チョークなどの備品の確認の仕事を終えた後、ちょっとだけ机を片付けてから帰った。
流石に生徒が帰る時間よりも遅い、生徒が帰った後の掃除等もあるから仕方がない。
「カルシウムサプリメントか、お菓子を帰りに買っておくか……」
治癒の個性の使用で、エネルギー使ってるだろう……点滴のみじゃなくて沢山食った方がいい。
◆
「ただいまー」
ミルクケーキやら、煮干しやら、目につくカルシウムが多い食品を大量買いした。料理やお菓子を作るにしては、纏まりが無さすぎる面子である。
「お帰り、今日はオムライスよ。」
「おふぁえり。」
と食卓を見たら、義母さんがいってて弟はガツガツ食べてる。
よく食べるようになったなぁ……。筋トレとかいつもしてるせいも、あるだろうけど。
「よく食うようになったなぁ……」
いつもの場所につき、ケチャップをかけた……昔は文字とか書き始めたものだったが。今では只の追加調味料、年を取ったものだ。
「食べないと持たない。」
「そうか、そうか。」
確かにエネルギーかなり使いそうだしなぁ……治癒したし、あっ所でアレは大丈夫なのであろうか?
「所で休んだ時のノート借りたか?確かに二時限ぐらいすっぽかしたんだろ?」
「借りて、写真取らせてもらって返した。ご飯終わったら、すぐに勉強する。」
「分からないところがあったら。教えるから、すぐ言えよ。解らないところをそのままにするのが、一番怖いからなー。」
「分かってる。」
まだ最初だが、積み重なると怖い。勉強も高いレベル求められるからなぁ……士傑高校の時の同じ勉強順であればよいが。
オムライスは薄焼き卵が掛かったもの、お米は義母さんは、炊いて冷凍したものを使っている。
ケチャップライスがべちゃっとしていない。たまにケチャップライスに入っている具が、ウインナーからベーコンになったり。グリーンピースからピーマンに変わったりする。
今回はベーコンにマッシュルームの薄切り、そして細かく切られた玉ねぎと人参だ。
「義母さん、今日皿洗っとくよ。ゆっくり休んでて、最近手伝えてないし。」
何となく言葉を口にする。もっとも怪我でショックを、受けているのは義母さんだろうし。
オムライスを食べ終え、水に浸けた。皿についたケチャップが、剥がれ浮く。
今日も沢山の事があった。
ちなみに、勉強では何も聞いてきてくれませんでした。少し悲しい気持ちになりました。
◆
しばらくしたある日。
大体弟の骨折を支えるためのギプスが取れたぐらいのこと。
「相変わらず、凄いなぁマスメディア……」
オールマイトの有名具合、目立ち具合は並のヒーローの比ではない。流石に平和の象徴として、崇められているだけはある。
「………早く、学校入っていって良かった。」
一応俺もヒーローだが、人に話しかけられるのも苦手だし。人混みの中にいるのも、苦手だ。
型に沿えばある程度は対応できるが、気の利いたジョーク等が一切言えない。
まぁマスコミであることないこと書かれないように、気を付けた会話術と言うべきであろう。
「仕事しないと。」
最近と言うか、今まで気が付かなかったが家族と仕事の事しか考えていないかもしれない。
他人といるときは大体、ヒーロー業務のことしか話してない。表にも出ないから遊びとかで、声を掛けられることもない。
「草むしりにでも行こうかな………花壇とかも整えないと。」
今は春、アネモネやチューリップ、デイジー等様々な花が咲き誇っている。チューリップは、球根を取るためにもきちんと管理しなければいけない。
雑草はちゃんと咲く花の栄養を、奪うだけの寄生虫だ。さっさととった方がいい。
部屋から雑草を取るための鎌と、枯れた花等を選定するための鋏を持っていく。
そして花壇へと向かった。肥料等はあちら側にあるので、持っていかなくていい。
「ふぅ………始めるか。」
まずはジョウロに水を汲んで、花の上からでなく葉を持ち上げて直接地面に湿らせていく。
最初の頃そのままかけてしまって、用務員の先輩に起こられてしまった。花一つを綺麗に、保つのもある程度の労力がいるものだ。
「……………」
コスモスの茎に群がっていた油虫を潰した、群がっていたであろう部分が喰われ抉れている……
害虫駆除出来るスプレーは、唐辛子で作れるらしいと聞いたので今度作ってみようか。
「夏の花の準備もしないとな……」
所々萎れてしまった花が多くなった。ハサミが花を切り落とす、シャキンという音が耳に響いた。
腐葉土もちゃんと、確かめなければならない。乾いてしまっては使えなくなってしまう。毎日ちゃんと混ぜなければ……
「今日の所はこれでいいかな……」
要らないものを捨てていく、というものは気分がいい断捨離というのだろうか?
