ロクでなし魔じゅ(ry……リィエルすこ   作:鈍足ハイカー

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ここからの流れを五通りぐらい書いては消して書いては消して、最近忙しいのもあってか投稿期間が一ヶ月空きそうに……

今月からは暇な時間が増えるからばんばん書きましょうねー

久々にリィエルすこ


そうだ情操教育しよう

アルザーノ魔術学院の生徒たちが海岸で自由に時間を過ごした日の夜。学生たちが泊まる旅館から出てくる生徒達がいた。

本格的に夜も更け街の明かりと輝く星のみが辺りを照らしている。

 

「ねぇ、やっぱり辞めとかない?」

 

「すぐに戻れば大丈夫だよ。ね、リィエル?」

 

「ん、敵は全てぶった斬る」

 

この女子生徒三人、システィーナ、ルミア、リィエルはリゾート地であるサイネリアの夜景や星空を見る為に宿泊している旅館を抜け出していた。

 

アルトがいれば流石に護衛対象が迂闊に外に出るのを避けさせるのだろうが、生憎学生として潜入している為男女別である時は指摘する事も出来ない。

 

「ふふ、ちゃんと夜景が綺麗なところを調べてきたんだよ」

 

「……ハァ。わかったわよ。偶にはこういうのもいいかもね」

 

システィーナも有名な夜景というのが気になったのかもう戻ろうとする気は無いらしい。

 

日中遊び回った海岸を歩く三人は岩礁で見知った人物を見つける事になった。

 

その人物はこんな夜中に灯りもつけずに持参した椅子に座り込んで海に釣り糸を垂らして海岸線を眺めている。

 

「アルト?」

 

「ん?……………え?」

 

アルトは護衛対象や同僚との遭遇に混乱した。門限なんてとうに過ぎていると言うのにどうして外にいるのか?自分の事は棚に上げて旅館に帰らせるか思考するが。

 

「………まぁいいや、早めに戻るんだぞ」

 

「ん、アルトも気をつけて」

 

「………それだけでいいの?」

 

あまりに簡単に外出を許した事にシスティーナは驚くが、こんなリゾート地の何処に人が居るのかも分からない所での襲撃は無い筈だとアルトは思っている。それに……

 

「お前らを帰したら俺も抜け出した事がバレちゃうし……魚もまだ一匹も釣れてないからこのまま帰ると負けた気分になる」

 

そもそも今は夜なので魚も睡眠に入っていて、この付近には夜行性の魚が生息していないと言う事は誰が指摘するのか。

当然、女子三人は釣りについて詳しくもなく、この辺に生息している魚に詳しいわけでも無いので指摘は出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アルト君って意外に負けず嫌いなのかな?」

 

別れた後、アルトが食い入る様に浮きを見つめている事からそれだけ魚を釣りたいという強固な意志を見て取れた。

 

「ん、アルトは負けるのが嫌いみたい。前バーナードに負けた時も凄い悔しがってた」

 

「バーナード?アルトってすごい強いのに………」

 

システィーナはバーナードという名前に聞き覚えがあったが、リィエルの口から出た言葉なのでリィエルの同僚の人間であるのだろうと当たりをつけた。

 

まさか暴走少女であるリィエルから出た名前が四十年前の英雄の名前であるとは思い至らなかったらしい。

 

「そのあとアルトが山籠りして一週間行方不明になって、帰ってきてからバーナードをボコしてた」

 

リィエルはその時のアルトが余りにも精神的な何かを削っているだろうという狂気に囚われた顔をしていた為によく覚えていた。

 

「うわぁ……… それって、かなり度が過ぎた負けず嫌いなんじゃ」

 

三人は知らないがアルトは別れた後、少ししてから余りにも魚が釣れないので復讐とばかりに海に潜って手掴みで魚を乱獲した様だ。

 

 

 

 

 

そして目的地点に到着した三人はその場に座り込んで他愛ない会話をし始めた。ルミアとシスティーナの二人は年頃の少女であるのでリィエルからアルトの話を聞き出そうとしている。

