いきなり現れた炎龍にコダ村の人々は逃げ惑う。第3偵察隊は、戦闘態勢に入った。
馬車は横転し、そのまま炎龍に焼かれていく。
カトー
「ワシも長年生きてきたが、本物の炎龍を見たのは初めてじゃ!」
レレイが攻撃魔法を撃つ。
レレイ
「…!効かない?」
2人は攻撃魔法を撃つが全く効いていない。
カトー
「あれは…緑の人達が乗っていた…」
レレイ
「…すごい。速い…」
第3偵察隊は300km/h程の速さで飛んでいる。
伊丹
「とりあえずレーザーを撃ちまくれ!」
隊員達がひたすらレーザーを撃つ。しかし、全く効いていない。
栗林
「隊長、全然効いてません!どうしますか?」
伊丹
「…」
すると、今まで眠っていたエルフが起きた。
伊丹「あれ…君大丈夫なの?」
そのエルフは自分の目を指さしている
伊丹
「目?…そうか、全員目を狙え!」
隊員達が目を狙う。しかし、あと少しのところで炎龍が岩陰に隠れた。
伊丹
「クソ、面倒臭い!」
ロゥリィ
「あの岩を破壊すればいいのね?」
ロゥリィは装甲車から降り、手に持っていたハルバートを岩の付近へ落とす。
一瞬にして岩は破壊される。
伊丹
「自分たちでも破壊できたが…まあいい、何か粒子兵器はないか?」
勝本航陸軍伍長
「50式中性粒子ビーム砲ならあります!」
伊丹
「古いな…でもいい、それを使え!」
勝本がハッチを開け、中性粒子ビーム砲を構える。炎龍は飛び回っている。
勝本
「狙いを定めて…行け!」
引き金を引いたのとほぼ同時に炎龍の片腕が落ちる。炎龍は叫び、どこかへと飛んでいった。
伊丹
「逃げられたか…」
倉田
「追いますか?」
伊丹
「いや、いい。せっかく追い払えたんだし。」
炎龍により、コダ村の住人の三分の一が死亡した。親を失った子供もいた。
村長
「すまないが、我々も自分たちのことで手一杯なんだ…申し訳ないがあの子らまで見てやれる余裕はない。君たちには感謝している。」
伊丹
「見捨てる?」
村長
「ああ、仕方ない…」
村人達は近隣の身内や知人のところへ行くこととなった。しかし、身寄りのない子供や老人は置いていかれることになった。
黒川
「隊長、この子達どうしますか?」
伊丹
「どうって…このまま置いていくわけにはいかないだろう。」
栗林
「勝手に連れて帰ったら、不味くないですか?」
伊丹
「難民保護という名目でならいいでしょ。連れて帰ろう。」
黒川
「隊長ならそう言ってくれると思ってました。」
残された子供や老人は、アルヌスへ連れて帰ることになった。
アルヌス基地
檜垣統少佐
「なんて事をしてくれたんだ!」
伊丹
「あー…やっぱり不味かったか…」
檜垣
「もしこれがマスコミに広まれば…面倒臭いことになるんだぞ!」
伊丹
「えー、俺は何をすればいいんだ?」
檜垣
「何もしなくていい!報告も俺がやっとく。次からは事前に連絡を入れてからにしろ!」
兵器紹介
50式中性粒子ビーム砲
歩兵向けに小型化された中性粒子ビーム砲。荷電粒子砲の基になった。第三次世界大戦頃に使われ、既に使われなくなっていた。しかし、急遽倉庫から引っ張り出してきた。