銀魂 HALFBLOODMARCH   作:マグナム

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あだ名を付けるさいは慎重に

事故を起こして負傷した飛脚の代わりに銀時達が小包を届けることになり

大使館に着いて周りをうろちょろしていると、戌威族の警備員に見つかり

小包を渡そうとするが、小包は見事はね飛ばされ大使館の塀の中、

つまり敷地内に落ちた。次の瞬間、小包が爆発して門を破壊した。

全銀時達は員捕まりそうになるが桂小太郎(かつらこたろう)の助けにより

何とか逃げ出す事ができたが真選組に見られていた

土方は煙草を吹かしながら桂の指名手配のチラシに目を落としていた。

 

土方

「天人との戦で活躍したかつての英雄も、天人様様の今の世の中じゃただの反乱分子か。

この御時世に天人追い払おうなんざ大した夢想家だよ。」

桃華

「巻き添え食らう方からすればたまったもんじゃありませんよ。」

 

攘夷浪士が起こしたテロに巻き込まれて瀕死の重傷を負い

サイボーグに改造された経歴を持つ桃華からすれば桂の所業は

到底許せるものではなかった。

 

土方

「オイ。総悟起きろ」

 

沖田総悟(おきたそうご)はむくりと起き上がりアイマスクを外す。

 

土方

「お前よくあの爆音の中寝てられるな」

沖田

「爆音って……またテロ防げなかったんですかィ?何やってんだィ土方さん真面目に働けよ」

土方

「もう一回眠るかコラ」

 

先程まで仕事中に寝ていた奴が言う台詞だろうか。

土方十四郎(ひじかたとうしろう)は相変わらずの沖田に呆れながらも、

言葉を続けながら刀を抜いた。

 

土方

「天人の館がいくらフッ飛ぼうが知ったこっちゃねェよ。

連中泳がして雁首揃ったところをまとめて叩っ斬ってやる。

真選組の晴れ舞台だぜ。楽しい喧嘩になりそうだ」

 

土方は刀に手を添え、ニヤリと笑った。

 

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一方その頃桂の手配でホテルに逃げ込んだ銀時たちは部屋にいた。

テレビでは先程の爆破事件のニュースが報道されており、

しかもバッチリ4人共監視カメラに映っていた。ニュースでは

監視カメラに映っていた銀時達をテロリストと報じていた。

 

新八

「バッチリ映っちゃってますよ。どーしよ、姉上に殺される」

神楽

「テレビ出演……実家に電話しなきゃ」

 

新八と神楽がテレビを見る横で、銀時は悠々と寝転んでいた。

 

新八

「何かの陰謀ですかねこりゃ。何で僕らがこんな目に……

唯一桂さんに会えたのが不幸中の幸いでしたよ

こんな状態の僕ら匿ってくれるなんて。銀さん知り合いなんですよね?

一体どーゆー人なんですか?」

銀時

「んーテロリスト、もしくは爆弾魔とも言う。」

新八

「はィ!?」

「そんな言い方は止せ」

 

桂の声と共に、障子が開く。

桂が数人の侍を引き連れて現れた。

 

「この国を汚す害虫"天人"を討ち払い、もう一度侍の国を立て直す。

我々が行うは国を護るがための攘夷だ。卑劣なテロなどと一緒にするな」

新八 

「攘夷志士だって!?」

神楽 

「なんじゃそらヨ」

 

神楽がせんべいをバリバリ食べながら興味なさそうに尋ねる。

 

説明しよう。

攘夷とは、二十年前の天人襲来の際に起きた、外来人を排そうとする思想である。

圧倒的な武力を背景に高圧的に開国を迫ってきた天人に、危機感を感じた侍たちは、

彼らを江戸から追い払おうと一斉蜂起したのだ。

だが、国内政治の実権を握る幕府は天人の強大な力に弱腰になり、

攘夷思想を持つ侍たちを無視して勝手に天人と不平等条約を締結してしまった。

さらに、幕府の中枢にまで入り込んだ天人たちによって

侍たちは刀を奪われ、無力化された。その後、主に動いていた攘夷志士たちも

幕府によって大量粛清されたのだった。その中の生き残りが、桂なのだ。

 

