駄作品劇場・残骸   作:夢現図書館

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第22話

 

 

 20XX年。

 某日、日本全土を全世界からミサイルが飛来し『白騎士』と呼ばれる機械鎧、通称『IS』が撃墜したと言う『白騎士事件』が発生した。世に『IS』、正式名称『インフィニット・ストラトス』が認知された事件でもある。

 『白騎士事件』で白騎士が飛来するミサイルを須く撃墜し奇跡的に被害及び二次被害無く死傷者無し……そう、報道された。その後、『女尊男卑』の風潮が蔓延る様になり、社会環境が激変した。ISは女性にしか使えない……故に女性が尊くISが使えない男性は卑しいと言う風潮に。

 

 その結果、数多くの悲劇が世界各地に降り注ぐ事となった。

 

 

 

 

 

 

 

「」

 

 白い天井。曇る視界。一定間隔のソナーの様な音が聞こえる。

 

——……■■■い。■■た■■■。

 

——■、う。■■た■。

 

 言葉にならない言葉。身体は最早、機能する部位は僅かしか無く、虫の息とはこの事だろう。無機質な音、視界が薄いが故に音の感覚だけが研ぎ澄まされる。

 

『……コレで何人目だろうか?』

 

『数えるのが野暮なくらいだな……。アレだろ、女性権利団体の冤罪行為……ISの存在を傘にやりたい放題……』

 

『気に入らないと言う理由だけで死ぬのは悲劇以外、何物でも無いだろうに……』

 

『交通事故で片付けるのはどうかと思うな。今朝のニュース、アレは明らかに故意の仕業だろ……‼︎ 人の命を何だと思って居るんだろうな、今の女の連中は』

 

『止せ……‼︎ 何処で誰が聞いて居るのか分からないのだぞ……‼︎ 女性権利団体の耳に入ったらクビじゃ済まないぞ』

 

『全員総辞職ってか? やれるもんならやってみろよ……‼︎ 病気になった時や怪我した時、誰が診るんだろうな……後悔しても遅いぞ』

 

『確かにそうだが……。それに産婦人科の先生も嘆いていたな』

 

『ああ、医療費が高過ぎるって言われてISで脅されて泣く泣く無償にさせられた上に男子が産まれたからって退職に追い込まれたそうだ……本当に酷ぇ話だ』

 

『免許制も怪しくなって来たな……特に女医の場合はよ』

 

『……ああ、合格してねぇのに免許降りるってどんだけアホな真似になってんだ……。病院すらも女尊男卑に侵食されたら医療崩壊待った無しだな』

 

『モンスターペイシェントが激増しているしな……俺達も辞めるか。アイツらは何を言っても無駄だしよ』

 

 視界が薄いが故に聴覚が敏感になり外から聞こえて来る声。その声で自身に何が起きたのか客観的ながらも思い出した。

 

 『女尊男卑』、『IS』、『冤罪』……。それらは最早、概念と化していた。

 

——……■■■発、■■は、

 

 家の部屋で過ごしていた。しかし、突然爆発に巻き込まれた。その次に覚えていたのは倒壊した柱に潰された事、だった。あの後の事は覚えて居ない。何が起きたのかその時は分からなかった……だが、それらの単語が組み合わされば、自ずと答えは出て来るだろう。

 

 

 外の声が聞こえなくなった。恐らく立ち去ったのだろう。機械の音だけが静かに過ぎて行く。

 

『やっと見つけた』

 

——■■?

 

 時間が分からない。ただ、また別の声が聞こえた。高い音、女性のモノだろうか?

 

『……貴方の願い、叶えてあげる。それまで、おやすみ』

 

 声は、途絶えた時、意識も途切れた。

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