ご注文は奇妙な冒険ですか?   作:血の一族

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第三十六羽決戦チマメ隊!!2

 

「私が邪悪な人間ですてぇ…私と同じ選ばれし人間だから少しは話が分かる奴だと思っていたけど、やっぱりゴミグスと一緒にいる奴も同じゴミグスね!もう、あんた達には用は無いわ!!」

 

 

伊藤はそこまで言うと再び〈アライフアライブ〉を背後にだすと

 

 

「〈アライフアライブ〉!其奴らの首を捩じ切ってやんな!!」

 

 

伊藤はチノ達の首を捩じ切ろうと「アライフアライブ〉の殴打攻撃を仕掛けようとするがすかさず〈ラブ・ドパーズ〉が指先に風を圧縮させマシンガンの様に連射し〈アライフアライブ〉の攻撃を中断させる。〈ラブ・ドパーズ〉の距離を取りながら攻撃を避けていく。

 

 

「どうやら、一番警戒した方が良いのはあんたのスタンドみたいね、奈津恵」

 

 

伊藤はメグが一番警戒すべき敵と認識すると攻撃の対象をチノへと変更する

 

 

「一番弱そうな相手から潰すのが勝負の鉄則ってね!」

 

 

伊藤はそう言うと〈アライブアライフ〉をスタンドを見えていないチノに再度襲わせる。マヤとメグはほんの一瞬だけ反応が遅れてしまった。

 

 

「チノちゃん!!」

 

 

「チノ!!」

 

 

マヤとメグはチノ元に走り出すが間に合わない。それはスタンドを出しても変わらなかった。そしてチノが目を瞑り悲痛な声を上げたとき、何処から白い兎が現れるとチノの足元を通り過ぎ、伊藤の顔に覆い被さった

 

 

「な、何よ!この兎は!」

 

 

突然の事に伊藤は狼狽える、〈アライブアライフ〉もそんな伊藤に連動する様に動きを止めるが伊藤は直ぐに冷静になりその兎を顔から引き離すとそのまま地面に叩きつけようとする、が、その兎は伊藤の腕からすり抜ける。そして伊藤の腕をすり抜けた兎はそのまま空中を飛行しチノの腕の中に戻って行く。そんな一連の流れを見たマヤの中にとある確信が生まれる。

 

 

 

「もしかして、その兎、チノのスタンドじゃないの?」

 

 

マヤは兎を指差しながらそう言う

 

 

「これが私のスタンド…」

 

 

チノはマヤの言葉を聞きこの兎が自分のスタンドである確信し自分もスタンド能力を手に入れた事に歓喜の表情を浮かべていた。これで自分もメグ達と同じ世界に行ける。同じ場所に立てる。チノの胸に喜びが溢れていた。

 

 

「スタンドを手に入れた以上は名前を付ける必要がありますね…貴方の名前は…」

 

 

チノは暫く何かを考えるとスタンドの名前を思いついたのか顔を上げた

 

 

「貴方の名前はルビー、〈ルビーラビット〉です!」

 

 

チノは自分の腕に抱いている兎のスタンドにそう名前を付ける。伊藤を蚊帳の外に置いて、其れを余裕と取った伊藤は怒りの表情を見せると再びチノに攻撃を加えようとする。しかしいつの間にかチノとの距離を詰めていたマヤが咄嗟にチノと伊藤の間に入り〈ビー・ザ・ワンACT2〉の能力で周りに転がっているバスの金属片を電磁石とする事でその磁力を利用して伊藤に金属片を岩雪崩の様にぶつけようとするが〈アライフアライブ〉の攻撃で全て撃ち落とされ、伊藤が今度はこちらの番とばかりにマヤに攻撃を加えようとするがマヤは〈ビー・ザ・ワンACT2〉の能力で砂鉄の壁作り出して身を守る。しかし〈アライフアライブ〉のラッシュには耐え切れずに砂鉄の壁に少しずつ亀裂が入っていき何度かの殴打攻撃の後に砂鉄の壁は完全に破壊されてしまいマヤは〈アライフアライブ〉なラッシュを全身に受けてしまった。そしてマヤは先程の伊藤の様に壁に叩きつけられるとそのまま地面に伏してしまう

 

 

「このまま、〈アライフアライブ〉の能力で息の根を止めても良かったんだけどあんた達には私をコケにしてくれた恨みがあるからねぇ、もっと痛めつけてやらないと」

 

 

マヤがやられた事でメグは頭に血が上りそれにより〈ラブ・ドパーズ〉の攻撃リズムが先程とは違い僅かに狂っていた。そしてそれは戦いに置いて致命的な隙となるのと同意であった。〈アライフアライブ〉はリズムの狂った〈ラブ・ドパーズ〉の攻撃を軽く躱して行くとメグの左脚に〈アライブアライフ〉の殴打攻撃をくらわせる

