幻想郷を、雷狼竜と共に   作:篠崎零花

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第3話 雷狼竜と巫女2人と幻想郷巡り

そんなことを考えていると霊夢が袖に両手を通した。

それはなにをしてるんだ?悩んでるように見えるから、考え事か?

 

「なるほど…。下手な妖怪より強いってことになりそうね…。パチュリ-、咲夜達にも話しておいてもらってもいいかしら?覚えてれば、で構わないから」

 

「そうね。外来人とその近くにいる狼のような子のことはレミィ達に覚えてれば伝えておくわ」

 

「分かったわ。お願いね」

 

 

俺達…というかそりゃジンきゅんは強いしな。

しかし、俺達がいるんだから別にパチュリーじゃなくてもいい気がするんだけど。

 

 

『つまり、口コミで広げたいってことかな?その方が僕達や霊夢達が話すよりもっと認識されやすいだろうし』

 

 

(まさかレミリアと咲夜がフラン相手になんかしてるとは思わなかったけどね。…いや、むしろ社交性がよくなっていった方が彼女的にもいいのか)

 

 

「そうなるでしょうね。あぁ、忘れていたわ。一応自己紹介だけしておくわね。私はパチュリ-・ノーレッジよ。種族は魔法使い……というところかしら。ま、あとは任せたわよ。私は読書に戻るから」

 

「あ、ああ…」

 

 

そっけなくても自己紹介はしてくれるのな。

そうなると知り合いになって、仲良くなるのが大変そうだ。

一番仲良くなりたい相手だったが、仕方ない。男を知らないってのもありそうだしな。たぶん。

 

 

「わざわざありがとね。んじゃ、結輝とジンオウガには悪いけども、一旦神社へ帰りましょうか」

 

 

…仕方ないだろうな。

パチュリーは本が好きすぎて、こんな部屋にしたとかなんとか…ってはずだったしな。あってたかは忘れたが。

 

 

『そうだね。特に居座る理由なんてないし、ご主人も頷いてるのもあるし、これからのことを考えるためにも戻ろう。あと雷光虫を「だからそれはダメよ」んー、さすがに流されないか』

 

 

(さすがにあからさますぎて気づくような気もする。と、いうか今の雷光虫もそこそこいると思うんだけどなぁー?)

 

 

 

 

なんかジンきゅんと霊夢が話してるのを横目にさっき入ってきた扉の前までやってきた。

…にしても、ジンきゅんは雷光虫の増やし方なんて知ってるのか?

 

 

「んじゃ、お邪魔したわね」

「またな」

『また今度ねー』

 

といったが、反応は「そうね」と返事がかえってきただけだった。

ふむ、すぐに仲良くなれそうなのか、疑問に思えてきたな。

難しくても仲良くなるつもりではあるが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのあとは何事もなく、博麗神社とやらに戻った。

強いていえば、幻想郷について教えてもらった程度か?

 

なんでも、自身の能力はこうだと宣言すると○○程度の能力と言われるようになるらしい。申告制なのかよ、と思ったが、そもそもそういうものだったとようやく思い出した。

なにせ東方projectのことなんてパチュリーやアリスとかのことだけ覚えてりゃいいかなって思ってたのもあるし。

 

ちなみにジンオウガは1つだけ想像がつくらしい。

霊夢は今のところ、“自身の大きさを変更できる程度の能力”だと命名したらしい。たぶんそのまんまだろうな。

 

 

 

 

 

んで、夕飯もいただいたんだが…。

それとあうんって子は狛犬って種族らしく、行き来してるのはお互いに利益があるとかどうとか。俺にはよく分からんな。

 

「それにしても、ジンオウガ…ねえ。これからの対処がとても大変そうだわ」

 

「そうね。と、いうより私にも教えてくれる?そのジンオウガってそんなに厄介?別に下級妖怪ぐらいだったらしりぞけるのなんて簡単だと思うんだけども……」

 

「いや、たぶんそう思ってるのお前だけじゃないか?」

 

『確かに。なんか狩り人になっても生きていけそうなほど、強いって…えーと、霊夢が言ってたもんね』

 

当の本人は知らないらしいけどな。「えっ?!」とか言ってるし。

まさかとは思うが、今考えたんじゃないか?だとすると、普通の人間みたいだな。考え方とかそういうのが。

 

 

―――あれ、モンスターがそんなんでいいのか?俺得だとしても、おかしいぞ。なにせ普通なら人間の常識とかもろもろ通じなさそうだもんな。

別に問題があるわけじゃないから、ほうっておくが。

むしろ通じた方が楽な分、ジンきゅんに教えたかったのもあるが…いや、教える難しさよりはいいか。

 

 

「そんなことより、いい加減私にも分かりやすい話をしてもらえるかしら?全然理解がおよばないんだけど……。このままじゃ冗談かそうでないかすら分かりやしないわ」

 

(そ、そこだよなぁ。どう説明しようか悩む…)

 

っと、そうだった。なんでか知らんが、先代の博麗の巫女もいるんだったな。

 

 

「あー、そうだな。んだとしても、俺としてもこの場所のことをある程度知りたいんだが…」

 

 

(なるほど、この子がしたいのは情報の交換ってわけね?)

