ご注文は奇妙な冒険ですか?   作:血の一族

32 / 44
第三十二羽呪われたスタンド2

「未だに信じられないよ…他の人間の肉体を乗っ取るスタンドがあったなんて!」

 

 

ユラは驚きながら康一、いや康一の肉体を乗っ取った〈パラダイス〉の姿を見る

 

 

『カカ、さっきの男の肉体は外れだったが此奴の肉体は当たりだなぁ!しかもスタンド使いと来たもんだ!最高だねぇ!』

 

 

康一が普段はしない邪悪な表情で声色でそう言う

 

 

「ごめん!康一!〈レット イット ビート〉!」

 

 

ミロは〈レット イット ビート〉の水色のクリスタルを康一に向けて打ち出すと康一の身体に植え付けその動きを阻害する

 

 

『か、身体の動きか!?成る程ねぇそいつがお前のスタンド能力か、でも残念だったなぁ?それじゃあ俺は倒せねぇ!』

 

 

〈パラダイス〉は直ぐに狂わせられた身体の信号パターンを把握すると鎌を構えてミロとの間合いを詰めてくる

 

 

「〈プリンセス・オブ・プリンセス〉!〉

 

 

麻里は咄嗟にミロと康一との間にある地面を〈プリンセス・オブ・プリンセス〉の能力で砂に変えてミロを守る盾にした

 

 

「ありがとう麻里、おかげで助かった!」

 

 

「全く手を掛けさてんじゃないわよ!」

 

 

麻里はミロに怒鳴りながら言うがその目線は〈パラダイス〉から離さない

 

 

「康一君!目覚まして!!」

 

 

立ち尽くしていたユラは気を取り直すと近くにあった障害者用の手すりを引きちぎると〈アンリートゥン〉の能力でロッドに変え、棒術で〈パラダイス〉に操られている康一に立ち向かうがユラは康一の身を案じている為に全力を出せないでいた。そしてそれはミロや麻里も同じでありそしてそれを見逃す〈パラダイス〉ではなかった

 

 

「やめてよ…ユラさん、みんな…助けて…」

 

 

その時の康一の声は本人が喋っているのと大差がなかった、そしてユラ達が揺らいでしまうには充分だった

 

 

『ギャハハ!隙ありぃ!?』

 

 

康一の〈パラダイス〉の鎌による一閃がユラ達を襲った。その一閃でユラの纏っていた装甲は剥がされて持っていたロッドも真っ二つに切られユラの身体には更なる呪いの刺青が刻まれてしまった。そして麻里とミロにもユラと同じように呪いが刻まれている

 

 

「ぐっ…しまった、油断しちゃった…」

 

 

地面を転がりながらユラは悔しそうに声を上げた

 

 

『どうだ?中々良い声をしてただろう?』

 

 

〈パラダイス〉はユラ達を茶化すように、馬鹿にするようにユラ達にそう言い放った

 

 

「チクショウ…卑怯な事をしやがって…」

 

 

『騙される方が悪いんだよ、バーカ』

 

 

せせら嗤いながら〈パラダイス〉は康一の身体を操りユラ達へと近づいて行く、トドメをさす為に

 

 

「〈プリンセス・オブ・プリンセス〉!!」

 

 

麻里は〈プリンセス・オブ・プリンセス〉の能力を使って近くの地面を砂に変えるとそれをドーム状にし康一ごと〈パラダイス〉を閉じ込める。しかしそれがほんの少しの時間稼ぎにしかならないのをユラ達は理解をしている、だからこそ少しでも康一を救う方法をユラ達は考える、そしてユラは何かを思い出したかのように頷くと麻里達に耳打ちをし、ふらつく身体にムチを打ち何とか立ち上がり、ある場所に向かって歩き出す。それと同時に砂のドームは形を保てずに崩れ去り〈パラダイス〉は自由になると康一の身体を操り後を追う、その笑みは獲物を狩るハンターの物だった。

 

 

 

ユラ達は息も絶え絶えの状態で街中を走っている。ユラ達も呪いに蝕まられている為に動くのも精一杯だ。ふらつきながらもユラ達は〈パラダイス〉から逃れる為に脇道にある小道へと逃げ込む、そして小道の中にあるとあるポストの手前まで来ると体力が尽きたのその場で膝をついた

 

 

