神「特典内容は声優から選んでね」主人公「えぇ...(困惑)」 作:The shield
第1話 俺は生まれた時から何かやらかすと決めていた気がする!!
達也side
あっ、皆さんどうも、絶賛落下中の高橋 達也です。いや~案外早く転生すると思ったら、まだ着かないですね...あれこれ30分近くは落ちてると思うんだが。こうやって落ち続けていると、高校の物理でやった力学の問題を思い出しますね、V=Vo+atとかX=Vot×0.5at2とか。僕は力学より電磁気の方が好きですね、ただし、万有引力、お前は駄目だ。忘れるものか、あのテスト問題を。いきなり、何の脈絡もなく第一宇宙速度を求めよとか、なに考えてんだよT先生。あんなのテスト中に突然見せられたら頭の中真っ白になるわ。あ~駄目だ、意味もなく落ち続けているからかな、まともに思考が出来てないですな。HAHAHAHAHA!! (すでに手遅れ)などとトチ狂っていると、
「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!!」
「(呼んで)ないです。」
「」
「その、何かごめん......てか何時になったら着くんだよ!!」
「あっ、それなら大丈夫じゃよ。たった今、転生の調整を終えたからの、もう着くぞ」
「さいですか、それと世話かけたな、ありがとな神様」
「うむ、それでは第2の人生を楽しんくるんじゃぞ」
「おう!!行ってくるぜ!!」
その瞬間、俺の体は光に呑まれ、
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あの時の転生から数年、俺は小学校に無事入学した。別にコレといったことはなく、それからというものの兎に角、勉強が簡単過ぎてつまらない。まぁ、よくよく考えれば当たり前だな。転生する前まで大学4年生だからね、是非もないヨネ!!...何考えてんだ俺。
それから時は流れていき、小学3年生のある日事件が起きた。あれはたしか放課後だったかな...
(よーし、授業も終わったしさっさと帰りますかね。うん?)
家に帰ろうと廊下を歩いている途中、隣の教室を覗くとそこでは女子2人に対して男子3人でからかっている場面に出くわした。
(あれは確か、篠ノ之だったけ、IS開発者の姉の。もう片方は誰だ?うーん、何か見覚えがあるんだが...)
篠ノ之を庇っている謎の女の子はもう泣きそうになっていて、ふとその子と目が合ってしまう。その目には助けを求めていた。
(あんなになるまで彼女等をいじめるなんて...この達也容赦せん!!)
そして、俺は扉を蹴破るように入り、いじめていた男子達と対峙した。
「何女子いじめてんだよ、お前ら」
「はぁ? 関係ない奴は黙ってろよ!!」
「同じ学校で同じ学年、それはお前も篠ノ之たち同じなはずだが、違うか?」
「うるせぇ!!ぶっ飛ばすぞ!!」
「騒ぐな、鬱陶しい。そもそも、何でコイツらいじめてんだよ」
「だって篠ノ之って奴、男女クセにリボン付けてんだぜ面白いに決まってんだろ」
それにあわせて周りの男子達も笑い始める、そのせいで篠ノ之達は更に泣きそうになる。
「それだけかよ、世紀末的にくだらない理由だな。どうせ篠ノ之が少し男らしいだけで、それが気に入らなかっただけだろ」
「っ...!!」
「はぁ~図星かよ、男の嫉妬なんざ犬も食わねぇよ」
「死ねぇ!!」
それが癪に障ったのか急に殴りかかって来た。けど、なにも構えの取ってないパンチなんて大した威力にもならず
「軽いな、体重も乗っていなければ、芯もとらえられてない」
と、簡単に受け止め、そのまま逮捕術の要領で手首を固定しながら地面に抑えつけた。俗に言うオモプラッタである。
「は、離せおまッ、イテテテテ!!」
「動くなよ、そのまま大人しくしてくれれば、すぐに離す。後、篠ノ之。お前はそこに居る奴と一緒に先生を呼んでこい。これ以上面倒な事はしたくないから。」
「わ、分かった!!」
と急いで教室を出て行き、先生が来るまで待つのであった。
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その後、男子達は「あいつがいきなり殴って来た」等々俺を貶めるような発言してきたが、実のところ教室の窓から野次馬がみていたので、その発言が嘘だという事が発覚。最終的にはいじめていた奴は1ヶ月の間教室内の掃除となった。それを聞いた俺は今度こそ帰ろうと思ったが、
「ち、ちょっと待って!!」
篠ノ之の連れに呼び止められた。その後、篠ノ之も合流し帰路につこうとしたら
「あ、あのっ!! 今日は助けて貰ってありがとうございます!! ほら、箒もやんなきゃ」
「その...だな...ありがとう、助かった」
「どう致しまして、それと平気か?手出されない?」
「うん、大丈夫。私も箒も怪我してないから」
「そっか...それじゃ俺の家こっちだから。そんじゃ」
「その前にせめてお名前聞かせてくれる?その、お礼もしたいし、何より助けてくれた恩人だから」
「ああ、それなら俺の名前は高橋 達也だ。そっちは」
「私の名前は織斑 一夏そして...」
「私の事ははすで知っていると思うが篠ノ之 箒だ、よろしく」
と二人は微笑みながら挨拶をしていたのだが、それよりも
(げ、原作主人公がTS!! ま、マズいですよ、神様。てか、何やってんだぁぁぁぁあいつはぁぁぁぁ)
「その、どうかしたの?顔色が悪いけど」
「い、いやっ!! 平気平気、気にしないで。それじゃあね、バイバイ!!」
もう色々と混乱しっぱなしで、気持ちを落ち着けるためアクセルフォームのごとく俺は駆け出した(間違った対処法)
「さ、さようなら...」
「どうかしたのか、アイツは」
「さ、さぁ?」
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それはというもののこの二人とはすぐに仲良くなり、その姉達とも仲良くなり、初めて会った時なんてそれはもう凄かったよ、本当に。一夏の姉である千冬には「友達なってくれて、ありがとう...」と泣きつかれ、一緒にご飯を食べ、そしてまさかの一緒にお風呂入る事に、流石に風呂は不味いと思って、拒否しようしたが、一夏の泣き顔+上目遣いには勝てず、そのまま入った。えっ、その時はどうだったか?何故か記憶が無いのだよ(遠い目)
また、篠ノ之の姉である束には、「あのツンツンしてる箒ちゃんに新しい友達が...これは結婚案件ですな」と言われ、それを聞いた箒は竹刀で実の姉を思いっきり殴っていた。いや~人の頭ってあんな音するんだ。そして、一緒におふ(以下略)。そして、翌朝になってからだが、束さんが「昨日は変な事言ってごめんなさい」誤って来た。あれマジだったのか...
それと、一時的な措置として織斑姉妹を家に迎え入れました。訳としては、とある家庭事情で千冬さんは一夏を養う為に、中学生でありながら女手1つバイトをしていて、いつも疲れて帰ってくるということを一夏から聞き、その事を両親に伝えた所「ウチにきなさい。」とのこと。これに千冬さんは最初断ろうとしたが、母親が1時間の末に説得に成功。その話の最中「何か私達に出来ることがないか」ということで、親父は船の機関士、母親は有名ファッションデザイナーという仕事柄、家を空ける事がかなり多いので、いない代わりに家事をするという形で引き受けることとなった。まぁ、色々あったとはいえ、一件落着かな。
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織斑姉妹との生活も1ヶ月経ち、だいぶ慣れてきた。やっぱり、姉妹の作る料理は最っ高やなと感じていると千冬さんが
「達也、剣道に興味ないか?」
「け、剣道?」
「そうだ、実は箒の家に道場があって、私と一夏、箒も一緒にやっていてだな、その二人から誘われているんだが」
「そうだな...バスケの練習もあるから、ちょっと考えさせてもらってもいいか?」
「ああ、返事は直ぐじゃなくてもいいが出来るだけ早くしてほしい」
「ああ、分かった」
とは言ったものの、剣道か。まぁ、確かに前世では小学生の時だけ元警察官だった祖父に剣道を勧められてやってたから、一応経験はあるけども、うーん、どうしようか。でも、折角あの二人が誘ってきてくれたんだから、行くだけ行ってみて後は流れで決めますか!!
「...というわけで、俺は今、篠ノ之神社の敷地内にある道場に来てます!!」
「達也、それ誰に話してるの?」
「気にしたら負けだからな」
「......」
一夏に白けた目で見られたりしていると奥から外見は40代前半なのだろか長身の男がやってきて、
「君が千冬が言っていた達也君だね」
「はい、高橋 達也です。よろしくお願いします」
(やばいオーラからしてOTONAだ!!絶対OTONAだ!!)
