兄は弟を守りたい。   作:夢食いバグ

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やっと体育祭きたよっ。


さぁ小さき英雄の卵達に喝采を!

「弟、ドローン買ってみたぞ!高かった。」

 

「お兄ちゃんわかった、見つけ次第壊す。」

 

とてもいい笑顔で、弟に返された。この笑顔をみられるのならドローン壊されるだろう可能性も怖くはない。

 

体育祭前日に合わせ、通販で届くようにドローンを注文し届いた。テレビでも体育祭は放映されるが弟の姿を中心に取ってくれるわけではない。

ビデオカメラも持っていくが、弟の栄志をより近くで見れる方がいい。

 

義母さんの方は、体育祭に合わせて最新のビデオデッキを購入していた。

 

「まぁそれはさておき、明日に向けての調子はどうだ弟?こっちは弟の栄志を記録する準備と応援する意思は整っているが。」

 

熱中症対策の冷えピタ、ドローン、ビデオカメラ、それなりの金額のお金、スマホ、そしてバール等々と完璧な持ち物である。

 

「緊張はするけど、準備はできてる。あとその妙な気合いを無くしてなにもしないで応援してくれるのが一番いいからやめて。」

 

「今日の晩御飯、勝負に勝つってことで義母さんカツ丼作ってくれるらしいぞ。やったな弟の好物だな。」

 

「今露骨に話題そらさなかったかな?」

 

いやいやそらしてない、明日の体育祭を義母さんも弟の活躍を楽しみに待ってるって事だよ弟。

 

 

行事事のときの用務員の朝は早い、今回は特に早い。警備員が増員になったためそのサポートや出店のときの整備や案内も行わねばならない。

 

つまり普通の始業時間で仕事を始めたら当然間に合うはずもないので、用務員はかなり早くから仕事を始める。

 

本当はもっと遅くでて、個人的な体育祭の準備をもっとしたかったが仕方がない。ドローンを見られたときは、弟の姿を見るためだと言ったがかるーく引かれ没収された。

 

ちなみにヒーローとしての武器バールも没収された、ヒーローだけど確かに普段着で振り回していたら錯乱した一般人にしか見えないのは重々承知なので諦める。

 

警備が厳重になったからだろう、そこら辺も警戒されてしまう。ヴィラン許すまじ。

 

「えっと………ここが案内看板か……」

 

用務員は主に物の設置を頼まれる、体育祭の競技内容に関わる物は頼まれない。競技内容が漏れる可能性を無くすためだろう、そっちの仕事まで回ってきたらもっと早くから始めなければならないため良いのだが。

 

仕事を頼まれるのは良いが、首が回らなくなるほど持ちたくはない。

 

「後は、警備のために雇われたヒーロー達のお茶やケータリングの設置だな………」

 

ヒーロー達への業務の説明は、先生辺りがしてくれるだろう。紙もあることだろうし………そういえば朝御飯食べてなかったな。

 

早くから準備を始めている出店の前に行き、自動販売機で買ったコーラを焼きそばを作っているおっちゃんに差し入れながら焼きそばを三つほど買った。350円しめて1050円……作られたばかりなのでほかほかで暖かい。

 

割り箸も多目にもらった。

 

ちなみに三つ全部食べようとするほどお腹は減っていない、むしろ一つでも量が多いと感じるほどだ。

 

「皆さん、少し休みませんか?焼きそば買ってきましたので一緒に食べましょ。」

 

まぁ用務員の間で分けるので、関係ないのだが。

朝早く来たってことは俺と同じく、朝食食っていない奴も多いだろうしここで終わった仕事やら終わってない仕事をはっきりさせることができる。

 

俺が受け持った業務は終わらせたため、手伝いに行けるしな。

 

で用務員全員集まって焼きそばを食べたのだが、同じく受け持った業務は全てすんでいた………とどのつまり何処もつまることがなく全てが済んで暇ということだけが分かった。

 

「じゃあ、次の仕事が回るまで自由行動と言うことで。ここの体育祭は派手だしな楽しめると思うぞ。」

 

「僕は、娘に会いに行きますのでこれで失礼します。仕事が入りましたら電話でお願いします。」

 

「俺も遊んでくるわー」

 

とどんどん離れていく。

 

「さて焼きそば片付けるか。」

 

後に残ったのは焼きそばのパック三つと俺である。早くに来た人の特権であるなにも入っていないゴミ箱にパックを捨てた。

 

ちなみに弟はまだ学校に来てもいない時間だ、早く仕事を済ませすぎた。

 

 

「刮目しろオーディエンス!群がれマスメディア!1年ステージ生徒の入場だ!」

 

俺がここに用務員として入って一番良かったと思える瞬間を今体感している。事前になんとか頼み込んで、一年生のフロアの掃除に回して貰った。

 

手にはビデオカメラ、見据える先は弟が入場する光景である。

 

今俺は誰よりもヒーローに近い場所にいると感じている、あそこの観客席にいる人たちよりもはるか近くにいる。

 

眩しい只ひたすらに眩しい、二つの意味で眩しい場所が悪く丁度逆光が入っているだが弟はちゃんと見れている。それでいいんだ。

 

「センセー、俺が一位になる。」

 

なにか舞台が五月蝿くなっているが、何より弟が立派になったような気がする。あぁ涙が出てきそうだ、後でトイレットペーパーで涙をふこう。

 

えっ仕事はどうしたかって掃除は大丈夫、基本ロボットが行った後の点検が主だから基本的に前半は暇になりやすい。

 

その分後半にすることが多くなるけど……個人戦まで言ったらテレビも弟のこと多く撮してくれるだろうし………

 

あっそろそろこっちに戻ってきそうだ。ビデオ録画止めて……涙拭くついでにロボットじゃやりずらいトイレ掃除でもしてこよう。

 

第一種目は障害物走だけど、流石にビデオと位置的に最初っから最後まで取れないからなぁ………ドローンあれば違っただろうけど。そこはテレビさんの技術に任せるかなるべくなら弟が沢山写ってますように!

