2度目の本物を目指して   作:邪セリヌンティウス

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不備やアドバイス等ありましたら感想のところでお願いします。


第2話

 

美醜逆転というものは大きくわけて3通りある。

1.男性の美的感覚が反転するもの。

2.女性の美的感覚が反転するもの。

3.男女共美的感覚が反転するもの。

 

今回は女性の美醜が逆転した結果男女共美的感覚が反転しているため3に該当する。

 

 

小町から見せてもらった雑誌や病室に取り付けてあったテレビを見たがどれもこれもブサイクである。美人のお天気お姉さんが一変し汚天気お姉さん(笑)になっていたりテレビのアナウンサーなんか男性陣はいつも見ている顔ぶれなのに女性陣に華がない。なんだこれ罰ゲームか?

 

ともかく俺は美的感覚の狂った世界で生活しなければいけないらしいが可愛い妹がいるため生活はできるだろう。どれ、最愛の妹に声をかけてみるか。

「なぁ、小町。聞いて欲しいことがある。」

「何、お兄ちゃん?」

「実は俺この世界の住人じゃないみたいなんだ。」

「どうしよう、お兄ちゃんがおかしくなった…先生呼ばなきゃ!」

「まて、早まるな!ナースコールは止めて話を聞いてくれ。」

俺が事故で頭をぶったかもしれないとテンパりナースコールを押そうとしたが寸のところで阻止することに成功した。まじ危ねぇ。

 

落ち着きを取り戻した小町に事のあらましを話したがそれを小町はあっさり受け入れている様子だった。

「だって、前のお兄ちゃんと比べて優しいし小町のことブサイクって言わないし小町は信じるよ。」

との事だった。ふむ、小町に信じてもらえたのは嬉しいがなんかあっさりしてない?将来詐欺に会わないかお兄ちゃん心配だよ。

「そ、それでお兄ちゃん?」

今度は小町から質問がありそうな顔でこちらを覗いているため「なんだ?」と答える。

「確認なんだけど…お兄ちゃんは小町の事か、可愛いって思ってくれてるって事だよね?」

「…当たり前だろ。俺はお前のお兄ちゃんだぞ。大事な妹を可愛がらないでどうするんだよ。ほんと世界一可愛いぜ小町。あ、今の八幡的にポイント高い。」

などと冗談を交えそう答えると

「うん、ポイント高い、高すぎるよ…えへへ」

と満面の笑みで答えてくれる。あ、あれ~何この気持ち…兄弟なのに妹にときめいちゃっていいの?千葉の兄弟だからいいの?教えて!高坂さん!はぁ小町可愛い…嫁にしたい。

「はぁ小町可愛い…嫁にしたい。」

「ふぇぇ!よ、嫁!?」

おっと、口に出ていたらしい。八幡おっちょこちょいテヘ!…誰得だよ。

「可愛い…嫁…だ、ダメだよお兄ちゃんいくら兄妹で結婚ができるからってそんな…えへへ」

小町さん完全にトリップしてますのん。って、今なんつった?

「おい、小町?この世界は兄妹で結婚出来るのか?」

「え?うん、兄妹で結婚出来るし重婚も認められてるよ?」

 

パラレルワールドってなんでもありなんだなぁ(遠目)

なるほど、ここは高坂さん家が得をする世界なのか。お幸せに。

それにしても小町と結婚出来てしまうのか。このまま小町√でゴールしても…いや、今はその考えは良しとこう。

 

その後も小町と他愛のない話をしていた時、トントンと病室のドアを叩く音が聞こえた。本日二回目の来客を告げる音だ。

すると小町が、

「邪魔になるかもだからお花の水取り替えてくるね。」

と言い病室に設置してある水道へと向かった。

その小町の様子を確認した後「どうぞ。」と声をかけると

「失礼します。この度は事故を起こしてしまい大変申し訳ありませんでした。」

と、入って早々深々とお辞儀をし謝罪の旨を告げる女性がいた。

「いえいえ、俺も無事な訳ですしこうやって個室用意してもらったり入院費も払っていただいてるので。それに安全第一で動かしてた車にいきなり飛び込んだ俺も悪い訳ですしお互い様という事で手を打って頂けますでしょうか?」

