ロクでなし魔じゅ(ry……リィエルすこ   作:鈍足ハイカー

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残念ながら水着回では無い

だが、それでもリィエルすこ


裏切りの親バカ

帝国魔術学院のグレンが担任を務める二組がサイネリアの旅館に到着したその日の夜中。

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()姿()()()()()

 

「それでは……作戦を開始する!」

 

二組の男子の中心、カッシュの立案した。

『第一次女子の部屋進行作戦』

 

その作戦は学生が考案したとは思えないほど巧妙で、誰にも見つからず、作戦を遂行できる事が約束出来るレベルの物だった。

 

「俺……リィエルちゃんと徹夜で双六するんだ……」

 

「な!?ずるいぞ俺も混ぜろ!」

 

「俺はルミアちゃんとトランプで遊ぶぞッ!」

 

「ウェンディ様に『この無礼者!』って罵倒されたい……」

 

「システィーナは……別にいいや。多分説教うっさいし」

 

「「「うんうん」」」

 

男達は己の欲望を思い思いに口にした。その欲望が叶うのもあと少しの所まで来ている。()()()()()()()()()()()()()()

 

 

そう、()()()()()

 

 

 

 

 

「ば、馬鹿な!?何故貴方がここに………グレン先生!?」

 

男達の前に現れたのは、担任のグレン=レーダス。この学院の秩序………いや自らの給料を守る為に男達の前に立ちはだかったのだ。

 

「お前ら………甘い。甘すぎるぞ!お前ら程度の浅知恵なぞ俺にはお見通しだ。見つかったからには………部屋に戻れ」

 

グレンの目は優しい。自分にも同じ様な時期があった。そんな理由からその状況を懐かしんでいるのかもしれない。

 

「………断る!俺は『理想郷(エデン)』に辿り着くんだ!」

 

カッシュは覚悟を決めた男の顔をしていた。何があってもここを突き進む………そんな不退転の意思を感じさせる強い光を目に灯している。

 

「お前ら…………」

 

グレンはカッシュの強い瞳にその『覚悟』を感じ取った。そして理解できた。諦めさせる事など既に不可能だと言う事を。

 

「…………仕方あるまい。お前らは可笑しいとは思わなかったか?お前らの作戦は完璧だった。ルートも手引きの後回しでさえ完璧だった。なのに俺が目の前にいる…………どうしてだか、わかるか?」

 

グレンはまるで子供に諭す様に、優しい声で言い放った。そしてその言葉を聞いてカッシュは気づいてしまった。ありえない……そんな事あるはずがない………男なら、そんな事出来る筈がない。

 

「まさか…………内通者……?」

 

「そうだ。…………お前らの中にどうしてコイツ来たんだ?と思う様な奴はいなかったか?」

 

ザワザワ

男達は隣の人間、周りの人間を疑った。まさかお前が、そんな疑いの目で互いを見る。先程までの統率など見る影もない。

 

「待て!これは精神攻撃だ!動揺させるのが先生の目的だ!」

 

カッシュは仲間達を落ち着かせようと周囲に声をかける。内通者なんて最初からいないのだ。同志達の意思なんて曲げる事は不可能なん----

 

ズドン!

 

 

 

 

 

 

「……………は?」

 

カッシュの背後からとてつもない音がした。まるで()()()()()()()()()()()()()……日常生活では全く聞かない類の音が鳴り響いた。

 

「残念だったな…………リィエルの保護者であるアルトが来た時点で引き返していれば、犠牲者は出なかった筈なのに……」

 

グレンの言葉を聞く前にカッシュは衝撃の光景を目にした。さっきまで元気に夢を語っていたクラスメイトが一人………頭から地面に埋まっていた(犬神家していた)のだ。

 

「全く愚かだ…………リィエルの元に行きたいなら……」

 

カッシュの前に出てきた青年の顔色は伺えない。ただ声色から非常に不愉快だと言う事が伝わってきた。

青年の足音が妙に響き渡り、クラスメイト達の恐怖を掻き立てる。

 

「俺より強くなってからにしやがれ」

 

青年の名はアルト=マツバ。リィエル=レイフォードの保護者的………いや、過保護な保護者だった。

 

「アルト………まさかお前最初からッ!?」

 

「当たり前だろ?リィエルもお前らも、もう寝る時間だぜ?全員意識を飛ばして明日まで起きれない様にしてやるよ」

 

アルトは準備運動は終わった、と言わんばかりに腕を回す。

だが、クラスメイト達はアルトの実力を把握していなかった。だからこそ…………まだ逆転のチャンスがある、そう思ってしまった。

 

「クソッ!相手はたかが二人だ!いくらグレン先生でも大人数で相手をすればッ!」

 

「お前ら………俺が助っ人にアルトを選んだ時点で気づけよ。そいつは…………」

 

 

 

 

 

 

 

まずは弱い方から、そんな考えから一人の生徒がアルトに飛びかかった。

 

「……甘い!」

 

アルトは飛び掛かって来た生徒の手を掴み、そのまま背負う様に流れる様な動作で生徒を投げ、地面に叩きつけた。

 

東方の武術の一つ、背負い投げ……アルザーノ帝国でも名の知れた技だった。

 

「…………俺より強いぞ」

 

投げられた生徒は泡を吹いて気絶していた。

 

「ヒェッ……」

 

男達は思わず後ずさる。あいつの、アルトの攻撃には容赦というものが感じられない。当たりどころが悪かったら確実に死んでしまう様な威力を躊躇いも無く……

 

アルトの達人的な技量のお陰で致命傷には至っていないが()()()()()()()()()()()()()()()。そんな現実が学生である男達に突きつけられた。

 

「全員床に寝かしてやる(物理)。早く寝たい奴から前に出ろ」

 

「…………ッ!………お前ら、散開しろ!」

 

このままでは全員奴に殺られる……ッ。カッシュはもう全員で理想郷(エデン)に辿り着く事が不可能である事を感じ苦肉の策を出した。

 

「カッシュ…………お前……」

 

男達は自らのリーダーが出した結論を理解した。同じ志を目指す者だからこそ理解できる。

 

「一人でも多く理想郷(エデン)に到達するんだ……!そしてッ後の世代に伝えるんだ……理想郷は存在するんだって!」

 

「「「おう!!!」」」

 

男達の決意は固まった。例え目の前にいる悪魔(アルト)に阻まれたとしても、絶対に理想郷に辿り着く。もう男達には迷いや恐れは無くなっていた。

 

「これ以上俺の給料を減らされる訳にはいかない!お前らを必ず止めて見せる………アルト、やるぞ」

 

「誰一人としてリィエルの元に行かせる訳にはいきませんね」

 

 

 

 

 

 

 

その後、理想郷に辿り着けた者がいるかは皆さんのご想像にお任せしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………………なにあれ」

 

その日女子の部屋からは木の上に干される数多の男子生徒の姿が確認できたと言う。

 

 

 

 

 




妙に長くし過ぎた
次回は水着回です(マジ)

それより今回リィエルが出てねぇぞ………

ならば次で二倍のリィエルを出すしか無いじゃ無いか…
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