「マヤの奴、一体何を俺に隠しているんだ?幾ら理由を聞いても教えてはくれねぇし、本当に大丈夫なのか?」
ミロはファーストフード店の2階のガラスから街中が一望できる席に座ってシェイクを飲みながらそう嘆く
「マヤの事も気になるがつい最近見える様になった『アレ』一体何なんだ?』
ミロのもう一つの悩み、それはつい最近自分にだけ見えるある物に関してである。数日前彼はココア達と麻里の戦いを他の生徒達と共に目撃していた、他の生徒達は目の前で起きている事に気付いては居ないがミロだけは気付いていた、ココア達の後ろにいる半透明な人影を《・・・・・・・》友人達にも聞いてはみたが友人達も口を揃えてそんな物はみてないし居なかったと言っていた。ミロ自身も自分の見間違いでは無いかと思い始めているがしかし自分の中では間違いなくアレは存在する物だという確信もあった。ミロはカップに残っていたシェイクを一気に飲み干すと店から出て夕暮れの遊歩道を歩く、すると見るからに薄暗いオーラを醸し出している青年が前を歩いておりそんな彼の前を金髪のヤンキー高校生達が大声で笑いながら歩いていた。すると彼の後ろから包帯だらけの半透明な男が現れて彼らの後ろに音もなく近づき持っていたナイフでその男達を傷つける、しかも傷つけられた本人達は気付いてはいない。そして男達からその青年の元に包帯だらけの男が戻るとその男が持っているナイフから垂れた血をペロリと舐める、するとナイフで傷つけられた男達が地面に押し付けられる様に倒れ其処から動かなくなった、そしてその青年は包帯だらけの男に目配せをするとその男は近くを走っていた車に近づき車のタイヤをパンクさせる。コントロール不能になった車は横転しながら男達が倒れていた歩道へと乗り上げた。
「マジかよ…」
目撃した人々の悲鳴や怒号が彼方此方から聞こえて来る。そしてこの騒動を引き起こした元凶であろう青年はニヤニヤ笑いながら路地裏へと入って行く、それを目撃していたミロはその男の後を追って路地裏へと入っていった。
「やった…やったぞ!!遂にやってやった!ざまミロォ!!僕の事を虐めるからそうなるんだ!ヤッホォ!!」
どうやらその青年は先程のヤンキー達から虐めを受けていたらしく、そして先程の包帯の男と協力してヤンキー達に復讐を果たしていたらしい、近くでその話を聞いていたミロは思わず青年に大声で声を掛けてしまった
「オイ!お前!さっきのアレはお前がやったのか?あの包帯の男は何処に行った?」
ミロの声に驚いた青年はミロのいた方向を向く
「お前…まさか僕のスタンドが見えるのか?って事はお前もスタンド使いか!」
「スタンド使い?お前何を言ってんだよ?」
「惚けるなよ!僕の〈ハイド アウェイ〉が見えるって事はお前がスタンド使いである証拠だ!〈ハイド アウェイ〉!!」
青年…
「僕は力を手に入れる事が出来たんだ!!これで僕を虐めた奴らに復讐するんだよぉ!!」
〈ハイド アウェイ〉はミロにナイフを振りかざすがミロは左に身を逸らして攻撃を避けると近くのゴミ箱を蹴り上げて〈ハイド アウェイ〉にぶつけると修から走って距離を取る
「スタンドってのは何の事かは分からないが、でもこれだけは分かるぜ、お前は間違ってるってな!」
「黙れぇぇぇ!!」
修は激昂してスタンドに命令してミロへと攻撃を仕掛ける、始めのひと振りふた振りは何とか避けれたが直ぐにナイフによる攻撃を全身に受けてしまう、ミロの血液がついたナイフを持った〈ハイド アウェイ〉は直ぐに修の元に戻ると修はナイフについた血液をペロリと舐めとる、その瞬間ミロの身体は鉛が乗せられたかの様に重くなり地面に伏してしまった
「ぐっ…か、身体が重い…これはさっきあのヤンキー達に使った奴か…」
「僕は〈ハイド アウェイ〉が切りつけた相手の血液を舐めると相手の動きを奪うことが出来るんだ」
そう言いながら修は隠し持っていた、ナイフをミロの太ももへと突き刺した
「ぐわぁ!!」
ミロは痛みで顔を顰め苦悶の表情を見せるが修はミロの太ももに刺したナイフをグリグリと動かしてミロを苦しめる、
「あ、あははは!僕を怒らすからそうなるんだ!僕はこの力で僕を虐めた奴らに復讐するんだぁ!」
そう言う修の表情はひどく歪んでいた、身に余る力を手に入れたばかりに力に呑まれてしまった悪党のようになっていた。それから修はミロの左腕、右腕、左太ももにナイフを突き刺していくそして身動きが完全にとれなくなる
「これでお前はもう動けない、僕はこのスタンドで彼奴らに復讐し続ける、お前はこのまま地面に這いつくばってろ!」
修はそう言うと動けないミロを尻目に路地裏から出て行った。ミロは何とか動こうとするが依然鉛のような重みが消える事は無くナイフで刺された両腕と両足が痛んで動く事が出来ない
「クッソ…動けよ!動いてくれ!」
ミロは必死で身体を動かそうとするが身体は全く動かない
「これもあのスタンドって奴の攻撃なのか?」
ミロは修が言っているスタンドという物に関してある程度理解をし始めていた、そんな中ミロの身体にある異変が起き始めている事にミロは気が付いた
「っ!?身体が動く?さっきまでは鉛のように重かった身体が軽くなっている?一体どうなっているんだ?」
身体が軽くなったと感じた後は早かった右腕と左腕が軽くなり両足も軽くなり身体が自由に動けるようになった。しかし怪我の痛みでミロは満足に動く事は出来ない。そんな時ミロの目の前に全身が緑色の男が姿を現した
「お前は….?」
ミロは突然現れた謎の緑色の男に対して警戒心を抱くがその男は無言でミロの事を見つめているだけで自分に危害を加える気が無い事は何故か分からないが理解する事が出来た、そしてその謎の男は何か命令を待っている様子を見せている。
「もしかして…お前は僕の命令を待っているのか?お前は一体?」
その謎の男は自分の右手の人差し指を立てるとその上に緑色の小さなクリスタルが生成される、そしてそのクリスタルを右腕の傷に植え付けた
「ぐっ…が…っ!!」
ミロはいきなりの痛みに声を上げるが直ぐに自分の身の違和感に気付く傷の痛みが軽くなっていくミロが傷口を見てみると傷口が脈を打っており筋肉質の繊維が傷口から伸びると傷口を縫合していく、すると1分もしない内に傷口が跡形もなくなくなり痛みも消え去った
「怪我が治った?お前は一体なんなんだ?」
ミロが自分の身に起きた事態に困惑している間にもその謎の男は残るミロの傷に先程のクリスタルを植え付けていき、修から受けた傷は全て綺麗に治った、そしてミロは立ち上がると緑色の男と向かい合い
「少なくともお前は俺の味方って事でいいんだよな?」
ミロの言葉に答える事は無いがその謎の緑色の男はミロの味方である事を証明するかの様にミロの近くに立つ
「お前が味方なら味方で構わない、彼奴を何とか止めたいんだ!力を貸してくれ!」
その謎の緑色の男は自分の言葉に頷いた様な気がしたミロであった。
To be continued