〈アンリートゥン〉を身に纏ったユラはガドリング銃を捨てると今度は近くの階段の手すりを軽々ともぎ取る、するともぎ取った手すりがロッドへと変わりユラはそれをまるで武術の達人の様にロッドを構えた
「ふっ!!はぁ!!」
ユラはまるで長年共に戦って来た相棒のようにロッドを使いこなしており、リゼは避けるのが精一杯であった。
「どうしてのリゼ?避けてばかりじゃ私には勝てないよ〜?」
「くっ、ならこれはどうだ!」
リゼは隠し持っていたもう一つのモデルガンを取り出しユラに向けてそれを撃つモデルガンの弾が当たった音とは思えない鈍い音がなりユラはその威力により地を転がる。リゼが隠し持っていたモデルガンは先程落とした物とは違い色々と独自のカスタムを加えており弾に関しても財団が開発した特殊な弾を込めている。リゼが財団絡みの用件がある場合は護身用として常に持ち歩いている物だ。
「…女子高生にそんな物を持ち歩かせているとはSPW財団はいつからそんな物騒な組織になったんじゃ?」
リゼに呆れた表情を見せるジョセフ、しかし撃たれたユラには全くダメージがないのかピンピンした様子で立ち上がった
「やるね〜リゼ、生身だったらさっきので負けてたかも、でも残念スタンドにはそんな物効かないんだよね〜」
勝ち誇った様子で言うユラ
「やはり…スタンド使いに勝つには同じスタンド使いじゃいけないのか」
リゼは悔しそうな表情を見せる、そしてユラはそんなリゼに先程の報復するかの様にロッドを構えてリゼとの間合いを詰めてリゼに向かってロッドを振り下ろすがロッドは途中でその動きを止めた。ユラが何事かとロッドを確かめるとロッドの先端に何かが巻き付いており後ろを振り向くと背後にある柱に巻き付くように引っかかっていた。
「これは用務員さんのスタンドだね?結構やるね〜?」
「フフフ、油断大敵じゃよ?お嬢ちゃん」
ジョセフがニヒルな笑みを見せると直ぐに真剣な表情に代わると自分のスタンド
「
銀色に輝くエネルギーは〈ハーミット・パープル〉を通りユラの持っていたロッドに伝達するとユラにダメージを与える
「きゃあああ!!」
ユラは悲鳴をあげると再び地面に触れ伏す
「
リゼが驚きと尊敬が混じった表情をジョセフに向けているとジョセフは未だに地面に伏しているユラに先程の攻撃について説明する
「嬢ちゃんは儂の事をスタンドしか使えない老いぼれジジイと思っていたのか?ならばこのジョセフ・ジョースターも随分とみぐびられたモノじゃな、どうじゃ?初めて食らった波紋疾走のお味は?」
「〈オーバードライブ〉…特殊な呼吸法を使って血流に波紋を起こし生命エネルギーを太陽エネルギーを生み出す事が出来る秘術、そして強力な波紋使いの中には波紋の影響で老化が極端に遅く、いつまでも若々しい姿を保っている人がいるという…つまりは用務員さんもそうなんだね?」
ダメージから立ち直ったのかユラが立ち上がりながら波紋についてそう説明する
「どうやら、波紋を知らない訳ではなかったようじゃな?」
「リゼ達と戦う前にあの方から情報として聞いていたからね、でもさっきのはかなり効いたよ〜」
確かに波紋によるダメージは受けていたようだがユラにはまだまだ余裕があるらしい
「ユラ!あの方ってのは真木熱兎の事か?あいつは一体どこまで私達の事を知ってるんだ!」
リゼはユラにそう質問する
「そんなの全てに決まってるじゃん」
「全て?全てってのは一体何処までだ?」
リゼはユラの言葉の意味が分からずに思わず聞き返してしまった
「全ては全てだよ〜あの方は全てを知ってるのリゼ達の事は勿論『この世界』の真実もね〜」
「この世界の真実?それは一体どういう意味だ!」
「私が教えられるのはここまでかな〜?あの方は私達にも必要以上には教えてはくれないし下手したら私の事も喋り過ぎって事で消されちゃうかもしれないからね〜」
ユラはそこで言葉を切ると〈ハーミット・パープル〉が絡み付いていたロッドを投げ捨てると近く窓ガラスを叩き割り床に落ちたガラス片から手頃なカケラを拾うとそれれをリゼ達の前で軽く振るうするとそのガラスのカケラは剣へと変わる、そしてユラは切れ味を確かめるかの様に近くの柱へと剣を振るうと柱がまるで豆腐を切ったかのするりと切れる
「これなら用務員さんのスタンドにも捕まる事は無いよ〜さぁ、続きを始めようか?」