銀時

「……どうやら俺達ァ躍らされたらしいな」

新八

「?」

 

新八がどういう事か、と視線で問う。

銀時は、同じ一点を見つめていた。

 

銀時

「なァオイ。飛脚の兄ちゃんよ」

 

銀時が呼ぶと、そこにはスナックお登勢に突っ込んできた飛脚の姿があった。

 

神楽

「あっ、ほんとネ!!あのゲジゲジ眉デジャヴ」

新八

「ちょっ……どーゆー事っスかゲジゲジさん!!」

 

新八がゲジゲジを問いただすが、彼は新八たちから視線を逸らした。

その横で、志乃が桂を問いただしていた。

 

銀時

「なるほどな、全部アンタの仕業ってことか。最近ニュースでやってるテロも、今回の騒動も。」

「たとえ汚い手を使おうとも手に入れたいものがあったのさ」

 

桂は銀時の問いに答えながら、銀時に刀を差し出した。

 

桂 

「…………銀時。この腐った国を立て直すため、再び俺と共に剣をとらんか。

白夜叉と恐れられたお前の力、再び貸してくれ」

 

 

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目の前も背後も、天人ばかり。彼らが取り囲んでいたのは、

傷だらけで体力も消耗した二人の侍だった。

 

桂 

「……これまでか。敵の手にかかるより、最後は武士らしく潔く腹を切ろう」

 

一人は、桂。絶体絶命の危機に、最期を悟った桂は、諦めかけていた。

しかし、背中合わせでしゃがむもう一人の男、銀時は、諦めていなかった。

 

 銀時

「バカ言ってんじゃねーよ、立て」

 

銀時は桂を振り返らず、迫り来る天人を前に立ち上がる。

 

銀時

「美しく最後を飾りつける暇があるなら、最後まで美しく生きようじゃねーか」

 

その言葉に、桂も立ち上がった。

 

銀時 

「行くぜ、ヅラ」

「ヅラじゃない桂だ」

 

再び走り出した二人は、次から次へと眼前の敵を斬り伏せていく。

 

その強さ、猛々しさ。この坂田銀時という男は

銀色の髪に血を浴び戦場を駆る姿はまさしく夜叉(やしゃ)

 

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「天人との戦において鬼神の如き働きをやってのけ、

敵はおろか味方からも恐れられた武神……坂田銀時。

我等と共に再び天人と戦おうではないか」

新八

「…………銀さん。アンタ、攘夷戦争に参加してたんですか」

 

新八は、戸惑いの表情で銀時を見やる。銀時の代わりに答えたのは桂だった。

 

「戦が終わると共に姿を消したがな。お前の考える事は昔からよくわからん」

銀時

「俺ァ派手な喧嘩は好きだが、テロだのなんだの陰気くせーのは嫌いなの。

俺達の戦はもう終わったんだよ。それをいつまでもネチネチネチネチ京都の女かお前は!」

「バカか貴様は!京女だけでなく女子はみんなネチネチしている。

そういう全てを含めて包みこむ度量がないから貴様はモテないんだ」

銀時

「バカヤロー。俺がもし天然パーマじゃなかったらモテモテだぞ多分」

「何でも天然パーマの所為にして自己を保っているのか。哀しい男だ」

銀時

「哀しくなんかないわ。人はコンプレックスをバネにしてより高みを……」

新八 

「アンタら何の話してんの!!」

 

完全に話が脱線した2人に、新八がツッコむ。路線に戻った桂が、さらに続けた。

 

