ファイアーエムブレム / 聖杯大戦(Fire Emblem / Holy Grail Grand War) 作:femania
・連載小説初心者です。至らない部分はご容赦ください。
・話によって、一人称だったり、三人称だったりと変わります。
・クロスオーバー作品です。元と性格や行動が違うことがあります。
・この作品はシリーズのキャラに優劣をつけるものではありません。勝敗についてはストーリーの構成上、容認していただけると幸いです。
・この話はフィクションです。
・この作品オリジナルキャラも人物描写はスキップしている場合があります。言動を参考に想像しながらお楽しみください。
・作品はほぼオリジナル展開であり、オリジナル設定も盛り込んでいます。ファイアーエムブレムのキャラを動かすにあたり、素材を最高に生かそうとした結果、原作とは矛盾が生まれることもありますが、この世界独自のルールとして受け取ってください
これでOKという人はお楽しみください!
ファイアーエムブレムのキャラを使って聖杯戦争をします!
戦いは城下街の大通りの中で行われている。というのも、赤のアサシンは周りの民家を巻き込むのを憚ったためだ。
状況は100人中99人がバーサーカー優勢と言うだろう。
聖杯戦争では、無関係な人間や建物を巻き込む場合、その監督をしている教会が後始末をするのがルールになっている。今回の監督役のグラド神父なので、その神父が対応にあたることになる。
故に、聖杯戦争において周りの被害を気にする必要はない。それ故か、もしくは狂っているからか、黒のバーサーカーは、赤のアサシンを殺すべく周りの建物を容赦なく破壊しながら追い詰めていく。
赤のアサシンも、巻き込み被害を気にする必要はないと分かっているものの、それでもなお巻き込み被害を恐れ、広い所へ誘導しながら、決して狭い場所に行かないように戦っていた。
元々アサシンというクラスは正面戦闘に向かない。その能力は暗殺に特化している。そのうえで赤のアサシンは、行動の制限を自分でかけている。
対してバーサーカーというクラスはただ戦うのみだ。理性をはく奪されているので手加減というものがそもそもできない。唯一マスターに命令されれば、従う可能性もなくはない。
そのような状況なのだから、赤のアサシンが苦戦を強いられているのも当然だった。
黒のバーサーカーの剣は通常の剣と違う点がある。刃の形は斬るというよりも抉り裂くという表現の方が相応しい形状をしている。さらにその剣は常に炎を帯びていて、傷がつくだけでその個所を容赦なく焼いていくのだ。
通常の剣戟と違い、一度でもその斬撃を受けたらそれは決定的な痛手になる、
黒のバーサーカーの攻撃に赤のアサシンは防戦一方だった。
赤のアサシンは、迫る上段からの斬撃を躱し、さらに続く二回の剣戟も躱して見せる。しかしいまだ続く猛攻に、反撃に出ることはできない。
先ほどの黒のランサーと決定的に違うのは、防御方法が限られる点。
赤のアサシンは、勇者の剣と呼ばれる通常兵士が使う中でも生粋の実力者が使う業物の剣を出し、相手の剣を弾こうとする。
ぶつかり合う剣。しかし、明暗ははっきり分かれた。
弾くことも斬撃の軌道を変えることも叶わない。勇者の剣はぶつかった瞬間砕ける。
「くっ……」
自身の剣を貫通したバーサーカーの刃を前に、赤のアサシンはまるでそれを分かっていたかのように屈んで躱す。
(勇者の剣すら歯が立たないとは……これでは勝負ならん……!)
