兄は弟を守りたい。   作:夢食いバグ

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そろそろ、火災ゾーンから出たい……


その心は、燃える焔のごとく

「13号さんっ

 

 

 

早くブラックホールをとめっがっ!!?」

 

そう言われると、その瞬間に彼が腹を蹴り飛ばされ。黒い霧に包まれ吸い込まれていく。

 

黒い霧の男の首には、プラスドライバーが突き刺さっていたのがよく見える。

 

「ディサンドさんっ!」

 

視界の端に黒い霧が見えた、気が付かなかった。今の時点で自身の個性により攻撃を受けていないのは…………

 

ディサンドさんが消してくれたから、としか考えられない。

 

私が迂闊にブラックホールを使いすぎた。そのせいで、ディサンドさんが……

 

「中々に厄介な相手でしたが、やっと掴めましたよ。貴方は見た方向しか影響が与えられない。

 

 

 

正直、死ぬかと思いましたがね。」

 

そう言う、黒い霧の男は淡々と言う。

 

もう単純に個性は使えない、実質的封印されたようなものだ……奥歯を噛む。

 

情けない。

 

そうすると、

 

「ブラックホール、驚異的な個性です。

 

ですが13号、あなたは災害救助で活躍するヒーロー。やはり戦闘経験は一般ヒーローに比べて半歩劣る!

 

邪魔が入りましたが、もう迂闊にはその個性は使えないでしょう!」

 

……図星だ、だけど!プロヒーローとして何も出来ないじゃすまな……

 

「13号さん!私たちの事を忘れないでくださいっ!

 

雄英高校のヒーロー科をっ!」

 

「そうだっ13号先生っ、そして飯田っ早くいけっ!俺たち全員で道を作ってやるっ!」

 

生徒達の声が聞こえた、怖いだろうにこんなに……そうだよね、後悔でくすぶっているのじゃ意味がない。災害救援で戦闘経験は少ない。

 

だがここで止まっては、人は救えないっ(ヒーローじゃないっ)

 

ここには、小さなそして大きな光(未来のヒーロー達)がいるのだから!!!

 

「………みんなっ頼むよっ!!」

 

「いくぞー!!!」

 

そのみんなの掛け声と共に、エンジンを唸らせて閃光のごとく飯田くんが走っていく……決してあの黒い霧の男に脱出を阻止させてはならない!!

 

「一致団結と言ったところでしょうか……ですがっここから先は行かせませんよっ

 

ヒーロー!!!」

 

黒い霧があたりに広がろうとしている、……私は個性を使う。先程までの強力な物とは違う、本来ならば必要のない物。

 

「ブラックホール!!!」

 

それは、先程までの破壊力とは真逆とも言っててもいい。只の風もしさっきのように利用されたとしても、攻撃にもならないような……

 

災害救援で、威力の調節には慣れていた。私の個性は強すぎるから、人を傷つけないようにずっとしていた。

 

崩れた瓦礫の中に、助けを求める人は何人もいる。それを救うために、ちゃんと。

 

「……驚異的な個性とは言いましたが……ここまで弱くもなるものですねっ!!」

 

そう黒い霧の男には言ってくるだが、これでいい……ここには未来のヒーロー達(生徒達)がいたのだからっ!!

 

「いくぞっ」

 

「なにっ!?」

 

障子くんが黒い霧の男を覆った、飯田くんは横に避けまた出口に走っていく。霧は軽いだからこそ、破壊力にもならない程度の力で良かった。

 

そして生徒が、その中で動ける程度の力で無くてはならなかった。

 

「だから、弱くても良かったんだよ!!」

 

「………ですがっ決定打にはなりませんよっ!眼鏡には消えてもらいますっ!!」

 

そうやって、飯田くんに向かっていくが……私は生徒達を信じていた。

 

その決定打を作ってくれることを。

 

今度は、お茶子ちゃんが走っていく……相手は飯田くんにしか目がいっていなかった。

 

そうやって首筋に触れた。

 

「うちらのこと、忘れているんじゃないかな?

