その死神、無双。 ~Don’t mention it since it’a dark past~ 作:零式
種族:犬人
外見2:白い大きな立ち耳をしている。(グランブルーフ○ンタジーのヘルエスみたいな)
尻尾も長く太い。毛色は白
武器:基本的に何でも使えるけど一番使うことが多いのは大鎌と鎌。若しくは大鎌と曲剣という組み合わせをするこもある。
ダンジョンから出た僕は真っ先に人捜しを始めた。僕が捜しているのは先程、奇声を上げて走り去ったベルである。まぁ恐らくの見当は付いているのだが。そして僕は歩き出して冒険者ギルドの建物の中に入った。
案の定、ギルドの中で担当サポーターであるエイナと話しているベルが居た。
「やっぱりここでしたか」
「あ!アルブさん!」
「アルブ君!?」
「来てはいけかったですかね」
何やら僕が来て、エイナが慌てているようだ。そんなこと無い、と必死になって言うエイナだった。
「ベル。大丈夫と聞かれたのに奇声を上げて逃げ出すのは失礼ですよ。今度逢ったときにはお礼と謝罪をしましょうね」
「は、はいぃぃ」
エイナに一礼して力なく返事をするベルを引き摺るように本拠へ連れていった。
「只今、ヘスティア様」
「アルブくんにベル君!」
ヘスティア様は僕の声を聞いて飛び出してきた。そしてベルの体をペタペタ触りながら安全確認(?)をしている。僕はその光景を軽く眺めて廃教会の隠し部屋、僕達の本拠へ入っていった。
本拠のソファーに座り鎌の手入れをしている時のことだった。横でステイタス更新をしているベルだったが中々終わらない。ヘスティア様の顔色が悪くなっていることからレアスキル、若しくはレア魔法あたりが顕れたのだろう。程無くして終わったようでヘスティア様は羊皮紙をベルの背中に当ててステイタスを写した。
「ええええええええええ!」
羊皮紙を受け取ったベルは絶叫した。
「トータル160オーバーって!スゴいですよ神様!」
無邪気に喜ぶベルの横でヘスティア様が不機嫌な顔をして頬を膨らませている。どんなスキルor魔法だったのだろうか。
「知るもんかっ!」
「僕はバイト先の打ち上げがあるから行ってくる!君たちもたまには羽を伸ばして寂しく豪華な食事をするがいいさ!」
それだけ言い残して部屋の扉を乱暴に閉めた。何故に怒っているんだろう。またどうせ下らない理由か。部屋に残された僕達は無言で顔を見合わせた。
「何があったんですか?」
「何が有ったんでしょう」
二人で向かい合って首を傾げた。こうなると結構面倒くさいヘスティア様だが一日もすれば帰っているだろう。
「こうなった以上仕方がないです。作るの面倒くさいですし何処かに食べに行きませんか。今日だけは奢りますよ」
「え!いいんですか!?それなら僕が今日の朝に誘われたお店なんですけど、、」
そう言うベルに案内してもらった。知った道をとおり知った店の前についたのだが。僕達は店の前で立ち止まった。
「まさか、豊饒の女主人だったとは、、」
「え、このお店知っているんですか?」
「知っているもなにも、、」
昼食を食べに来る店だ。僕の奢りで気分が高揚しているベルは僕の手を引いて店の中に入っていった。
「あ、ベルさん!来てくれたんですね、、ってその格好はアルブスさん?」
フードを取った。僕の白い髪と紫色の瞳が露になった。
「やっぱり!この間話していた初級冒険者はもしかして」
「はい、ベルのことですよ」
僕の隣で、どんなことを話をしていたのかを聞いてきて正直五月蝿いベルを他所にカウンター席に座った。カウンター席に座った僕達にミアの快活な声が放たれた。
「おお!アルブス!!横にいるソイツがシルが言っていた大食漢かい?」
ああ。シルらしいな。遠い目でシルを見つめた。魔女的な笑みを浮かべるシルにベルが震え上がっている。そしてメニューの値段をみてまた震え上がっている。僕は溜め息をついて震えるベルに声を掛けた。
「遠慮なく食べてくださいよ。お金は関係有りません」
そして僕はアイコンタクトでエルフのウエイター、リューを呼んだ。
「今晩は。アルブスさん。また、何時ものですか?」
「そうですね、、メニューを見るので待ってくださいね」
メニュー表を一瞥した。毎度毎度、メニュー表を見て悩んでみるが結局は、、
「何時もの、で」
「畏まりました」
何時もの、で通じるほどの常連だということにベルは驚いている。僕はこんがりと焼かれた肉を食べやすい大きさに切って口に運んだ。そんな中、従業員の一人のアーニャの喧しい声が店に響いた。
「ご予約のお客様ご来店でーす!」
勢いよく扉が開いた。入ってきた連中を見て僕はフードを被って顔を隠した。入ってきたのはロキ・ファミリアだった。ロキ・ファミリアの面子は団体席に座り、主神のロキの音頭で宴会を始めた。一気に酒場が騒がしくなった。さっきまでも五月蝿かったのに更に五月蝿く成ったっていうのはあまり良く思わない。