 

「あら。聞かれたらちゃんとなにもなしで教えたと言うのに。別にいいわ。……霊夢も、一緒に教えてくれるでしょうしね?」

 

なんか黙ってると思って、2人の顔を交互ではなく霊夢の顔を見たらこいつ……ジー、と半目で霊華の方を見てる。

 

「はいはい、分かったわよ。私も色々と教えるわ」

 

 

その時の霊夢とやらの表情が、諦めに近かったように見えたが……。

気のせい、ということにしよう。

ひとまず、俺の知ることをある程度話すか。東方projectとかそういう単語は出さないにせよ、ここが幻想郷だと知ってることなどは言ってもいいか。

 

 

それにせよ、なんでこの先代じゃない方の巫女は知り合った時のあの子と同じような知識なんだ?

微妙に引っ掛かるが…たぶん、偶然なんだろうな。

今は気にしなくていいか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まあ、それからと言うのは人間の里とやらを案内してもらったり、妖怪の山などを教えてもらったりした。

ほとんどが知ってることだったのだが、どうも人間関係が違う。

それ以前に性格が違うやつがいるし、先代の博麗の巫女すらいる。

どうなってるんだ?

 

 

『ご主人ー、上白沢慧音とか稗田阿求とかに聞いてみたけど、なんか色々と違ったよ。あと樹海は生息地だろってツッコミも受けたんだけど、あの阿求って子……何者?』

 

「そうか…。まあ、そりゃ変わるか。んで、阿求か。もしかして、話したのか?自身のこと」

 

と、俺は霊夢のことを待ちつつ、蕎麦屋で聞いた。

2人そろって妖怪退治とかなにしてるんだよ、と。んで、残った俺は昼飯までに戻れるから、とここへ来た。

なんていうか、目の前にある店の方が繁盛してるな。

 

 

……って、ジンきゅん、もう頷いてたのな。

 

『うん、話したよ。だってそりゃあ、僕をあっさりと入れさせてくれたからね。しかも、2人共。普通は警戒するよね?』

 

「俺からすれば、可愛いジンきゅんなんだがな……。必要がない限り基本捕獲するほどには好きだったし」

 

『ほ、捕獲?!…好きだから!?そ、そんな言い方、勘違いしちゃうよ。ご主人ってば僕のこともジンきゅんって呼ぶのに、忘れた?』

 

―――な、なんでそうなるんだ?しかも、どこか照れてるようだし…。

確かにジンオウガの話だし、この子もジンオウガではあるが…。この子、性別でも、あるのか?

…………いや、そんなまさかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「遅れてきたらジンオウガと外来人がいちゃついてたんだけども、私はどう反応すればいいのかしら?」

 

「そういうのはあなたの方が分かるでしょうよ…。そもそも、私は外来人なだけでお手上げというのに」

 

 

客が少ないと、こうも会話が聞き取りやすいんだな。

うーん、蕎麦屋(こっち)も結構美味しいんだけどな。霊夢もそうでしょ?って聞いてくるレベルだったしな。

 

 

「結輝、ジンオウガ、お待たせ。悪かったわね、待たせちゃって」

 

「待たせたわね。まさか、下級妖怪を探すのに手間取るなんてね」

 

「いや、平気だ。んで、よく昼までに間に合わせたな」

 

 

そう聞いたら、霊華がなんか苦笑い-――たぶん、困ったように笑ってるだけなんだろうな―――を浮かべた。

 

「いえね、特例で下級妖怪の退治依頼って2人でやってもいいことになってるのよ。紫曰く“博麗の巫女が2人いるとは言え、どちらも目立ってしまった以上はどちらもなるべく死なないように”らしいわ。よく分からないわね」

 

『要するに、2人で1つの依頼をしてもなにも言われず、報酬を受け取れるってことでしょ?』

 

とジンオウガがいい、霊華が頷いた。

さすがにその言い方は遠回しすぎないか?分かりにくいだろ。

 

「回りくどいと思ったわ。あんな説明じゃすぐに分からないでしょうし。それに退治って全部命を奪ってるわけじゃないことを先に伝えておくわね」

 

「へぇ、そうなのか。聞いた感じじゃ、全部退治してるイメージがあったんだが」

 

 

そこに「いいえ」といったのは霊夢だった。と、いうか俺から見て目の前に座ってるんだから、すぐに分かるか。

 

 

「今は違うのよ。退治してばかりじゃ、いつまでたっても人の味をしめる連中が減らないでしょうから」

 

『幻想郷ってそういう意味では面倒なんだね』

 

「……共存ってのは簡単じゃないようだから、仕方ないわね」

 

「みたいだな」

 

そういって、頷いてから思った。

―――なんかこの巫女、やけに現代じみてないか?

今度、機会があれば聞いてみるか。

知り合いの1人とやけに似ていた部分があるし、違和感でしかないからな。

 

 

「そうだ、ジンきゅん。今度、能力とかを確認してみないか?なんか程度の能力とかあるんだろ?」

 

『あー、たぶんあるだろうね。でも、どこで?』

 

「あっ、じゃあうちの神社の裏にある山がいいんじゃないかしら。確か、そこそこ広かったはずよ」

 

お、おお。まさか、それを話してくれるとはな。

 

「なるほどな。なら、そこでするか」

 

『たぶん霊夢もしてそうだしね』

 

などと話したあと、霊夢からもうメニューは決めたのかと聞かれた。

そうだ、ここには昼飯を食べにきたんじゃないか。あんまりおごられるのも気になってしまうが、通貨が違う以上は仕方あるまい。

パッと適当に選び、頼むことにした。

 

 

ジンきゅんの方は、とても悩んだけどな。

一応食べれそうなものがあってよかったな、ジンきゅん。明日からは少し忙しそうだ。

幻想郷で仲良くなりたいのは仮拠点から片方は約1〜2時間かかるし、もう片方なんて全く知らないしな。

情報源は…まだいいか。困った時にでも聞けばいいべ。

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