あまりに無茶な躱し方だった。なぜなら次の攻撃を赤のアサシンを完全に躱すことができない。
黒のバーサーカーの攻撃が終わるはずもない。
白銀のグリーブを装備した脚を上げ、アサシンを蹴り飛ばす。
アサシンはそれを防ぐことはできず直に受けてしまう。
「ぐ……!」
ただの蹴りか、と問われればそんなことはない。人間であれは間違いなく内臓が破裂している。
現にその一撃だけで赤のアサシンは軽く吹っ飛ばされ、近くの家に叩きつけられた。家の壁にクレーターの如き損壊を与えるところを見れば、その威力は並みの武闘家が行ったものではないことは明白だ。
黒のバーサーカーはなおも止まらない。態勢を立て直す赤のアサシンとの距離を詰め再び剣を振り下ろす。
「――っ」
アサシンはそれを紙一重で躱した。黒のバーサーカーの持つ炎の剣は、家をまるで刃物で粘土を斬るかのように両断した。
「ぁヴぁああ!」
そして当然攻撃はその一度で終わるはずもない。声を上げながら、重ねて襲い掛かる連続攻撃をかわし続ける。
「無理だな」
近接反撃を諦め、赤のアサシンは後ろへ跳躍する。近接戦では勝負にならないことは既に分かっている。故に金家よりだけではなく
当然バーサーカーも追撃をしようと跳躍をしようとするが、当然それを赤のアサシンは妨害する。近接戦闘では圧倒的不利を察したのだから、ここで再び距離を詰められては戦いが進展しないまま、赤のアサシンはここで死ぬ。
「erife」
赤のアサシンは本を取り出す。
赤の周りの炎の球体が9つ現れる。その炎球は何にも触れることなく撃ちだされた。
それはこの世界で魔法と呼ばれている軍事兵器。
撃ちだされた炎の弾丸は9つ確実に黒のバーサーカーに向かっていく。
「ああああ!」
バーサーカーはその炎を容赦なく、持っている剣で弾き破壊する。その瞬間炎の球は剣に激突した瞬間に炸裂する。
9つの爆発を得て、さらに黒のバーサーカーとの距離を話した赤のアサシン。
一瞬、己のマスターの元に戻ろうとする。
「……いや」
再び爆発を起こした方向に体を向ける。そして再び武器を構える。今度は槍、それも錬成した鋼の槍。
先ほどの炎が上げた煙が晴れる。そしてその中から。
「無傷か。自信を失うものだ」
全くダメージを受けていないバーサーカーの姿を赤のアサシンは捉えた。
「……ぅう!」
赤のアサシンに向けて殺気を向けるバーサーカー、その姿にほとんど異変はなく、しなやかな白銀の髪が数本焼け焦げている程度だ。
(さて……)
逃げることはできる。簡単だ。アサシンとして殺しの場数を踏んだ彼は、情けなく逃げ帰ったことも多い。このような正面戦闘から逃げたこともある程度存在する。
しかしそうはいかないのが難しいところだ。
赤のアサシンは既に気配を感じ取っている。この街に新たなサーヴァントが来ていることを。
(来ている連中がどんな相手であろうと、帝国は部外者の召喚したサーヴァントを許さないだろう。この戦争は継承戦争だ、外部の人間に荒らされるのはよく思わないはずだ)
赤のアサシンとしては、間違いなく混乱が起きると予想しているからこそ、なんとかそこまで時間を稼ぎたいところである。
全ては己がマスターと生きて脱出するため。
(どうやらまだマスターは無事らしい、だが、いつまで続くか……)
しかし、マスターのところに戻るわけにもいかない。目前のバーサーカーの危険性は今十分堪能した。このまま逃げても追われ、最終的にマスターであるリュエンの元に誘ってしまっては、それこそマスターを危険にさらしてしまう。
本来であればここで倒せればいいが、今はマスターから魔力を最低限しか受け取れない。現界に支障をきたしてしまえば、それこそサーヴァントとして本末転倒である。
(何とか一瞬でもバーサーカーの意識を逸らせられればな)
方法として考えられるのはやはりバーサーカーのマスターを攻撃することだが、今は居場所も分からない状況でそれは不可能である。むやみに辺り一帯を攻撃することもできない。それはいらない援軍を呼ぶリスクが高まってしまう。
「ぐ……あああああ!」
再び咆哮をあげ、迫りくる黒のバーサーカー。
「まるで竜のようだな。その姿に似合わないぞ」
と皮肉を言うも、結局それも通じることはない。再び神器と思われる剣の斬撃を後ろに跳んで躱す。
赤のアサシンの今後の方針はとにかく距離をとる事。多少の周りの被害を許容しても、近接戦闘を避けていくようにする。
再び攻撃を仕掛けようとするバーサーカー。しかし、なぜか拳を前に打ちだそうとする。明らかに肉体攻撃ができる射程から赤のアサシンは脱出している。
「く……!」
しかし、嫌な予感は拭えず、横へ身を投げ出す。
次の瞬間、自身が立っていたところに、長細い棘が突き出された。それは寸分違わず、心臓の位置を貫くように放たれている。
しかし、飛んではいかない。手槍ではないということだ。
赤のアサシンは前のバーサーカーを見る。
なんとバーサーカーの剣を持っていない左腕が変化しているのだ。まるでその部分だけ別の生き物になったように、すでにそれは人の腕ではなく、何か別の生き物が行う攻撃のように見える。
(鱗……?)