 

ドライバー刺さっとったし、少なくともここは実体はあるってことだよねっ!

 

瀬呂くんっお願いっ!

 

私たちが、飯田くんをここから脱出させるんだっあぁぁぁぁ!!!!!」

 

「おうっ!言われなくてもっ!」

 

そうやって、黒い霧の男は空高く無重力となり飛んでいく。背呂くんは腕からセロハンテープを伸ばし吹き飛んでいく男に張り付けた。

 

そして砂糖くんがセロハンテープを引きちぎり、男ごと振り回していく。

 

「もう邪魔をするなぁぁ。」

 

投げると、はるか向こう側に吹き飛んでいった。その瞬間ギギギと扉の空く音が聞こえた。

 

……飯田くんが出ていったようだ。

 

これで希望の道は開けたことを確信する。

 

「みんな、まだ警戒は怠らないように。」

 

 

「……数だけやたらと多いな……」

 

追加2匹を相手にした後、武器を熱しながら走る。火災ゾーンだからあちらこちらに火がある。

 

早く出ないと……

 

「誰ですかっ!」

 

第一生徒発見、尻尾から尾白くんだっけ?まだ全員覚えきれて無いからなぁ……

 

あっそりゃあ誰って言われるよなぁ……コレ誤魔化せるか?下手したらヴィランと勘違いされて変なことにならないか?

 

とりあえず仕方ないから、止まって。

 

手にもってる武器を捨てて、手を上げて、息を吸って一呼吸置いてから。

 

「はいっ人畜無害無害な、用務員ですっヴィランじゃないです!だから暴力やめてっお願いします!

 

本当に、近くの出口知ってるから、嘘じゃないよホントだよ。」

 

とりあえず、本当の事をさらけ出す。ヒーローと言ってもこの見た目だと信じてくれそうに無いし……服着てればまだましだったんだろうけど。

 

イレイザーヘッドさん以下だもんなぁ、俺の知名度。目立ちたい訳ではないが、こういうときに不便だ。

 

一応ヒーローだとも言ってみるか?

 

「えっあの、用務員さん?とりあえず何もしないので、手下げてください。何でここに……ヴィランの襲撃があって今大変なことに……」

 

良かった、ヴィラン認定はひとまずは無くなった……理由か知ってるからそのまままた言おうか。

 

「そうだよ!只電波が可笑しくなったて言われて、修理しに来て仕事しに来たら。

 

いきなり、空中からここに転移だよ死ぬかと思ったよ!いやぁ本当にヴィランじゃない人いて良かったよ、ヴィランばっかりだもんやんなるよ!!

 

一応ヒーロー、やってるけどねこんな現場中々ないよ人数がやたらと数揃ってる。」

 

ちょっと本音入ってるけど気にしないでほしい、俺だってまさか修理で、ヴィランわんさかに巻き込まれる想像なんて。

 

一ミリもしてなかったから、軽い愚痴のようなものだこの後の事後処理も考えると頭が痛くなる。

 

本当にどうしてこうなった、まぁ来れただけ非常事態に気づけて幸運なのだろうけども……

 

正確に言えば悪運か?

 

「あぁ、それは災難でしたね……案内してくれるならお願いします。

 

えっ?ヒーロー、本当ですか?」

 

とちょっと呆れたような反応で言われて……ってそうだよねそう言う事になるよね。ヒーローだって信じられないよね……

 

だって見た目、普通の一般市民だし……ちょっと腕一本無いけど、しかもさっきの怪我で包帯ついてるけど。

 

そこら辺はまぁよしとしよう、そして深く考えるのは止めよう。出ることが大切だこれは、お互い共通しているはず。

 

「うん、いきなり言われてもアレだよね。信じても信じなくてもいいよ。

 

でも君を襲うヴィランでは無いから安心して、出口まで案内するから着いてきてくれると嬉しいな……」

 

「あっはい、わかりました。」

 

ちょっと、尾白くんは困惑しているようだがなんとか納得してくれたみたいだ。

 

