英雄が嫌いな英雄がベルを支えていく物語   作:ジャッジメント

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皆さんここまで見てくれてありがとうございます!
頑張っていきますよー


神会

朝食を終え、ベルのステイタスの更新に入った。

 

 

 

ベル・クラネル

 

 

Lv.1

 

 

 

力:E489

 

 

耐久:D578

 

 

器用:E458

 

 

敏捷:C642

 

 

魔力:I0

 

 

 

《魔法》

 

 

《スキル》

 

【英雄願望】

 

・早熟する

 

・自分が英雄を目指し続ける限り効果持続

 

・強敵と戦う際全ステイタス大幅強化

 

・英雄に鍛錬を受けることによりステイタス上昇率アップ

 

・魅了効果を無効化

 

 

 

 

 

 

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「!!?」

 

「どうしました神様?」

 

「(な、何だこの成長率は...異常にもほどがある!まだ半月ほどしか経ってないのにもう魔力以外が全部E以上...原因は恐らくこのレアスキル【英雄願望】。やはりボクの目に狂いはなかったよ。ユート君が入団したことがベル君の大きな成長につながりつつあるようだ!)」

 

ヘスティアは満足そうにうんうんと頷きながらそう考えていた。

 

 

「ええー!そんなに成長してるんですか!?」

 

「ああ。キミは大きな成長期に入っている。それはきっとキミが努力してるからだろう。そんなキミをボクはこれからも支えていきたい。だからこそキミに言いたい。無茶だけはしないでくれ。成長してるからと調子に乗って強敵に挑んで倒れるなんてそんな悲しいことはボクは1番嫌だ」

 

「神様...大丈夫ですよ?僕は決して無茶なんかしません。僕も神様と死別するなんて絶対嫌だしそれに悠斗さんにも焦らず地道な努力の積み重ねこそが英雄の道ってさんざん言われてますから」

 

「ベル君...うん!」

 

 

しばらくして悠斗が入ってきた。

 

「更新は終わったか?」

 

「おー丁度終わったところだ。そうだベル君、ユート君。今日から数日間留守にするからちょっとホームのことお願いね?」

 

「何かあるんですか?」

 

「まあちょっとお呼ばれしちゃったんだよ...面倒だけど行くしかないから頼むぜ!」

 

「全くこの神は...」

 

「あはは...」

 

 

 

 

 

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ー豊穣の女主人ー

 

「すみませんでした!」

 

ダンジョンに行く前に豊穣の女主人に寄った。

昨夜のことを謝罪するためである。

 

「わざわざ戻ってくるとは殊勝な心掛けじゃないか。まあ今回はそっちの兄ちゃんにお代は貰ってるから別に良かったけど、もし払わなければ取り立てに行くとこだったがね!」

 

「ヒィ!」

 

ミアは悪そうに笑いながらベルを威圧する。

 

「(この女将、やっぱ只者じゃねえ...昨日の犬コロよりはるかに強いだろ!)」

 

「はいベルさん悠斗さん、今日のお弁当です」

 

シルは包みをベルに渡す。

 

「ありがとうございますシルさん」

 

「わざわざありがとうな?」

 

「いえいえ、お気を付けて」

 

シルはウキウキで厨房に戻っていった。

 

「さてと。坊主、冒険者なんてカッコつけるだけ無駄な職業さ。最初のうちは生きることに必死になっていればいい!」

 

「あっ...」

 

「惨めだろうが笑われようが、生きて帰ってきた奴が勝ち組なのさ!」

 

そう言ってミアはベルの肩を掴み

 

「あたしにここまで言わせたんだ。簡単にくたばったりしたら許さないからね。さあ行った行った、店の邪魔になるよ!」

 

「はい!行ってきます!!」

 

ベルは外へと駆け出していった。

 

「女将さん。深いこと言いますねえ...」

 

「なーに、ただの人生経験の差って奴さ。あの歳くらいの坊主はすーぐ無茶ばっかりするからねえ。一人前になるまではあんたが支えてやんなよ?」

 

