自分の小説では珍しく真面目回です…
ちょっと難しくて、上手く出来てないかもですが、どうかよろしくお願い申し上げます。
感想もお願いします!挿絵はもう少しお待ちを!
「ふむふむ…つまりネプギアは、今の状況が全く身に覚えがないのか」
「…はい…何て言うか、記憶が植え付けられたような感じがして、全く身に覚えがないはずなのに、経験をしたような気持ちの悪い感じがします…でも、私にはお姉ちゃんを殺してない記憶もあって…なんか、別の世界に来たみたいなんです…」
ネプギアはとりあえず、今の自分が思っている事を碧に話した。
もぅ自分でも何を言っているのかもわかってない。
だけど、彼女は他に頼る人が居なかった。
誰でもいいから、この話しを聞いてほしかった
だけど、こんな突拍子もない話を誰かが信じてくれるのか?
ネプギアは、気付いたら自分が歴史の違う別の世界に来たと言っているようなものだ。しかも、記憶が二つもあるなんて更に可笑しい事でもあった。
だが、碧から帰ってきた言葉は以外な一言だった。
「そうか…わかった。つまりは意識だけか、もしくはパラレルワールドのネプギアが入れ替わったか、こっちに飛ばされた可能性があるな…」
「え?…碧さん?」
ネプギアは碧が、真剣に今の自分の状況を考えてくれていた事に驚いた。
今の自分が言ってることなんて、正直に言ってしまえば支離滅裂でわけがわからない事だらけだ…
なのに彼は、その言葉を信じている。
「あ、碧さん?私の話…信じてくれるんですか?」
「ん?信じてるの何も、ネプギアは俺の仲間だ。だから、助けるのは当たり前だろ?」
と、碧は優しい笑顔をネプギアに向ける。
その顔はネプギアが見たことのないような、優しい笑顔だった。
いつもふざけてて、子どもっぽい性格で、エッチなことを言ってみんなを困らせている碧とはおもえなかった。
「さて、じゃあネプギアの記憶がどれぐらい悔い違っているのかを調べるか。ネプギア。お前が元々持っていた記憶の方を話してみてくれ。どれぐらい、今の状況と違うか聞かせてほしい」
「あ、はい…わかりました」
ネプギアは焦る気持ちを落ち着かせて、碧に自分の記憶の事を話し始めた。
⚫︎⚫︎⚫︎
「なるほどなぁ…そっちの記憶だと、犯罪神はみんなと共に倒した事になっていて、ゲババーンなんて武器は存在してなかった。で、その後特に平和で、別次元に飛ばされた事件以外は特になし。で、俺はその事件から少し経って、ゲイムギョウ界に飛ばされた事になってんのか」
「は、はい…どうですか?…ここでは、具体的にどうなっているんですか?」
ネプギアは恐る恐る碧に聞いてみる。
実際のところ彼女は今の状況を理解していない。例えこの世界が自分のいた世界と違うとしても、どこがどう違っているのか、具体的にわかってないのだ。
だから、こうして、話せる相手が居るのは、自分の状況を考えられるのでありがたい事だ。
ちなみに2人は目立たないような場所で話をしていた。ネプギアは色んな意味で有名だから、目立ってしまうからである。
「まぁあれだな。まず違う事は、犯罪神は倒したけど、犠牲が沢山あったって所だ。それはお前もわかってると思うが、ネプテューヌ達だ。みんなはