この異世界を神様と旅します   作:もつもつもりー

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第2話を手に取って頂いた皆様ありがとうございます。
まだまだ未熟ですが精進していきたいと思います。
それでは第2話始まります。


第2話

~ギリドニア~

炎の国というだけあって国に一歩足を踏み入れただけで賑やかで、活気のある雰囲気が伝わってきた。

…やべ、なんにも食べてないからお腹空いた。お腹がすいて力が出ない…

道の真ん中で俺は倒れた。

こんなとこで…倒れちまって…

 

倒れている俺を心配する声が聞こえた。

「大丈夫ですか?」

そこで俺の意識はどこかへ消えた。

 

 

…天井?

目を覚ますと俺は誰かの部屋で寝かせられてると気づいたのは少し遅れてからだ。

「…ん…ここは…?」

「よかった!目を覚ましたのですね!」

この声はさっき倒れている時と同じだ。それにしても体が重い。寝転んだまま目だけを動かすと瞳の色は緑で、金髪が綺麗な17歳くらいの女がそばにいた。(かなり巨乳に目がいったことには触れないでおこう。)

「道の真ん中でいきなり倒れてしまうのですもの。驚いてしまいますわ」

理解した。きっと彼女に俺は助けられたのだ。そしてここは彼女の部屋。

彼女は俺にスープを与えてくれた。さらに体が動かないのを知るとわざわざスプーンを俺の口まで運んでくれた。

それにしても

「あんた誰なんだ?さっきから親切にしてくれているが」

一瞬ポカンとした顔をしたが彼女は答えてくれた。

「困った時はお互い様なのですよ」

眩しいくらいの笑顔だ。いつか悪いことに巻き込まれなければいいが、、

「それにしても、ありがとな。」

「いえいえ、あなたは放浪者なのですか?」

「放浪者?」

言葉が分からなかったわけじゃない。無意識の内に聞き返していたのだ。

「放浪者というのは7つの国どれにも所属していない人のことを言うのですよー」

放浪者…きっとそうなのだろう。この世界に来たのはつい昨日の事だし、正直7つの国どれに味方するつもりもない。どうして戦争しているのかもよく分かってないしな。異世界へ飛ばされたならその異世界生活をエンジョイするだけだ。

『私の出番はいつなのだ?』

忘れてた。

『おい第1話で私が沢山喋ったからと言って何故第2話で出番を減らす!』

「そういうメタい事を話すな。作者だって頑張っているんだから」

きょとんとした表情で彼女はこう尋ねてきた

「誰かと話されているのですか?」

そうか。周りからはアレースの姿は見えなくて、俺は今までずっと独り言を言っていたってことか。そう思うとなんか恥ずかしくなってきたな。

「これは言ってもいいのか?」

聞かれないよう静かな声でアレースに聞いてみる。

『この世界では神に能力が与えられるのはとても珍しいことなのだ。言ってもいいが、もしお前の命を狙われることがあればこの娘も巻き込まれることになる』

先程身をもって体験したでは無いか。戦闘の中では殺らなきゃ殺られる。そんな戦闘にわざわざ彼女を巻き込むのはダメだ。

「なんでもない!独り言だよ!そうそう独り言!」

「倒れた後遺症出なければいいのですが…」

「大丈夫!大丈夫!ほんとに」

「そうですか…また何かあれば言ってください!きっと微力ながらお力になれると思います」

「ありがとう。何から何までほんとサンキューな」

あ、忘れるとこだった。

「あんたの名前を教えてくれるか?」

「わたくしの名前ですか?わたくしはレーフィアです。あなたの名前は?」

「俺の名前は…名前は…」

出てこない。の俺の名前はなんなんだ。どうしても思い出せない。お金の単位の時もそうだったが、前の世界の記憶がゆっくりと消えていってる気がする。

「名前が無いのですか?」

いや、ないのではなく思い出せないのだ。しばらく沈黙している俺にレーフィアはこう提案した。

「では私が名前を差し上げるというのはどうでしょう!」

この世界で名乗る名前が無いのは困る。俺は彼女に名前をつけてもらうことにした。

しばらくすると彼女が口を開いた。

「そうですね…折れない心という意味で、クシルというのはどうでしょう?」

「クシル。別に悪くないんじゃないか?」

「そう言っていただけるとありがたいです!」

クシル。それがこの世界での俺の名前になる。

別れ際にレーフィアは護身用として短剣と、10000Gをくれた。

「色々ありがとな。今度あった時は俺が何かお返しできるようにしとくよ」

「はい。期待して待っています!」

別れ際も彼女は笑顔だった。

 

 

 

 

 

 

「なぁ、今からどこに行くんだ?」

『私が決めることではない。主であるお前が決めることでは無いのか?』

思いついた!