「俺達の戦はまだ終わってなどいない。貴様等の中にとてまだ残っていよう、

銀時……国を憂い共に戦った同志なかま達の命を奪っていった、

幕府と天人に対する怨嗟の念が……

その上、地球人と天人との混血児も結構増えてきたからな

天人とハーフブラッド(天人の血を引く混ざりもの共)を掃討し、この腐った国を立て直す。

我等生き残った者が死んでいった奴等にしてやれるのはそれぐらいだろう。

我等の次なる攘夷の標的はターミナル。天人を召喚するあの忌まわしき塔を破壊し、

奴等を江戸から殲滅する。だが、アレは世界の要……容易には落ちまい。

お前の力がいる、銀時。それにだ…既に我等に加担したお前達に断る道はないぞ。

テロリストとして処断されたくなくば俺と来い。

迷う事はなかろう。元々お前達の居場所はここだったはずだ」()

新八

「銀さん……。」

 

新八と神楽は、銀時を見つめる。

次の瞬間、突然障子が蹴破られた。そして、

そこから黒い制服を着た者達が部屋に入ってきた。

 

土方

「御用改めである!!」

麗華

「神妙にしなさい、テロリスト達!」

清姫 

「さて…どいつから切ろうかね…。」

攘夷志士

「しっ……真選組だァっ!!」

「イカン、逃げろォ!!」

土方

「一人残らず討ちとれェェ!!」

 

土方の号令と同時に清姫・麗華・燐・華鈴の4人が真っ先に

攘夷志士達に切りかかった

清姫は鬼切包丁を振るい攘夷志士達を5人まとめて両断し、

麗華は大太刀で攘夷志士達をなます切りにし、

燐は忍者顔負けの身軽さと俊敏性で縦横無尽に駆け回り

2本の小太刀で攘夷志士達を仕留めていく

華鈴は二刀流の剣術と足技を混合させた我流戦法で

攘夷志士達を次々と仕留めていく

真選組から逃げ出す桂一派と銀時達、逃げながら神楽(かぐら)が尋ねた。

 

神楽

「何アルかこいつら?」

「武装警察『真選組』。反乱分子を即時処分する対テロ用特殊部隊だ。

厄介なのに捕まったな。どうしますボス?」

銀時 

「だーれがボスだ!!お前が一番厄介なんだよ!!」

神楽

「ヅラ、ボスなら私に任せるヨロシ。善行でも悪行でも、

やるからには大将やるのが私のモットーよ」

銀時 

「オメーは黙ってろ!!何その戦国大名みてーなモットー!!」

 

桂と神楽のボケに、銀時が珍しくツッコミ役にまわる。

 

土方

「オイ」

 

呼び止められた銀時は、一瞬動きを止めるが、

突きを繰り出してきた刀を間一髪かわした。

刀の持ち主は、土方だ。 

 

新八

「銀さん‼」

 

新八が加勢しようと木刀を抜くと、ふと背後から殺気を感じて

振り返ると華鈴が刀で新八を切ろうとしていので

は新八それを寸前で躱す。

 

華鈴

「よけられたか……。」

新八

「お前は!借金取りの用心棒‼」

華鈴

「おっ君はあの時の眼鏡か、懐かしいわね。」

神楽

「新八‼」

清姫

「おっとアンタの相手はアタシだよ!」

 

今度は神楽が加勢しようとした所を清姫が鬼切包丁で神楽に切りかかるが

神楽は番傘で受け止める

 

清姫

「アタシの一撃を受け止められたのは久しぶりだね。」

神楽

(な……何てパワーアル!)

