ドSの銀髪美少女が姉になった   作:睡眠欲求者

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今回で、二巻は終わりです。


ドラゴンボーイ

問題が発生してしばらくして、綾小路からメールが来た。

 

話があるから来てくれと

 

メールを見て、俺を内心ほくそ笑む。楽しみだ。実に楽しみだな・・・綾小路はどうやってこの問題に対処する?綾小路はどんなやり方で、解決するのかな。

 

「神室さん、少しいいかな?」

 

教室を出る前に、神室さんに声を掛けておく。

 

「何の用?」

 

「Cクラスについて調べてくれない?」

 

「・・・何で私が・・・」

 

不満そうな顔をする神室。

 

「Cクラスだけでいいのね?」

 

しかし、この間の事で負い目を感じているらしいく、文句を言いつつ、引き受けた。

 

「あと、Cクラスのリーダーについても」

 

「わかった」

 

 

 

 

 

「話って何かな?」

 

いつもの場所、最近では密会場所になっている屋上にて、彼は待っていた。

 

「単刀直入に言う。5万ポイント貸してほしい」

 

五万ポイント、結構な額だ。いったい何を買う気だ?

 

「それで今回の騒動を解決させると?」

 

「・・・解決はしない。何故なら問題など起こってないからな」

 

一瞬、何を言っているのか分からなかったが、瞬時に理解した・・・余りの予想外な回答に思わず笑いそうになった、なるほどつまり

 

「買うのは、監視カメラだな?」

 

「そうだ、事件そのものの存在をなくす」

 

監視カメラがあったことにして、相手に訴えを取り下げさせる予定なのだろう。

 

「なるほど、効果的だ」

 

存在しないはずの事件には、学校側も何も言えない。昔似たようなこともみたことがある・・・しかし、これにはいくつか条件がある。

 

「相手が、自分の記憶を信じればこの手は通じないぞ」

 

「それは考えてある。冷静に、思い返せば簡単に否定できることでもパニック状態なら意味はない」

 

「どうする?」

 

「退学をちらつかせる。そのうえで、考える暇など与えないほどに追い詰める。危険な薬品が管理されている理科室があるのに監視カメラが特別棟にだけないのは不自然だとでもいえば、納得するだろう。」

 

・・・少し賭け要素が強い作戦に思える。だが、有効な手段であり一番穏便だ。

 

「分かった。五万ポイント君にあげるよ」

 

「別に貸してさえくれればいい」

 

「いや、貸しにしておくよ。そうそうDクラスに返せる金額じゃないだろ」

 

「・・・分かった」

 

去っていく彼の背中を見ながら俺は思う。

 

さっき、彼は語らなかったけどCクラスの人は証拠がないと確信しているからこそ乗っているだろう。監視カメラの話をすれば冷静になる前に、向こうから勝手にべらべらと話し出すなんて展開にするのも不可能じゃない。

 

「結果が楽しみだ」

 

 

 

 

 

 

 

Cクラスが訴えを取り下げたという報告と同時に頼んでおいた情報の報告も来た。

 

神室から、受け取った紙面を読み込んで、元から知っていた情報と合わせ頭の中で整理する。

 

龍園はCクラスのリーダーを務める男で、クラスメイトを暴力で従える独裁者兼王者に近い存在。頭の回転も速く、手段を選ばずに様々な奇策で標的を陥れる。時に卑劣で非道とも言える手法も取る。葛城からかなり危険視されている。一方、Cクラス内では彼を恐れつつもクラスメイトの大半は彼に忠実に従っている。

 

彼には、何人か取り巻きがいるらしい。その中でも、目につくのは山田アルベルト。黒人と日本人のハーフでかなり強いらしい。

 

「・・・確かめてみるか」

 

外は雨が降っている・・・

 

今この時間だと、人目につかないところと言えば・・・校舎裏かな

 

 

「俺の許可なく訴えを取り下げた奴は誰だ?」

 

「さ、三人で」

 

ビンゴだ。学校指定のカッターシャツとは違う黒色のシャツ。いかつい容貌。取りまきたち・・・座り込んでいる生徒三人。恐らくあれが、龍園だろう。

 

取りまきの黒人ハーフに、実行犯であろう人間を殴らせているところに、俺は音を消して近づいていく。

 

「底辺を脱落させて学校の反応を見るつもりが台無しだ無能共。これくらいの痛みは当然だ・・・お前らをハメた奴の名前を教えろ」

 

「随分と、圧政を敷いているようだね」

 

「ッ・・・」

 

龍園は、勢いよく振り返ると警戒の色を浮かべ、目を細める。

 

「坂柳か・・・」

 

驚いたことに、俺のことを知っているらしい。俺は、最近まで龍園の存在は知っていても顔と名前が一致していなかったというのに。

 

