すみません結末を意識しすぎてどんどん難産に……
「9!こっちへ来ないで!」
そう言いながらも45は銃口を9へと向けてしまう。
しかし、9はまっすぐに45の方へと向かってくる。その瞳には狂気じみた信頼の色に満ちている。
「聞いてるの9!避けて!」
45は自分の指に力が入っていくのを感じる。銃口は9に当たるように自動で調整されていく。もはや45の意思で発砲は避けられない。
間に合って!
45の思いに反して銃弾発射される!放たれた銃弾はまっすぐと9の方へと向かっていき、9の顔を――
――かすめていった。
「45姉!信じてたよ!」
9はポケットから何かを取り出す。それはジョンから受け取った最後の注射器だった。
「9!それは!」
「最後の一本だよ!大事に使ってね!」
9はすれ違いざまに45のポケットにそれを入れた。そしてそのまま森の奥へと走り去っていく。
「……まったく、手のかかる妹だこと」
45は自ら切断した射撃アシストを再起動する。システムは正常に作動し、目の前から迫ってくる鉄血兵たちを捉えた。
「さあかかってらっしゃい。最期まであがいてみせるわ」
不敵な笑みを浮かべながら、引き金に指をかけた。
「……あら?」
45は首をかしげる。さっきまでこちらへと向かってきていた鉄血兵たちの動きが止まったのだ。そしてそのまま、後退していった。
「せっかく格好つけたんだから戦わせなさいよ……」
=*=*=*=*=
ジョンは拳銃の引き金を引く。乾いた爆発音が響き、鉄血の人形が倒れた。
「これで最後か?」
そう呟いたジョンに416は銃口を向け、引き金を引いた。
「これで最後よ」
ジョンの後方から忍び寄っていた鉄血兵が倒れた。
「あっぶねえな。俺に当たってたらどうする気だ」
「何よ、私が外すわけないでしょ?」
「……そうだな、サンキュー」
「今なにを悩んだのよ!?」
声を荒らげる416をジョンはなだめる。
「それよりG11を呼んでくれ。9が戻ってくる前にやっておきたいことがある」
「わかったわ。……何をする気なの?」
「なーに、ちょっと改造するだけさ」
「……ちょっとで改造できる人なんていないわよ」
416はやれやれと首を振りながら、G11に通信を入れた。
=*=*=*=*=
「それで、どう改造する気なの?」
「まずG11にも戦闘に参加してもらう」
「え~、でも銃ないよぉ」
「416の銃を使えばいい。念のために9にとりに行かせてよかった」
ジョンはバッグからHK416を取り出す。
「それは私のダミーの!?」
「ああ、一丁だけ無事なものがあった。ロックは……G11のシステムの方で解除させる」
「そんなことができるの?」
416の質問に答えたのはジョンではなかった。
「できるよ!指揮官ならね!」
「9!もう帰ってきたの!?鉄血の奴らは!?」
「大丈夫だよ416、一度撤退していったみたい。それより指揮官、私の銃もG11に使わせることはできない?」
「まあ可能だと思うが、おまえはどうやって戦うつもりだ?」
「私は指揮官と一緒にこれでいいよ」
9の手には火炎瓶が握られている。
「放火魔コンビの爆誕か」
「それより指揮官、私は何をすればいい?」
「そうだな、416の立ち位置のバリケードを強化しておいてくれ。あとは障害物の設置だな。できるか?」
「うん!強固なバリケードと火炎瓶を活かせる障害物だね。了解!」
「一を聞いて……」
「……十を知るだねぇ」
=*=*=*=*=
ジョンはG11の首元からコードを抜く。
「なんとか間に合ったか。調子はどうだ?」
「う~ん特に変わりはないよ」
「そりゃよかった。じゃあ射撃練習だな。最初のうちは慣れない銃で戸惑うかもしれないが――」
ジョンの言葉を二発の銃声が遮る。
「問題ない」
G11は銃を両手に持った銃を掲げた。その両方から硝煙が立ち上っている。
「……すごいな。最適化までは出来なかったはずなんだが」
ジョンはG11が撃った柱を見る。中央にほぼ重なるように弾痕がついている。
「でもこれ疲れるよぉ」
「今回だけだから我慢してくれ」
「ちょっと指揮官!G11とイチャイチャしてないで配置について!そろそろ来るよ!」
9が上の階から大声を出した。
「よし、戦闘開始だ!絶対に死ぬなよ!」
「了解!任せて指揮官!」
「私が死ぬわけないでしょ?一番多く敵を倒すのは私よ」
「死なない程度には頑張る」
「ははは、まったくよくそれで小隊なんて組んでたなお前らは!」
ジョンは笑いながら、鉄血兵が来る方向へと目を向けた。
@3