──吾輩はギターである
──正式名称はギブソン・レスポール・トラディショナルと言われる由緒正しき血統をもつ最高峰のギター(自称)である
──そして名前はギー太である
──オーナーのネーミングセンスが絶望的すぎるのである…
──そして
「すぴー…ぐごごご…すぴー…ぐごっ…ぐごごごzzz」
──この隣でちょっと女の子があげちゃいけないレベルのいびきをかいてるのが吾輩のオーナー「平沢唯」である
──ん?途中息詰まってるよね?大丈夫?
──てか、なんでまたギターと添い寝してるんだろうな〜
──吾輩抱き枕じゃないんだけどな〜楽器なんだけどな〜むしろ硬いから寝られなくなるはずなんだけどな〜…
──もう高校2年生になるんだからそういう事はそろそろやめにしよ?ね?頼むからさ〜
──吾輩の魂の叫びはいつ届くのだろう…
──とゆうか早くメンテナンスしてほしいよ…もう弦は半年以上替えてないし、オーナーが吾輩を着けてるのに転んだり倒れたりするから吾輩の計算された至高のボディ(笑)は生傷が絶えないし…
──どうか吾輩のオーナーにギターの正しい知識を教えてくれる真面目な後輩がはいってくれないかな…「先輩!ちゃんと真面目に練習してください!」とか「ちゃんとギターのメンテナンスはしてください!」とか言ってくれる子来ないかな〜
──吾輩的には容姿は小柄で可愛らしくて黒髪でネコミミが似合いそうで尚且つツインテならベストだ
──そんなやつ存在しないな、うん
──あ〜でもオーナーの妹君は割と理想に近いかも、とゆうかオーナーの妹君ってスペックおかしいよね
──妹君──憂殿は弾かれてる吾輩目線だと普通にオーナーよりセンスあるし上手い
──まぁオーナーはあれもあれでいい味だしてるからいいけども
──そもそも憂殿は日常生活面でのスペックが頭おかしい
あれは家事万能とかいうレベルじゃないし割とどこに出しても恥ずかしくないくらいの仕上がり方だ
──憂殿を見た時の衝撃は至高のギター(自称)の吾輩の上位機種である究極のギターであるカスタムモデルを見た時と同じくらいの衝撃だった
──しかしながらそんな憂殿もオーナーと吾輩の添い寝は何も言及しないし止めない何故だ
──そうして吾輩は、考えることを、やめた──
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──そういえば夏に合宿に行ったっけな…確か…軽音部で唯一の真面目枠でBa担当の、秋山澪殿の提案で
──まぁオーナーとDr担当の田井中律殿に加え、key担当の琴吹紬殿が海で遊んでしまい、結局夜まで吾輩たち楽器は放置されたんだけれども
──別に寂しくはなかったぞ?仲間がいたし…
──そ、そういえば紬殿はやたらテンション高かったな〜もしかして合宿とか初めてだったのかな?
──おかげで澪殿は相当苦労したみたいだ、南無三
──とは言ったものの、オーナー曰く澪殿が一番エンジョイしてたらしいがたぶん嘘…とは言いきれないんだよな…
──その後は割としっかり練習した気がする
──そして、例によって例のごとくオーナーと律殿が疲れてグダグダになった
──しかしなオーナーよ
「もう疲れた〜」
「オイッ!!」
「だってこのギター重いんだもん〜」
「選んだのお前だろ…」
──さすがに吾輩泣くぞ?
