凛は子供に戻ってしまった青山を抱えると森井から青山を離す為、〈ザ・ユニバース〉の背中に青山を乗せ森井の手の届かない場所へと運んで行く、状況を理解していない青山はキャキャとはしゃいでいた
「変わったお犬さんだ〜すっごく早いね〜」
凛は森井から充分に距離を取ると〈ザ・ユニバース〉の背中から青山を降ろすと近くのベンチに座らせ
「翠ちゃんはここで大人しくしていて下さい。直ぐに元に戻してあげますからね」
子供に戻ってしまった青山を安心させるように頭を撫でる凛
「おねぇさんはだぁれ?おねぇさんもお父さんの知り合いなの?」
首を傾げながら凛にそう質問する青山
「何時ものように凛ちゃんで良いですよ、翠ちゃん」
凛は今子供の青山との話に夢中になっている、そんな凛の隙を狙って森井はこっそりと〈ウィンター ランダー〉を近づけようとすると
「話に夢中になっている相手に攻撃をしようとするとは…まるで三流の小悪党がする事だな、下らない」
漸く青山と凛に追いついた露伴が森井にそう言い放つ、森井はいきなり現れた露伴を警戒したのか露伴から距離を取る
「お兄ちゃんもだぁれ?りんおねぇちゃんのお知り合い?」
「お前は青山翠か?何故子供の姿に?真手凛、詳しく説明しろ」
露伴は凛から青山は敵スタンドの攻撃により子供に戻ってしまった事、それに合わせて記憶も消えてしまっている事を理解した
「成る程…青山翠がこうなったのも全ては彼奴の所為というのは理解した、なぁ、あんたに聞きたい事がある青山を子供に戻した後一体どうするつもりだ?」
「露伴さん!今其れを聞く必要はないですよね?」
「只の好奇心って奴さ、人を子供にする能力で一体どうするつもりなのか、気になるじゃないか」
露伴の言葉を聞いた森井は胸を張るように大声で演説するように自分の目的を話す
「みどりちゃんはこれからは僕の理想とする女の子に育て上げるつもりなんだ!礼儀、作法、性格を僕好みに躾けるんだよ!へへへ、今から楽しみだなぁ」
森井の聞いているだけで呆れてしまう動機を聞いた凛と露伴は
「翠ちゃんを自分の理想とする女の子に育てたいって…貴方は同い年の女性とかに興味ないんですか?」
「俺は小さな子供が大好きなんだよぉ!!女ってのはデカくなると威張るし化粧臭いし何より男を馬鹿にする!そんな連中を相手にするよりも純粋無垢な子供の方がよっぽど良い!」
凛の言葉に対し高らかにそう叫び返す森井に対し
「うげぇ…それってロリコンって奴ですか?気持ち悪い!!」
凛は気持ち悪い表情をみせ嫌悪感丸出しで森井にそう言い放ち
「ロリータコンプレックスって奴か…下らないな、僕の漫画には必要がないものだ」
露伴からもまるで興味がないとばかりに切り捨てれた森井は怒りの表情を浮かべ
「僕の事を馬鹿にしやがって!不愉快だ!僕の〈ウィンター ランダー〉で子供にしてやる!」
森井は〈ウィンター ランダー〉の能力で凛と露伴を子供にしようと2人に襲わせる、凛は〈ザ・ユニバース〉を出すと〈ウィンター ランダー〉に噛み付かせ〈ザ・ユニバース〉は噛み付いた〈ウィンター ランダー〉を地面に押し倒すと〈ウィンター ランダー〉を再起不能にする為、喉笛に嚙みつこうとする、しかしそれよりも〈ウィンター ランダー〉の攻撃の方が早く
「今だ!〈ウィンター ランダー〉!」
その言葉と共に凛の姿は小さく縮んで行き〈ウィンター ランダー〉の攻撃を受けた凛はこれが青山が子供に戻った原因だと改めて確信する
「僕の〈ウィンター ランダー〉の能力は〈ウィンター ランダー〉が触れた者を子供にする事が出来るんだよ!そして触れるのはスタンドでも問題ない!」
森井がそう言い終わる頃には凛も小学生の姿に戻ってしまった
「君も子供の姿の方が似合ってるよ〜そうだ!君も邪魔な大人の記憶なんか忘れてもう一度子供に戻ったらいいよ〜そしたらみどりちゃんと一緒に僕が可愛がってあげるからね〜」
森井の余りの気持ち悪さに凛はヒィ…と悲鳴をあげるが逆に森井を興奮させるだけの物のだった。
「その反抗的な態度はいけないな〜まぁそれも君の記憶を消した上で教育していけば良いかぁ〜」