用務員という仕事との中で、楽しい物の一つでもある。年中やってはいられないけどね。
「さて、次の奴を進めないと………」
その後、ロボット直したりチョークの補充ロボットが入れない場所の掃除。合間を見つけての図書で、借りた個性関連の本を読む。
あっという間に時間が過ぎる、だが今度はお昼は逃したく無かったのでちゃんと来た。
学生さんの量が多い。席は決まっておらず友達同士でグループを組む人や、一人で淡々と済ます人もいる。
「海鮮親子丼といいけど…日替わりランチも捨てがたいな……」
販売機に書かれたメニューと横にあるサンプルを見ながら、少し考え込む。
悩んでいる瞬間こそ、楽しいことも多い行事での準備が、もっとも楽しいことと同じ理由だ。
しかし時間は有限、俺は海鮮親子丼のボタンを押して出てきた券を持ち。トレイを取って向かう。
すると………
「デク君のお兄さんだ!」
「うぇっいっ!?」
マーライオンしていた女の子じゃない、うちの弟の友達の女子に声を掛けられた。正直油断していたので、ビックリして少し跳ねてしまった。
トレイを落としそうになったが、なんとか持ってる。
「アハハ、お茶子ちゃん何か用かな?」
「これから一緒に食事をする所なんです!一緒に時間があれば食べませんか?」
食事に誘われた、弟の友達もよく話せる機会だし。時間もあるから断る理由もない。
「なら一緒に頂いて来ようかな。でももう君は、食事受け取ってるみたいだし……先にいってて?」
「わかりましたー。」
と行って、走って去っていった。さて、こっちもご飯を受け取らないと。
「これ一つお願いいたします。」
券を出してしばらく待つと、鮭の切り身とたたきが半分ずつ乗って。真ん中には、イクラが入ったどんぶりが出てきた。
「お待たせー」
「ありがとうございます。」
さて、向かわなくては………
向かうと、飯田くんとお茶子ちゃんと弟が仲よさそうに談話をしながら食事をしていた。
どうやら、今飯田家のヒーロー家系についてはなし……………
《セキュリティ3が突破されました、生徒の皆さんは速やかに屋上へと避難してください。》
……………弟の友達との会話チャンスを邪魔するな侵入者、ご飯も一切食べれてないぞ。
侵入してきたってことはヴィランだよね?少しプチっと倒してもいい………
すこし落ち着け、とりあえず対象を確認しろ。窓から外を見ればいい。
するとマスメディアが洪水していた、人の波と言うべきであろうか。先生方が二人で、食い止めている。
ヴィランとして排除できる案件だが。マスコミだ曲解するか、捏造するかしてこの学園の印象を悪くするようにするだろう。
こういうやからはある意味ヴィランよりも面倒な相手だ、切り捨てようとすれば正常な所までも影響が出る。
「……面倒なことになった、するべきは誘導か……パニック気味だしなぁ」
災害やら突然のトラブルが起きたときには、人間は三流の記事にも踊らされる。例えば、井戸に毒が入り込んで使えなくなったとか。
トラブルは安定した状態が、急に不確定な状態に陥る。セキュリティ3のものを突破したのが、どれ程のものなのを確認もせず逃げる。
「全体に伝えられる術あればなぁ……」
今は全体的に、侵入者の状態が分からない状態……仕方ないか……
「急にごめんね、飯田くん。侵入者はマスコミだ、危険性はない。」
「さて……この後どうなるかだけども……」
目についた人に伝えただけで、その後のことは考えていない。個性を使ってなんとかしよう!とかしようとすると、別の事件が確実に起こる。
痛い、全体的に力が強い。異形型の人もいるし、都市の定員がオーバーしすぎている電車並だ。
「うわキツい………痛い痛い。」
そして、
「エンジンブーストっ!」
その日インゲニウムの弟が空を飛び。非常口マークになった。
◆
その後学校側の通報で警察がきて。マスコミ陣は、御用となり。混乱は収まった。
「凄かったね!飯田くん」
「うん、麗日さんの個性を使って。無重力にして浮いて分かりやすいところで、伝えるなんて!!」
「皆分かってくれて良かった……」
そんな風にさっきの出来事を話していた、弟とお茶子ちゃんと飯田くんを見つけた。仕事がすぐで時間ないけど、すこしだけ話そう。
本当に、マスコミ侵入しなければなぁっ!弟の友達と話し出来たんだぞ!楽しみにしていた、ランチラッシュさんのご飯も喰えずじまいで、タッパーに移しただけだし。
マスコミ赦さない。
用務員としての仕事も増えるし、さっきの混乱で怪我人出てるからな?人の密集はいつでも怖いぞ?
例えば積み木倒しとかすると死人でるし。
だけど、過ぎたことは仕方がない。
「飯田くんさっきの凄かったね!お疲れさま、はいオレンジジュース。個性使ったから、すこし減ってると思うしどうぞ。」
「えっと貴方はさっきの……?あっありがとうございます。頂きます。」
うん、お礼は言えるいい子だ。インゲニウムさんから聞いた通り、すこし硬すぎるのところがあるが。
「えっと……僕のお兄ちゃんだよ……」
何故そこで、いいよどむ弟。ダメな人に会わせてしまった的な雰囲気感じるけど、そこまで人に見せられないことしてないぞ!
ちょっとヴィラン退治を放送されたら、モザイク入るかもしれないぐらいで。
それ以外はいたってクリーンだ。
「えーと名前は緑谷曲と言うよ。新入りだけど、この学校で用務員をしているんだ。
もうそろそろ仕事の時間だけど、大変なことがあったから皆が、大丈夫か少し気になってね………
先程のパニックで、足くじいたりとかの怪我人が少し出てしまってる見たいで。
この様子を見ると、ここは大丈夫みたいだね!良かった良かった。」
これで大丈夫であろうか?問題的な発言はしていない多分、弟の友達とは険悪な関係にはなりたくない。
恩は売るものだが、怨は買うものではない。
「もう、仕事の時間だから失礼するね。授業頑張って応援してるよ未来のヒーロー達。」
さて、仕事しなくちゃ。
「デクくんのお兄さん、風みたいだね……」
「すぐに行ってしまったな、何で俺達の名前を知っていたのだろうか……?」
「えっと……友達で、話したから。」
「なら、おかしな所はないか。」
そんなこんなで、また平穏な日常は過ぎていく。ヴィランの魔の手が着実に迫っているが。
このあと、一つネタ的な話を挟んで。
USJ篇入ります。
兄の分かりやすい行動原理(弟の為ならば)アクセルの壊れたダンプカー【ブレーキは一応効く(すぐに止まれるとは言ってない。)】