「加勢するぞ銀時‼」

「させません‼」

 

桂が土方と交戦中の銀時に加勢しようとするが燐に阻まれる

 

「邪魔だ!そこをどけハーフブラッド(混ざりもの)!」

「…………あんまりそう言うセリフは言わないでくれるかな、

気にしている人…結構多いんでね!!」

 

燐は2本の小太刀で桂に切りかかるが

桂は上手い具合に刀で防いだり避けたりしている。

 

沖田

「土方さん、危ないですぜ」

 

そういいながら躊躇いなく銀時と土方目掛けてバズーカをぶっぱなす沖田。

 

沖田

「生きてやすか、土方さん」

土方

「バカヤロー。おっ死ぬところだったぜ」

沖田

「チッ、しくじったか」

土方

「しくじったかって何だ!!オイッ!こっち見ろオイッ!!」

 

 

 

運よく爆発から生き残れた銀時達は桂たちと合流しホテルの一室に籠る。

銀時はバズーカの爆発で髪がアフロの様になっている

 

土方

「オイッ!出てきやがれ!」

麗華

「ここは十五階よ。逃げ場なんてどこにもありません!」

 

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桂は懐から球状の機械を取り出した。不審に思ったのか、銀時が尋ねる。

 

銀時

「?そりゃ何のマネだ」

「時限爆弾だ。ターミナル爆破のために用意していたんだが仕方あるまい。

コイツを奴等におみまいする……そのスキに皆逃げろ」

 

不意に、銀時が桂の胸倉を掴む。

その拍子に、時限爆弾が床に落ちた。

 

攘夷志士 

「貴様ァ桂さんに何をするかァァ!!」

銀時

「…………桂ァ。もう終いにしよーや。てめーがどんだけ手ェ汚そうと、

死んでいった仲間は喜ばねーし時代も変わらねェ。これ以上薄汚れんな」

「薄汚れたのは貴様だ銀時。時代が変わると共にふわふわと変節しおって。

武士たるもの己の信じた一念を貫き通すものだ」

銀時

「お膳立てされた武士道貫いてどーするよ。

そんなもんのためにまた大事な仲間失うつもりか。

俺ァ、もうそんなの御免だ。どうせ命張るなら俺は俺の武士道を貫く。

俺の美しいと思った生き方をし、俺の護りてェもん護る。」

神楽

「銀ちゃん」

 

突然声を発した神楽に、全員の視線が集中する。

 

神楽 

「コレ……弄ってたら、スイッチ押しちゃったヨ」

 

 

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一方、こちらは銀時たちのいる押入れを取り囲む真選組。

 

沖田

「土方さん、夕方のドラマの再放送始まっちゃいますぜ」

土方

「やべェビデオ予約すんの忘れてた」

麗華

「それなら私がやっときました。」

土方

「助かったぜ麗華。」

 

早く帰りたい真選組は、バズーカの発射用意をした。

次の瞬間、押入れの中にいた銀時達が障子を蹴破り現れる

突然の事に真選組は動揺した。

 

土方

「なっ……何やってんだ止めろォォ!!」

銀時

「止めるならこの爆弾止めてくれェ!!

爆弾処理班とかさ……何かいるだろオイ!!」

 

モジャモジャ頭がさらに爆発してる銀時は真選組に爆弾を差し出す。

ちなみにタイムリミットは残り10秒。爆弾を一目見た真選組は、次々に逃げ出した。

 

新八

「銀さん窓、窓!!」

銀時

「無理!!もう死ぬ!!」

神楽

「銀ちゃん、歯ァ食い縛るネ。ほあちゃアアアアア!!」

 

神楽が傘を野球のバットのように振り、銀時を打った。

窓に向かってフルスイングを受けた銀時は窓を割り、外に出される。

銀時は落ちながらも、渾身の力で爆弾を上空へ投げ上げた。

爆弾は無事に何も巻き込むことなく爆発した。

 

新八

「ぎっ……銀さーん!!」

神楽

「銀ちゃん、さよ〜なら〜!!」

 

新八は銀時を案じ、神楽は勝手に銀時を殺した。

一方桂は、爆弾騒動の間に屋上へ逃げ、

デパートの垂れ幕に捕まった銀時を見下ろしていた。

 

「美しい生き方だと?アレのどこが美しいんだか。……だが、

昔の友人が変わらずにいるというのも、悪くないものだな……」

 

そう思いながら、桂はヘリに乗ってその場を去っていった。

 

 

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