小学生で中国麻将のチャンピオンとなり、ルールが異なるアジア大会では惜しくも準優勝。同年代では国際レベルの上位に間違いなく入る実力者である。
なぜそんなハイレベルな人間が今更日本のインターハイに出ていたかと言えば、アジア大会でのルールが日本のインターハイに似ていたというその一点に尽きる。
つまりは非常にストイックで一途なタイプだ。
こういう人間が架空恋愛アプリに触れるなんてなさそうではあるが、同学年のネリーにあまりにも熱心に勧められたため渋々インストールした。
そして現在の『京太郎』はと言えば
『ハオ、これ今週の献立な。ちゃんと内部試合のために調整もしといた』
「多謝」
専属の管理栄養士のようなことをしていた。
麻雀は思考力に大量のエネルギーが必要になる。そして必要な日時や時間に最も力を発揮できるように体調・メンタルを調整する必要がある。
課金機能のバイタルスキャンに自前で仕入れた栄養学の知識を併せた『京太郎』の努力の証である。
なぜ自分の麻雀の実力をあげないのかと努力の方向性に疑問を抱くかもしれないが、ちゃんとした理由もある。
『京太郎』はようやく麻雀初心者と名乗れるレベルなのだが、そこに
なので
『料理自体はできないのが片手落ちですけどね』
「メニューを考える必要がない分楽ができてます」
世界レベルとなるとプロを雇うか自分で考案・管理する必要があるため、
実際に『京ちゃんと一緒』を始める前と今を比べれば確実に成績が良くなっている。
これは双方ともに無自覚ではあるが(身近な異性に格好いいところを見せたい)という想いもモチベーションを上げるのに一役をかっていた。
「こんな使い方はあまりよくないかもしれませんが」
『んー、ハオの役に立ってるしまあいいんじゃないか。規約違反ってわけでもないし』
基本的に『京太郎』の性格は緩いのであまり深くは考えない。それよりも考えるべきことがあるからだ。
買い物帰りに隣に並んで歩きながら、じーっと視線は郝の胸部装甲へと向かっている。
中々にいいおもちではなかろうかとか、ボディライン出る服だしスカートもミニだしとか、『京太郎』の考え事はその程度のレベルであったが。
「京太郎はどこを見ているんですか」
女というものは性的な目線に敏感なもの、
『俺は悪くない、ハオが魅力的なのが悪い』
顔を無駄にキリリとさせつつ謝罪をしないどころか相手に責任をなすりつける『京太郎』。当然、本気で言ってはいない。
「魅力的とか、そんな言葉で騙されませんよ」
『ですよねー』
こんな軽口が叩ける程度には二人の仲は深まっている。
「でもいつもよくしてくれている京太郎にはご褒美が必要かもしれませんね」
『へ?』
むにんと京太郎の腕が
繋いだ手を解いて小走りで『京太郎』を追い越して数歩先で唐突に振り向く。
「これからも私の管理をよろしくお願いします。そしたら次は」
夕陽が逆光になっていて
「さあ、早く帰りましょう」
右掌を『京太郎』へと伸ばし誘う。
夕陽にも負けない眩しい笑顔がそこにあったのかは本人だけが知るもう一つの『内緒』だった。
『郝慧宇の場合』、終。
特にネタもなく書き始めたのに気がついたらなぜか終わっていた、何を言っているのか(略
ちょっと『メガン・ダヴァンの場合』と出来が違いすぎませんかね? 話自体の長さはそうでもないけど。
メグさんの方はいつかリメイクしよう、じゃないと浮かばれない。
なお最後の方はギャルゲーのシーンをイメージして書いてみました。
光で表情が分からず手は差し伸べられてるとか定番、ある意味王道です。
次回は『雀明華の場合』。
明華はキャラ人気高いからプレッシャーだけど頑張ります。
白糸台生活の菫は京ちゃんのどこが好き?
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面倒見のいいところ
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自分を女扱いするところ