その変質した腕をよく見ると、竜の鱗に似た何かが付いているように、アサシンには見受けられた。
しかし、それまでだ。とっさに身を投げてしまったことは間違いの判断ではないが、体勢を立て直すのに、たとえサーヴァントと言えど些かの時間は擁する。
そしてその間に距離を詰め、バーサーカーが斬撃を行うのは容易い。
再び迫る斬撃をまた飛んで躱そうとするが、それも遅かった。
赤のアサシンの動態に、肉体を抉り、そして焼く刃が刻み込まれる。
「が……!」
致命傷ではないものの、傷の痛みは間違いなく存在する。左肩をやられ、赤のアサシンは痛みに呻く。
体を止めている暇はなかった。バーサーカーの斬撃はまたも襲い掛かってくる。
「doniwu」
風が起こった。それは赤のアサシンを都合よくバーサーカーのから遠ざける風。赤のアサシンが風の魔導書を使い故意に引き起こしたものだ。
その力だ再び距離をとったものの、
「ア゛ァァァァ!」
一回地面を蹴るだけで、ものすごい勢いで距離を詰める黒のバーサーカー。
赤のアサシンは直線で迫ってくるのなら、と再び、魔法を用意し撃ち放つ準備をした。今の状況では大規模な魔法は使えないものの、今使えるなかで、最も威力と貫通力のある魔法。
「norto」
魔導書を開くと共に、手に光が宿る。その光は雷のエネルギーそのもの。それを突き出すように投げることで、雷属性のレーザー弾を放つ。
激突。轟音。稲妻と共にそのエネルギーが爆裂した。
――しかし。それでも黒のバーサーカーは止まらない。距離を詰めるその勢いは全く衰えなかった。
(馬鹿な……!)
左腕が今度は竜の鉤爪のように変化している。
慌ててアサシンは持っていた槍で防御の構えをとるが、
「グルァアアア!」
振り下ろされた鉤爪の重圧に圧し負け、肉を断たれることは防いだものの、見事にその力に吹っ飛ばされ、先ほどの同じように家の外壁に叩きつけられた。
「ァァァァアアアアア!」
今度もそれでは終わらない。先ほどが爪であれば、今度は竜の破壊の息吹。そう言うに十分な破壊力を持つ青色の球体が徐々にバーサーカーの手の中で大きくなっていく。
ここで気づく。徐々にリュエンに近づいていることを。これ以上逃げてはリュエンの方にバーサーカーが向かう可能性もある。
「……逃げもここまでだな」
赤のアサシンはそう呟くと前へと走り出す。
基本の7クラスの説明。
ここではどのような英雄が、どのクラスに選ばれる可能性があるのかを説明したいと思います。またクラスごとに特徴や、固有の特殊効果である固有スキルもあるので、その説明も一緒に。
セイバー
剣を使う英雄と言うだけでなく、何かしら卓越した剣の使い手と呼ぶに相応しい偉業や所有物、もしくは技を持つ英雄に、このクラスの適性がある。該当する英雄の多くは瞬間的な攻撃力が高く、総合的な能力も高い傾向にある。
対魔力
相手が使う魔法、もしくは魔法武器の攻撃をランクに応じた規定値まで無効化する。ただし宝具級の魔法には機能しない。
騎乗
元の世界で縁がなくても、この世界に存在する乗り物をうまく乗りこなせる。ランクが高ければ高いほど、様々な乗り物に乗ることができる。
ランサー
