第3話、やっと執筆完了しました。
ということで更新です。
◆追記
明けましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします。
«追記 20.11.29»
お久しぶりです!
本日、第3話の本文を少し改稿しました!
以前より少し、情景が浮かびやすくなったかなぁと思います。
魔理沙がうっかり口にしてしまっていたその頃、
霊夢の方では、白井黒子に能力は
どういうものなのかと問われていた。
「そう、ねぇ…」
霊夢は考え込んでいた。
こちら側──つまり幻想郷側に
一切関与していないこの人達に言うべきか…。
言わない方が良いのではないのか…。
と悩んでいるところに、
『──…霊夢、うっかり言っちゃったんだぜ。』
と、反省の色がない魔理沙のテレパシーが
霊夢の耳に入る。
「(´Д`)ハァ…
あんたは馬鹿なのかしらね…。」
美琴達には聞こえないような小さな声で霊夢は呟いた。
『すまんすまん。
で、だ。説明した方が良いよな』
戸惑ったような魔理沙の声がテレパシーを通じて聞こえてくる。
「そうね…。
ちょうど良いわ、こっちにも少し関わりがある子が居てね。
その子達にも話しましょうか。」
魔理沙の言葉に考え更けていた霊夢は
決意したように顔をあげて、魔理沙にそう返す。
「霊夢…?」
少し声が聞こえたのだろう。
隣にいた美琴が訝しげに霊夢の顔を見つめていた
『どこ集合に、ってもこっちは居候させて貰っててな。
夕飯を食べる時に説明するって言っちまったんだよ』
魔理沙から既に説明をすると言ってしまったことを
聞き入れた霊夢は、ため息をつく。
「ふーむ……。
なら、アンタの魔法でこっちを映せない?
声だけだと、本心か事実か分からないでしょ。
それに、こっちも説明出来るから良いのよね。」
説明するのに、どちらにもいちいち一つ一つ説明するのが
面倒だと思った霊夢は、魔理沙にこちら側と魔理沙側を
何かを媒介にして映せないか、と問いかける。
『りょーかいだぜ。
けど、そっちは人目がない所でしてくれよな。
こっちの事情はあまり知られたらダメなんだろ?』
どうやら映し出すことができるらしく、
すぐさま返事をくれたが、その声色は珍しく真剣だった。
「そうね…。
───…ねぇ、美琴。
私の能力を教える代わりになんだけど。
あまり人目がない場所って知ってる?」
霊夢は近くにいた美琴に、
人目のつかない場所がこの辺り一帯にないか聞いてみることにした。
「えっ?!…そうね。
風紀委員の支部って使えるかしら、初春さん」
霊夢の問いかけに、美琴は驚きながらも
近くにいた初春に一七七支部が使えないか聞いてくれた。
「あ、はい。使えますよ…。
でも、どうして人目がない場所なんて…」
突然のことだったが、どうやら使えるらしく
初春は戸惑いながらも了承してくれた。
「確かに、どうしてですの?
能力のことだけでしょう?」
能力を使うのならば屋内よりも屋外の方が
家具や建物が壊れる心配がないから、
気楽にできるものなのに……と思った黒子が霊夢に問いかける。
「こっちにもこっちの事情があるのよ。
とりあえず移動しましょう。そこで
──…私”達”の『全て』を教えてあげるわ。」
◆
【風紀委員一七七支部】
「それじゃあ、教えて…くれるのよね?」
風紀委員一七七支部に着いた霊夢達は
各々近場にあったソファに座って、霊夢の言葉を待った。
それから、初めて言葉を発したのは美琴だった。
「えぇ。まず、言っておかなきゃいけないことがある。
”このこと”は絶対に他言しないで欲しい。
”こちら側”にも少なからず影響が出るのよ」
あまりにも真剣な雰囲気と、その眼差しに
美琴達は気圧され背筋をビシッと伸ばしてしまう。
「こちら側…?」
聞き取った言葉の中に、意味深げな言葉があり、
初春はそっとその疑問をつぶやく。
「──…魔理沙、用意は良いわよね?」
霊夢は、おもむろにテレビの置いている
方向へ向き、ある少女の名前を口にした。
「魔理沙…?」
霊夢が突然何も映っていないテレビの方を向きだし、
ある人物の名前だろうか。
美琴達はその名前が誰なのか分からず呟く。
──すると、いきなりテレビの画面に
金髪の長い髪をした女の子と、
白く長い髪をした女の子
──そして、ツンツン頭の少年が映し出された
「…はあっ?!なんでアンタが!!」
まさかの人物に驚きを隠せなかった美琴は、
咄嗟に声を上げてしまう。
『うおっ?!ビリビリ?!!』
どうやら向こうもそうだったらしく、
驚いた声を上げていた。
『どうやら成功みたいだなー。』
金髪の少女は、不敵に微笑んで霊夢にそう言った。
「そうね…。」
その様子を見て、どこに行っても相変わらずだなと
霊夢は呆れてしまう。
『んじゃ、自己紹介するな!
