ご注文は奇妙な冒険ですか?   作:血の一族

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第三十三羽ウィンター ランダー1

青山翠こと青山ブルーマウンテンは人気漫画家である岸辺露伴と担当である真手凛と共に杜王町の取材をしていた。

 

 

「露伴さんの素晴らしい作品の数々はこの町の日常の中でインスピレーションを得て作り上げていたんですね」

 

 

「まぁ、杜王町での日々は僕の作品のリアリティ作りに大いに役に立っている事は否定しないさ、この杜王町は僕の仕事場としては最適な場所の一つだと言えるだろう」

 

 

「ふふふ、私も露伴さんのそのストイックさやプロ意識の高さを見習いたいものです」

 

 

青山は尊敬の念を込めて露伴を見つめその様子を見ていた凛は青山と露伴に対して

 

 

「露伴さんと翠ちゃんって本当に波長が合うと言いますか…同じ物書き同士だから余計に気が合うかもしれないですね、まぁ単に変人同士だからという可能性も否定はしませんが」

 

 

担当という立場にいる以上は作者程ではないが凛も作品という物に対してはこだわりがあり過去にも青山の原稿を何度か没にした事もあったが自分は露伴のようにリアリティを作品に求めた事も無ければ青山のように普段の日常の中からネタや刺激を見つけ作品に生かすという事もない。改めて2人は書いているジャンル自体は違うが同じスペシャリストなのだと凛は思っていた。

 

 

「変人という言い方は辞めてもらおうか、僕は青山レベルの変人ではないぞ?」

 

 

凛はそれを貴方が言いますか?と露伴に言いたくなるのを堪えると露伴に変人扱いを受けてしまった青山の顔をみてみる

 

 

「露伴さんにそう言われると何だか嬉しくなりますね。私も露伴さんみたいに漫画という物に一切の妥協はせずにリアリティを求めているその姿勢は小説家として大変参考になりますし、私は今露伴さんをモデルにした作品を執筆中なんですよ?」

 

 

「君には皮肉というのが通用しないのか?…って、ちょっと待てそれは初耳だぞ?どういうことだ!」

 

 

青山の言葉に憤慨した様子で露伴がそう言う。その会話を聞いていた凛も露伴は自分を勝手に小説のモデルにしていた事に怒りを覚えているんだなと感じていると

 

 

「僕をモデルにするならばそれ相応のリアリティを保ってもらわないと困るな!半端な物は許さないからな!」

 

 

どうやら露伴は勝手に小説のモデルにされた事ではなく中途半端なリアリティで自分を再現される事に怒るタイプだったらしい。本当に気の合う2人かも知れないなと凛が思っていると青山はいつの間にか姿を消しており、それに驚いた凛が残っていた露伴から青山は先程近くを通りかかった野良猫の後をフラフラとついて行った事を聞いた凛は

 

 

「もう!翠ちゃ〜ん!!」

 

 

何時もの青山の奇行が杜王町でも変わらない事に頭を抱え叫ぶ凛だった。

 

 

「杜王町…本当に素晴らしいところです…新しい作品のネタが次々と湧いて来ますね」

 

 

凛と露伴から離れた青山は街中を歩きながらそう言う、木組みの街とは全く環境が青山の創作に良い影響を与えていた

 

 

「そうです!こんな感じの小説はどうでしょう、一件平和に見えるこの町ですが、その裏で暗躍している悪の組織が存在してそんな人達から町の平和の為に日夜戦い続けているウサギのヒーローの物語…その名も」

 

 

そこまで言いかけた辺りで青山は気付く、自分の目線が低くなっている事をそれに合わせて着ている服が大きくなってしまっている事を

 

 

「これは一体どうなっているんですか!?どうして身体が小さく」

 

 

近くにある噴水の水面に映る自分の姿をみた青山は困惑していた。今の自分は中学生ぐらいの年齢になっている、何故こんな事が起きているのか原因は一つしか思い浮かばなかった

 

 

「〈セイント・スノー〉!」

 

 

