相澤先生の口から
体育祭の言葉が出たとき、教室は騒ぎたった。
だが、ちゃんとその危うさを認識している者もいて騒ぎたつ者を押さえて。
ヴィランが襲撃したばかりなのに大丈夫なのかや、襲撃がまた起こってしまったらどうするなど不安の声を口にした。
それを黙らせるかのように、相澤先生は。
「逆に開催することで雄英の危機管理体制が盤石だと示すって考えらしい。警備も例年の5倍に強化するそうだ。」
といい放った、僕はヴィランがこのヒーローの学校雄英を襲い体育祭に影響が出たら。
害を与えられたとまた更に酷くなるかも知れない、それも考えての開催……確かに僕達生徒や先生が何事もなく体育祭を実行したら。
テレビ放映をされるし、ヴィランへの一種の牽制にもなるだろう。
「何よりウチの体育祭は最大のチャンス。ヴィランごときで中止していい催しじゃねぇ。
ウチの体育祭は日本のビッグイベントの一つ。かつてはオリンピックがスポーツの祭典と呼ばれ、全国が熱狂した。今は知っての通り規模も人口も縮小し形骸化した。
それに変わるのが、雄英体育祭だ。」
強くいい放つ。
ある意味大きくなりすぎてしまった反動、期待は叶えればそのままだが崩せば重石になる。慣習は習慣へ、だんだん根本へと移動していく。
よくも、悪くも肥大化をして学校の体育祭という、枠組みだけでは収まり切らなくなってしまった。
昔だって、感染症が流行っている癖にその場所でオリンピックを行ったそれと同じ。
そう、兄が聞けば確実に言い出すだろう。
だけれども、この体育祭が開催されて嬉しいと思っている。ヒーローとして、そして僕自身として。
「この体育祭はプロヒーローも多く見に来る。
年に1回、計3回だけのチャンス。ヒーロー志すなら絶対に外せないイベントだ。その気があるなら準備は怠るな!」
そうやってホームルームは終了した。
そして、昼休み………授業が終わった後。
タイミングを計るかのように、スマートフォンが鳴り出した。すぐさま僕は取り、番号を確認したその番号はお母さん。
通話を繋げ、耳を当てた。
「もしもし、出久?病院から曲が目を覚ましたって連絡受けたから伝えておくわね………詳しい話は病院行ってないから分からないけれど。
一応伝えておこうかと思って、急にごめんね。」
兄の回復の知らせだった、スマホを見てみるとメールにも書いてあり多分確認に近い。
僕は。
「わかった、ありがとうお母さん。
後急じゃないよ今お昼休みだし、気にしないで。じゃあ電話きるね。」
そう言って、電話を切った。回りは、体育祭の話をしている。
それは当然だろう、だってプロヒーローに見られる記帳な機会の一つなのだから。気合いも入る。
「デクくん誰と話してるの、あと着信すごいねー!」
「うっ麗日さん!?」
電話で回りが見れて無かった、前を向くと顔が近い焦ってのけ反るが………
僕は椅子に座っていた。
察しのよい皆様なら気がつくだろう、転倒したのだ。椅子に座ったまま後ろにのけ反れば当然の結果だが。
どしゃんと音が一つする、スマートフォンの落ちる音がカランと聞こえた。
「いてて……あっ大丈夫だよ!?」
腕がすこしじんじんする。頭は打ってはいない、恥ずかしくなり。すぐさまスマホを拾い椅子を戻し座り直した。
何人かこちらを向いて、すぐさま視線をはずす………どうかそのままそっとしておいてほしい。
「ごめんね!デクくん、ビックリしちゃったよね。声もかけずに急に言って。」
「大丈夫か。緑谷くん何処か怪我をしてないかっ!」
お茶子ちゃんは、頭を下げて。飯田くんはこっちに来る。飯田くんは個性を使わずとも脚が速いとしっかり再度認識した。
「いや、飯田くんも大丈夫だよ。僕が話し掛けられたのに気がついてちょっとビックリして……」
そうやって頭を掻いた。
「そうか。怪我が無いなら安心だが。」
「うん、デクくん誰かと話しているみたいだったからすこし気になって……」
あっそうか聞かれてたんだった。
「えっとからお母さんだよ、まぁ大したことではないよ。ちょっと言いたいことがあったみたいで。
後着メロはオールマイトだよ、ネットからダウンロードして設定したんだ。」
それを聞いてお茶子ちゃんは、うんうんとうなずいてから飯田くんにも同意を求めるように明るい口調で話始める。
「そうなんだ、ありがとう!オールマイトってこんな着メロとかもあるんだね。はじめて知ったよ。
所で体育祭はどうかな!?頑張らないとねっ、だって3 回しかないチャンスだもん。」
「そうだな、だが顔がすごいぞ。麗日くん、はりきるのは当然だが!」
飯田くんは突っ込みを入れている、すこし笑って聞いていると一つ思い出した。
なぜ教室に僕達以外の誰もいない……そして今は昼休みであるということを。
「二人とも、今お昼休みだからそろそろ食堂いった方がいいかも……?」
「あっそうだね、話すなら食堂でもいいもんね。食べはぐれたら午後の授業で大変だし。」
「では、行こうっ二人とも。廊下を走るのは、悪い行為だ。」
そうやって食堂に移動していった、その最中お茶子ちゃんのヒーローになりたい理由を聞いたり。
オールマイトに食事に誘われて。
今ここに居る。ここは会議室の一つのようで、それなりの大きさのソファ1つと椅子が2つおいてあった。
「友達と一緒の時に、すまないね。ここにでも座ってゆっくりしてくれ緑谷少年。」