「無論そのつもりです。じゃあ行ってきます!」

 

悠斗も外へと飛び出し、ベルを追いかけて行った。

 

 

 

 

 

 

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ー神会ー

 

「こんばんわヘスティアー」

 

つまみ食いをしているところにフレイヤがヘスティアに声をかけた。

 

「なんだフレイヤか、ボクはキミが苦手なんだよ...」

 

「あら、随分な言い方ね。私は貴方のこと好きよ」

 

からかうように笑いながらフレイヤは答える。

 

「まあキミはまだましな方なんだが...」

 

すると

 

「おーーい!フレイヤーードチビーー!!」

 

ロキが遠くから叫びながら走ってきた。

 

「あらロキじゃないの」

 

「げ、来やがったか...いや丁度いい、キミに聞きたいことがあったんだ」

 

「何や?」

 

「キミのところにアイズ・ヴァレン何某という眷属がいるだろ?その子に特定の異性との付き合いはいるのか?」

 

「はあ?何言うてんねん。アイズたんはウチの自慢の眷属や。もしも誰かが近づこうものなら遠慮なくこの手で八つ裂きにしたるわ!」

 

「チッ!」

 

ヘスティアは残念そうにわざとらしく舌打ちをする。

 

 

「そういえばヘスティア、貴方最近眷属ができたんですって?」

 

フレイヤが何気なく問いかける。

 

「そうさ!ベル君って言ってね、兎のような見た目の可愛い子なんだ!」

 

「へえそうなの?ぜひ会ってみたいわあ」

 

「ダメに決まってるだろ!特にキミはダメだ!ボクの大事な大事なベル君に近づこうとするんじゃない!」

 

「あらあ、つれないわねえ」

 

「(兎のような見た目...)ん?もしかしてその子って白髪に赤い目をした少年のことか?」

 

「な、何でキミが知ってるんだ!?」

 

 

ヘスティアがロキにかみつくように問いかける。

途端にロキの目の色が変化した。

 

 

「なあドチビ。お前さん黒いローブを着た人物の知り合いはおるか?」

 

「はあ?何を言ってるんだキミは、そんな怪しげな知り合いなんているわけないだろ」

 

ヘスティアはバカにした感じで返答する。

 

「どうやら嘘はついてないようやな...」

 

「というか急に何だその質問は?」

 

「あらヘスティア、貴方昨夜の事件を知らないの?」

 

「昨夜の事件??何の話?」

 

ヘスティアは頭にはてなマークを浮かべながら質問する。

 

「昨夜、ロキの眷属である【凶狼】と【千の妖精】がその黒いローブを着た人物にやられたのよ」

 

「何だって!?」

 

「しかもレフィーヤの発言から"トマト野郎を知っている者"、つまりは昨日豊穣の女主人でベートが言ってたお前さんとこのベルって少年の知り合いやっちゅうことや!!」

 

ロキが一気に憤慨しながら問い詰める。

しかし、悠斗が勝手にやったことをヘスティアが知るはずもなく

 

「ちょ、ちょっと待ってくれよ!ボクはベル君がそんな怪しげな人物の知り合いがいるなんて聞いてないしそれは考えられないって!」

 

「まだシラを切る気か!調べはついとるんや!それに、お前さんとこにその少年とは別にまた新しい眷属が1人できたやろ!!」

 

「ああ、そういえばそうだったわね」

 

一体どこで調べたのか...さすが最強ファミリア、恐ろしい情報収集力である。

 

「(もうユート君の存在に気付いたのか!確かにユート君の実力なら【凶狼】くらい倒せそうな気はするけど...)ま、待ってくれ!確かにボクのところにまた1人眷属はできたけど、その子はその日に冒険者になったばっかり、つまりはレベル1の下級冒険者だぞ!レベル1がレベル5に、ましてやあの【凶狼】を相手に不意打ちをかけたって倒すなんてできるわけないじゃないか!」

 

確かにチートクラスの強さをほこり、レベル5も圧倒する力を持っているが事実悠斗は冒険者になったばかりの下級冒険者、レベル1。何も嘘はついていない。

 