青山はスタンドを出すと自分の周りを守るように徘徊させる。自分は今敵スタンドの攻撃を受けている、何とかこの場を打開して凛達のところへ戻らなくてはいけないと考え戦闘態勢を崩さないようにゆっくりとその場から歩き出すと直ぐに目の前にいた30代ぐらいの男性に気付かずにぶつかってしまった。

 

 

「大丈夫かいお嬢ちゃん?」

 

 

尻餅をついてしまった青山に手を差し出す男、青山は何の警戒心も抱かずにその男の手を取り立ち上がると男から手を話そうとするが男はいつまで経っても青山から手を離そうとしない、青山が気味悪く感じ始めるのと同時に男の背後にピンク色を基調とする幼い子供の姿をしたスタンドが現れそれをみた青山はこの男が自分を襲ったスタンド使いだと確信し直ぐに距離を取ろうとすると青山の身体は再びどんどん縮んでいく。そして小学生ぐらいまで縮むとそこで一旦縮むのが停止した為、男が手を離すのと同時に青山は〈セイント・スノー〉の能力でみぞれを男の周りに降らせて男がそれに気をとられている間に必死に走り青山は謎の男…森井長雄(もりいながお)から離れその場から走り去って行くそんな青山の背を黙って見送る森井だった

 

 

「無駄だよ〜みどりちゃ〜ん❤️僕から絶対に逃げれないよ〜それにしても子供はやっぱり良いなぁ〜やっぱり女の子は10代が最高だぁ〜」

 

 

ニタニタと笑いながら森井はそう言うとゆっくりと青山の後を歩きながら後をおい始める

 

 

「はやく、はやく、凛ちゃん達のところに戻らないと…きゃあ!!」

 

 

逃げている青山は何かに足を取られて地面に転んでしまう、青山が自分の足元を確かめるとさっきまで自分が来ていた服がダボダボの状態になっていた。

 

 

「服が大きすぎてうごきにくいです」

 

 

今の自分は小学生ぐらいの年齢になっている、大人の時に着ていた服が今の自分には大き過ぎるのも当然の話であった。

 

 

「と、とりあえず、どこかで服をかりましょう」

 

 

青山はそう言うと丁度近くの家の庭に干されていた子供の服を借り、着ていた服を茂みの中に隠した後、路地裏の道を通って先程凛達と一緒にいた場所に向けて走り出す、そして路地裏から出て次の曲がり角を曲がった時に其処を歩いていた人とぶつかりまたもや青山は尻餅をつく、鼻を押さえていた青山が顔を上げるとそこには自分が探していた人物がいた

 

 

「ご、ごめんさない!少し余所見をしていて怪我はないですか!?」

 

 

自分に手を差し出していたのは凛であり青山は凛の手を取って立ち上がる

 

 

「どうやら怪我はないようで安心しました。それでお嬢ちゃんに聞きたい事があるですが」

 

 

青山が自分の身に起きている事を説明しようとするよりも先に凛は青山にある写真をみせて来る

 

 

 

「お嬢ちゃん、近くでこのお姉さんを見た事ありせんか?」

 

 

「そ、その人は…!」

 

 

私です!と小さくなった青山は言葉を続けようとしたがその先の言葉が出て来ない。それだけではなく自分は小説家の青山ブルーマウンテンである事さえも何故か忘れかけていた

 

 

(どうして?どうして言葉が出てこないの?私は小説家で…アレ?小説家って誰のこと?)

 

 

「し、しらないよ!わたしなにもしらないよ!」

 

 

小さくなった青山は凛から逃れるようにその場から走り出し、凛はそんな少女を不思議な物を見るような目で見つめていた。

 

 

「ハァ、ハァ、ハァ…いきが苦しい…」

 

 

小さくなっている青山は普段よりも体力がない為、何時もならば平気な距離も息が上がってしまう、そんな青山の背後にいつの間にか追いついていた森井が足音を立てずに近づく

 

 

「つ〜かまえた!みどりちゃ〜ん❤️」

 

 

森井は背後から青山を持ち上げると頬を擦り合わせながらそう言い青山は何とか逃れようともがくが子供に戻ってしまっている今の青山に大人の力に勝つことは出来なかった

 

 

「さぁ、僕のお家に帰りましょうね〜みどりちゃんの為に可愛いお洋服もいっぱい用意したんだよ〜」

 

