九尾と幻想の巫女の力を持つ転生者   作:霧ケ峰リョク

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取り合えず更新。
今日で最終話を投稿したいです。


一気に終幕

『ッ!? 霊夢、今すぐ奴等を迎撃しろ!!』

 

九尾の声によって正気を取り戻し、魔力を込めた拳を男二人に向かって振るう。

子どもの拳だからと油断したからなのか、男二人は障壁を張るだけで何もしなかった。

そしてそれが命取りに繋がった。

魔力が篭った拳は障壁をいとも容易く砕き、男の腹部を貫いた。

 

「え………ガフッ」

 

男は信じられないと言った様子で口から血を吐き出して地面に倒れ、ピクピクと痙攣して死んだ。

いや、死んでないか。まぁこのまま放って置けば間違いなく死ぬだろうからその表現は間違ってはいないだろう。

実際殺す気でやったんだし。

 

「あ、アリア………?」

「残念。遅い」

 

相方がやられて放心している隙に手刀で上半身と下半身を物理的に分かれさせる。

鮮血が飛び散り、そしてもう一度上半身と下半身をくっつけた。

とは言っても一度斬った以上ダメージは蓄積されてるし、よほど酷く動かさない限り暫くしたらくっつくだろうし問題は無い。

まぁこっちも治療しないと死ぬけど。

 

「ったく、いきなり襲い掛かってきて―――いや、まぁ暗殺される経験があったから別に良いか」

 

そう言って血を拭い、倒れた男達を見る。

時間が経過するごとにその身体に魔力が覆っていき、女性の使い魔の姿を現した。

 

「なるほど、守護獣………だったって事か」

 

だとするならばもう興味は無い。

襲ってきた相手が人でも獣でも全員殺せば良いのだから。

 

「ん? 何だこれ」

 

ふと視界に入った十字架のが付いたベルカの魔道書を拾い上げる。

 

「………紫天の書? じゃ、ないよねぇ」

 

駄目だ、思いだせない。

凄く似ているって言うのに、何かを忘れているのに思い出せない。

 

凄く大切なことだったはずなのに―――思い出せない?

 

「………おいおい、一体どう言う事だ?」

 

突如、同じ年頃の子どもの声がした。

声がした方を向き、視界に入れる。

そこに居たのは以前喫茶店で見かけた女の子達と、見知らぬ男の子だった。

 

「あの二人を追いかけてたら瀕死で、しかもその下手人は金髪オッドアアイって………どこぞの殺す覚悟(笑)を言うオリ主とかかよおい」

 

さらりと失礼なことを言う男の子。

オッドアイの何が悪いんじゃ、こちとら生まれた時からオッドアイだったんだぞ?

なのにそういう評価って………。

 

「てかその瞳の色、聖王のあれじゃぁ―――」

 

瞬間、僕の首筋にトンッと叩いたような衝撃が走った。

そして意識が遠のいていく感覚に襲われる―――って、あれ? この展開、前にもあった様な?

 

+++

 

「全く、今回もいつも通りですね」

「そうだねシュテるん」

「いずれにせよ、世界は霊夢を殺したいようらしいからな」

「だったら私達はそれを許しません。どれだけ繰り返そうが構わないですから」

 

気絶させた霊夢を紫天の書に取り込みながらユーリたちは宙に浮いている少年少女たちを見上げながら呟く。

 

「はてさて、これはどうしましょうかね。レヴィ」

「わ、私が………居る?」

「さぁ? 取り合えずいつも通り行えば良いんじゃないのかな?」

「まさか………プロジェクトFATE?」

「ふむ、やはり無限ループはそう簡単に抜け出せないようだな」

「えっと………ドッペルゲンガー?」

 

自分達と似た姿形をしたシュテルたちを見て少女達は驚愕と困惑が入り混じった表情で見ていた。

だがシュテル達はそんな少女達に興味の欠片も示さず、黙ってこの場を去ろうとする。

 

「おい待てよ」

 

刀を握った一人の少年が少女の首もとに刀を置いた。

 

「今、その本の中に入れた奴をどうするつもりだ?」

「どうするつもり? 帰って愛でる。それだけですよ」

 

少年の怒りに満ちた問いに対しユーリは呆気からんに答える。

その態度に少年は憤怒の混じった顔で叫ぶ。

 

「ふ、ふざ………ふざけるな!! どんな奴でも、どんなに酷い事をしてても二人も殺した奴をこのまま黙って連れ帰させると思っているのか!?」

 

それは法を管理する者として当然の摂理。

罪を犯した者を捕らえ、罰する。それが世界の常識だった。

だけれど、それをユーリたちは鼻で一笑する。

 

「ああ、うるさいですよ? 滅び行く世界がそんな法を語っても意味なんか無いですよ」

 

ユーリは邪悪で他者を見下す顔でそう言って、少年の腹部に黒い大剣を突き刺した。

 

「あ…………がっ?」

「二人殺した? 違いますよ、二人じゃなくて二匹。それも守護獣です。霊夢と野良猫、皇と畜生では命の価値が違うんですよ」

 

そう言いながら黒い大剣を引き抜き、冷酷に告げる。

 

「そもそもあなた方は全員が私以下、それなのに皇に楯突こうとするなど片腹痛い」

「それに君さ、魔力だっていいとこCじゃん。自分の事ちゃんと分かっているの?」

「レヴィよ。分かっていないからこそ場違いな舞台に上がろうとするのだ。こんな塵芥のせいであのような悲劇に繋がったのだからな」

 

ユーリ、レヴィ、ディアーチェの三人が少年に辛辣な言葉を投げつけ―――、

 

「これは返しましょう。こんな雑草が居ようが居まいが関係はありませんがね」

 

少年の傷口に魔力を込めた蹴りを叩きこんで、吹っ飛ばした。

 

「ではユーリ、帰りましょう。そして永劫回帰を始めましょう」

「ええ。それでは、十の尾を持つ獣に虐殺されるのを祈ってますよ」

 

 




最近なのはのSSで流行り始めている。
・魔力が無くても強いオリ主
・魔力が少なくても戦い方次第で格上の相手に勝つオリ主

この作品は上の二つのアンチテーゼのようなものです。

戦い方次第と言うのは力が互いに拮抗しあっており、差が極端に少ないからこそできるものと考えております。
ですのでAAランク以下が主人公勢に勝つことは未来永劫ありません。
Sランク以下が傷をつけ、SSSオーバー以上がようやく戦いになる感じです。

ただ乱暴に力を振るうだけで防御は砕け散り、攻撃は効かない。
水鉄砲と宇宙戦艦大和のような感じです。
はっきり言おう、何この化け物?
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