「ッ!!〈ザ・ユニバース〉今すぐ離れて!」
〈ザ・ユニバース〉は素早く〈ウィンター ランダー〉から離れるが〈ウィンター ランダー〉は再び〈ザ・ユニバース〉に触れようと間合いを詰めてくる。凛はもう一度〈ウィンター ランダー〉に触れられたら自分も青山のようになると理解している為〈ウィンター ランダー〉に触れられないように間合いを取りながら様子を伺いつつ反撃の機会を伺う。そして露伴はその様子をスケッチブックで呑気にスケッチしていた
「ちょっと露伴さん!手を貸して下さいよ!」
「断る。僕のスタンドは戦闘向きではないし、僕の性分に合わない。戦闘は任せたよ」
露伴の言い分に凛は露伴が業界で随一の変わり者だと言われている理由を身をもって理解した
「男を子供にする趣味はないんだけど…お前は僕を馬鹿にしたから特別だ!子供にしてやる!」
スケッチを描く事に夢中になっていた露伴はあっさりと〈ウィンター ランダー〉に触れ露伴も小学生の姿に戻ってしまう
「りんちゃんとみどりちゃんの記憶は消して本物の子供に戻すけど、お前の記憶は消してやるもんか!これから苦労するといいさ!」
青山と凛に続いて露伴まで子供にした森井は勝ち誇った様子をみせているが当の露伴は
「これが大人を子供にする能力か…実際に受けてみたが…漫画の参考にならないな、下らない」
この後に及んでも露伴は森井や自分の身に起きている事なんかは眼中に無く漫画の事しか考えていない、そんな露伴に森井は苛つき露伴を更に小さく…赤ん坊の頃にまで戻す事を決意し〈ウィンター ランダー〉を露伴に触れさせようとした時、森井はふと寒気を感じ身震いを起こした。
始めはそんな小さな変化であった。最初は急に寒くなったのかな?というのが周囲にいた人々の反応であった。しかし騒ぐ程の寒さではなかった為に人々は特に気にする事ではなかった。が、気温はどんどん下がって行く。また1人また1人と寒さが気になりだした人々は近くの自販機から暖かいお茶を買い身体を温め、またある人はくしゃみをし出していた。しかしそんな中凛達はこの寒さに平気というか寒さを感じてはいないのか平然としておりそれどころか周りの変化に戸惑ってさえいた。
「これは一体何が起きているんですか!?」
「これは恐らく青山翠のスタンド能力だ、どうやら彼女の感情の爆発が彼女のスタンド能力に大きな影響を与えたんだろう」
異変は森井の周囲に一番出ており余りの寒さに森井が周囲を見渡すと森井の周囲には季節外れの雪が降り始めていた
「これは雪か?まさか…これは!」
森井は何かに気づいたのか更に周囲を見渡す、するとそこには怒りの表情をみせる青山と強い〈冷気〉を出している〈セイント・スノー〉がいた。
「り、りんおねぇちゃんとろはんおにいちゃんをいじめるなぁー!!」
幼い青山がそう叫ぶと〈セイント・スノー〉の冷気が辺り一面に広がり周囲に更なる影響を与え始めた。噴水は凍り、周囲の人々が飲んでいたドリンクも凍りつき異常な寒さに暖かい店内に逃げ込む人々が大勢いた。森井も其れに続こうとばかりに逃げ出そうとするが身体が思うように動かない。森井は冷気の発生源の近くにいた為にまともに動けない程身体が冷えてしまったのだ。
「さ、寒すぎる!こ、凍え死にそうだ!!」
余りの寒さに森井はその場に蹲ってしまう、そんな森井の目の前に〈セイント・スノー〉が見下すように近づき手をかざすと森井の身体は首を除いてたちまち凍りついてしまった。
「つ、冷たくて動けない!だ、誰か助けてくれ!!」
余程寒いのか唇を紫色に染めた森井は歯をガタガタとさせながら周囲に助けを求めるがこの寒さの所為で凛達を除いた人達は既に避難していた。
「ふう、どうやら後は僕の出番らしいな」
白い息を吐きながら露伴は森井に近づき〈ヘブンズ・ドアー〉を出すとその能力で森井を本へと変える
「ぼ、僕に何をするつもりだ!?」
森井は抵抗しようとするが身体が凍りついている上に〈ヘブンズ・ドアー〉の能力により本に変えられている為、身動きが取れない
