続きません。
小説版まどマギ風に書いてみた…………いや、めがほむ出てこないけど。
ーーーーー鹿目まどか。
この永遠に繰り返される惨劇を終わらせてくれる唯一の“希望”で、皆を幸せな結末へ導く最後の道しるべ。
それが『鹿目まどか』という心優しい女の子です。
でも物語はいつも残酷な結末を描きました。
ある時は絶望に身を委ね、ある時は理不尽に殺されて。
どうしてあの子は辛い悲劇に襲われるのだろう?
どうしてあの子の周りの人々は絶望で終わってしまうのだろう?
この疑問が私の中から消える事はありませんでした。
鹿目さんの悲しむ結末を変えたい。鹿目さんを幸せにしてあげたい。
かつて鹿目さんと交わした一つの約束と共に、私は永遠とも思える時間の中で戦い続けてきました。
そうーーーーー
残酷な運命を相手に私は戦い続けてきたのです。
私たちの住む町、見滝原市は酷い惨状でした。建物や木々も無惨に崩壊し、死体の数は山となって積み重なっています。
言い換えるなら地獄の世界。
「アーハッハッハッハッハッ!!!!!!」
そんな光景を嘲笑う一体の怪物がいました。
大きなドレスのような服を着て、巨体を逆さまにしながら壊滅した見滝原市を嘲笑っています。
「…………」
そして、こんな惨劇に立ち向かう一人の黒髪の少女が怪物と対峙していた。
「…………」
その黒髪の少女である“私”は身体中から血を流しながらも右手に握られた何かのリモコンのスイッチを押します。
その瞬間、大地が揺れる轟音と共に目の前の怪物を一つの巨大な火柱が包んだのでした。
「キャッハッハッハッハッ!!!!!!」
しかし怪物は巨大な火柱を物ともせずに自分の起こす暴風で、周囲の建物と共に炎を吹き飛ばしてしまいました。
「諦めない……今度こそは……」
何度も何度も鹿目さんを絶望の淵へ叩き落としてきた怪物『ワルプルギスの夜』を睨み付けながら、私は呟きます。
そして戦いは続きました。
「っ……」
私は自分の魔法で時間を止めると同時に、盾から大量の重火器を取り出し順番に撃って行く。
「キャッハッハッハッハッ!!!!!!」
大量の重火器でも怪物は倒れません。一つ一つの武器を確実に命中させていけば必ず倒せると信じて私は攻撃を続けます。
「アーハッハッハッハッ!!!!!」
だけど、おもちゃの人形を扱うように私を攻撃してきました。次から次へと迫り来る攻撃を避けていく。
「っ!」
そして再び時間を止めてタンクローリーを怪物の近くまで魔法で飛ばし、一個の爆弾と共に時間を解除しました。
「アーハッハッハッハッ!!!!!!」
再び巨大な爆発が起こりますが、怪物はただ私を馬鹿にしているかのように嘲笑っているだけだったのです。
「はっ……!?」
気付くと私の後ろには巨大な高層ビルがありました。
咄嗟に魔法で時間を止めようとしましたが盾を見ると、もう時間が止められない状態だということが分かります。
「っ……」
「キャッハッハッハッハッ!!!!!!」
そのまま私は複数のビルを叩きつけられて遥か彼方まで飛ばされてしまいました。
「まだ負けてない……」
身体にのしかかる瓦礫を退かして、私はフラフラと立ち上がります。
「うぅ……」
でも身体中を走る痛みと疲弊で片膝を突いてしまった。
「繰り返す……私はまた繰り返すの……?」
ふと盾を見ると、これ以上は時間が止められないということが分かって武器も僅かとなっています。
もう勝てるような状態ではないと分かりました。このまま戦っても勝ち目なんてない、だからまた繰り返してしまうの?この惨劇をまた起こしてしまうの?と自問自答を繰り返した。
「暁美さんっ!!」
そんな自問自答をしていた時、聞き覚えのある声が私の耳に入ります。
声の聞こえる方を振り向けば、そこには黄色の衣装を身に纏う少女『巴マミ』が深刻そうな表情で向かっていた。
「巴マミ……何しに来たの……」
「何しに来たじゃないでしょ…………こんなに酷い怪我をして……」
慌てた様子で駆け付けた巴さんは私に手をかざし、黄色の光によってもたらされる治療の魔法を私にかけてくれました。
「余計なお世話よ……そんな事より使い魔はどうしたの?」
でも私は無理矢理に巴さんの手を跳ね除けて、治療を拒否して言います。