 

 

「あああああッ!?」

 

 

メグは余りの苦痛に悲鳴をあげた。メグが自分の左脚を見ると〈アライフアライブ〉の攻撃を受けた自分の左脚もマヤの右腕、チノの左腕と同じ様に捻れていた。最早まともに歩く事が出来なくなったメグはその場に転んでしまう。其れを見た伊藤は獲物を狩る狩人の表情を浮かべながらメグ達に近づいて来る。

 

 

「その脚じゃもう移動は出来ないわね、どうする?土下座して謝るなら許してあげてもいいわよ?」

 

 

伊藤はメグ達に対してゴミグスをみている様な見下した目でそう言ってくる。それに対するメグ達の目は未だに強い闘志を燃やしていた。

 

 

「どうやらこの技を使うしか無いみたい…一か八かの勝負だよ!〈ラブ・ドパーズ〉!!」

 

 

メグの言葉と共に辺りに風が吹き始める。そしてその風は〈ラブ・ドパーズ〉を中心に集まり始めており、その様子はこれまでの攻撃とは違う事が分かった。〈ラブ・ドパーズ〉は両腕を対称になるように構え左手から穏やかで安定した流れの風が流れ、そして右手には以前の様に風を圧縮させていた。しかし右手に圧縮させている風はこれまでの物とは比べ物にならなかった

 

 

「メグさんは一体何をしようとしているんですか?」

 

 

チノは自分の周りに吹いている微弱な風を感じながらメグにそう問い掛ける

 

 

「これはね、お兄さん達との特訓で編み出した私の新しい技だよ」

 

 

そう、仗助達との訓練でメグは自分のスタンドの必殺技というのを編み出していた。前の〈イーグルス〉との戦いでは未完成だった為、使う事は出来なかった必殺技というのを今、伊藤に使う。これまでに使った必殺技は薄く風を対象に纏わせる事で防御に使う技。対象の物との間に風を発生させる事でクッション代わりに使う緊急回避用の技。そして今度使う技は攻撃に特化した新たな技。左と右同時に異なる風を発生させる事で自身を安定させそして残る右手に限界ギリギリまで風を圧縮させそして前方へと放つ大技。ふたつの風を同時に操らなければならない上にコントロールが非常に難しく、そして威力を安定させる為にチャージに時間がかかる謂わば諸刃の剣、何度か訓練はしていたが今まで完璧に放てたのは一度もない。だからこそメグは今この時に一か八かの勝負に出たのだ。

 

 

「行くよ…ウインド・ブレイク!!」

 

 

メグは風を前後にクロスさせた状態で前方に圧縮した風を放つ。そして伊藤と〈アライフアライブ〉はその技を至近距離から受け、吹き飛んでいく。しかし只でさえコントロールが難しい技を片足が捻れている状態で放った為に制御が出来ずにウインド・ブレイクを放ったと同時に〈ラブ・ドパーズ〉は後方へと吹き飛びメグも後方へと吹き飛んでしまった。

 

 

「メグさん大丈夫ですか!?」

 

 

チノは地に転がっているメグに駆け寄る

 

 

「左脚が捻れた状態でウインド・ブレイクを使ったから完全な威力で使えなかった…多分、威力は30%も無いと思う」

 

 

メグは上半身を起こしそうチノに話す、そしてそんなメグの言葉を肯定する様に額と右肩から出血してはいるが五体満足な伊藤が歩きながら現れた。それを見たチノは自分達の状態を咄嗟に確認した。自分はスタンドを覚醒させばかりな為にまともな戦闘は期待出来ない。メグは左脚が捻れている上にウインド・ブレイクを放った反動でまともに動く事が出来ない。マヤは先程の戦闘のダメージが大きく意識はあるがメグと同じ様に動く事は出来そうになかった。早い話が最早詰みと言ってもいい状況である事をチノは理解する。

 

 

「ふ、ふふふ、私の勝ちね、やっぱりゴミグスを守っている人間なんて本当の意味で選ばれし者である私の敵じゃなかった訳ね。それじゃあトドメよ!」

 

 

伊藤がそう言ったその時、伊藤の背後に水色のクリスタルが撃ち込まれるとそのクリスタルは体内へと消え、伊藤の身体に異常が起きた、頭で考えた動きと実際の動きが一致しないのだ。そしてまともに動く事が出来ない伊藤は地面にそのまま地面に這い蹲った。

 

 

「な、身体の動きが変!?一体どうして?」

 

 

自分の身体に起きた異常に伊藤は戸惑いの声を上げる。そんな伊藤の背後からある少年の声が聞こえた

 

