ドSの銀髪美少女が姉になった   作:睡眠欲求者

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評価ありがとうございます。今回は、本当に有栖が出ないです。つ、次は出るので・・・たぶん


中間テスト

その夜、部屋にいるのも退屈で俺は外に出た。

 

20分ほど散歩を満喫し、夜風にあたる・・・そろそろ寮に戻るかと考えていると、道の途中で男子生徒に襲われている綾小路を発見した。すぐ近くに黒髪の女子生徒もいる。・・・堀北だったかな?綾小路が言っていたよく話奴だ。

 

俺は気配を殺し、綾小路を襲っている男子生徒の背後にそっと近づき、追撃を加えようとする手を掴んだ。

 

「ッ・・・」

 

「綾小路君に気を取られすぎですね。生徒会長。こんなところで、暴力沙汰とは、外聞が悪くないですか?」

 

「一年Aクラスの坂柳か」

 

「あれ?何で知ってるんですか?」

 

「入学初日でSシステムに気づいた姉弟がいると有名な話だ」

 

息を飲む音がが聞こえる。堀北からだ。綾小路の表情は動かない。

 

 

「それに、そこの綾小路も随分と面白い生徒のようだ。今回の入試全教科で五十点を取った生徒がいるらしい。加えて、小テストも五十。狙ったな?」

 

「偶然って怖いっすね・・・」

 

一ミリも表情を変化させないまま答える・・・しかし、もう確信犯だろう。予感はしていたが、やはり有能なやつだったか。能ある鷹は爪を隠すってね。

 

「フッ・・・二人とも中々ユニークな男だ」

 

「鈴音、お前に友達が居たとはな。正直驚いた」

 

「彼らは・・・友達なんかじゃありません。ただのクラスメイトです。坂柳君に至っては知り合いですらないです」

 

「鈴音、相変わらず孤高と孤独を履き違えているようだな。上に上がりたければ死に物狂いで足掻け」

 

そのまま生徒会長は、俺たちの横を通り過ぎ、寮へと消えていく。

 

「俺は寮に戻るけど、綾小路と堀北はどうする?」

 

「ちょっと待って、何であなたは、私の名前を知ってるの?」

 

「いや~、綾小路君がめちゃくちゃ可愛いクラスメイトが俺の隣の席なんだと自慢してくるからさー。よく話を聞かされてるんだ」

 

「・・・」

 

もちろんそんな事実は存在しないが、何となくからかって見たくなった。ストレスが溜まっているのだろう。これは全部有栖のせいだな。

 

堀北は、ゴミを見る目で綾小路を見る・・・綾小路は、少し動揺しているように思える。

 

「堀北。助けてくれた坂柳に経緯を説明した方がいいと思うんだが、どうだ?」

 

「・・・分かったわ」

 

どうやら今回の件について教えてくれるようだ。場所を近くのベンチに移し、綾小路と堀北から生徒会長に襲われることになった経緯を聞いた。

 

実の妹に暴力を振るう兄・・・弟を玩具だと思っている姉・・・親近感が少しわくな。

 

時間が経ち、話題は堀北主催の勉強会に変わっていた。聞く話によると、堀北は完全に赤点組を切り捨てたようだ。堀北にとっては彼らはもう不要な存在なのだろう。しかし、もうこの時点で、堀北の限界が知れた。孤高と孤独をはき違えている良いえて妙だ・・・流石生徒会長。

 

そんなことを考えていたら、綾小路が堀北の考えを否定していた。綾小路も自分の意見を押し通すことがあるんだな。意外に思いながらも2人の話を黙って聞いてると、綾小路は、堀北の欠点を指摘し出した。他人を見下す考え方こそが堀北がDクラスに落とされた決定打、だと。

 

そうだろうな。その考え方が原因で協調性もなくなってしまったのだろう。

 

人の使い方も理解できないうちは絶対にあの先輩には勝てないだろう。

 

 

「堀北さんはさ~。自分にできることは他人もできるのが当然だと思うタイプだろう。でもそれは、間違いなんだ。少なくとも、自然と君ができることができる人間のほうが少ないんじゃないの?だってそうだろう?君にできることが、何の障害もなく他の人間にできたら、君の価値はないじゃないか?」

 

「それは・・・」

 

「君は、ほかの人のことをきちんと理解した方がいい。いや、この場合は分析だな」

 

「どうして、Aクラスの人間が私にアドバイスするのかしら?」

 

「どうしてだと思う?」

 

「あなたも綾小路君もよくわからないわ」

 

「・・・それじゃあ、俺はもう行くよ。寒くなってきたしさ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嵐のような奴だったな」

 

俺は、うつむいている堀北に声を掛ける。最初に会った時目についたのは、きれいという評価を付けられるだろう銀色の髪と深紅の眼。整った容姿。だが、それ以上にその身に内包した独特の雰囲気。普通の生徒ではないと直感して、話しかけた。優秀だとは予想していたものの、生徒会長の話を聞く限り想像以上に頭が切れるらしい。まあ、今はどうでもいい話でしかない。

 

「兄さんが言ってたわ。Sシステムを初日で見抜いたって」

 

「そうだな」

 

「Aに上がるには、それくらいでないと駄目なのかしら」

 

珍しく、弱音を吐く堀北。

 

「さあ?だが、とにかく、今は目の前のことを片付けるのが先だと思うぞ」

 

「そうね」

 

 

 

 

 

 

 

 

各々がテストの対策を前日の夜までし、ついにテスト当日を迎えた。

 

テスト当日の教室内はいつもの教室とは違う張り詰めた空気が漂っていた。Aクラスとはいえ緊張はするのだろうな。いつもは騒いでいるクラスメートたちも今日ばかりは仲の良いものたちで、テスト前最後の確認をしていた。この間の先生の言葉で火が付いただけではないようだ。有栖が何かしたのだろう。高度教育高等学校1年生のテストは1日でまとめて行われる。高校1年生は詳しく分野が分かれていないからだ。テスト日程は、社会、国語、理科、数学、英語と予告されていた。

多くの人たちは集まって、ここはこうだよな?などと確認しあっているが、ここでも面白いぐらい半分に分かれている。教室の真ん中で不可視の壁があるようだ。もちろん俺は、有栖の側にいるが。

 

俺は、結構勉強もしたはずだ。過去問を受け取り、満点を取れるようにしたと思う。

 

 

「ちゃんと勉強できましたか?」

 

「ああ、満点取れるようにしてきたつもりだ」

 

「そうですか、出来るといいですが」

 

そう言い、ほくそ笑む有栖を見ながら思う。この、自信は何処から出てくるのか。確かに、有栖ならば100点くらい簡単だろうが、俺だってとれるようにしてきた。そんなこと有栖だってわかっているはずなのに。

 

もやもやした思いを抱えながら俺はテストを受けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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