「よろしい、そういえば自己紹介がまだだったね。私の名前は篠ノ之 柳韻だ、よろしく。さぁ、早速で悪いがこの胴着に着替えてくれないか」
「は、はい、分かりました」
と渡された胴着を身に付け待っていると
「あっ、達也!! 来てくれたのだな」
「箒ったらね、達也が来るのずーっと待ってたんだよ」
「いっ、一夏///それを言うなとあれほど///」
「あはは、ごめんごめん」
そうじゃれ合っているうちに練習が始まり、準備体操の後は素振り、足さばき、切り返し、追い込み、実践練習etc...こうして2時間かけて剣道の見学会が終わった。いや~久々にやると疲れるなぁ~バスケとは全く別の競技だけど、楽しかったな。これなら続けられるかもな
「どうだったかな、初めて剣道をやった感想は」
「そうだな、俺はバスケしかやった事ないから、他のスポーツをやるなんて考えたことなかったけど、でも、生まれて初めてバスケ以外にやってみたいと思った」
「そうか、それは良かったね」
「だから...柳韻師範!! 俺、やります!!バスケと一緒も剣道をやりたいです!!」
「分かった、達也君。君をこの道場の門下生として迎え入れよう」
「はい!!ありがとうございます!!」
「これで今日から同門だね、私達」
「入門したからには厳しくしていくからな、肝に命じておくように」
「「「はいっ!!」」」
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あの日から俺は道場に通い始めるようになった。そして、入門してからとはというものの、ある問題が発生したそれは...
「そこは、ズバッとドォーン!! という感じだ」
「...ネロ?」
「いやいや、それじゃ伝わってないから...達也そこはね...」
「待て、今は私が教えているのだ」
「だから、擬音だけじゃ伝わらないってば」
「そ、そうか?」
((自覚ないのかよ...))
「取り敢えず、柳韻さんに聞いてくるよ」
「そうだね、それが良いと思うよ」
「うぅ...私の教えが悪いのか」
すまん、それは流石にフォローできん。
「「「ありがとうございました!!」」」
今日の練習も終了し、いつもの3人で帰ろうとした所、束さんが突然現れ、見せたいものがあるということらしい。まさか...
「じゃーん!!これが束さんが数年かけて開発・設計したマルチフォーム・スーツ、
「す、すげぇ...カッコイイ!!」
「なにこれ...大きい」
「これが...IS」
「うんうん♪ 良い反応だね~頑張って作ったかいがあったよ♪」
そこにあったのは、中世の騎士の鎧でありながらも、どこか現代的なイメージがあるフォルムをしているパワードスーツ。篠ノ之 束が弱冠14で完成させたというのだから凄い。まるで...
「アー○ード○アみたいだ」
「違うからね!? 別にコ○マ粒子とか使ってないからね!?」
「ミ○フスキー○子?」
「違うよ!! え~ゴホンッ! !まずはISとは何なのかについてだね♪ISとは~」
(キングクリムゾンッ!!ISについて解説した時間は消し飛び!!解説を終えたという結果だけが残るっ!!)
「...という感じだね、分かんない所ないかな?」
「は~い、これって誰でも乗れるの?」
と一夏が質問すると、一瞬ギクッ!!ってなった束さん。流石は千冬妹だ、きっとニュータイプだ。
「...うん。ISは女性にしか反応しない事かな」
「「「えっ、ええぇぇぇぇぇ!!」」」
「だって仕方ないじゃん!!そうなるように設定したんだから!!」
「「「ぎゃ、逆ギレされた...」」」
本人曰わく、ロボット×男はオーソドックス過ぎる為らしい。確かに、ガ○ダムはじめとする、マ○ンガー○、ボ○ムズ、マク○ス等々数え切れないほどあるわけだ。まぁ、実際の所は違う理由があるみたいに感じるし例えば、女性の地位を向上させる為とかな。
「つまり、これは女性にしか扱えず、また、現行の航空機を凌駕する起動性能を持っている、しかも、まだまだ発展途上ってわけか。こんなの世界に公表したら、大混乱に陥るだろうな。最悪の場合、『軍事兵器』として採用されて、あちこちで『戦争』が発生するかもしれない」
「「...」」
俺がそんな事を言うと一夏と箒は押し黙ってしまうが
「させない、絶対させないよ!!だって私の作ったISは戦争をする為に作ったんじゃない!!自由に
そう束さんはは言い切った。