「今は貴方の方が大事よ!こんな怪我じゃ“本当”に死ぬわよ!?」
魔法少女の身体は普通の人とは少し違います。
私たちの“本体”である魂の宝石『ソウルジェム』は自分の命そのもので、このソウルジェムが割れたり砕けたりすれば命を落としますし、100メートル以上の距離を開けると身体はコントロールを失って倒れます。
逆に言えば“抜け殻”である身体は、どんなに傷付いても死ぬことはありません。
「前に聞いたはずよ……私が戦い続ける理由を……」
「貴方が死んだら鹿目さんは…………」
しかし流石に魔法少女の身体であっても、身体をバラバラにされたり身体が再起不能にまで傷付けばコントロールを失って結局は二度と起き上がれなくなります。
「あの子の意思なんて関係ない……あの子が救われれば……それでいい……」
そう言うと私は立ち上がる。目の前を怪物を睨み付けながら。
「アーハッハッハッハッハッ!!!!!!!」
でも私たちの事なんてお構いなしに怪物は嘲笑いながら攻撃の手を向けてきました。
「「…………」」
「そんな……使い魔はさっき全部倒したはずなのに……」
巴さんは驚きの口調で言いました。
それもそのはずです、目の前には何十体という数の魔法少女の姿を模した影の使い魔が現れて私たちに向かって行進していたのですから。
「あいつらは何度でも蘇る、だから何度でも倒し続けるのよ……」
「駄目よ!そんな怪我じゃ殺されるわ!」
既にボロボロの身体で私は絶望の軍勢に立ち向かいます。でも巴さんは私を心配して腕を掴み離してくれません。
「あの子を救えるなら……喜んで死んでやるわよ……!」
でも私は無理矢理に巴さんを振りほどき、一人で絶望の軍勢に立ち向かいました。
「暁美さんっ!?」
後ろからは巴さんの悲鳴が聞こえます。
もう巴さんも分かっていました、私たちに勝ち目はないと。
(諦めるわけにはいかない……あの子の未来の為にも……!)
だけど私は戦いを挑みます。ほとんどの火力でも巴さんと“二人きり”で戦っても怪物は倒れる様子はなく、圧倒的な力で攻めてきました。
「…………!」
そんな私の前に二人の人影が現れます。
「…………」
一人は黒い影のマントを翻し、正義のヒーローのように剣を構えるも絶望して死んでいった魔法少女『美樹さやか』の影。
「…………」
もう一人は家族を失い正義を失いながらも、かつての自分のように正義のヒーローを目指した親友と共に死んでいった魔法少女『佐倉杏子』の影。
「亡霊め…………」
そんな亡霊のように見える二人に向かって舌打ちしながら、私は盾に残っていた機関銃を取り出して撃ちます。
「…………」
「…………」
でも美樹さんの影は目にも止まらぬ速さで弾丸を次々と避け、佐倉さんの影は自身の魔法である幻惑魔法によって本体には命中しませんでした。
「「…………」」
「くっ……しまった……」
諦めずに機関銃を撃ち続ける私の両腕を二人の影は掴み、私は身動きを封じられてしまいます。
「ティロ・フィナーレ!!」
でも巴さんの声が聞こえると同時に二人の影は巨大な砲撃によって吹き飛ばされてしまいました。
「暁美さん……これ以上はもう……」
ふらつく私を支えながら巴さんは弱々しい声で言います。
「逃げたければ逃げなさい……こいつらは私が一人で倒す……」
目の前には再び何十体という絶望の軍勢がいました。私にも勝てないということは分かっています。
「美樹さんも佐倉さんも死んでしまった……なのに貴方まで死んだら鹿目さんの気持ちは…………」
「だけど諦めるわけにはいかない……あの子の未来の為にも……」
私は再び同じ言葉を呟きます。
諦めるということは私にとって『死』を意味します。いつかどこかの世界で鹿目さんは泣きながら私に言いました。
“キュゥべえに騙される前の、馬鹿な私を助けて”
その言葉は私にとって衝撃的なものでした。弱い自分から生まれ変わり、鹿目さんを助けるという約束を叶えるためにも私はここで挫けるわけにはいかないのです。
「アーハッハッハッハッハッ!!!!!!!」
「「「………………」」」
何十体という絶望の軍勢にボロボロな私たちを嘲笑う怪物。
こんな惨劇はいつ終わるのだろう?いつになったら失くしてしまった未来を取り戻せるのだろう?いつ鹿目さんや皆が笑い合える日が来るのかな?
