捻くれた少年と海色に輝く少女達 CYaRon編   作:ローリング・ビートル

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明日への扉 #23

「比企谷さーん!!」

 

 やめて!大声で名前呼ばないで!

 冒頭から元気な高海は、たたたっと駆け寄ってきて、隣に並んだ。

 

「おはようございます!」

「……おう」

 

 そのまま並んで歩くが、なんかむず痒い。

 普段なら耐えられる沈黙にも耐えられそうもないので、俺から口を開いた。

 

「……もう、大丈夫そうだな」

「はいっ。心配かけてごめんなさい」

「気にしなくていい。それよか、またライブはやるのか?」

「もちろんです!絶対に観に来てくださいね!」

「お、おう……」

 

 その勢いに気圧されていると、高海が正面に立って、じっと見つめてきた。

 

「…………」

「……どした?」

 

 何を言われるのかと緊張していたら、高海はそのままぷいっと顔を逸らせた。

 

「な、何でもないです!さあ、行きましょう!」

「そろそろ別れるんだが……」

 

 ********

 

「おっはよー、千歌ちゃん!」

「あ、おはよう!」

「あれ、どうしたの千歌ちゃん?顔赤いよ?」

「えっ?……あはは、何でだろ?」

「…………」

 

 ********

 

 

「っ!?」

「比企谷くん、どしたー?」

「……いや、何でもない」

 

 なんだ、今の悪寒は?

 チャラいクラスメートから心配されるくらいには震え上がったぞ。てかこいついい奴だな。チャラいけど。後で礼くらい言っておいたほうがいいかもしれない。

 

「そういやさ、比企谷くん。Aqoursって知ってる?」

「ん?ああ、なんか聞いたような……」

「いや俺さー、最近ハマっちゃってさー、誰推しか決めかねてるんよー。比企谷くん、俺高海さんと桜内さんどっち推しになればいいかなー?」

「……桜内、じゃないか?」

「よしっ!そうするわ!」

 

 とりあえず、礼を言うのはやめておこう。いや、特に意味はないんだけど。

 

 ********

 

 翌日、休みということもあり、知らない所を散策しようと近くの山を登ってみた。なかなか急な階段をしばらく登っていると、結構いい眺めなのに気づく。

 船が沖へ出ていくのを見届けると、ざっざっと変わった足音が聞こえてきた。

 ……な、何だ?何かいるのか?

 さすがに熊とかではないだろうと思いながら、音のしたほうに足を向けると、そこには……

 

「っ!?」

 

 ********

 

「ち、千歌ちゃん、果南ちゃんはやすぎない?」

「そ、そうだね……はあ、はあ」

「そういえばさ、千歌ちゃん……」

「なぁに?」

「……ううん、何でもない」

「?」

 

 曜ちゃん、どうしたんだろ?

 あ、もう少しでゴールだ!

 話は後で聞こうと思い、気合いで階段を駆け上がる。

 すると、そこには……。

 

 

 

 

 

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