ご注文は奇妙な冒険ですか?   作:血の一族

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第三十七羽あついのは戦いの時だけでじゅうぶんだよ1

ここは杜王町立図書館 …ここには色々の本が揃っており物を調べたい時、本を読みたい時には最適な場所である。そんな場所に桐間紗路と虹村億泰は訪れていた。因みにその図書館には地元の人達の間で有名な『エニグマ』と呼ばれている本があり、その本を読んでいると誰かに視られている感覚を感じ、中には声を聞いた事もあるという話もあるぐらい有名な曰く付きの本だ。しかしシャロがそんな本には見向きもせずに杜王町の歴史に関する本を何冊か適当に読むと休憩スペースへと行き自販機で飲み物を買い、近くのベンチに座り一息つく、するとそんなシャロと同行していた億泰は自分が疑問に感じていた事をシャロに問いかけた。

 

 

「シャロちゃんよぉ、何で図書館なんかに行きたいって言い出したんだ?」

 

 

「私のパ…じゃなくてお父さん…といっても義理のだけど、そのお父さんの出身がこの杜王町で…その関係で何度かこの町に来た事があったのよ。皆から誘われてた手前言い出せなかったけど」

 

 

「マジかよ!じゃあおまえの本当の親父はどうしたんだよ?」

 

 

「マ…お母さんが言うには私を生んで直ぐに行方をくらましたんだって、それからしばらくした後に聞いた風の噂ではエジプトのカイロで亡くなったという話を聞いたわ」

 

 

シャロがそう言うと財布の中から一枚だけ残っていた父親の写真を取り出して見つめる

 

 

「本当のお父さんに関する物で残っているのは私が生まれる前に撮ったこの写真だけなのよ」

 

 

今の父親には不満はないがそれでも実の父親に複雑な感情を抱いているのか、悲しそうな表情を見せているシャロ、それを見た億泰は迂闊に聞くべき話題でなかった事を悟り、そんなシャロを元気づける為に億泰は

 

 

「そっか…お前も親父には苦労したんだなぁ…よし!ここいらで気分を変える為にダブルストロベリーアイスを食いに行こうぜぇ?嫌な事を聞いちまった詫びに奢ってやるよ!」

 

 

億泰はそう言うとアイスを食べに行く為に休憩スペースから出て行く

 

 

「ちょ…億泰君!待ちなさいよ!」

 

 

シャロは慌てて父親の写真を財布の中に仕舞うと億泰に置いていかれまいと後を追う、億泰が見る事はなかったが財布の中に仕舞われた写真にはシャロの実の父親と思われる金髪の男(・・・・)が写っていた…

 

 

 

 

 

一方その頃のココアと仗助は仗助の自宅へと向かっていた。

 

 

「杜王町って初めて来たけど木組みの街に負けないぐらいに静かで良いところだね!こんな町で一年前までスタンド使いによる事件が起きていたなんて信じられないよ」

 

 

「杜王町の住人としてはあまりその話題には触れて欲しくねぇんだよなぁ〜漸く町の住人も町自身も事件から立ち直り初めたし、何よりもあの事件で大切な家族や友人を失った連中からしたらまだ事件は終わっでねぇんだからよぉ」

 

 

ココアの軽率な発言に腹が立ったのか多少厳しい表情で仗助はそう言うと仗助のそんなオーラを感じたココアが

 

 

「ご、ごめんなさい!ちょっと無神経だったね謝るよ」

 

 

「いや、俺の言い方も少しきつかったから気にすんなよ」

 

 

自分が無意識のうちに出していたオーラを感じたのか、慌てて謝って来たココアに仗助はそうフォローを入れるとある民家に目が止まった

 

 

「仗助君どうしたの?」

 

 

ココアが立ち止まった仗助の視線の先を見るとその視線の先に屋敷といっても良いぐらいの広い家が其処にあった。

 

 

「この家がどうかしたの?もしかして仗助君の知り合い?」

 

 

「別に知り合いとかじゃねぇよ」

 

 

ココアの言葉にそれだけ言うと仗助はその家の前から立ち去る。そんな後をついて行こうとココアが歩き出すと、近くを歩いているスーツを着た男達のとある会話がココアの耳に入る

 

 

「そういえば彼奴が事故で死んでからもう一年か…時間が経つのは早い物だ」

 

 

「彼奴が死んだのって、喧嘩に巻き込まれて大怪我したからじゃなく、自分を助けに来た救急車の車輪に顔を巻き込まれて顔が

 

ぐちゃぐちゃに潰されたってのが原因だって話だよな?」

 

 

 

「その話、俺のも知ってるぜ、その所為で警察は身元の確認に手間取って、警察が吉良だと断定出来たのも歯型以外にその場に居た救急隊員の人に自分は吉良吉影だと名乗っていたおかげって話だろ?」

 

 

「よく分からない奴でも居なくなると寂しい物だ。それに彼奴には家族とかは居なかったんだろ?」

 