ユラはゆったりとしながらも自分達の命を取る事に一切の躊躇はしない事を感じさせる殺意を纏いながらそう言う
「ならばこれならどうじゃ!!」
ジョセフは左腕にのみ〈ハーミット・パープル〉を発現させると〈ハーミット・パープル〉に波紋のエネルギーを集中させユラへとを捕らえてアッパーを決めようとする
「
しかしユラは其れを軽く避けてしまう、ジョセフの攻撃はそのままの勢いでユラの真上の天井にぶつかり攻撃は不発に終わってしまった
「なんじゃと!?」
ジョセフは驚愕の表情を浮べて狼狽する、そんなジョセフの隙をユラは見逃さなかった
「これでお終いだよ〜用務員さんいや、ジョセフ・ジョースターさん?」
ジョセフに向けて剣を無慈悲に振りおろすユラ、ジョセフは其れを何とか避けるがジョセフの左手は切断されてしまった。
「ジョセフさん!!」
リゼはその場でうずくまってしまっているジョセフの元へと近づく
「もうまともに戦う事は出来ないよね〜これでわたしの勝ちかな?」
ユラの言葉を聞いていたジョセフは下を向いていた顔をあげる、しかしジョセフの表情は全てを諦めたものではなく戦う事を全く諦めていないものであった。ユラがジョセフの表情に違和感を覚えたと同時に頭上から何かがひび割れる音が聞こえた同時にユラに大量の瓦礫が落ちてきてユラは瓦礫の下敷きになってしまった
「儂が狙ったのは嬢ちゃんじゃなく、天井の方だったんじゃよ」
ジョセフは何事も無かったかのように立ち上がる
「ジョ、ジョセフさん?腕は大丈夫なのですか?」
リゼはジョセフの元に走り寄りジョセフの身を気遣う
「安心しろリゼ、此奴は義手じゃよ」
ジョセフはリゼに切られたの左手の断面を見せた後ユラが埋まっている瓦礫の山を見つめる
「さて、リゼも分かっているとは思うが奴はまだ倒せてはいないぞ?」
ジョセフがそう言うのと同時に瓦礫の中から何かが動き出す音が聞こえてくる
「やはり波紋ではスタンド使いを倒し切るのは不可能という訳ですか…」
打つ手がないとばかりにリゼがそう言うとジョセフは
「いや、策はあるぞリゼ」
「本当ですかジョセフさん!それでその策とは?」
「良いかリゼ、その策を成功させるには覚悟が必要なんじゃよ、全力で息が続く限り最後までやり遂げる覚悟がな」
「はい!覚悟は出来ています!」
リゼのその言葉を聞いたジョセフはにやりと笑うとユラが埋まっている瓦礫の山を背に
「逃げるんじゃよォォォォ!!リゼ〜!!」
なんとジョセフはその場からダッシュで逃げ出したのだ!!
「ちょ、ジョセフさーん!!」
リゼもジョセフの後を追ってダッシュで走り出した
その場から逃げ出したリゼ達は騒いでいる生徒達の合間を通って校内から脱出すると広い校庭の真ん中まで逃げて来る、するとリゼ達の足元にガトリングの弾が着弾しリゼ達は足を止めた。リゼが辺りを見渡すと仮面が割れて額から血が流れているユラがガトリング氏をこちらに向けて構えていた
「はぁ、はぁ、私はまだ負けてないよ〜?でも…これで今度こそお終いだよ!!」
ユラはガトリング銃をリゼ達に向けて連射する、しかしその時リゼに不思議な事が起きていた。まるでビデオのスローモーションのように弾丸の動きがゆっくりとなりそしてその弾丸の軌道がリゼの目にはっきりと見えていた。
(これは…弾丸の軌道…?どうしてそんな物が?いや、今はそんな事よりも)
「ジョセフさん!!立っている場所から三歩半左に避けて下さい!!」
「あ、ああ!!」
ジョセフが言われたままに三歩半左に避けると弾丸は全てジョセフ達から外れた地面に着弾した
「そんな確かに当たると思っていたのに!」
狼狽えているユラだがリゼにはそんな事よりも目の前にいるとある人物に目を奪われていた、リゼの目の前には歴戦の兵士を思わせる男性が立っており、こちらをじっと見つめていたのだ
「お前は…もしかしなくても私のスタンドなのか?」
リゼは本能的に理解した、突然現れたこの人物は自分のスタンドだと
「お前が本当に私のスタンドなら私に力を貸してくれ!!」
