兄は弟を守りたい。   作:夢食いバグ

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にゃー( ・∇・)


ちょっとした、個性事前知識。

今、雄英の図書館にいる。

 

何でかって……弟の個性が訳わかんねぇからだよっ!俺のも大概だけどな、発現した頃は病院でたんまり調べられたし。

 

複数の知り合いの増強系に当たっても。

 

「増強系ってどうやって、鍛えたの?個性使うとすぐ怪我して……殴ったら腕バッキバキになるし……」

 

「やっぱり、筋トレとか走り込みか?……個性使ったら怪我するのは…珍しいな。ガキの頃見てぇだ、しかも様子から重症そう……」

 

「急に目覚めて……、やっぱりそこら辺は分からないかな?」

 

「………すまん、分からんな力になれなくて。」

 

「あっ大丈夫だよ、こっちこそ仕事忙しいときにごめんね。」

 

大体こんな返答だし。

 

……オールマイトに言ってみても。

 

「すみません、オールマイトさん。」

 

「何だねhahah」

 

「弟の………緑谷 出久の個性の事なんですが、同じ増強系として何か解ること無かったりしませんか?突然発現して……」

 

「あっ!すまない次の授業のようだっ!」

 

「ちょっと待ってくだ………行っちゃった……」

 

と急いでて、なぜか焦ってた。今度はちゃんとアポ取った方がいいかもしれない

 

こんな具合である。聞いても全滅……家系図とかで考えるとかそういう事はしたが、まだ個性の研究書等はまだ見ていない……

 

だからそこら辺を見るためにここへ来た。近所の図書館より確実に個性関連の資料は集まっているだろうし……

 

ヒーローとヒーローをサポートするガジェットにはそういう個性研究は必要だからな……

 

「借りれるのは10冊まで……学生さんに迷惑かけるといけないし、読めるだけ読んでおくか……」

 

そう席取りの代わりにノートパソコンを置いて、書架へと向かった……表に出ていないものでもよっぽど不味いもので無ければ出してくれるだろう。

 

関連しそうなものは、主に4つ。

 

個性の後天的発生又は変化。

 

幼少期個性による自傷、その程度。

 

増強型の基礎的な仕組み。

 

個性の進化。

 

個性の後天的な発生又は変化は、そのまま弟の状況を示している。あったものに気が付かなかった、もしくはなんからのショックで変質した……等など。

 

今は満4才までに発現しなければ無個性とされるが、ここは学問。今でも4才以上でも発現する説やら、無個性は今の時代居ない只発生条件が分からないだけ等など。トンデモ論等もある。

 

常識が4才とされているだけで、トンデモ論とされている。だが、論文でこの状況に合致する物を、書いている人がいるかもしれない。生きていればアポ取って、電話死んでいればコピーして持ち帰ろう。

 

幼少期個性による自傷その程度。これは弟の個性を使った後の状態を調べるため。突然現れたのだから発現したばかりの慣れてない頃に似ていると仮定した。

 

本来個性は身体機能として、本人の体に合わせて育つはず。それが本人の肉体には合わない個性が芽生える事などの問題や事例もあるはずだ。

 

増強型の基本的な仕組みは、弟の増強の仕組みがいまいち掴めないから……

 

何をどうやって増強するか、まぁ個性故にあまり考えてはならないのだろうが気になる……砂糖を補給することで増やす、筋肉繊維そのものを増やす等など、ある程度の因果がある物も存在する。

 

授業を見学してみた所、個性を使用したとき外見の変化はあまり見られない………強いて言えば受験時に使ったジャージが破れていた事ぐらいであろうか。多分膨張と衝撃による影響であろう。

 

最後に個性の進化。個性は世代を経て血が混ざるほどに深化をして強力になるとされる、実際に無個性は20パーセントとされるが。実際は殆ど老人等上の世代が占めており、下の世代では殆ど居ない。

 