 

「血の繋がった娘がひとり居たって話だが彼奴からそんな浮ついた話なんかなかったし本当のところは何も分からないな」

 

 

スーツを着たの男達はそんな会話をしながら歩いて行く。その会話を聞いていたココアの耳には『吉良』という言葉がやたら残っていた、何故かは分からないがやたらとその名前が気になった。しかしその疑問は直ぐに消えココアは仗助の後を追っていった。

 

 

「着いたぜ、此処が俺の家だ」

 

 

仗助の前には普通の一軒家がありそこが仗助の実家らしかった。仗助が自宅の扉を開けて中に入るとココアの目に玄関にある、とある写真に目が止まる

 

 

「この人ってもしかして仗助君のお爺ちゃん?」

 

 

「あああ、俺が大好きで尊敬していた人だよ。警察官で出世こそしなかったがこの町の平和を35年間守っていたんだ。俺の自慢のじいちゃんだったんだよ」

 

 

「守って『いた?』って…ひょっとして仗助君のお爺ちゃんは…」

 

 

「去年、アンジェロっていうクズ野郎のスタンドに殺されたんだよ。周りには脳溢血で死んだって事になっているけどな」

 

 

ココアにそう説明する仗助の目には悲しみの色が強く映り、ココアは先程仗助が言っていた言葉の意味を本当の意味で理解した。

 

 

 

「アラ?仗助、帰って来てたのね?」

 

 

買い物袋を下げた女性がそう言いながら玄関から入ってくる。その女性は床に買い物袋を置いてから仗助に近づくとその女性は仗助にアームロックを仕掛けた

 

 

「あっちに行ったら定期的に連絡ぐらい寄越しなさいって言ったわよね〜じょ・う・す・け〜?」

 

 

「イダダダダ!!!悪かったぜお袋、俺が悪かったから離してくれ!」

 

 

仗助にアームロックを決めていた女性…東方朋子(ひがしかたともこ)は仗助をアームロックから解放すると突然の事で狼狽えていたココアの存在に気付き、仗助に向けていた厳しい表情から一転にこやかな笑顔を見せココアに話しかけてくる

 

 

「貴方がココアちゃんね?仗助から話を聞いてるわ、こんなダメ息子と仲良くしてくれるなんて本当にありがとう」

 

 

そこまで言うと朋子はココアの手を握ってリビングへと連れて行く

 

 

「安物のお茶だけど遠慮なく飲んでね。それでココアちゃんは仗助とは何時もどんな事をしているのかしら?」

 

 

「はい!仗助君はバイト先で力仕事を変わってくれたり。それ以外でも色々と助けてくれたりして毎日とっても助かっているんですよ」

 

 

「へぇ、あの仗助がねぇ…」

 

 

朋子が関心した様子で仗助を見つめると仗助は席から立ち上がりふたりの会話を中断させるかの様に声を上げる

 

 

「その辺りにしろよお袋、ココアとは別にそんな関係じゃねぇっての」

 

 

仗助が言ってる事は事実なのだが朋子は其れを照れ隠しと取ったのか揶揄う表情で仗助をニヤニヤ見つめる。仗助は話しても無駄だと判断してココアの手を握るとココアを連れて自宅から出発する

 

 

「ちょ、仗助君?私まだ仗助君のお母さんとお話してるんだけど?」

 

 

「ああなったお袋は人の話を聞かねんだよ!後でお袋には説明しておくからとりあえずホテルに戻るぜ」

 

 

ココアは朋子ともう少し話したかった様子を見せるが仗助は其れを無視してホテルへ続く道を歩いて行く。すると図書館の帰りなのかダブルストロベリーアイスを食べながら歩いている億泰とシャロに再会した

 

 

「お、仗助とココアちゃんじゃねぇか、もしかしてふたりもホテルに帰る途中か?」

 

 

「まぁ、そんなところだ。にしてもオメー相変わらず其処のダブルストロベリーアイスが好きなんだな」

 

 

「へへへ、コレ食わなきゃ杜王町に帰って来た気がしねぇんだよ」

 

 

笑いながらアイスを舐めている億泰に笑みを浮かべている仗助。其処に丁度近くで酒を飲んでいたのか天々座タツヤがココア達に気づき近づいてくる

 

 

「なんだお前達、もうホテルに帰るところなのか?折角の里帰りなんだからもう少し楽しめば良いじゃないか?」

 

 

「そう言うあんたは随分と杜王町を満喫してんじゃねぇか

 

 

億泰の言葉の通り、ついさっきまで酒を飲んでいたのかタツヤの顔はほんのりと赤く染まった状態になっている

 

 

「杜王町の酒は上手くて良いな!たまには昼間から酒を飲むというのも悪くない」

 

 

軽く酔っている影響なのか上機嫌でそう言うタツヤに仗助は苦笑いを浮かべ

 

 

