それは、突然だった。それは、燃やし尽くした。眼前に立ち塞がる者を。自らを傷つける者を。
「キュオオオンッ!」
曰く、それは厄災だと。
曰く、それは天災だと。
人への憎しみを薪に燃え上がる体、憎悪に満ちた眼。絶えず光を放ち、炎の羽を飛ばし、火炎を吐き、ネスト王国を火の海とした炎翼の厄鳥・
その生まれて間もない子は、叫んでいた。ほかの人間達には泣き声にしか聞こえぬその喉で、確かに、「飛びたい」と。赤子はそう言ったのだ。
「誰も見た事のない高みまで飛んでみたい。遥か彼方まで。」と。
動きが止まり、視線が赤子に釘付けになる。
「───なんて綺麗な翼してやがる…」
「
人間の声に、意識が現実に引き戻される。月のように白い銀髪に、鳶の翼。名は確か──
「鳶地を援護しろ!」
矢が何本も飛んでくる。火炎を吐き、矢をほとんど焼き尽くす。そう。男の名は鳶地。鳶地シロウ。
「ッ!?」
翼を射られ、地に堕ちる
「…
「!?」
「
シロウは赤黒く輝く剣で
「キュオオオンッ!」
─???─
地に、空が写し出されている。どこまでも広がる、青い空。
「ここは…?」
「何故だ…」
突然変わった景色に驚くシロウ達の上空から声が響き、2人は空を見る。
「カナリア、カナタを頼む。」
「ええ…でもここは…」
「何故だッ!」
空から
「っ…
「鳶地シロウ…テメェ本気か?そのガキに俺を封印するってのは…」
「…ああ。」
「何故だ!?カナタはてめぇらの子供じゃねぇのか!?」
「そうよ…」
「なら何故!?」
「簡単さ。カナタなら、お前と友達になれるかもしれないって…な。」
「!?な…」
「私たちは、鳥籠に狙われている。けれど、カナタだけは守り抜きたい…」
「
「……」
別に、
「いいぜ。」
「!!」
「ただし、代償はいただく。」
「!ああ、言ってくれ。」
どうやら、2人の意思は固いようだった。
「お前らがカナタの成長を共に見る時間、十数年分だ。」
代償は限りなく辛いものにしようとした。けれど。
「…なんだ。それなら。」
「ええ。構いません。」
この言葉には、負けたと思った。
カナタが産まれたばかりの時のお話。
こらそこ、とある黄色い閃光みたいな感じだとか言わない。
書いててここまで似るかぁ…って俺も思ったから。