 

「へ〜やっぱりお兄さんみたいな感じなんだ、アルト君は」

 

「ん、でも最近そこまで一緒にいる事が無くなった………なんでかはわからないけど」

 

リィエルは少し前のグレンの様に自分の前からアルトが消えてしまうのでは無いかと不安になっていた。根拠は無いし、原因もわからないので対処する方法も無いのでどうする事も出来ないが。

 

「うーん、親離れして欲しい……とかかな?」

 

ルミアにはあの過保護なアルトがリィエルから離れる理由などそれしか思い至らなかった。無論そういう面で距離を置いているという理由もあるが、()()()()()()()()()とリィエルは思っている。

 

「……じゃあアルトと何処かに出掛けたりとかするの?」

 

答えが出ない質問を続けても意味がない、システィーナは新しく興味のある事を聞いてみた。

システィーナ自身が秘密裏に書いている小説のネタにするつもりである為、頭の中で淡々とメモを取る準備をしている。

 

「ん〜、仕事が終わった後はスイーツバイキングを奢ってくれる。後は……………こういう景色がいい場所に連れて行ってくれる事もある」

 

リィエルは海の景色と星空を見ながら呟いた。

 

「ふーん、デート……なのかなぁ」

 

「でも景色のいい場所か、アルトは結構ロマンチストみたいね」

 

「ロマンチスト?よくわかないけど、アルトは月を見るのが好きみたい」

 

「!?」

 

「どうしたの?システィ」

 

システィーナはアルトが月が好きなのではなく有名な文学的言い回しで言外に好意を伝えているのでは?と下世話な想像をするが真実は……誰にもわからない。

 

 

 

 

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翌日

 

一行は白金魔術研究所に見学に来ていた。

アルトやリィエルが専門とする白魔術や錬金術を複合した学問で、生命の神秘やその深淵に迫るかなりマッドな部分もある。

無論学生に見学させるぐらいなのでそんなに真っ黒な研究をしている筈が無いというのがグレンの予想である。

 

所長であるバークスさんの案内も終わり、各々が自分の見学したい場所を見て回っていた。

 

「白金術……か」

 

「やっぱり白魔術が得意だと興味がある事が多いの?」

 

遠い目をしながら周囲を見渡しているアルトを見つけたシスティーナはそんな事を言いながら話しかけた。

 

「いいや。俺がするのは所謂戦場の医術。こういう生命の神秘とかを追求する事はしない……というよりしたくないかな?」

 

「ふーん、よくわかんないわね。誰だって神秘的な物は気になると思うんだけど………」

 

将来『メルガリウスの城』という謎の建造物の正体を掴みたいと思っているシスティーナからすれば余り心当たりが無い感情なのだろう。

 

「別にわからなくてもいいよ。でも気になったからってやり過ぎると俺達みたいな奴に消されかねないから折り合いはつけようね」

 

「…………わかったわ」

 

苦笑しながらもアルトが放った言葉には様々な感情が込められていた。外道魔術師への怒りや憎しみ、少しだけの間でも友人となった人物を手にかけたく無いという思いが混ざり微妙な表情をしている。

 

そして極少数だけが知っている事だがリィエルと言う存在が産まれたのもこの白金術の深淵……一般的に外法と言われる存在の恩恵である事もアルトが顔を顰める原因であろう。

 

「おーいアルトー!こっちに面白そうな物があるぜー!」

 

「わかった!今いくよー!………じゃあまた、フィーベルさん」

 

先程まで意味深な表情をしていたアルトを見ながらシスティーナはあの過保護な保護者は一体どれだけ濃い人生を送っているのかと心配になった。

 

 

 

 

 




次回予告

『次回アルト死す!デュエルスタンバイ!』

俺のターンドロー!手札から『リィエルすこ』を発動する!デッキからリィエルをサーチ!そのまま攻撃表示で召喚だオラァ!

リィエル
効果
このカードは必ず攻撃表示で存在する。

守備表示?知らない子ですね

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