「タツヤさんよぉ、あんまり気を抜き過ぎるとリゼに叱られるぜ?リゼの奴怒ると結構おっかねぇからよぉ」

 

 

リゼに叱られた事があるのか、仗助はぶるっと震えた様子を見せる。タツヤも怒ったリゼの恐ろしさを思い出したのか仗助の言葉に大人しく頷いた

 

 

「アレ?億泰君、その左腕にくっついてる緑色のスライムは何かな?」

 

 

突然ココアがそんな事を言い出す。仗助達は会話を中断させると億泰の左腕にくっついてる緑色のスライムに目を移すとその緑色のスライムは少しずつ億泰の左腕を侵食し始めていた。

 

 

「っ!!!〈ブレイクアウト〉!!」

 

 

ココアは〈ブレイクアウト〉の能力で億泰の左腕を爆破させる事で緑色のスライムごと左腕を吹っ飛ばした

 

 

「ココア!?あんた何やってんのよ!?」

 

 

ココアの突然の凶行にシャロは顔を青ざめながら着ていた服で億泰の傷を塞ぐ

 

 

「仗助君!タツヤさん!これは敵スタンドの襲撃だよ!」

 

 

ココアの言葉を聞いた仗助とタツヤは臨戦態勢へと入る。そしてココアが引き離した億泰の左腕から緑色のスライムが離れると路地裏に続く曲がり角へと消えて行くとサラリーマン風の男性が曲がり角から現れた

 

 

「まさか味方の左腕ごと吹っ飛ばすなんてそっちの嬢ちゃんも中々に吹っ飛んだ奴みたいだな」

 

 

「テメェは誰だ?」

 

 

「俺は秋元明治(あきもとめいじ)、そしてコイツが俺のスタンド〈ロヴァート・デミラ〉だ。とある筋からお前達を倒せと命令されているんでね、悪いが恨まないでくれよ?」

 

 

明治がそう言い終わると〈ロヴァート・デミラ〉でココア達を飲み込もうとする。仗助は〈クレイジーダイヤモンド〉のラッシュで其れを迎えうつ

 

 

「ドラララララララララララララァ!!」

 

 

〈クレイジーダイヤモンド〉の強力なラッシュ攻撃を受けるが〈ロヴァート・デミラ〉はスライムの特性を利用しその柔らかさでラッシュ攻撃を無効化する。

 

 

「チィ、〈クレイジーダイヤモンド〉の攻撃が効かねぇ!!それならあいつ自身に攻撃だぜ!!」

 

 

スタンドに攻撃しても無駄だと判断した仗助は明治自身に攻撃を仕掛けようとする。一気に明治との間合いを詰めた〈クレイジーダイヤモンド〉は明治に殴りかかるが〈ロヴァート・デミラ〉が間に割って入る事でその攻撃も明治に届く事はなかった。

 

 

「残念だったな東方仗助?〈ロヴァート・デミラ〉にはこんな使い方も出来るんだよ」

 

 

明治は〈ロヴァート・デミラ〉で身を守らせながらしたり顔でそう言うと仗助は悔しそうな表情をみせる。するとシャロは驚きの表情を浮かべながら仗助の背後にいる〈クレイジーダイヤモンド〉を指差す

 

 

「仗助の背後にいるその幽霊みたいな物はなんなの?もしかしてそれがココア達が言ってたスタンドって奴なの?」

 

 

「シャロちゃん。まさかスタンドが見えるの?」

 

 

ココアはシャロがスタンドを見えている事に驚きを隠せない。スタンドが見えるという事はシャロにもスタンド能力がある筈だとココアは考えるが今は敵スタンドとの戦闘中だと頭を切り替える

 

 

「俺の〈ロヴァート・デミラ〉には打撃攻撃は効かないぜ?そして此奴が引っ付いたらそう簡単に引き離す事は出来ない。さっきみたいな方法を使われたら話は別だがそんな事を繰り返していたら身体がいくつあっても足りないよな?つまり、お前達と俺のスタンドは相性が最高って訳だ!」

 

 

演説する様に自分達との相性の良さを語っている明治にウンザリした様子でタツヤは口を開く

 

 

「あまりデカイ口を聞かない方が良いぞボウス?そうしてると弱く見える」

 

 

そう言うとポケットからタバコを取り出すとライターでタバコに火をつけ口から煙を吐き出す

 

 

「ふん、俺の〈ロヴァート・デミラ〉の真の恐ろしさを知らないからそんな口をきけるんだよ。〈ロヴァート・デミラ〉の真の恐ろしさを知った時あんたは同じ事を言えるかな?」

 

 

 

タツヤは〈ロヴァート・デミラ〉を身に纏いながら余裕のある笑み崩さずにそう言い。それに対するタツヤも同じ様に余裕のある態度を保ってまま再び大きくタバコを吸うと煙を大きく吐き出したのであった。

 

 

To Be Continued……

 

 

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