謎の兵士はリゼの言葉に反応すると自分が身につけているホルダーから銃を取り出す、するとそれが長距離の射撃を出来るM16自動小銃に変わり其れをリゼへと手渡す、M16自動小銃を受け取ったリゼは迷う事なくM16自動小銃を構えてユラの持っているガトリング銃・GAU-17 M134 ミニガンを正確に撃ち抜いた、武器を失ったユラは負けじとリゼ達に攻撃する為に間合いを詰めようとするが自分の足がいつの間か動かない事に気付いた、ユラは自分の足元をよく見ると細い糸らしきものが足元に散らばっておりそれがユラの足元に絡みついていた
「これは髪の毛?もしかして抜いた髪の毛に波紋を流しているの?」
「儂が逃げていただけだと思ったら大間違いじゃ、お前さんは儂の策にまんまと引っかかったんじゃよ?」
そう、ジョセフは逃げながら自分の髪の毛に波紋を込めて逃走経路にばら撒いておいたのだ、そうとは知らずにユラはその上を移動しそして波紋を込められた髪の毛に足を絡まれて動けなくなっていたのだ
「今だ!!ユラの意識を奪うんだ!!」
リゼの言葉を聞いた謎の兵士は素早くユラに近づくと激しいラッシュを決める
『アリアリアリアリアリアリアリアリアリィィィィィ!!!』
ラッシュを受けたユラは宙に舞う、身に纏っていた装甲は破壊されており、気を失っているユラはそのまま地面へと落下しそうになるが
「ユラを助けろ!!」
謎の兵士はリゼの言った通りにユラが地面に激突する前に両腕で受け止めた、ユラはグッタリとしているが命には別状は無いようだった。
「やった…!!」
リゼは両手を握って勝利を喜んだのであった
その後気を失っているユラは財団の医療施設へと輸送されリゼは財団の職員にユラの件を報告しそしてユラの持っていた矢は財団に回収された。
「それにしてもリゼがスタンドを手に入れるとはのう…正直助かったぞ、儂のスタンドでは恐らく嬢ちゃん…ユラを倒し切る事は出来なかったじゃろう」
「いえ、ジョセフさんが居なかったら私はユラに勝つ事は出来ませんでした、私が勝つ事が出来たのはジョセフさんの策のお陰ですよ」
リゼの言葉を聞いたジョセフは笑みを浮かべた後改めてリゼと向かい合う
「さて…リゼのスタンドの名前を決めないといけないのう」
「スタンドの名前ならもう決めています、スタンド能力を手に入れる事があったら絶対にこの名前だと決めていた物が」
リゼは一息つくとはっきりとした声で自分のスタンドの名前を言った
「〈ピクシーズ〉私のスタンドの名前は〈ピクシーズ〉です、ジョセフさん」
To Be Continued…
スタンド図鑑
スタンド名/ピクシーズ/本体/
破壊力A~D/スピードB/射程距離A/持続力C/精密動作性A/成長性C
メモ/歴戦の兵士の姿をしたスタンド。脳裏に浮かべた武器を作り出す事が出来るしかし作り出す事ができるのは重火器限定であり実在しない武器を作り出す事は出来ない、武器は一度に幾つでも作り出す事が出来るが武器を作り出すたびにスタンドのパワーがおちて行ってしまう。作り出した武器を再び作り変える為には一度スタンドに武器を戻さねければいけない。
補足リゼがジョセフの左手が義手であるのを知らなかったのは今回の事件で初めてお互いに直接会ったのです。それまではずっどメール交換や電話連絡という形でしかあってはいませんでした。
スタンド名/
破壊力D/スピードC/射程距離D/持続力 A/精密動作性D/成長性E
メモ/茨(イバラ)のような植物の形をしているスタンド。スタンドを装着したカメラを破壊する事で念写をする事が出来る。 他にもスタンドをテレビに潜り込ませてからの「念聴」といった幅広い使い方の出来るスタンドである。スタンドである茨のツタは延ばしてスタンドやスタンド使い相手に巻きつける事で攻撃が出来るが、パワーは弱い。 本体であるジョセフはその特性を理解した上でロープアクションに利用したり波紋疾走を併用したりする。
特殊な呼吸法により、体を流れる血液の流れをコントロールして血液に波紋を起こし、生命エネルギーを太陽エネルギーを生み出す秘術。波紋を使用する事で自分の身体能力を少し上げる、水上を歩く、壁に張り付く、液体に強力な水圧をかけるといった芸当を出来るようになる。しかしスタンド相手には攻撃がすり抜けて為にダメージを与える事は出来ない、しかしスタンド使い本体にはダメージ与える事ができる
波紋疾走の一形態。打撃によって直接相手に波紋を流し込む方法であり、基本的かつパワーが最も強い。
金属に流す波紋。武器に波紋を流す事で攻撃の防御とカウンター効果の両方を兼ねた技である。