私は、霧雨魔理沙!”幻想郷側”の人間だ。』
満面の笑みを浮かべた魔理沙が、
美琴達に自己紹介をする。
『幻想郷…?』
魔理沙の隣で、お茶を飲んでいたインデックスが
疑問を口にする。
「幻想郷って言うのは、何なの?」
美琴達にも何を指す言葉なのか分からず、
魔理沙に問いかける。
『それについては、
そこに居る奴の方が詳しいぜ』
にっこりと微笑みながら、魔理沙は顎で霊夢を示す。
「ハイハイ。後でね。
私は幻想郷の”管理者”の一人。博麗霊夢よ。」
その様子にまたもや溜息をつきながら、
霊夢は上条達に自己紹介をする。
『か、管理者?!』
上条が驚きの声を上げる。
どうやら幻想郷というものの偉い立場にあることに気付いたようだ。
「まあ正確には”守護者”なんだけど……。
そんなことより気になってると思うしさっさと説明するわね」
少しだけ遠くを見つめながら、霊夢はそう言ったものの
すぐさま説明するためにテレビ画面の方向へ向き直った。
「え、えぇ…」
困惑しながらも美琴達はしっかり聞いているようで、
黙って説明を促した。
「まず、幻想郷についてね。
幻想郷は”忘れ去られたもの”が集まる世界。
こっちの連中からすれば【異世界】って
言った方が無難かしらね。」
今まで謎だった幻想郷という言葉。
それはひとつの世界であるという説明に
上条達も美琴達も驚きを隠せないでいた。
『異世界…?』
アニメやSFの世界でしか耳にしない単語。
本当にそんなものがあるとは思っていなかった上条は
霊夢の発した言葉を反復した。
「えぇ。この”世界”とは違う。
『別次元』の世界ね。
──別次元と言っても、
私たちが”住んでいる世界が”って訳じゃなくて
幻想郷以外にも沢山あるんだけどね。」
幻想郷という世界が、上条達のいる学園都市からして
”異世界”という訳ではなく、
幻想郷以外にもまだまだ自分たちでは分からないほど
たくさんの世界があるのだと霊夢は言う。
霊夢のそんな説明を聞いていたメンバーは
静かに、ただ黙ってその話に耳を傾けていた。
「私たちは、その『幻想郷』から、こっちに来たのよ。」
言うべきことは終わった、と言わんばかりに
霊夢は言葉を切ってしまった。
『何か理由があるからか?』
幻想郷という霊夢や魔理沙が住んでいる世界に
何かしら大変なことが起きたから、
学園都市に来たのではないかと思った上条は
うるさく高鳴る鼓動を必死に抑え込みながら、
上条からして、テレビの向こう側にいる霊夢に問いかける。
「──…いや、理由はないけど」
その様子を知ってか知らずか、霊夢は素っ気なく答える。
『ないのかよっ?!』
ツッコミを入れながらも、変に力が入っていた身体の
力が抜けていくのを上条は自覚する。
『まぁ(笑)息抜きに来たんだよ。
だから、何か厄介事を持ってきたわけじゃないぜ』
そんな様子を隣で見ていた魔理沙が、
笑いながら上条や美琴達を安心させるようにそう言った。
「そうなんだ…」
美琴も美琴で、何かあったから学園都市に来たのだと
思っていたらしく、安堵したように顔を綻ばせていた。
『まぁ、なんだっけ。
能力が何なのかだったよな?