「はっはい!」
僕はおっかなびっくり、椅子に座る。オールマイトは何か話があって食事に誘ったんだろうどうも緊張してしまう。
テーブルに広げられたお弁当はオールマイトの手作りのようで、体に良さそうなメニューが多い。お茶を貰い、ひといきつく。
「さて……まぁ食べながらでも聞いてくれ。私の活動時間の限界が50分程度に減った。最近脳無やらなんやらで無茶しすぎた、マッスルフォー……」
時間が減っている、その事に気がつかなかった。確かにオールマイトは言ったこの個性は受け継がれる物だとなら……
「……わかりました、オールマイトの力を受け継いだ僕はもっと頑張らないと。いけな……」
「まぁそこまで、詰めなくてもいい。それと関連するんだが………箸止まってるぞ?何か苦手なものでもあった?」
「あっいえ、ちょっと考えてて美味しいです!きんぴらゴボウ。」
「それはよかった、新しいお茶。君まだワン・フォー・オールの調整できないだろ。」
きんぴらゴボウを口に詰めながら、ちょっと待ってまだ口の中に……でも話さないと。
「ごほっ、はいでも人に使おうとした時は無反動で……それに威力も抑えられてたと思いました。
多分無意識に……」
オールマイトの100パーセントの威力は、直接相手に当てれば容易く人を殺す。
僕もそれを持っている、今までは物にやっていたロボットやかっちゃんとの戦闘訓練ではビル……だがあの時は、ヴィランという生きている人にその個性を向けた。
個性を使った腕を握り見つめる、そうすると。
「無意識での、コントロールだが進展はしているということだね。
正直私が先程も言ったように、活動時間は短くなって来ている更に闇に潜む存在も着々と力を蓄えてしまっている。」
ヴィラン襲撃もその一つだろう、オールマイトの平和の象徴をワンフォーオールを引き継ぐために。
ここで、やらなくてはいけない。
「はいっ!体育祭で上位を目指していけばいいんですねっ!?」
そういつでも、進んでいかないといけない。プロヒーローになるだけでも大変なのにオールマイトの意思を継ぐならば。
悩んで立ち止まるよりは、進むべき道があるなら走りながら悩めばいい。
「そうだ、次世代のオールマイト。平和の象徴の卵…緑谷出久が君が来たってことを世の中に知らしめてほしい!
まだ、ワンフォーオールの調整も不十分。体育祭への時間も短いが緑谷少年ならば、出来るとしんじているよ。」
オールマイトははっきりと言った。僕に期待と重圧が同時にのし掛かっていく。
口を開く。
「わかりました、オールマイト。」
……その後は、普通にご飯を食べた。というよりなぜ食事中にこんな話をしてしまったのだろうとお互い後悔をしたような表情をしていた。
お弁当は、美味しかったです。
放課後、帰りにヴィランに襲われたクラスとして出口に人だかりが出来ていてでるのが大変だった。かっちゃんも挑発をしてしまうし……
帰りに、スーパーマーケットで梨とかオレンジとかリンゴとかを、おこずかいで買って。
電車で病院によった、用件はお兄ちゃんのお見舞。病院内で兄がいる病棟の番号は教えてもらっていたのでそこへ向かう。
医者や看護士さんも、すべてほとんど知っている人だ……それほどまでに兄がここの世話になってしまっているという裏返しでもあるが。
「お兄ちゃん、見舞いに来たよ。」
そう言って602号室の扉を空ける、ベットは少な目のゆったりとした部屋。お兄ちゃん以外の何人かが腕に包帯を巻いて吊り下げていたり。
または、イヤホンでテレビを見ていたりなど様々だ。
「あっ!弟っ、今はげんきだぞ。心配してたか、お母さんはちょっと大変だったなぁ……まぁ嬉しいけどさ。」
そう開口一番ちょっと大きめな声言われ、更に身振り手振りが激しい。
病み上がりなのだからもう少しおとなしくしてほしいと本気で願っている。
「いつも通りだね。」
と事件の後の色々なことの疲れも合わせて、死んだ目でお兄ちゃんを見て言ったことは僕は悪くはないだろう。
「いや、いやいや。もっとほかに、言うことあるでしょ。確かに急に倒れたこっちが悪い………いや確実に俺の方が悪いか……いやそうじゃない。
心配したとか、一言ぐらい言ってもいいのよ。」
あぁ………やっぱりいつも通りだなぁ、ヴィランに襲われたという事もそういうものが感じられないような……
「……倒れた時点から、心配はして無かったから。はい果物……お母さんからお粥って聞いたから食べすぎると腹壊すよ。」
と僕は、今日買ってきた果物を横に置いた。心配は実際していなかった、回りから見たら酷い事だと思われるだろうけれども。
この会話は何回もしている、兄がプロヒーローに目指した頃から。
「え………果物かぁ……でさぁ、ナイフは?」
「えっ?」
「だからぁ……果物ナイフ、リンゴはギリギリいけるかもだけど梨とかオレンジ皮ごと食べたくないよ?」
「忘れた、だからリンゴを皮ごとで頑張れ。」
「そんなぁ……あんまりだぁ。これふじかなやっぱり、真っ赤っか。」
そういいながら、兄は笑って病院のベットの上で一口皮ごとリンゴをかじった。
僕はそれを見て、笑った。
ちょっと性格変わっちゃて居るかも知れない……まぁキャラ崩壊あるしね……うん。
ここの出久くんは、察しが当社比でよくなっている感じです。あとナンセンス低め、変なのがついている結果かな?