「私は諦めない…………」
そして、私は走り出しました。
きっと今回は惨劇を終わらせれる、あの未来も取り戻せて皆が笑顔になれると信じて。
「暁美さんっ…………!」
巴さんも銀色の銃を構えながら走り出します。
「キャッハッハッハッハッ!!!!!!!」
「きゃあ!!」
でも怪物の禍々しい光弾に巴さんは直撃してしまい、思いっきり地面へ叩きつけられてしまったのでした。
「巴マミ……」
いつも仲間を見捨てて来た私は、唯一生き残った仲間が倒れたのを見ても迷わずに進もうとします。
「暁美……さん……貴方だけでも……逃げ……て……」
だけど巴さんの身体は限界が近付いてきて、苦しそうな声を出しながらも私だけでも逃げるようにと心配していました。
「……立ちなさい」
いろんな世界で何度も仲間を見捨てた私は、不思議なことに身体が自然と巴さんの方へ駆け付けてしまいます。
「暁美さん……何で……」
「…………」
何で自分でも倒れた仲間を見捨てれなかったのか不思議に思います。こんな自分にもまだ人間らしい感情が残っていた事に戸惑うも、巴さんの身体を起こしてあげました。
「アーハッハッハッハッハッ!!!!!!!」
でも怪物たちは、すぐそこにまで接近しています。確実に私たちに死が迫っていました。
「こんなところで諦めるわけにはいかないのよ…………!」
鹿目さんの笑顔が脳裏に浮かびあがり、私は再び決意します。今度こそ鹿目さんを残酷な運命から救ってみせると。
でもその時、“奇跡”が起こりました。
「暁美さん……貴方……身体が……」
「えっ…………」
巴さんに言われて自分の両手を見てみると、白くて眩い“謎の光”が溢れ出していました。
この絶望の惨劇を照らしてくれるように、その光はとても強い輝きを解き放っています。
「どういうことなの…………」
巴さんは驚きの表情のまま呟くも、私の身体はどんどん溢れ出す光に包まれていった。
「私が……私が光になっ……て………………」
その言葉を言い終わる前に全身が光に包まれ、私のいた場所に巨大な光の柱が立ち上ります。
「「「………………」」」
その光は影の魔法少女であった怪物の使い魔たちを蹴散らし、柱は天に届きそうな勢いで膨らみました。
「一体何が起こったの…………暁美さんは……?」
気が付けば、巴さんの目の前には私を取り込んだ巨大な光の柱が立ち上っています。
何十メートルもある光の柱は絶望で覆われる見滝原市を救いに来た“希望”に見え、諦めかけていた巴さんの心を立ち直らせた。
そして、その光の中から現れたのは…………。
「…………」
何十メートルもの身長に赤・青・銀色の体色をした光の巨人が立っていたのです。
「アーハッハッハッハッハッ!!!!!!!」
突然と現れた光の巨人に興味を持った怪物は巨体を向けながら迫ってきました。
「シュワ!!」
光の巨人となった私は両腕を十字に組むと同時に怪物へ向けます。
「アッハッハッ……ハッ………ハッ………」
すると私の両腕から青色の光線が怪物に命中し、怪物は凄まじい勢いで爆散して倒されたのでした。
「あのワルプルギスの夜を一撃で……」
僅か一分にも満たない早さで怪物を倒した事に巴さんは驚くばかりです。
魔法少女が二人がかりでも傷一つ与えられなかった怪物は光の巨人の光線により、呆気なく倒されました。
「すごい…………」
巴さんは今の私の姿を、絶望で覆われた町を救いにきた希望の光のように見えています。
「…………」
今日この日、私の長い旅は終わりました。
突然と遭遇した謎の光によって。
ーENDー
…………え?誰かいない?
誰か続きを書いてもいいのよ?もうありそうだけど。