私の能力は『魔法を扱う程度の能力』だぜ。』
そんな様子を見て、魔理沙は美琴達が知りたがっていた
自分の能力に関して、そう告げる。
「魔法を扱う、ですか……?」
聞き慣れない単語に、首を傾げながら初春は
疑問を口にする。
『あぁ、こっちで言うところの”魔術”だな。』
科学と魔術、両方の別々の力の世界を行き来してきた
上条にはすぐさま理解出来たらしい。
「魔術…?」
美琴達、学園都市サイドの人間は
初めて聞く言葉に首を傾げている。
「あら、よく分かってるわね。
流石に魔術側も奔走してるだけはあるってことか」
霊夢はにっこりと、意地悪げに微笑みながら
上条を賞賛とも皮肉とも取れる表情でそう言う。
『なんで奔走してるって分かったの?』
奔走して、いつも大怪我をして帰ってくる上条を
身近で見てきているインデックスが、
今しがた会ったばかりの霊夢がどうして知ってるのか、と
驚きで目を見開きながら、疑問を問いかける。
「うん?勘。」
大したものでは無い、と言わんばかりに
呆気なく霊夢はインデックスの疑問に答える。
『勘?!』
まさかの答えに、上条達は驚くしかなかった。
「あぁまぁ……気にしないで。
私の能力は『空を飛ぶ程度の能力』と
『霊気を操る程度の能力』よ。」
魔理沙には一つしかなかった能力が、
霊夢には二つあるようだ。
『2つあるのか?』
その事に気づいた上条が、霊夢に問いかける。
「えぇ。
本質についてだけど。
一つ目の能力、『空を飛ぶ程度の能力』は、
地球の重量なんて関係無しに、そのまま空を飛べたり、
”縛る”とか”囚える”とか、まぁ金縛りとかは一切通用しないし、
他人の能力も一切通用しないわ。
例えば、精神系の能力とか力は、一切通用しない。
こっちに『死を操る程度の能力』
ってのを持ったものがいるんだけど、
そいつの力も私には効かないわ。」
霊夢は上条の問いかけに肯定し、
名前だけ聞けば分からない能力の本質について
ササッと説明してくれた。
『簡潔に言うと、無敵状態になれる
チート能力って訳だせー。』
難しくて分からない様子だった美琴達に、
魔理沙が簡単に説明してくれる。
「そんな能力…ありですの?」
魔理沙の説明を聞いて分かったらしい黒子が、
呆気に取られたようにそう言葉を発した。
『まぁ、幻想郷とここはルールが違うからな。
幻想郷じゃ、幻想入りすれば勝手に能力を
身に付けたり出来るんだが、ここはどうやら、
無理矢理にでも能力を付けるための実験を
してるみたいだしな。』
幻想郷と学園都市。
このふたつでは能力に対して全く違うのだと
魔理沙の説明で美琴達は思った。
「幻想郷は、勝手に能力がついてくるの?」
能力開発を受けなければ、能力が身につくことなど
有り得ないと思っていた美琴が、
隣で呑気にお茶を飲んでいる霊夢に問いかけた。
「えぇ。幻想郷に入った時点でね。
まぁ、稀にって感じじゃないかしら
幻想郷がその人を気に入れば能力はついてくるわよ。」
どうやら、誰でも簡単に能力を身につけられる
ということではないらしく、
幻想郷が気に入ったものにしか能力は手に入らないらしい。
『まぁ、あまり気にしなくていいぜ。
確かにこことは違うかも知れないが、
お互い、こういう関係になったんだ。』
誰にでも能力を身につけられる、という言葉に
羨ましいと思っていた佐天や初春を知ってか、
魔理沙は苦笑いをしながらそう言った。
「そう言えば、霊夢さんは
幻想郷の管理者と言っていましたよね?」
心の内で思っていた気持ちに気づかれたことに、
気恥しさと情けなさを感じた佐天が、
紛らわすように話題を変えた。
『あぁ。それは気になったんだが、
一体管理者っていうのはどういうものなんだ?』
どうやら上条も気になっていたらしく、
聞いていただけでいた霊夢に、そう問いかける。
「そうね。私ともう1人いるんだけど……。
幻想郷には『幻と現実の境界』と『博麗大結界』
って言うのがあってね。
その二つが幻想郷自体とも捉えられるんだけど……。
『幻と現実の境界』って言うのが、
妖怪の賢者「八雲紫」って言う大妖怪が管理していて、
『博麗大結界』って言うのが、
代々私たち”博麗の巫女”が管理してるのよ。
だから、私と紫を合わせて『管理者』って
言われてるのよ。それについては
まぁ、幻想郷創造時にまで遡らなきゃならないから
また今度ね。説明する時があったら言うわ。」
上条の問いかけに、霊夢はなるべく簡潔に
”管理者”と呼ばれる者の立場について説明した。
『博麗の巫女…?』
何か思い当たる節があるのか、
インデックスは驚きに目を見開きながら、そっと呟いた──。
──第4話へ
ご覧いただきありがとうございました。
第4話更新は出来れば4月頃までには更新したいですが
きっと第2話更新日を見て頂いた通り、
何ヶ月以上振りになるかもしれません。