いつかこれを読む君の為に   作:北間 ユウリ

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 看病といえばガ○ガ○君ですよね。え、違うんですか?

 すりおろしたリンゴが苦手な今日この頃、あまりの好評にビビりながら投稿です。みんな416が好きなんだなぁ。



僕の副官と看病

 5月25日 曇り

 

 やはりと言うべきか、風邪を引いてしまった。昨日は疲れていたし、風呂にも入らないまま寝てしまったので、まあ当たり前だろう。カリンに通常業務は任せたので、心配はないはずだ。

 ということで今日は自室でゆっくりとしていたかったのだが、そんな僕の望みは彼女によって断ち切られた。勿論416である。看病してくれるのはありがたいが、事ある毎にリンゴを勧めてくるのは止めてほしい。僕の胃にだって許容量がある。

 結局彼女が満足するまでリンゴを食べさせられた。断るととても悲しそうな顔をするから、食べるしか選択肢がないのだ。

 

 一つ発見したのだが、リンゴの皮剥きでは味は無くならないらしい。だからなんだという話だが。

 

 

追記

 

 夜中に違和感を感じて起きたら、左腕が416にがっちりとホールドされていた。柔らかさを感じる感覚が無い。おそらく血流が止まっている。

 

 

 

 5月26日 晴れ

 

 風邪が治っていた。やはり健康体は素晴らしい。

 ということで、今日から執務を再開したのだが、実はあまりやることが無かった。昨日の内にカリンとG11が仕事をほとんど終わらせてくれたらしい。病み上がりだからと気遣ってくれたのだろう。二人には感謝している。ただし、書類がよれていたりへこんでいたのは別である。枕にするなと言っているのに。

 

 数枚の書類に判子を押して、昼寝魔二人を折檻し、その後にゆっくりとティータイム……とはならなかった。ご存知416である。前々から面倒見が良いとは思っていたが、昨日あたりから過保護になりすぎている気がする。何をしようとしても「私がやるわ」と、僕の仕事を奪おうとするのだ。僕は判子も持てない赤子だと思われているのだろうか。

 結局、416を説得し、僕がやらなければいけない仕事だけは確保した。説得の時間がなければ余裕で終わっていたことを併記しておく。

 

 彼女の手に掛かればカップラーメンも無味無臭になる。お湯を注ぐという行為のどこで味を消したのだろう。コツでもあるのだろうか。

 

 

 

 5月30日 晴れ

 

 最近、416がベッドに潜り込んでくる。カリンに唆されたのかと思ったが、聞けば彼女の自主意思らしい。確かに夫婦は寝床を共にするものだが、意味が違う。誰かこのポンコツ娘に教えてあげてほしい。僕は無理だった。

 正直に言って、朝起きると隣に416が居るのは心臓に悪い。中身は残念でも見た目は良いのだ。

 それをG11に相談したところ、彼女も416の行動に思うところがあるようで、今日中に手を打ってくれるらしい。いつもはだらしない彼女が頼もしく見えた。報酬として質の良い寝具を要求されたが、それくらいお安いご用だ。

 

 今日の416ご飯は寿司だった。過去に見た映像資料を真似て食べたのだが、G11に醤油のつけすぎを注意された。

 

 

 

 5月31日 曇り

 

 G11、違う、そうじゃない。君がベッドに潜り込んでも何も解決しない。結果として僕の両腕が動かなくなるだけだ。

 




 ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

 G11のエントリー、416は(自称)妻の余裕で迎え討つ!
 
 なおG11的には指揮官=抱き枕な模様。ホの字ではないらしいですよ、彼女曰く。

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