槍を使う英雄と言うだけでなく、何かしら卓越した槍の使い手と呼ぶに相応しい偉業や所有物、もしくは技を持つ英雄に、このクラスの適性がある。剣とは違い、瞬間攻撃力よりも技量の高さを誇る英雄が多い。また、戦闘時ではマスターの魔力消費量が少ない傾向にあるのもこのクラスである。
対魔力・騎乗
アーチャー
弓に限らず、魔法ではない遠距離攻撃を使用する英雄はすべてこのクラスに適性がある。遠距離攻撃を得意とし、自身の能力の高さは並み程度であるが、持っている武器が破格の威力や効果を持った射撃武器であることが多い。
対魔力
単独行動
本来サーヴァントはマスターの近くで、現界のための魔力をもらわなければ消滅するが、このスキルを持っている限り、1週間は魔力の供給がなくても消滅はしない。ただし、マスターと離れた単独行動中は、宝具が令呪による強制使用以外では使えなくなる。
ライダー
何らかの乗り物に乗っている、もしくは乗り物と深い関係のある英雄であればこのクラスに該当する可能性がある。先に挙げた3クラスよりも能力は劣るものの、己が騎乗する縁深い乗り物とともに戦うことでその能力の差を補って余りある力を発揮する。
対魔力・騎乗
キャスター
魔法を使える英雄はこのクラスになる可能性はあるが、基本は魔導師、賢者、神官、高僧などの魔法の専門職が呼び出されることになる。正面戦闘では今まであげた4クラスに劣るが、様々な魔法を適材適所で使うことで、今までの4クラスにはない、臨機応変さを見せる。
陣地作成
キャスタークラスは、己の拠点に結界を張ることでその結果の中でのみ特殊な恩恵を得ることができる。故に、キャスターの基本戦術は、この恩恵を受けながらの戦いをするのが有利であり、その結界をつくるという準備を怠らずに行うことで、上4クラスと渡り合う。
道具作成
また、このクラスは特殊な効果を持った魔法効果を持つ道具を作ることができる。陣地作成の結界並みの力はないものの、戦闘に十分影響を及ぼす何かを創造できるのもこのスキルだ。
アサシン
暗殺者。生前、殺しの技を磨いた者、虐殺を行った者など、人を殺す伝説が色濃く残る英雄に適性がある。戦闘力は最弱、加えてキャスターのように特殊な恩恵もないため、与えられた気配遮断と、己の殺しの技のみで他のサーヴァントと戦うことになる。
気配遮断
あらゆる索敵方法をもってしてもアサシンのサーヴァントを捉えることはできない。生物的直観や心眼を等の第六感を除き、自身に関する音は消え気配すら感じ取らせない。このスキルのみでは姿は隠せないが、霊体化中は気配遮断が不可能のため、姿を見えなくするか、気配を消すかを考えなければならない。
バーサーカー
基本、どの英雄にも当てはまる可能性がある。それはこのクラスのみ詠唱で意図的に呼び寄せることが可能だからだ。傾向としては斧を持ち、戦場で猛る戦士がこのクラスにつくことが多い。狂化の力で理性をはく奪され、本能のみで戦っているものの、その能力は底上げされている。本来は弱い英霊の基礎能力を補うための救済措置。ちなみに狂化は方法如何では抑えることができるものの、完全に取り除くことはできない。
狂化 理性を奪う代わりに英雄のあらゆる力を底上げする代償契約。基本的に意思疎通が困難になり、暴走することも考えられる状態になり、本来はその英雄が行わないはずの行為も行ってしまう。