『ひゃはははは!?これでお前達は俺の呪いを受けて動くのももう精一杯!この肉体の名前…康一っていったか?此奴も最高に使えるぜ!!仮にお前達が助かる為にこいつを殺しても俺は近くにいる別の人間の肉体を乗っ取れば良い!〈パラダイス〉は俺は殆ど無敵と言っても良い!!俺の勝利は万全だなぁ!!』

 

 

ユラ達を追い詰めた〈パラダイス〉は勝ち誇った笑みを見せながら高笑いを上げる

 

 

「可哀想な人…いえスタンドだね」

 

 

ユラは〈パラダイス〉の方向を見る事はなかったがはっきりと〈パラダイス〉に聞こえるようにそう言った

 

 

「ユラ先輩…?」

 

 

「ユラ…?」

 

 

『…なんだと?』

 

 

麻里とミロはユラの突然の挑発とも取れる発言に困惑の表情を浮かべ〈パラダイス〉はユラの言葉に怒りを滲ませた声色で喋る

 

 

「貴方は自分一人では何も出来ない、何故ならば貴方は只の鎌のスタンドだから、だからこそ貴方は次から次へと強い人の身体に寄生しているんじゃないの?弱く何も出来ない自分が溜まらなく嫌だから、呪い殺した人の命を吸収して強くなっているところもそんな貴方の弱さを隠す為なんでしょ?」

 

 

『な、何が言いたい!』

 

 

「そんな風に自分の力で戦えない臆病者なんかに私は負けないよ、鎌は鎌らしく倉庫の中に引っ込んでいるか美術館に展示されているのがお似合いだって言ってんの!」

 

 

『テ、テメェ…!!』

 

 

ユラの挑発に〈パラダイス〉は顔を真っ赤にさせなから激昂し

 

 

「こ、殺す!テメェだけは今すぐに殺してやるぅ!!」

 

 

頭に血が上った〈パラダイス〉が刃をユラの肩に突き立てようとした時先程〈パラダイス〉の攻撃によって半分に切られていたロッドを後ろに向かずに前に見える影を頼りに康一の肩へと突き立てる

 

 

『ギャ!!』

 

 

 

ユラの思いもよらぬ攻撃に康一は呻き声を上げると〈パラダイス〉は手から離れて後方へと飛んでゆく…その時の〈パラダイス〉の目線は『後ろ』に向いていた

 

 

『は、ははは、何をしたかったかは知らないが無駄の足掻きだったなぁ!!』

 

 

地面に刺さった〈パラダイス〉はそのまま高笑いを上げる、その背後に暗闇が広がっている事に気付かずに…そして闇の中から数え切れないぐらいの手首達が出現しその手首達は〈パラダイス〉に向かって伸びて行く…そして振り向いた者を何処かへと連れ去っていくその手首達が〈パラダイス〉を捕らえた

 

 

 

『は、離せ!離せよ!何なんだコイツらは!』

 

 

〈パラダイス〉を捕らえた手首達はそのまま〈パラダイス〉を暗闇の中へ連れ去ろうとする

 

 

『お、おい!そこのお前達!俺を助けろ!お前達の事を見逃してやるから!良いだろ?な?な?』

 

 

〈パラダイス〉は必死にユラ達に助けを求めるが

 

 

「貴方は今まで罪のない人の命を沢山奪って自分の力にした上に自分の都合のいい様に利用して来たんでしょう?それなのに自分の時は助けを求める何て都合が良すぎると思うけどな〜」

 

 

「見苦しい奴だな、あれだけ好き勝手やって置いてそんなもん通用する訳ないだろ?」

 

 

「それに例えあんたが人間だったとしても私達は同じ事をしたと思うわ」

 

 

ユラ達は後ろを一切振り向かずにそう〈パラダイス〉に言い放つ。そして〈パラダイス〉は必死に抵抗を続けるが抵抗も虚しく闇の中に連れ去られそうになり

 

 

「貴方はこれから報いを受けるんだよ。貴方が奪い続けて来た命の報いを…その手首達は貴方を迎えにきたんだよ。貴方を闇の中へと連れて行く為に…まぁ、その闇の行く先は何処なのかは分からないけどね…」

 

 

ユラがそう言い終わると同時に〈パラダイス〉は手首達により完全に持ち上げられそしてそのまま猛スピードで闇の中へと〈パラダイス〉を連れて行く

 