 

「俺の妹とその友達が随分と世話になったな、その借りは返させて貰うぜ?」

 

 

其処には別行動を取っていた筈のミロが立っていた

 

 

「ミロ兄!?何でこんなところに!?」

 

 

「今の携帯にはGPSっていうクソ便利な物があるだろ?」

 

 

ミロは携帯を片手で振りながら得意げな表情を伊藤に見せる

 

 

「ク…クソ!どうして選ばれた人間である筈の私がこんな何処で負けるのよ!?」

 

 

「そんなの簡単だよ」

 

 

何とか動ける様になったメグは地に這い蹲る伊藤に左脚をひきづりながら近づき

 

 

「貴方はその力を手に入れたばかりに一番大切な物を忘れていたんだよ…一番人としての無くしちゃいけない物を」

 

 

「わ、私が忘れた物って何なのよ!?この力を手に入れた私が無くした物なんてある筈がないわ!」

 

 

伊藤の言葉を聞いたメグは心底呆れた表情を浮かべると左脚をひきづりながら伊藤の元を去る。見逃したのかと伊藤は一瞬考えたがそんな伊藤の前に〈ラブ・ドパーズ〉が現ると風を圧縮させた上でその風を纏わせた拳のラッシュを食らわせる

 

 

「ドリドリドリドリドリドリドリドリィ!!!」

 

 

〈ラブ・ドパーズ〉のラッシュを受けた伊藤は地面に埋まった状態となりそのまま身動きは取れなくなった。そしてメグはそんな伊藤に見向きもせずにその場から立ち去ったのであった。

 

 

伊藤初音(いとうはつね)スタンド名〈アライフアライブ〉再起不能(さいきふのう)リタイヤ

 

 

「ありがとうミロ兄、おかげで助かったよ」

 

 

ミロの〈レット イット ビート〉の能力によりマヤの捻れた右腕とメグの左脚、チノの左腕は完治した

 

 

「お前達も敵の襲撃を受けてたんだな、俺達もついさっきまで敵の襲撃を受けてたところだったんだ」

 

 

「ミロさん達も襲撃を受けてたって事は他のみんなも敵に襲われている可能性が高いって事だよね?」

 

 

メグの考えにミロは同意するように頷いた

 

 

「となると、別行動中のココア達と青ブルマ達が心配だね、全員無事だと良いけど」

 

 

「ココア達なら大丈夫だろ、俺達とは違ってスタンド使いとしてのキャリアの長いからな」

 

 

ミロはそう言うとチノの腕に抱かれている兎のスタンド…〈ルビーラビット〉に視線を送る

 

 

「まさか、チノちゃんもスタンド使いになるなんてな、ココアが聞いたらきっとひっくり返るだろうなぁ」

 

 

ココアがヴェアアアアと叫んで倒れる光景が目に浮かびミロは苦笑いを浮かべる

 

 

「でも、チノのスタンドって見たところ戦う力は無いし、どちらかと言ったら無害な部類に入るスタンドだよね?」

 

 

マヤはチノの〈ルビーラビット〉を見つめながら自分の考えを述べた

 

 

「私の〈ルビーラビット〉はいわゆるサナギみたいな状態なんです…サナギの中から蝶が孵る様に私のスタンドにも何がか起きるかもしれない…そんな確信が私の中にあるんです…」

 

 

「って事はそのスタンドには真の姿があるって事なの?チノちゃん」

 

 

「はい、何故かはわからないですが不思議とそう確信出来るんです…まるで人間が本能で歩ける事を最初から確信しているかのように」

 

 

チノは〈ルビーラビット〉を抱きしめながら確かな確信を持ってそう言っていた。

 

 

To Be Continued……

 

 

スタンド図鑑

 

 

スタンド名/アライフアライブ/本体/伊藤初音(いとうはつね)19才

 

 

破壊力B/スピードD/射程距離E/持続力A/精密動作性C/成長性E

 

 

メモ/銀色のアーマーを着たビジョンのスタンド。殴った物を捻じれさせる事が出来る。何処まで捻れさせるかは本体の自由であり、捻れさせずにそのまま破壊するという事も可能。そして捻れさせる事が出来るのは物体だけではなく生物も可能である

 

 

スタンド名/ルビーラビット/本体/香風智乃(かふうちの)14才中学生

 

 

 

破壊力E/スピードE/射程距離E/持続力A/精密動作性C/成長性A

 

 

メモ/兎の姿をしたスタンド。戦闘力は皆無であり、完全に無害なスタンドである。出来る事と言えば敵の顔面に覆い被さり邪魔をする事ぐらいである。しかしチノ曰くスタンドは生物でいうサナギの状態らしく孵ると何がか起きる?

 

 

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