──しょうがないじゃんレスポールなんだから…
──カッコ良さと性能の両立には重さを犠牲にするしか無かったんだよぅ…
──澪殿はよく言ってくれた
──まぁ、そんなこんながあって結局練習は一旦お開きになって
──その後に「アレ」をやったんだっけな──
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まったく本当に嫌になる──
「りっちゃん!ムギちゃん!準備出来た?」
「OKだぜ唯〜!」
また律と唯が変なこと思いついて──
「こっちも大丈夫みたい〜!」
それに加えて初めての合宿でテンションがハイになったムギが悪ノリしたのだ──
今はたくさんの手持ち花火を演奏する唯の後ろに並べて、それらを一気に点火して「フェスごっこ」なるものをするらしい
どうせ上手く行かずに微妙な感じで終わるんだろうな──
これが終わったらまた練習を再開しよう──
「終わったら本当に練習再開するからな〜!」
「わーかってるって」
「ふふっ」
「それじゃあ最後の曲!いっくぜー!!!」
次の瞬間──
目が焼けてしまいそうなくらいの光が視界を埋め尽くす──
そして──
その光に慣れた視界で見た唯の姿は──
私の原点だった──
その光景は私たちが武道館を目標にした時のことを思い出させてくれた──
ずいぶん昔に律と2人でフェスのビデオを見て、ベースをやろうと決めたきっかけを思い出させてくれた──
そして──
恥ずかしがり屋で──
臆病で──
怖がりな私が──
いつかこんな弱い自分を克服してみせるという
夢を、目標を、思い出させてくれた──
「Oh Yeah! Oh Yeah…ってあれ?もう終わり?」
「予算がな」
「次はもっと…」
そのたった数十秒は、私の脳裏に焼き付いて離れないだろう──
そして、私の原点となって私のことを支え続けてくれることだろう──
「武道館でやるなら花火はピンクが…
「それじゃ子供っぽいって…
「かわいいじゃん!…
早速唯と律は武道館の話をしているみたいだ──
それなら──
「武道館行きたいなら、とりあえずこれを超えてからだな」
まずは前の軽音部を超えてからだ──
演奏のあとに恐ろしいなにかがあった気がしたんだけど…
何だっけ?──
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──あの「フェスごっこ」とかいう遊び、派手で楽しかったな〜
──吾輩もいつも以上にロックなハートとフロントのピックアップが熱を持っていた(気がする)
──オーディエンスがもっといれば良かったのにあいにく澪殿だけだったんだよな〜
──それにたった数十秒と短かったから次はもっと出来る時間を増やして欲しいな〜
──まぁそれでも澪殿は何か大切なものを見つけたらしいし、いいかな?
──その後、何かのCDを聞いてものすごく怖がっていたけどなんだったんだろう…?
──次の日は割と普通に練習して帰ったんだった
──それと、やっぱり吾輩のオーナーは飲み込みがはやいんだよな…もはや異常と言える程に…これはギターとしては楽しみだ
──でも、1つ覚えたら1つ忘れるのは致命的だ…!
──おっと、回想してたらだんだん日が登ってきたな。そろそろ憂殿が起こしに来る時間だ
──さて、吾輩もそれなりに瞑想したし、今日も1日頑張れそうだ
──しかし…オーナーは一晩中吾輩を抱いて寝てたのか…
もう尊敬するぞオーナーよ
「お姉ちゃーん!朝だよ!起きて!」
──マイスウィートエンジェル憂殿が来た!
──であるならばオーナーも
「ん〜…おはよ〜うい〜」
──起きてきたか、まぁちゃんと受け答え出来てる分、頬ずりはしてこないだろうな。今日は平和d「おはよ〜ギぃ太ぁ〜」あぁ、おはようオーナー今日は一段と大人しいなどうし「ギぃ太ちゅ〜」ま、待て待て待て待て待てぇぇぇええい!!ちょっこのパターンは初見だぞ!ちゅー!?ギターにちゅーはどっからどう考えても頭おかしいだろぉ!!う、憂殿ぉ!助けてくださいませ!!
「お姉ちゃんは本当にギー太が好きだね〜」
──嘘だと言ってよバー〇ィ
「ギー太ちゅぅぅううう「──ぎゃああああッッッッ!!!やっやめろオーナーァァァ!!やっやめ──」うぅぅぅぅううう」
キュッ、ポンッ!!☆
──あぁ無情──
──────────────────
「今日も一緒に頑張ろうね!ギー太!」
──あぁ、出来る限りな──
「またまた〜そんな控えめになっちゃって〜」
──!?
「私がいつからギー太の言葉が理解できないと錯覚していた?」
──なん…だと…?
バシッ
「いたっ!なに〜?澪ちゃん」
「何やってんだ唯は」
「ギー太が本当は話せるのに話さないからカマかけたの!」
「何…やってるんだ本当に…」
「いつか話せるように頑張るよ〜!」
「あぁ…」
「ギー太ァ〜返事をしておくれぇ〜」
──オーナーよ…さっきのは内部機関に悪いからもう2度とやらないでくれよな…
「ギー太ァ〜」
けいおんを…すこるんだ…すこれなかった俺のかわりに
1期4話の澪はどんな気持ちだったんでしょうね
セリフがないから気になるで候
ちなみに作者目線だとギー太ってたぶんスタンダードじゃなくてトラディショナルだと予想。まぁここは勝手な解釈なのでお気になさらず。