 

『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!』

 

 

〈パラダイス〉は断末魔の悲鳴を上げながら闇の中へと消えていったのであった。

 

 

スタンド《パラダイス》…無数の手首達により何処へと連れて行かれ再起不能(リタイア)

 

 

〈パラダイス〉の気配が消えたと同時に小道からユラ達は康一を抱えて飛び出してくるそして後ろを振り返ると其処にあった小道は跡形も無く消え去っていた。

 

 

「何とか勝てたみたいね…」

 

 

「しかしさっきの手首は一体何だったんだ?」

 

 

「康一君が教えてくれたんだよ、後ろを振り返った者だけを連れて行く小道があるって」

 

 

そうユラはあの時に康一から聞いていたのだ先程の小道の事を殆ど無敵に近いスタンドを倒せる数少ない方法を

 

 

「そうだ!康一の奴はどうなった!?時間は大丈夫だったのか?」

 

 

ミロが慌てて時間を確認しユラはすぐ近くに倒れている康一を見る

 

 

「康一君!!」

 

 

ユラがそう言うと康一の元へと走って行く、ミロと麻里もその後に続いた

 

 

「康一君!康一君!しっかりして!」

 

 

ユラは必死に康一を揺らすが康一は意識を取り戻さない、ユラ達の脳裏に最悪の可能性が浮かんだその時

 

 

「アレ?…此処は?僕は一体今まで何を?」

 

 

「康一!良かった、本当に良かったよ!!」

 

 

ユラは意識を取り戻した康一に抱きついて喜び康一は真っ赤な顔をして慌てていた

 

 

「成る程…そんな事があったんですね」

 

 

康一はユラ達からさっきの戦いをスタンドの事を簡単に説明を受けた

 

 

「事情は分かりました、それでそのスタンドはどうなったんですか?」

 

 

 

「あいつならあいつを迎えに来た奴らと一緒に何処かに行っちまったよ」

 

 

ミロの言葉に康一は何か起きたのかを理解しユラ達の背後のなにもない空間に視線を送る

 

 

「康一君があの小道の事を教えてくれてなかったら私達はあいつに負けてたかもしれないね」

 

 

ユラがほっとした様にそう言うとミロや麻里もそれに同意するかの様に頷く、すると康一が思い出したかの様に口を開いた

 

 

「そう言えばあいつ気になる言葉を言ってましたね、『愛しの姫』…一体誰の事なんでしょうか?」

 

 

「それも気になるけど私達が敵スタンド使いに襲われたって事は他のメンバー…ココア達も襲われている可能性も高いわね」

 

 

「メグちゃんやチノちゃんもそうだがマヤの奴無事でいると良いんだが…」

 

 

康一とユラ達は自分達と同じように仲間達が敵スタンド使いに襲われていない事を願っていた

 

 

 

To Be Continued……

 

 

スタンド図鑑

 

 

スタンド名/アンリートゥン/本体/狩手由良(かるでゆら)17才高校生

 

 

破壊力B/スピードC/射程距離D持続力A/精密動作性A/成長性A

 

 

メモ/パワースーツ型のスタンド。近くにある物を武器に変える事が出来る、しかし変える事の出来る物は変えたい武器の連想が出来る物で無ければならない。剣ならば物を斬り付ける事が出来る物。ロッドならば鉄パイプなどの棒状の物。銃ならばモデルガンなどで無ければならない。尚武器がなくても本体が格闘術やCQCなどに長けている為にある程度の戦闘は可能である。

 

 

スタンド名パラダイス//本体/決まった者は存在しない

 

 

破壊力A〜D/スピードA/射程距離E/持続力A/精密動作性C/成長性E

 

 

メモ/髑髏のヴィジョンの形をしたスタンド。しかしその本体は鎌でありその鎌で斬り付ける事で相手に呪いを与える。斬り付けた部分で時間は変わるし斬り付けられる度に時間は変化するが最終的には斬り付けられた人間は呪いによって死に至る。そして呪いによって奪った命はスタンドに吸収されそのスタンドの力になる、理論上は上がる力に上限はない。しかもそのスタンドには決まった本体という物は無く、近くにいる生物の肉体を乗っ取って活動する。その為に倒せたとしても直ぐに新たな寄生先を見つけて直ぐに復活してしまう。

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。