プリコネR、TVアニメ化が決まりましたがどのように放送するんでしょうね?メインストーリーをアニメ化するのか、アニメオリジナルのストーリーにするのか楽しみですね!
アヤネとクルミに案内された部屋で、俺は2人から手当てを受けている。まだ幼い子供だと思っていたが、それにしてはどこか手際がいい。
「いつつっ……」
「っ!?ご、ご、ごめ、ごめんなさいぃ……」
「だ、大丈夫。ちょっと薬が染みただけだからな、クルミのせいじゃない」
とりあいず傷が酷い頭、防具は付けているがそれでも完全には防げなかった腕を主に手当てしてもらっている。
腕の方を担当しているアヤネは既に包帯を巻く段階まで進んでいるが、頭の方はクルミが慎重に薬を塗っている為、それ程進んでいない。
『それにしても坊っちゃんも災難だったなー。スズメのドジに巻き込まれるなんて人、そうそういないんだぜ?』
「そうなのか?」
「うん、そうだよ。スズメ、ドジばっかしちゃってるけどそれで誰かを巻き込むなんて全然聞かないし」
それはつまり俺の運が悪かったと言いたいのか?まぁ、その通りなんだが……にしてもあんな爆発を起こすのに巻き込まれる人がいないとか、狙ってやっているわけじゃないのに凄いな。
「ねぇ、お兄ちゃんはこの区画に何をしに来たの?」
「まぁ……観光だな。この辺りがどんな所なのか知りたくてな」
「お、お兄ちゃんは……ランドソルの人じゃないんですかぁ……?」
「ああ。少し前に訪れてな、だからまだこの街の事をよく分かっていないんだ」
ちなみにコッコロ曰く、記憶喪失の事に関しては追求されない限りは喋らない方がいいとのこと。話を信じてもらえるならともかく疑う人もいる以上、怪しまれる可能性が考えられるからだそうだ。
「そうなんだ。でもここには観光できるような所はないよ?この辺りは家とかが沢山あるだけなんだ」
「ん……そうなのか」
確かに『ランドソル観光ガイドブック』にもここ以外の事は特に載っていなかったような……あっ。
「アヤネ、クルミ。それとぷうきちも、ちょっと聞いていいか?」
「え、えとぉ……な、何ですかぁ……?」
「私達に答えられる質問なら何だって答えるよ!」
『俺も、ちょっとした事だけなら答えられるぜ』
腕の手当てを終えたアヤネはそう言って胸を張る。自信満々みたいだし、まぁ、何よりこの建物内にいる以上は少なからず何かしら知っているはずだよな。
「この建物────救護院ってのは何なんだ?スズメはここを管理している人のメイドと言っていたが」
『ああ、サレンの嬢ちゃんだな』
「えっと……孤児院みたいな感じかな?親や世話をしてくれる人がいない子供が生活する為の場所なんだ」
孤児院……そういえばそんな言葉も書いてあったな。なるほど、そういった子供がここで……ん?という事は、アヤネとクルミには──────
「お兄ちゃん……?あ、頭の方も終わりましたけど……」
「あ、ああ……ありがとな、クルミ。アヤネも、助かった」
「えへへっ♪」
手当てをしてくれたアヤネとクルミの頭を俺は両手で優しく撫でる。アヤネは嬉しそうに笑い、クルミも嬉しそうではあるが恥ずかしいらしく、モジモジしている。
「ねぇ、お兄ちゃん!またサレンディア救護院に来てよ!この街のこと、色々と案内してあげるよ!」
「それは……ありがたいが、ランドソルについては自分で知っていきたいんだ。悪いな、アヤネ」
確かに街の住人なら知っている事もたくさんあるだろう。だが自分で歩いてみて、新たな発見を見つけるのも中々楽しいもんだ。そのおかげでスズメやアヤネ、クルミと出会う事も出来たわけだしな。
「えぇ~っ」
「アヤネちゃん……お、お兄ちゃんを困らせたら駄目だよぉ……」
「なら、ここに遊びに来るってのは?それならいいでしょ?」
「まぁ、それ位ならな」
『遊び』と言ってもどんな遊びがあるのか俺にはさっぱりだが……今度来る時までに調べておいた方がいいかもしれないな。
「本っっ当にごめんなさいっ!!や、やっぱりこの場で切腹をしてお詫びを────」
「いや、だからやめろって」
手当てを終え、アヤネ達と少しの間喋った後────そろそろ帰ろうと玄関まで案内してもらうと、駆け付けたスズメが再び頭を下げてきた。確かに俺は怪我を負ったがスズメに悪気はなかったし、手当てもしてもらった。
他の人はどうだか分からないが、ずっと謝り続けているスズメを怒るのも可哀想だしな。
「ならスズメ、今度来てくれた時に何かご馳走してあげるってのはどう?」
「ふぇっ?今度……とは?」
『アヤネ達、さっきこの坊っちゃんと遊ぶ約束をしたんだよ』
「そ、そうなんですか?」
ぷうきちから話を聞いたスズメは目を丸くして俺に尋ねてくる。まぁ、自分の失敗に巻き込んだ上に怪我をさせてしまった人がまたここに来るとは思っていなかったんだろう。
「ああ、いつかは決まっていないけどな」
「それは、その……私もお嬢様もなかなか子供達と遊んであげられないのでありがたいんですが……い、いいんですか?」
「断る理由がないからな」
それも理由の1つだが、ランドソルで知り合った人達はまだまだ指で数えられる程度だからだ。『気軽に喋れる人が多いのはいいこと』、とコッコロも言っていたしな。
「……分かりました!それなら今度来た時には私がお料理を振る舞ってあげますね!」
「わ、私も……お、お手伝い、してもぉ……?」
「はい、いいですよ♪クルミちゃんは私よりも料理が得意ですからね、きっと美味しく作れるはずです!」
へぇ、そうなのか。スズメやクルミの料理の腕がどの位なのかは知らないが、楽しみにしていていいだろう。
「それじゃまた来る時は伝えるから。またな、スズメ。アヤネとクルミ、ぷうきちも」
「はいっ!お待ちしていますね!」
「ばいば~い、お兄ちゃんっ!」
「ば、ばいばい……」
『じゃあな、坊っちゃん!』
「あ、ああ、主さま!?そ、その怪我はどうされたんですかっ!?何をやったんですか!?」
「あー……えっとな、これは……」
「と、とと、とにかく早く診療所に!あぁ、どうしてこのような事に……っ!?」
その後──────宿屋に着いてからコッコロに怪我の事を驚かれたのは言うまでもない……。
当初はサレンも名前は明かさずに登場させるつもりでしたが、一度に登場するキャラが多くなってしまう為、やめました。
とりあいず『サレンディア救護院』の面々とは出会ったので自分の中では良しとしています。