 

「よく知っているね。龍園君」

 

俺が近付くと、驚愕していたはずの取り巻きが我を取り戻し、警戒する。

 

「何の用だ?」

 

「いや、何、君という人間に興味がわいたのさ」

 

「何だと?」

 

「暴力のみでクラスを支配する。中々、難易度の高い支配方法だ。そして、今回の騒動。君に興味を持つ理由としては十分だと思うけどな」

 

「気に入らねえな。その上から目線。・・・アルベルト」

 

龍園の指示が飛ぶ。Don ' t hate meと言い放ち、 アルベルトは屈強な体で突進してきてその 豪快な腕を振る。 突き出された右拳を最小限の動きで避け続いて繰り出されるラッシュを全て最小限の動きで避け続ける。

武術によって最適化された動きでも、経験によって熟練された動きでもないが、その丸太のような腕から放たれる拳には 圧倒的とも言える威力とスピードがあり受けたらただでは済まないであろうそうの威力を孕んでいる。

カウンターを狙う形でアルベルトの腹部に拳を叩き込むが 純粋な日本人ではない恵まれた肉体に加え相当鍛えられていることを 感触から察した。

故に絶対に鍛えられないところを俺は狙う。すなわち目である。俺の指がアルベルトの眼球を潰す。手加減はしたが、かなりの痛みだろう、アルベルトは痛みに悶え 目を手で覆う。目の痛みによって隙だらけになったアルベルトに現段階での本気の蹴りを放つ。眼球の痛みと蹴りの痛みによって、痛みの許容範囲を超えたアルベルトが膝をつく。

 

「 Don ' t hate me アルベルト」

 

「なッ・・・」

 

「嘘だろ!?」

 

驚愕する取りまき達。だが、指示を出した当の本人である龍園は驚いた様子もない。

 

「ハハハハハハハハハハ、流石は、Aクラスだ!!!。あいつの弟である時点でただ者じゃあねえと分かっているつもりだったがここまでとはな。暴力に関しても一級品だ。アルベルトをこうも簡単に下すとはな」

 

 

「これなら、生徒会長のほうが強いぞ」

 

「そうかよ」

 

「なあ、君にとって実力とはなんだ?」

 

龍園は、少し怪訝そうな顔をした。

 

「・・・俺にとって、実力ってのは圧倒的な暴力だ」

 

少し、返答に迷ったようだが、龍園は自信満々に吠える。なるほど暴力か・・・つまらない回答だ。

 

しかし、彼には何となく興味がある。もう少し話すか・・・そう考えていると

 

「あらなかなか、面白そうなことになっていますね」

 

現時点で、最も聞きたくない声ナンバーワンの声が聞こえた。

 

 

振り向くと、見慣れた銀髪の髪に蒼い目。学校指定のせい衣服に、杖とベレー帽。

 

そこには、俺の姉である坂柳有栖が取りまきたちを連れていた。龍園の姿を、視界に入れると、橋本君たちは、有栖と神室さんをかばう形で前に出る。というか、神室さん・・・有栖の傘持ちやらされているのか・・・今度なんかおごってあげよう。

 

場は緊張していくのに対して、俺はなんだか冷めてしまった・・・つまらないな。

 

「坂柳有栖か」

 

「あなたは、確かCクラスの・・・」

 

「入学早々女王様気取りか?いい気なもんだな。Dクラスは俺が潰す。次はB。最後にAクラス。お前ら姉弟を潰す」

 

ちゃっかり、俺も標的になっている。

 

「あなたにできるでしょうか?」

 

声も、はかなげな笑みもいつも通り。しかし、その目は好戦的な炎が宿っており、強い意思を感じさせる。

 

「王は一人で十分だ」

 

「そうですね」

 

有栖は笑顔で返す・・・完全に置いてきぼりを食ったな。

 

そう思っていると、有栖が俺に話を振ってきた。

 

「ルツは、ここで何をしているのですか?」

 

「少し彼と話をしていただけだよ」

 

「そうですか・・・では帰りますよ・・・ついてきなさい」

 

有無を言わせぬ眼力に負け、今日は帰ることにする。

 

「じゃあね、龍園君」

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

 

氏名 坂柳 流都

 

クラス 1年A組

 

部活動 テニス部

 

誕生日 3月16日

 

 

 

学力 C‐

 

知性 A-

 

判断力 B+

 

身体能力 B‐

 

協調性 C

 

面接官のコメント

 

表示不可

 

 

担任メモ

 

入学初日で、Sシステムに感づいた生徒の一人であり、そのポテンシャルは高いように思われる。学力も、英語以外は向上している。しかし、過去のこともあってか危うく見える部分もあるので注意して経過を見守っていきたい。

 

 

 

 

 

 

 

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