「...嘘やないやと!?」

 

ロキは驚愕している。

 

「まったく、ろくに調べもしないで決めつけるのはどうかと思うぞ?(いや、でもやったのは十中八九ユート君だ...何やってるんだよ...)」

 

「ぐぎぎぎ...悔しい!ドチビごときに正論を言われた...」

 

「ふん!その胸と同じで頭の中まで大層貧相なことだな絶壁女!」

 

「なんやとーーーー!!!!」

 

「やるかーーーーー!!!!」

 

お約束のいつもの争いが勃発した。

 

 

「(嘘はついてなさそうだけど...でも肝心のステイタスやスキル、戦闘技術はどうなのかしら?あの時少ししか見てなかったけどますます興味が出てきたわね。オッタルに頼もうかしら)」

 

フレイヤだけは悠斗に対して疑惑を深めていき、何かを企んでいるようだった。

 

 

 

 

 

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一方...

 

ざわざわ...ざわざわ...

 

「あれ?やけに騒がしいくないですか?」

 

「そういえばそうだな...ん?なになに怪物祭??」

 

壁に貼ってあった紙にでかでかと書かれていた。

 

「ガネーシャ・ファミリア主催で、年に1度観客の前でモンスターを調教するギルド公認の祭典か。へえ面白そうじゃねえか」

 

「だからこんなに活気が出てるんですね!」

 

「だなあ」

 

 

ベルと悠斗がそう納得しようとした時、別の話も聞こえてきた。

 

「なあ知ってるか?ロキ・ファミリアのところの【凶狼】と【千の妖精】が謎の人物にやられたって話だぜ」

 

「何!?百歩譲って【千の妖精】はレベル3だからまだ分かるが、【凶狼】って言えばレベル5の上位だろ?そんな実力者がマジでやられたのか?」

 

「ああ。俺の知り合いが倒れてるのを発見したらしいんだよ...」

 

「誰がやったんだ?レベル5を倒すなんてこのオラリオにもそうはいないハズだろ...やっぱフレイヤ・ファミリアなのか?」

 

「その説が1番濃厚だろうけど、一部ではまた違う誰かって話も出てるぞ」

 

「いやあこえーなあ...【凶狼】を倒すくらいの強者で、もし通り魔みたいな奴だったら俺たち確実に瞬殺だぞ...」

 

「ああ、しばらく夜間の外出は控えた方がいいかもな...」

 

 

そんな会話が悠斗とベルの耳にもしっかり聞こえてきた。

 

「聞きました悠斗さん?あの【凶狼】がやられたんですって...て悠斗さん?」

 

「あ、ああそうだな。第一級冒険者ですらやられてる事件か...俺たちも十分に気をつけないとな?」

 

「そうですね!」

 

「(もうここまで広がっているのか。さすがに痕跡を残しすぎたか...せめて隠しておくべきだったな。チッ、やっぱり夜襲っていうのはどうにも苦手だな...それにあの2人にもヒントを与えすぎたし、これは割とあっさりバレてしまうかもな...あー目立ちたくねえ...)」

 

悠斗はやれやれ...と頭を押さえてしまった。

 

 

 

 

 

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「二度とそのうっすい胸板をひけらかすなー!!」

 

「うっさいわボケー!!」

 

2人のレベルの低い争いが収束し、そこに1人の女性がまた現れた。

 

「またやってたのねあんたたち...」

 

「ん?あーヘファイストス!」

 

「変わらないわねヘスティア」

 

神ヘファイストス。ヘファイストス・ファミリアの主神であり、鍛冶師系のファミリアでその規模はオラリオ内だけでなく世界クラスを誇る。武具の強さも当然トップクラスではあるが、非常に高価で並みの冒険者にはまず手は出せない。しかし、中には安価で強い武具、いわゆる掘り出し物もあるという噂もある。

 

「丁度良かったー!君に話したいことがあるんだ!」

 

「私に?」

 

 

そうして時間は過ぎていく...

 

 

 

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