「それが束さんがISを作った理由......良いと思うぜ、俺は。だって、簡単に宇宙に行けるんだろ、凄いことじゃん。人類はまだ宇宙の構造の約5%しか解明出来てなくて、もしかしたら、地球以外にも生命体が存在する星があるかもしれないし、実は宇宙が他にも存在するかもしれない。そんな仮説に過ぎないことを証明するためにISがあると思う。まぁ、あくまでも俺の勝手な想像だけどさ」
思っている事は全て言った。確かに、口では綺麗な事なんてはいくらでも言えるし、絶対に軍事利用されることはないとは言い切れない。特にダイナマイトがいい例だろう。本来は採石の為に開発されたのに、結局、軍事兵器としての用途を見いだされ、発明者のアルフレッド・ノーベルは『死の商人』とまで言われるようになってしまった。転生する前に聞いた話だと、束さんは『白騎士事件』を起こし、軍事利用としてのアピールをしてしまう。それは何としても防がねければならない。だって、ISは人殺しの兵器ではないのだから。
「すごいね...たっくんは、束さん感心しちゃった」
「そうかな...ただ俺は分からないこと知りたいと思ってるだけだよ、こんな考え持つ人は俺以外にもいるかもしれないし...」
そうだ、俺の考えなんて所詮は綺麗事だ。俺より真っ当な考えを持つやつ何て幾らでもいる
「ううん、確かにたっくん以外にいると思う。でも、こうやって小さな時から考えている子は中々いないよ。それは十分誇っていいと思うよ」
「お、おう」
やべえ、今、絶対変な顔してぞ俺。しかも、あんな事言ったなんて恥ずかし過ぎる///何が「良いと思うぜ」だよ!!そして、追い討ちをかけるように
「達也ってそんな事考えていたんだ」
「いつも、ぼけーっとしてるのにな」
「...うっせ」
「あはは、照れてる~」
「ふふ...顔真っ赤になってるな」
「勘弁してくれ...」
美人な幼馴染み2人の攻撃により、俺のライフポイントは0に。恥ずかしさの余り顔を抑えて悶えていると
「...たっくん、その...ありがとね。束さん、色々と迷ってたんだ。これを発表したらどうなるのかとか、人殺しの兵器にされちゃうのかって。でもね、決めたよ。ISの持つ力で、皆が平和で仲良く自由に暮らせるような世界を目指して頑張るから...その、応援してくれる?」
「当たり前だ、全力でサポートするぜ!!」
「わ、私も応援します!! まだISの事を何も知らないけれど、束さんの力になりたいです!!」
「私は、姉さんを助けたいです。何時も助けられているだけじゃいやだから、今度は私が助ける番です!!」
「みんな...本当にありがとう」
と涙を流しながら束さんは俺たちお礼を言った。
(やっぱ、女の子の笑顔は何にでも変えられないな。だが、俺のやっている事は原作を改変してるという事。それでも、あんな覚悟見せられたらやるしかないだろう)
「暗くなってきたから、そろそろ帰るとするか」
「そうだね、帰ろうか達也」
「ああ、それじゃあ、さようなら」
「明日、学校でね~」
そう告げると、俺と一夏は篠ノ之神社を後にし、それぞれの家路についた。
▼
~その夜~
「もしもし、ちーちゃん」
「どうしたんだ、束。こんな遅くに電話とは」
「大事な話があるから、聞いてくれる?」
「構わない、続けてくれ」
「今日、たっくん達にISの事を話したんだ」
「そうか・・・それでどうだった」
「反応は良かったけど、たっくんに軍事利用について聞かれたんだ」
「中々鋭いな...本当に小学生なのか、アイツは」
「そうだね...まぁ、その時自分でも信じられなかったけど、軍事兵器にはさせないって言ったんだ...最近までISを軍事兵器としてアピールする白騎士計画について話し合ってたのにね」
「それはそうだとしても、計画は進めるのか?」
「...やめるよ。こんな事言うのは都合が良いのは分かってる。でも、ISを兵器にさせない事は自分の本心なんだと思う」
「そうか...お前がそう思ってるだから、それが正しいさ」
「ありがと、ちーちゃん。それとごめんね、色々迷惑かけて...」
「なに構わないさ、そんな事はいつも事だ」
「そっか、エヘヘ♪ それじゃあ、この話はまた明日にしようか。おやすみ~」
「ああ、おやすみ」
と電話は切れた時の千冬の顔は、疲れていてその中にも安堵の表情を浮かべていた。そのままベッドに入り
(達也には感謝しなければな...私だけでは束を止める事ができなかったろう)
意識が落ちる最中、微笑みながら
「ありがとう...達也」
と呟き、すやすやと寝始めたのだった
Q.白騎士事件は?
A.(絶対起きない)ないです。
Q.誰かフラグ建ってる?
A.一夏と箒はいじめから守ってくれた時に惚れ、束はISを公開した時に惚れました。ちーちゃんは予備軍ですね