メツはグラハムで
ヨシツネはイオク
つまりイーラ勢はガンダム勢
「...というわけだからさ、行ってくるよ。二、三日で帰ってくるから心配しないで」
「というわけだからさ...じゃないわい!そんなわけのわからん仕事を引き受けおって。依頼主の素性もわからんのじゃろ?」
俺達は今、ゴルドムント帰還の港という場所にいる。ここにじっちゃんって奴がいるらしいんでな。仕事に向かうって話をしにきたわけだが...正直俺は、じっちゃんという呼び名を聞いて、それこそおやっさんみたいな人が出てくるのを想像してた。しかし、そもそも人じゃねえどころか、まさか人が住めるサイズの竜がなんて想像できる訳ねえだろ...
んで、このじっちゃんって竜、なんでもレックスの育ての親的存在らしい。本物の親の方は、もう死んじまったとか...つまり俺らと同じってことだ。
まあそうなると当然心配してくるわけだが...
「会長直々の仕事だよ?大丈夫だって。じゃ行ってくる!」
レックス本人はそう言ってさっさとどっかに行っちまった。
「お、おい!待つんじゃレックスー!...そこの人。すまんがレックスのことを頼んでもいいじゃろか...」
「あぁ。仲間を守んのは俺の仕事だ...!あと俺はオルガ・イツカだぞぉ...」
「俺は三日月・オーガス。」
簡潔に自己紹介を済ませた後、俺もレックスを追いかける。
道に迷いながらもなんとかレックスに追いつくと、レックスはさっきもらった手付け金を人に渡していた。
「ん、何やってたんだ?」
「あぁ、イヤサキ村の皆に仕送り。買いたいものは買ったしね」
「村に仕送りか...すげえよレックス...」
なんでも、毎回サルベージで得た成果を育った村に仕送りしているらしい。見た感じ俺らより年下にも見えるが、随分できた人間じゃねえか...
「じゃ、やることも済んだし港に行こうか!会長の船が待ってるし!」
「あぁ...分かってる。」
「ウズシオを出すのかぁ!会長も豪気だなぁ...!」
港の船を見たレックスのテンションが上がる。確かに中々でけぇ船だ。だが俺達鉄華団の船だって...
「この程度の船でナニ感動してんのさ、ほんとに子供なんだから...」
と、張り合おうとした所にニアがやってきた。あれか?自分達の船はもっとすごいぞーってか?いや確かにあれも中々だったがな...
「子供とか大人とか関係ないだろ!この船のすごさがわかんないのかよ?」
「世間知らずはめんどくさいって言ってんの」
「また喧嘩?まあ、いいけど」
「こいつら、会う度に喧嘩しないと気が済まねえのか...?」
ミカも半分呆れ気味だ。まあしょうがねえか。
「同い年ぐらいのクセにえらそうに...あ、そこのロープ踏んづけてると出航の時に巻き込まれて足が千切れるぞー」
「えぇっ」
「う゛ぇっ」
ニアが飛び退く。俺も飛び退く。そりゃ死んでも死なねえって言ったって、足が千切れるのは嫌だぞ!
「嘘だけどー」
「アンタねぇっ!」
「勘弁してくれよ...」
「当たり前じゃん」
レックスがバカにしたような顔で嘘だと言ってのける。
ほんとに焦ったんだぞ...ミカは最初から嘘だと分かってたっぽいが。
「世間知らずはお互い様みたいじゃないか」
ここぞとばかりに煽り返すレックス。なんか...こういうのも悪くねえなって思えてきたぞ。
「出航するぞレックス。別に見送りもいないんだろ?交代で見張りだ。自分の番がくるまで中で休んでろ」
「りょーかい」「あぁ」「うん」
返事をした後、船内に入ることにする。
そして...船は、未探査海域に向かって出航した。
※こっからミカ視点
「おーし、そこの見ねえ顔の奴!レックスから聞いたぜ、お前どっかの団長なんだろ、折角だから音頭取ってみろ!」
「よーしお前らぁ!目的地までまだ時間はある、一杯飲んでくぞおっ!」
オルガが叫ぶ。そういえば、前にもこんなこと合ったなぁ。オルガ、酒に弱いんだし前みたいなことにならないといいけど。
「あ、三日月!見張り交代の時間だから、次よろしく!」
見張りに行ってたレックスが降りてきた。宴会を楽しみたいとも思ったけど...まあ、いいか。
「ん...?あの船、あいつらの乗ってた黒い船だ。何の様でついてきてるんだ...?」
見張りの仕事をしてたら、チョコの人みたいな人が乗ってた黒い船が見えた。会長室にいたときのメツとかいう奴の発言といい、怪しいとこが多いな...ブレイドは自分で武器を出せるらしいし、後でそのやり方聞いとかないと。
「何だよ...結構寒いじゃんか...。」
「オルガ?」
「ちげえよ!私だよ!ニ!ア!」
「なんだ。オルガみたいなこと言うから...あ、寒いならコート貸すよ」
「あ、ありがと」
オルガがよく言ってる言葉に似た言葉が聞こえてきたかと思ったら、二アが当番でもないのに来ていた。
「下で酒盛りが始まったのはアンタも知ってるだろ、だからちょっと付き合え」
「降りてこいってこと?」
「逆だよ逆。酔っ払いは嫌いなんだよアタシ」
「ふーん...」
1人で見張りしてた方が、仕事には集中できるけど...まあ、いいか。
「な、なあ三日月。ちょっと聞いていいか?」
「別にいいけど?何の話?」
「あのオルガって奴が言ってた...テッカダン?って何なんだ?アルストでそんな名前、聞いたことないし」
「...そりゃそうでしょ。俺達、この世界の出身じゃないし」
「は?」
「俺とオルガはここじゃない元いた世界で一度、死んだ。だけど目が覚めたら...別の世界にいたんだ。そしてそこで色んな問題とか解決してたら...ある日また別の世界に飛ばされて。ずっとそんな感じ。鉄華団は、最初の世界でオルガが作ってくれた、家族みたいな物」
「へ、へぇ...」
「やっぱ信じれない?」
「いや、アンタ達がこの世界のことを全然知らない理由、納得したよ」
納得してくれたみたいだ。じゃあこっちも聞きたかったこと聞こうかな。
「ねえ、ブレイドってどうやって武器作るの?知っておきたいんだけど」
「えっと、コアクリスタルから発生させるだけだけで作れるよ」
「わかった」
早速言われたようにやってみると、バルバトスの武器として使っていたレンチメイスが出てきた。
阿頼耶識で感覚はだいたい掴んでるけど、生身で振り回すのは初めてだし、見張りもしつつ練習しとかないと。
「わ!いきなり振り回すなよ、危ないな...」
「あぁ、ごめん」
「別にいいけど...なぁ、アンタはそこまでして戦いに備えてないといけない理由でもあるのか?」
予想してない質問がきた。別に答えない理由もないし、答えとくか。
「オルガの邪魔をする奴をぶっ潰す為だ。オルガは俺に色んなものを見せてくれる。見せようとしてくれる。だからその邪魔をする奴を潰すんだ。それに、オルガは俺に命をくれたんだ。だから、この命はオルガの為に使わなきゃいけないんだ...」
「へぇ...アンタ凄いな」
「別に?普通でしょ」
「いや...人間ってもっと自分勝手な生き物だと思ってたよ」
「...なんかあったの?」
「まあね。でも、人にするような話じゃないし、黙っとく」
「...ふーん」
よくわかんないけど、まあどうでもいいし別にいいや。
そんなことより、早くこの戦い方に慣れないと。
オルガの死に所さんが無さすぎる