匂い、まさか……」チラッ

 

 

ココア「リゼちゃんもチノちゃんも食べる?おいしいよ、ウイスキーボンボン♪//」ニコッ

 

 

リゼ「」

 

 

ココア「わたしが食べさせてあげるね、はいリゼちゃん、あーん//」

 

 

リゼ「こ、ココア、ちょっと待て!とりあえず水を――!」

 

 

リゼ「――はっ!」ビクッ

 

 

リゼ「……………………」

 

 

リゼ「………………」チラッ

 

 

チノ「……………………」

 

 

リゼ「チノ、違うんだ……これは手違いで……その」

 

 

チノ「………………」

 

 

チノ「スマキです……自宅警備員です……では」スタスタ

 

 

リゼ「チノ!待ってくれぇ!ワンモアチャンスを!チノぉ!」

 

 

ココア「あれぇ……わたし、なにしてたんだっけ?」キョトン

 

 

 

――後日――

 

 

ココア「チノちゃん、昨日はごめんね」ギュッ

 

 

チノ「別に怒ってません」プクー

 

 

ココア「今日はお仕事終わったらたくさん遊ぼう♪」スリスリ

 

 

チノ「し、しかたないですね……//」ギュッ

 

 

チノ(ココアさんの匂い……ココアさんモフモフ!)

 

 

リゼ(あの後5時間の説得により、チノの引きこもり化はなんとか食い止めることができた)

 

 

リゼ(しかし、依然チノの抱きつきたいという願いは叶わず仕舞いだ)

 

 

リゼ(……でも)

 

 

ココア「チノちゃーん!抱き返してくれるなんて、おねえちゃん嬉しいよ!」

 

 

チノ「こ、ココアさん……//」ニヘラ

 

 

リゼ(結局のところ、ココアとイチャイチャできるなら何でも良かったんだろうな……)

 

 

リゼ「……はぁ、疲れた」ゲッソリ

 

 

チノ「まったく……♪」

 

 

チノ「ココアさんは、本当にしょうがないココアさんです//」ニコッ

−−−−−−−−−−−−−−−−

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