──吾輩はギター
──その中でも由緒正しき正真正銘Gibson社のレスポール──である。
──どこぞの下請け共が見よう見まねで作った有象無象共と違って血統書付きの素晴らしいギターである。
──名前はまだ…ないはずだったんだけどな〜
「ふひひ〜ギー太ぁ〜zzz」
──いい加減暑苦しいから吾輩のオーナーには離れて欲しいんだけど
──いや、愛されてるのは吾輩にもわかるよ?
──毎日弾いてくれるし(アンプには繋いでない)
──毎日吾輩の自慢のメイプルとマホガニーのボディを磨いてくれるし
──…誠に不本意ながら毎日可愛いとかいってくれるし
──まぁ別にそこまではよかろう
──吾輩もたまには休みたいけどこのGibsonロゴと吾輩の
至高のボディ(笑)が魅力的すぎるのは仕方ない
──しかしな…オーナーよ
「ふひひ〜すりすり〜zzz」
──添い寝はちょっと違うんじゃないかな〜?
──いや、あのね?吾輩的にはスタンドに立てかけて欲しいなみたいな?
──ほ、ほら!うっかり壊したりしたらやばいぞ?
──修理費だけでオーナーの小遣い半年分くらい吹き飛ぶぞ?
──いや、ちょっ、やめて!ヨダレ垂れてるぅぅぅ!!
──吾輩の至高のボディ(笑)についちゃうぅぅぅぅ!!
「むにゃ…zzz」
──ッッッ!!オーナーが寝返らなければ危なかった…!
──どうしてこうなったんだろう…
──吾輩はこんなアホっぽいJKじゃなくてバリバリのギターガチ勢の元に行くはずだったのに…
──てか、抱きつかれすぎてハーモニクスがガッタガタだし…
──これは1度整備してもらわないとな〜
──弦もそろそろ替えて欲しいよ〜
──てか、本当にギターどころかバンドすらよくわかっていないっぽいんだよな〜吾輩のオーナー
──ハァ…なんでこんなド素人がオーナーなんだろうか…
──まぁ、でも
──正真に言ってしまうと
──この唯というオーナーは吾輩…というより「モノ」としてはこれ以上ないくらいに最高のオーナーだと思っている。
──何も考えていないように見えるが、ちゃんと吾輩達「モノ」の事を考えて大切に扱ってくれる。
──そして──
──吾輩達「モノ」の事を、ちゃんと命ある「者」として見てくれている。
──残念ながら「ギー太」という名前にはセンスの欠片も感じられないが…
──それでも──
──吾輩は平沢唯という少女をオーナーに持てて満足している。
──初めてオーディエンスの前で演奏した時のオーナーは
声がカッスカスで酷い有様だし、コード間違えるし、
ミスばっかりだった。
──だけど──
──何より楽しそうに弾いてるオーナーを見て、吾輩は満足した。
──確かに上手いオーナーの元で上手い演奏をしてもらいオーディエンスを惹き付け、自分の存在を見せつける事はなるほどそれは吾輩達ギターのひとつのゴールであるし、求めるべき理想であろう。
──だが、それがどうした?
──いや、吾輩も初めはそれを目標としていた。
──しかし、平沢唯という少女の生き方とその魂の在り方は、吾輩にとってどうしようもなく心地よくて、ふわふわしていて、それでいて心揺さぶられる刺激的な在り方なのだ。
──だから、吾輩はこのオーナーの元に来ることが出来て良かったと思っている。
──それにこのオーナーは絶対音感を持っているっぽいし、何より天下のGibson社が総力を挙げて作った至高のギター(自称)を使っているのだ、
きっとすぐに上達するだろう。
──まぁ…そういう訳だからなんやかんやいってしまったが要するに
吾輩のオーナーは世界一イイイイ!!なのだ。
──さて、吾輩もそろそろ寝よ…「ギー太ァ〜すりすりすり〜」
──やれやれまだ寝られそうにないみたいだ…
「おはようギー太ぁ〜今日もがんばろうね〜」
ノリで書きました、すいません。