「目的地のない旅をしよう!この世界を知り尽くすんだよ!人間がこの世界に転生するってのは珍しいことなんだろ?だったら人間である俺がこの世界で体験したことを本にする!異世界見聞録つってな!」

元々目的もなくブラブラするのが好きなのだ。絶好の機会。逃すわけにはいかない。

地図を買い、目的地のない旅の始まりだ。

平穏な旅を始めようと思ったこと矢先の事だった。

 

「きゃぁぁぁぁっっっつつつ!!」

 

辺りにいた人の視線が一気に声の方へと向く。

声の方では6人の男が女を誘拐しようとしていた。女は目の周りに布でおおわれ、周りが見えていないようだった。腕を掴まれながらも必死に抵抗しているのがわかった。

助けるんだ。

本能的にそう考えた。

「彼女困ってるじゃないですか。離してあげてください」

 

「なんだてめぇ?俺達に殺されたいようじゃん?そんなんだったら殺してやるよォ!へっへっ!」

 

誘拐犯のうち剣を持っているのは3人。剣の持ち方がなっていない。おそらく剣を使い慣れていないのだろう。…剣道で培った技術なら初心者3人程度は倒せる。そう確信した。意識を相手の方に集中させる。

1秒が何十分にも感じる。

1人目、剣を振り上げたたき落とす一撃。遅い。脇が開いている。脇腹を切る。

2人目、剣を振りかぶったまま突進してくる。遅い。重心が傾いている。足を掛け、そのまま倒し、転がらないように地面へと伸ばした腕を切る。

3人目、下から剣を切り上げる。遅い。左肩を後ろに引き、敵の攻撃を避け、その勢いを殺さずに肩を刺す。

短剣を残りの誘拐犯達に向け、静かに告げる。

「次は誰だ?」

 

「ひぃっっ!やってられるかよ!こんな奴!」

「3人ともやられるなんて聞いてねぇよ!」

「テメーら逃げるぞ!」

 

残ったヤツらは馬に乗ってどこかへ逃げていった。

 

誘拐されていた人の元へ行き、縛られている目の周りの布をほどく。

「あの…助けていただき、ありがとうごさいます。」

「いえいえ、困った時はお互い様ですよ」

俺を助けてくれた彼女の言葉だ。

すると彼女は不思議そうな表情をして、こう聞いてきた。

「クシルさんですか…?」

「えっ?」

この世界で「クシル」という名前を知っているのは彼女しかない。

布がほどけて、女の顔があらわになる。

「レーフィア!」

「クシルさん!」

まさかこんな所で会うなんて!運命ってのは本当にあるのかもしれない。

「今回は恩返しが出来て良かったよ」

「まさか1日に2回も会うことになるなんて想像もしませんでしたね!」

「そういや、なんで誘拐なんかされそうになってたんだ?」

「…実は私はこの国の王位継承権第3位なのです…それで、私を人質にとって国に対して脅迫すれば…」

「国に対してわがままを言える…と」

「そうなんです…」

「まぁ、そんなくらい表情するなよ。おめーは笑ってる方がに似合ってるぞ」

「そうですか…そう言えば先程まで何をしていたのですか?」

「俺は旅をするために地図を買ってた。そしたらいきなり悲鳴が聞こえるんだもん。びっくりしちゃうぜ」

「旅…あの、その旅に私も同行させて頂けませんか?」

「うん?」

この人は何を言ってるんだ?ギリドニアの王位継承権第3位なのに、こんな名もない旅人について行くと言っているのか?

「勿論、無茶言ってるのは分かります。でも、あなたが側にいれば私も誘拐される事はなくなると思うんです!」

「俺がレーフィアを守れるなんて確証はないんだぞ?」

「それは誰がそばにいても同じです。何より私は、ギリドニアの外の世界を見てみたい。私の知らない他の国を見てみたいのです!」

少し悩んで、こう答えた。

「わかったよ」

「ほんとですか!?ありがとうございます!」

 

 

そんなこんなで俺とレーフィア、(とアレース)でこの世界の旅をすることになった。

のんびり俺はこの世界を旅しようと思う。

そのためには不安因子であるレーフィアを狙う者達を倒さねばならない。

「俺に教えてくれ。お前を誘拐しようとしていたヤツらの事を」

俺は覚悟を決めた。




初めましての方は初めまして。そうでない方はお久しぶりです。どうも「もつもつもりー」です。
前回と比べると量は1000字程度増えました。うp主の体力の都合上大体2000文字で終わる予定が、かなり増えてしまいました。読みずらければすみません。
また次回もよろしくお願いします。
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