俺にしては噛まずに対応できたと思う。いやぁ、ほんと緊張して噛む癖は後々治すとしよう。

「そう言ってもらえると助かります。すみません。申し遅れました。」

女性はゆっくりお辞儀していた体を起こしながら言い

「わたくし、」

謝罪していた女性の正体が

「雪ノ下陽乃と言います。」

元いた世界で魔王(八幡名称)として君臨していた雪ノ下陽乃であると認識してしまった。

 

 

雪ノ下陽乃。

元いた世界で雪ノ下家の長女そして雪ノ下雪乃の姉である。

頭脳明晰、容姿端麗である完璧超人の彼女は強化外骨格のような外面を常に構えているため何を考えてるか分からず闇が深そうな女性である。

 

そんな彼女が直接謝りに来たのだ。俺としてもビクビクしていた部分はあったが少し妙なことに気がついた。

(雪ノ下さんの外面が脆い…?)

なぜそんな事を思ったのか俺自身分からないが美醜が逆転しているこの世界だからこそなのかもしれないと推測した。

「あの、雪ノ下さん…」

「えっと、何かな?比企谷くん。」

「貴方無理してませんか?俺でよければ話聞きますよ。」

そう言うと雪ノ下さんは少し驚いた表情をした後暗い顔をしたまま

「じゃあ、お言葉に甘えてお話しようかな。」

と、言ってくるのであった。

 

 

雪ノ下さんの話を聞いたが内容はこうだ。

・日本は今重婚が出来るため雪ノ下家での側室とその子供にはそれぞれ役割がある事。

・そして陽乃さんの役割が何かことを起こしてしまった時の謝罪要員である事。

・謝るたびに相手からの特に容姿に関する罵詈雑言を浴びせられている事。

 

聞けば聞くほど憤りが増していくが雪ノ下さんは

「大丈夫。慣れてるから。」

という一言で終わらせようとしている。だったらあんた…なんでそんな苦しそうな顔で言えるんだよ。

 

雪ノ下さんとの話も終わり面会終了の時間が迫ってきた。

「それじゃあ、私は帰るね。」

と、椅子から立ち上がる雪ノ下さんを見て思わず

「待ってください。」

と、言ってしまった。雪ノ下さんが「なにかな?」とこちらの話を聞くように振り向く。

「今日初めて関わってあんな話まで聞かせてくれて、でも他人の家族関係にはどうこう言えないですけど。」

「…けど?」

「また何かあったら声をかけてください。そんな苦しそうな顔しないでまた俺に色んな話聞かせてください。貴方の…表が見たいです。」

「言いたいことは分かったけど私みたいな女の表を見たとして何か得でもするの?」

「…いや、美人の表の表情見れる時点で得ですよ。その為に努力しなきゃいけないってなるとまぁ、善処しますとしか言えませんがね。」

「私が美人?そんなまさか嘘も大概に…」

そう雪ノ下さんが言おうとした途端

「嘘じゃありませんよ!小町が保証します!」

いつの間にか隣にいた小町が名乗りを上げていた。いや、小町さんよ。いつからそこにいたんだね?

 

「別世界から飛んできた?」

小町と俺とで雪ノ下さんに今回の事のあらましを話した。

「なるほど、だからさっき私のことを美人って…とすると…なるほどね。」

何やら、疑問に思っていた部分が全て自己完結により解決したらしい。そして、雪ノ下さんは何か決めたようでこちらに顔を向けてくると、

「また面会の時間に来るから連絡しないとね、という事で連絡先交換しよっか。君面白いよね。退院したらお茶でも行かない?もう、照れちゃってこのこの~ 」

と怒涛の質問マシンガン。ふえぇ助けてこまちぃ!

そうこうしてる内にいつの間にか面会終了を知らせるアラームがなり始めた。

「ありゃ、もうそんな時間なの。」

良かった…この状況から開放される。そう思っていた矢先。

「連絡先も交換出来たし、じゃあね!比企谷くん!また明日。」

この人また明日も来るのかよ…まぁ、

「そうですね。また。」

 

退屈しないしそれはそれで良しとしよう。




文字数については徐々に増やせればと。


はい。
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