そして個性の伝達は。両親のお互いの個性のどちらかを受け継ぐか両方の特性を持ったものが、新たに産まれるかである。故にこの個性とこの個性を掛け合わせればある個性が産まれやすい等の発表もされた………。

 

今は人権などの問題で軽く言い出せば、マスコミに叩かれる話題だが。昔の書類には残っているだろう、それが有益だった頃もあったのだから。今では違法だったけ、知らないが個性婚とかで。

 

「…………参考書類、軽く考えてみたけど多いな。多くなるなこれ……日跨ぐ事を前提にするか。」

 

軽く読むために取ったものは5冊……どうしても研究資料が多くなってしまうので、かなり厚い。

一応ヒーローとして、体は鍛えているはずだが結構重い机に奥とドシンと音がした。

 

これから読まなくてはならないのは、5冊以上じっくり読んでいたら時間足りないし……斜め読みで気になったやつ取っていくか。

 

そうやって読んでは書架戻して、戻しては読んでを繰り返すうちに。

 

「うん……?」

 

ふと目についた説があった。それは個性がまだ異能と呼ばれていた、遠い時代の学者の戯言。

 

詳しく見ると、犠牲者と書かれて、下に年齢が記されている。内容は突然異能が現れ精神や体を壊し急死したもの達。又は突然異能が焼失した者達。

 

両親と全く関連の無い、力……

 

故に。

 

異能を譲渡する異能そして、異能を奪う異能の可能性を解いた。同時期の学説を見るに、この学説が引き合いに出されすぐに一蹴されたようだが。妙に現在の状況に似ているような気がする。

 

親と全く関係がないとか、突然現れたとか、この説で示されているよりは酷くはないが。個性による害を受けていることとか。

 

とりあえず、プリントしてとっておこう。それで相談できる人に相談していこう。

 

「後は戻して、思ったより高い所にあるな………ヨイショッわっ!?」

 

今日はこれまでにしようと、書架に残りを戻そうとして脚立を使ったが崩れ。重力に従い堕ちようとしていた。

 

致命傷かどうかは知らないが、下手したら死ぬ。個性を持とうが今でも風呂場で石鹸で足を滑らせて死ぬ人もいるのだ。

 

俺が今の状況で出きることは、頭を守ること……背中はまだ打っても威力が分散する。

 

目を閉じた。

 

…………いつまでもぶつかる衝撃は無かった。

 

「解除っ……大丈夫ですか!?うっhoooooo」

 

心配する声と共に殆ど衝撃なく落ちる、目を開けると………口から綺麗にマーライオンしていた。女子がいた。

 

もう一度、口から綺麗にマーライオンしていた。

 

「君こそ大丈夫かいっ?個性の反動だとは思うけど、はいまずは鼻から息吸って。」

 

すぐさま、背中を擦る。個性の反動ならある程度の慣れは存在するだろうが反動は反動だ。嘔吐で喉が詰まり呼吸困難に陥る可能性も存在する。

 

殴打法で一気に吐き出させる事も考えるが……そこまで重症ではない。

 

「大丈夫……hoooooo」

 

……………本当に大丈夫?

 

それから暫くした後。彼女の嘔吐物に用務員の本来の仕事でもあるため、片付けながら。

 

「えっとお茶子さん?ちゃん。」

 

と弟の友達かと思って言うと彼女は驚いたような表情をして。

 

「えっえっ?なんで知って………」

 

「えっと私は、緑谷曲……緑谷出久の家族だよ。少し弟から聞いていたんだ。ゴメンね、助けてもらってもう少し気を付けていればよかった……」

 

自己紹介をしておく、ヒーローであることは言わなくてもいいだろう……相手が気づいたら。それはそれと対応する形で。

 

「えっデクくんのお兄さん?」

 

「うん、そうだよ。やっぱり弟から聞いたようにいい人だね。いいヒーローになれるよ。」

 