ロキ・ファミリアの宴会も進んだようで、僕達の食事もそろそろ終わろうとしていた頃、ベートの声が他のどの声より大きく聞こえた。実際に大きな声だったのかは分からないがそう聞こえたのだ。
「そうだ、アイズ。あの話してやれよ!」
「あの話?」
アイズが首を傾げた。
「あれだって!帰る途中にミノタウロスのうちの一匹!五階層で白髪野郎が始末しただろ!?その時いたトマト野郎の話だよ!」
僕は手を握り締めた。耐えろ。ここでやりあってもベルがいい思いをする分けではないし、その後ロキ・ファミリアと気まずく成るだけだ。こちらに得はない。
「奇跡みたいに上に上がっていってよ~。俺達が必死で追っかけたやつ!ったくこっちは遠征の帰りで疲れていっているって言うのによぉ!」
唇を噛んだ。料理の味がしない。代わりにギチギチと噛み締めた唇から出た血の味が広がった。
「それでよ、居たんだよ。いかにも駆け出しってかんじのヒョロくせぇ
駄目だ。駄目だ。駄目だ。僕が言われているならどんなことだって耐えられる。でも僕の仲間を馬鹿にするのは赦せない。でもここは弁えろ。
「兎みたいに壁際に追い込まれちまってよ!」
10
「間一髪ってとこであの白髪野郎とアイズが細切れにしたんだよ!なっ!?」
9
「それでそいつあのくせぇミノタウロスの血を全身に浴びてトマト見たいになってやんの!ククククッ!腹痛ぇ」
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「それにだぜ、そいつ叫びながら逃げ出しやがってよ!あの白髪野郎とうちのお姫様、助けた相手に逃げられてやんの!」
7
「ああいう奴がいるから俺達の品位が下がるっての。勘弁してほしいぜ」
そう言った瞬間リヴェリアさんが口を挟んだ。
「いい加減その五月蝿い口を閉じろ。ミノタウロスを逃がしたのは我々の不手際だ。それを酒の肴にする権利はない。恥を知れ」
「おーおー!流石エルフ様、誇り高いこって!ゴミをゴミと言って何が悪い!」
「これ、やめぇベートにリヴェリア。酒が不味くなる」
ロキが場を和ませようとした。でも知らん顔で話を続けるベートだ。
「アイズはどう思うよ。敵を前にして震え上がっているだけの情けねぇ野郎を!引くよな!?あんなやつが俺等と同じ冒険者なのってんだぜ!?」
一度は安定したが僕の理性が乱れた。
「あの状況じゃ仕方なかったと思います」
10
「なんだよいい子ちゃんぶっちまってよ。ったく二度と冒険者名乗んなっての」
9、8、7、654321、、、、、、、、、0
「リューさん。これ」
「ん、結構入っt」
僕は席を立った。僕と同時にベルが店から駆け出して居なくなったがそんなことはどうでもいい。
「凶狼、、御愁傷様です」
後ろでそんな事を言うリューさんの声が聞こえた。僕はヘラヘラと笑うベートに近付いて頭を料理の乗った皿に叩き付けた。
「どうも今晩は。あ、今のベートさん。トマト料理が顔面に付いて真っ赤ですよ。まるでトマト野郎だ」
「白髪野郎、てめぇ何しやがんだ!!」
そう言うベートの髪を掴んで思い切り地面に叩き付けた。そのまま何回もガンガンと血が滴るまで地面に叩き付けた。
「アルブス!正気に戻れ!」
「こやつを止めるんじゃ!下手すればベートが死ぬぞ!」
そう言うリヴェリアさんとガレスの声が聞こえた。
「正気に戻れ?はぁ?原因作った人が誰なのか言ってみろよ」
顔面が血だらけになり、蹲るベートの腹を蹴った。
「立ってみろよ、、、立ってみろよぉぁ!!」
アダマンタイトと竜皮で出来たブーツで何度も蹴った。吐血するベートを何回も蹴る僕にロキが近寄ってきた。
「アルブス!今回はマジでウチらが悪かった!せやから」
「知らねぇよ」
寄ってくるロキに冷たくそう放った。殺気を受けたロキは顔を青くして壁際でワナワナと震えた。
「おい、謝れ」
無言のベートの頭をグリグリと踏む。
「だーかーらーあーやーまーっーてーくーだーさーいーよ」
「済、ま、ね、ぇ、、」
「申し訳ありませんでした、ですよね?」
「申し訳、、ありませんでした、、!」
「謝罪が成ってねぇなぁぁあ!!」
そのまま思い切りベートの頭を踏みつけた。ベートの頭から足を下ろし、恐怖で動くことすら出来ないベートを放置した。僕はベルの居なくなった席の上に有った酒を一気に飲み干したあとベルの分の代金を机に置いた。
帰る際に振り返った。そこには壁際でワナワナと震えるロキと動くことすら出来ないロキ・ファミリアの面子がいた。血まみれで震えるベートの様は正しく
「トマト野郎が」
僕は店から出た。恐らく、ベルはダンジョンにいるだろう。フードを深く被り、闇の中に消えた。
読んで頂きありがとうございました。誤字等が無いようにと極力気を付けておりますが、僕も人の身でありますのでミスがあったら報告下さい。感想、評価は励みになりますのでよろしくお願いします。批判的な感想も待っていますが批判する際は根拠と改善方法を明記して頂けると此方としても助かります。