「僕の友人が世話になったからな、この借りは君の大切な物を奪う事で返させて貰おうか?」
その時の露伴の表情はこれからイタズラをするつもりの少年のような物だった。
「や、やめろぉぉぉぉぉぉ!!!」
森井は悲鳴をあげるが助けてくれる者は誰もいなかった。
森井を倒した後〈ウィンター ランダー〉の能力により子供に戻ってしまっていた青山と凛、露伴は元の姿に戻る事が出来た
「おや…ここは…私は一体何を…?」
青山は自分がいつの間にかベンチの上でうたた寝していた事に気付き、どうしてこんなところでうたた寝していたのかと考え込んでいると自分が先程まで敵スタンドの攻撃を受けていた事を思い出した
「そうです!私は確か敵スタンドの攻撃を受けて子供に…」
そこまで言うと青山の脳裏には先程の自分の言動や行動に対する記憶がありありと蘇る
「私は凛ちゃんと露伴さんにあんな風に接してしまうなんて…////」
赤面し顔を両手で隠して唸っている青山に青山よりも早く元の姿に戻っていた凛が青山に近づき
「翠ちゃん、落ち込むのは後にして、服を持って来たので今は早く着替えましょう!」
凛の言葉により青山は自分が今どんな姿になっているのかに気づくと顔を更に赤面させる。そして凛から着替えを受け取ると青山は着替える為近くの茂みに隠れた。青山が隠れたのを確認すると先程から目を逸らしていた露伴は凛に向き直り先程森井にどんな書き込みを行なったのか凛に話した
「彼奴には今後『幼い子供をみても発情しなくなる』という書き込みをしてやったよ」
「露伴さん、エゲツないですね…」
露伴の鬼の所業ともいえる行いに凛は苦笑いしながらそう言う
「露伴さんがそこまでしたのはやっぱり翠ちゃんの為なんですか?」
「一応は家に住まわせて貰っている身分だからな、少しぐらいは借りは返すさ」
そんな事をいう露伴を凛は非常に興味深い笑みで見つめ
「なるほど、なるほど…露伴さんも素直じゃないですね、ああ見えて翠ちゃんは鈍感ですから積極的に行かないと駄目ですよ?」
「何の話だ!?前にも言ったろう!一緒に暮らすからといってそんな目でみるつもりはないと!」
そんな言葉を聞いても笑みを崩さずにニヤニヤと見つめてくる凛に露伴は呆れてため息をつくと話を変えるかのように先程の戦いを改めて思い返す
「それにしても今回の戦いは得るものが何も無かったな…上手くいけば漫画のネタの一つぐらいは手に入るだろうと思っていたが残念だ」
露伴は今回の戦いから漫画のネタを得られなかった事に落胆しているが凛はそれを照れ隠しと取りそこでまた一波乱起きるのだが…それはまた別の話である。
To Be Continued……
スタンド図鑑
スタンド名/ヘブンズ・ドアー/本体/
破壊力D/スピードB/射程距離B/持続力B/精密動作性C/成長性/A
メモ/人の記憶や能力を本にして読んだり書き換えるする事が出来る能力。 本にする対象は知能があるならば動物や幽霊といった者まで可能であり、スタンドの本体である露伴自身にも能力を使用することができる。 そして能力をかけられた相手はヘブンズ・ドアーの本化によって岸辺露伴に物理的に逆らう事も、記述を読まれるため嘘をつくこともできず、露伴が命令を書き込めばその人物の行動を完全に支配下に置く事が出来る。攻撃以外でも様々な応用が聞く能力で、物理的にあり得ないことでもある程度実現可能である。
スタンド名/ウィンター ランダー/本体/
破壊力E/スピードC/射程距離D/持続力A/精密動作性A/成長性B
メモ/ピンク色の少年の姿をしたスタンド。スタンドが触れた人物の年齢を下げる事が出来る。スタンド使いの場合はスタンドでも構わない。しかし年齢を下げるには対象に触れ続けなければならないし一度に下げる事が出来る年齢は本体の自由に出来るが最高で10才まで、それ以上下げるには一度対象から手を離す必要がある。年齢が下げられた人物の精神も本体の意思で年齢が下げられる前のままに出来るし年相応の物に戻す事も出来る。なお、記憶の一部だけを年相応の物に戻すという芸当も可能である。