さて行こ、そうやって攻撃する意図はないと示すために手放した武器をまた持った。暫く置いていたせいか、先端がより紅く色づいていた。

 

その後は、尾白くんが凄かった。サーチアンドデストロイって奴かな。尻尾を扱った移動術でヴィランは動きを読めずに出口への移動中バッタバッタと倒されていく。

 

俺もヴィランを幾人か、相手にするがヴィランと疑われる可能性を減らしたかったから。

 

少し押さえぎみにやっていた……本当は足折ってから、殴って気絶に持っていくのが、いつものパターンだったから……

 

それが周囲にとってあまりいい目は、向けられないことは知っている。

 

だけど、そうしないと一人では安心出来なかった。この個性がある世界(可能性がある社会)では、相手が動けばどんなことをしてくるか予想がつかないから。

 

オールマイトのように、本当に強い訳じゃ無いからね……可能性はなるべく潰しておきたい。

 

「尾白くんここだよ、はやくっ!」

 

火の紅以外の、白い淡い光が差し込んでくる。扉が見えた、ここが出口だ。

 

「出ましょう!」

 

そうやって二人で開けば、視界の少し先に……

 

俺はそれをいやその状況を正確に認識する前に、ナニかに向かって走り出した。

 

只一つ、分かっていたのは弟が今襲われていると言う本能にも近い直感。

 

それだけがそこへと体を走らせる。

 

「………弟に、なに手ェ出してんだ!」

 

頭に血が昇っていた、それを示すかのように包帯から血が滲む。治療出来るかどうか関係ない、攻撃してきているのは手一杯と脳みそむき出しの鳥頭。

 

手一杯は、焼けた鉄の棒を押し付けた。脳みそむき出しの鳥頭よりは人間らしいなら痛みも通じるだろう、まぁ痛覚無くしていても少しは離れる。

 

脳みそむき出しの鳥頭は、弟に向かう手を折った……いや曲げた、加減はしない後の治療で直るかどうかなんて考えない。原型が無くなるまで、曲げ続けた。

 

今、やれることを全てやる。

 

ここまでした相手に、遠慮は要らない(弟に手を出した、理由はそれだけで十分だ)

 

殺す以外のことなら、出来るのだから。

 

「ちっいてぇバケモンかよっ……だけどなぁ……、

 

脳無は超再生持ちなんだ。曲がった程度じゃすぐ直る。」

 

……弟にまた手が向かう、それだけはダメだ。俺は弟を強く押した、コレなら最低限身代わりにはなる。

 

超再生持ちなら、上限は要らない目を閉じずに逸らさずに脳みそむき出しの鳥頭(脳無)を見た。

 

だが、完全に触れる前そして俺が個性を使う前に脳無の動きが止まる。

 

「もう大丈夫 私が来た!」

 

平和の象徴の登場、一人が現れるだけで空気が変わった安心して泣いてしまっている生徒も見られる。

 

「……オールマイト。」

 

……なぜか弟は、心配そうな感じであるが……もしかして何かを知っている?

 

ここにいる人が知らない何かを……いや流石に無いか……

 

「コンティニューだ。」

 

手一杯がいう、もしかして……オールマイトが来なかったらそのまま帰っていたのでは?

 

ゲーム感覚であることがはっきりしたから、オールマイトが来なくても大惨事にはなるだろう(ろくなことにならない)

 

さて、まずはここから弟含めた3人をどうここから出すかだな……そこから対処を考えよう。




ブラックホールは吸い込んだものをチリに変えてしまう個性ですが、吸い込まないように気を付けるだけだとうっかりしちゃうこともあるのでは?と思ってスピード自体を変えられる事にしちゃいました……

生徒達が見ている中なので、ちょっと抑え目。

曲くんとある意味相性がいい脳無
(防御貫通攻撃持ちだけど殺さないように気を付けないといけないのが、ショック吸収がほぼ無意味で攻撃が通って、超再生で殺す心配がない。
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