 

でトイレ掃除してたら、仕事が沢山出来たよやったね。どうやら学生さんが氷漬けにされて動けないらしい、ハンマーとお湯持って至急迎えだって……

 

ヴィランの襲撃かなにかだと言葉だけだと思うだろう?俺もそういう類いか何かかと思った、だが学生の一人がやったらしい個性って怖いねうん。

 

「ただ今参りましたー、うわぁ寒っ。」

 

念のため底の暑い靴を履く、なるべく早く砕かないと凍傷を引き起こす可能性がある。中継ではトップ陣が放映されているためこういう様子が写らないようになっている。

観客席で見ている方もこっちの様子など見もしないだろう。

 

「うっ寒い、足が……」

 

「こっちにお湯あるからゆっくり浸かりなさい。」

 

やっと氷から出られた学生を足湯に案内したり、またそのまま遅いが再度走る学生を見送ったりする。

走る学生はガッツはあると思うので、体壊さないように頑張ってほしい。

 

「にしても、一面氷じゃねぇか………走るのにも一苦労だなぁ………」

 

「ですねぇ、滑って頭ぶつけた学生さんもいますし。」

 

「まぁあんまり危なくないのが一番だよなぁ。」

 

そろそろ落下してしまった人の回収の仕事が来そうだと、中継を見て思った。

 

「奥に戻れる場所あるからこっちから出てねー、あっ脱水しているみたいだね。これ少しずつ飲んで。」

 

「わかり……ましたありがとう……ござます。」

 

結局、残念ながら中継はあまり見られなかった。脱落者の回収、そして障害物走の途中まで来て競技が終わってしまった人を引き戻す作業。

 

「ひとっとびでいくよー」

 

「ぎゃぁぁぁぁぁァァ」

 

「オーライオーライ、はいお疲れさま。」

 

なかなか広い範囲で行われていたため、空を飛べる羽を持つ用務員が張り切っていた。実際人つかんで空飛んでいた、捕まれていた学生はがくがくと恐怖で震えていた。

 

もう少し飛ぶ高さを考えた方がいいと思う。

 

しかもあそこで落ちた生徒さんだからね、またあのときの感覚思い出すからね………

 

「でも一位通過かぁ………弟凄いなぁ…、でもあと二つあるのか。そこで結果出さないとね……」

 

ヒーロー目線から見て掴みは上々といった所、俺が教えたのは対人戦中心だから団体やらそこらは紛れもなく弟本人の努力だ。弟そのままの実力だ。

 

…………でも妙にB組の順位が低いな、もっとやれると考えていたが。

 

後半に向けての体力の温存かそこら辺か、全体的に低めとなると口裏を合わせていたか。

 

あと通過した人の事は少し注目してみるか……ヒーロー科以外でも粒は揃っているだろうし。

 

「さて、そろそろこっち持ちの仕事も進めますかね。遅れてやってしまうと信用が下がる。」

 

やっと障害物走の生徒を全員回収できた、中には競技のルートから外れ迷子になっていた生徒が何人かいた…………その生徒を探すのが一番大変だった、何人か先生も出て探していた。

 

そしてなぜか競技場の外で見つかった、お前どうやってそこまで迷子になったんだと思わざるおえなかった。

 

 

「次は騎馬戦か、なかなか楽しいな………体育祭。」

 

俺は雄英高校からヒーローにはなってはいない、だからこういう派手な行事を近くから見るのはある意味はじめてだ。青春だなぁーって思うのはこう言うことなのだろうか。

 

まぁ俺は一概の用務員出しかないのだが。

 

なかなかハードは業務をこなすとやっぱり水分が出る、適当なスポーツドリンクを飲みながら騎馬戦の説明を聞き流す。

 

で1000万という数字を聞いて、吹き出さなかった自分自身を褒め称えたい。

 

明らかに桁が違う、ドラクエにFFのゲームシステムの数値を持ってきたような格差である。

 

一位だから弟がその数字持ちか………確実に狙われるがその分メリットも大きい、持って終わりまで確保できた時点で勝ちが確定するのだから。

 

「でもダミーやらで工作やら、防衛向きに組んだ方が良さそうだな。でも選べる立場では無さそうだが……後は弟の人脈次第……か。」

 

食堂で一緒に食事をした弟の友達二人は組んでくれるだろうか、飯田君はここで特に大事な機動力の確保ができる、お茶子ちゃんは物を浮かせられる。

 

ここで考えても仕方がないが、俺には見守ることしかできないいや見守ることこそが良いのだ。弟が弟の手で成長を感じ取れるように。

 

「俺は弟が楽しく体育祭が行えるように、今はしっかりやるだけか……地味だけど大切な仕事だしなぁ。」

 

騎馬戦は残念ながら、じっくり見れなさそうである………仕方ないよね遊びじゃなくて仕事で来てるんだもん……




ドローン買ったよ!なお即没収される模様。

大分時間が立ちましたすいませんっ(´・ω・`)
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