笑った。嘔吐物の処理は、粗方終わったので後はごみ箱に突っ込むだけだろうか。

 

「デクくんのお兄さんか……、えっとなんでここに?教師じゃないですよね……」

 

あっ確かに……普通に来ただけじゃ不審者だ、許可書も下げてないし。ここは言わないと不味いな……

 

「用務員として、少し前から働いているんだ。掃除とか多くの事はロボットがやってくれるけど。故障とかしたときに直したり……ロボットが入れないところの掃除をしたりしているよ。」

 

「用務員さんなんですか。」

 

「うん、用務員。機械壊れたものとかあったら言ってね、直しにいくから。」

 

とちょっとした物ぐらいなら直せる工具を見せた……これで信用してくれるといいなぁ……

 

「ありがとうございます、あっ!ヒーロー基礎学の時間だ、失礼します。」

 

走り去った………もし遅刻しちゃったら、俺のせいだと言っておこう反動で大分時間喰ったようだし。

 

「走って転ばないようにね?」

 

今会えたのは一人、飯田くんもそのうち会えるかな?インゲニウムさんの弟だし……

 

おっと、本来の目的忘れかけた。今日は上限数一杯の10冊、目星をつけたが読み終わらなかった本を借りに向かった。

 

 

「………やっぱり広い。」

 

用務員としての行動範囲は、まだ入りたての新人として。常時別館まで見ろとは言われていない。

 

なんか特殊な機材が結構多くらしく、まだやれるのは掃除ロボット等の補助的な修理となっている。

 

他のものも、そのうち教えてくれるのだろう。

 

「見つけた。」

 

清掃ロボットの足の部分の動きが鈍くなっていた。恐らく間接部分のパーツが、破損しているかズレたか。破損しているのならば下にパーツを取りに向かわねばなるまい。

 

「…………えーと、あーこれか…」

 

分解する前に、外から見ると髪等の小さいゴミが下に絡まり詰まっていた。清掃ロボットは大きいゴミを入れるのが主なので自然と、詰まってしまうこともある。そう最初に渡されたマニュアルにも書いてあったけ。

 

詰まったゴミを取っていく、稼働部に結構絡まってしまっており面倒くさい……

 

取ったゴミは袋に入れた。そして一連の動作を行え動くことを確認してから立ち去る。

 

歩いていると、故障いや不備が起こってしまったロボットとそれなりに合う。稼働数が普通よりも桁違いだからなのもある、だってこれ全て人の手でやれってしたら……本当に大変なほど広いし。

 

用務員業務は、一連の基礎動作は不安なく行えるようになったと自負しているが……まだ出来ないことも多い。

 

弟の学校生活を支えるためが主な理由だとしても、用務員としてこの学校に雇って貰ったのだから。ちゃんと給料以上の仕事をこなしていきたい。

 

「うん?」

 

突然電話が鳴った、着信音からメールなんだろうと思いポケットから取りだしスマホを見る。

 

内容は以下の通り。

 

ヒーロー協会からのお知らせ。

 

ヴィラン名ステインが新たにヒーロー ウフィンドを一名殺害、十分な注意と警戒を。

 

「……凶悪犯罪者の知らせか。」

 

凶悪ヴィランはそれなりに有名な者が多い、だから知らせも来る。

 

ヒーローと言っても戦闘特化ばかりでもないし……自信がないなら、単独であったら逃げろと言うことだろう。ヒーローと言っても人間だし。犯罪者も人間だからな……

 

「念のため、凶悪ヴィランの個性判明してたら覚えとこ………通報しやすくなるかも。」

 

まぁこんな風にウダウダやっていた訳であるが。弟がヒーロー基礎学の戦闘演習で、腕を怪我したと聞くのは少し後の話である。




確実に調べているのが敵側の情報だったら。お前は知りすぎたと殺されてしまいそうな、未来が見える。

良かったねオールマイトと弟の秘密で。
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