 

森井は気持ち悪い笑みを浮かべ青山を自分の家に連れて行こうとする

 

 

「セ、〈セイント・スノー〉!!」

 

 

青山は悪足掻きで〈セイント・スノー〉を出現させると空気の中にある水分を凍らせ森井の足元を凍らせると小さなつぶてを森井へとぶつけ怯んでいる隙に拘束を解いて森井の元から離れようとする

 

 

「おっと逃がさないよ〜みどりちゃん?」

 

 

森井は〈ウィンター ランダー〉を青山の頭上に出現させると〈ウィンター ランダー〉は青山の身体に触れる、すると青山の身体は再び小さくなっていく、ついさっきまでは小学低学年ぐらいの年齢だったのが今度は幼稚園児ぐらいの年齢にまで戻ってしまいそれに合わせて精神も幼稚園児の物へと戻ってしまった

 

 

「アレェ?ここはどこ?わたしはどうしてここに?お父さんやお母さんはどこぉ?」

 

 

完全に子供に戻ってしまった青山はその場に座り込んでしまい、不安そうな表情で辺りを見渡している

 

 

「大丈夫だよ〜みどりちゃん?僕は君のお父さんの知り合いで君を迎えに来たんだ。さぁ僕と一緒に行こうねぇ〜」

 

 

森井は更に小さくなった青山を両腕で抱えると青山を安心させるようにそう言う

 

 

「おじさんは私のお父さんと知り合いなの?」

 

 

「もちろんさ!だから安心して良いんだよ?」

 

 

「うん!みどり、おじさんと一緒に行く!」

 

 

青山のその言葉を聞いた森井は笑みを浮かべその場から去ろうとした時に凛が森井と青山の前に姿を現した

 

 

「すいません、この人を探している人がいるのですか?何処かで見てませんか?」

 

 

森井は写真を見せて来た凛に怪しまれないように平静な態度を崩さずに

 

 

「申し訳ないが知らないな、今甥と一緒にいるから失礼するよ」

 

 

森井はそう言うとその場からそのまま立ち去ろうとするが

 

 

「すいません、後もう一つだけお聞きしてもよろしいでしょうか?」

 

 

凛は再び森井を呼び止める

 

 

「今度は何ですか?」

 

 

森井は苛つきを隠さずに凛そう言う

 

 

「貴方…スタンド使いですよね?そして貴方が今抱いている子供は翠ちゃんじゃないですか?」

 

 

「なっ!?」

 

 

森井は言葉を失った、自分がスタンド使いだと見抜かれた事もそうだがこの子供が青山翠だと見抜いた事も驚いていた。この女はスタンドを知っている?そもそも人が小さくなった事を普通は信じはしないし、小さくなっているとは考えない。しかしこの女はそれに気づいたそれが意味する事は

 

 

「お前…スタンド使いか!」

 

 

森井のその言葉を聞いた凛は肯定するように無言で〈ザ・ユニバース〉を出現させる

 

 

「私のスタンドは特定の人物を追跡する事が出来るんです。私はさっきの少女の様子がどうしても気になって、彼女の後を追う為に彼女が道に落としたハンカチを拾っていたんです。その時に気づいたんですよ、そのハンカチに翠ちゃんの名前が刺繍されている事に初めは信じれませんでしたがこの〈ザ・ユニバース〉の能力を使って確信したんです。さっきの少女が翠ちゃん本人だって!」

 

 

凛はそこまで言い終えると〈ザ・ユニバース〉を森井の腕に噛みつかせ、青山を森井の両腕から解放させる〈ザ・ユニバース〉は青山を背負うと素早く森井から離れ凛の元に戻る

 

 

「ふえ?お姉ちゃんはだぁれ?」

 

 

いつの間にか眠ってしまっていたのか、青山が目を覚まし、自分の事を抱いている凛にそう言った

 

 

「大丈夫ですよ、翠ちゃん…貴方を必ず元に戻しますから!」

 

 

凛は青山に優しくそう言うと森井の事を静かに睨みつけたのであった。

 

 

To Be Continued……

 

 

 

 

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