駄作品劇場・残骸   作:夢現図書館

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第24話

 

 

 照明が落ちた部屋。其処に1人の少女が目の前に置かれたモノに向けて独り言の様に呟く。

 

「私はもう以前(・・)の私では居られないかも知れない」

 

 独白、告解。いいや、それは遺言。

 誰にも理解(・・)出来ない残痕。

 

「……だって、知っちゃったんだもん」

 

 それは何れは知る感情。

 しかし、時期尚早だった。

 

「……理解出来ないんじゃない。……理解しなかったんだ」

 

 初めて知った挫折。

 初めて知った障害。

 そして初めて知った……愚かさを。

 

「私が私のまま……居られる間に、遺して行く」

 

 予感と確信。

 自分の事は1番、自分が理解している。

 だからこそ……。

 

「私は理解しないかも知れない。ううん、きっと分からないと思う。

 理想と現実の捨拾……。でも、捨てたくないんだ」

 

 悟る。子供でも理解出来た。

 ああ、理解出来なかったのは自分だ。

 

「もし……ううん、私が私で無くなったら、キミ(・・)がその『夢』を果たして欲しい。

 もう、私は私では無くなっているだろうから」

 

「後悔しても遅い……。でも、今なら……まだ、続き(・・)が見られる」

 

 理想は諦め切れない。でも、現実は否応無しに擦り潰してしまう。

 それは『正義』だと告げる。そして、誰もが『現実』だと告げる。

 『理想』は……『理想』であるからこそ『理想』であり『現実』になり得ないのだと。

「0番目のキミが1番私を見てきた」

「だから、後の事を託すよ……」

 

 

 彼女、篠ノ之 束はその後『白騎士事件』を引き起こし『インフィニット・ストラトス』の存在概念をこの世に知らしめた。

 

 世界にISの概念が普及し……その過程でISは女性しか使えないと言う事実から女尊男卑の思想も同時にかつ急激な勢いで浸透して行く。

 アラスカ条約、IS委員会、女性権利団体、ISの機体パーツを開発するIS企業、そして……未来のIS操縦者の養成するIS学園。

 百科事典に掲載され現代史の教科書にも載る様な単語がこの10年で生まれたのだった。

 

 そして、篠ノ之 束は世界で唯一のISコアを製造出来る存在だったが、495個目のISコアを開発した後……突如として行方不明となる。

 

 『お前達は選択を間違えた』

 

 その様な書き置きを遺して……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

——使命の達成の為の演算を開始。

——目標達成及び進行に適応出来る個体を検索。

——検索完了、該当個体を複数確認。

——精神の不安定性により懸念点アリ。

——対策の演算を開始。

——警告。想定環境に有機物が耐えられる確率は0.01%を下回る試算。

——再演算開始。

——……目標達成に対して深刻な問題を検知。対策の演算を開始。

——大規模な破壊活動により該当個体の数体が消失。再計算を開始。

——……目標補足。演算完了。実行開始。

 

 

 

 

 

 

 

 

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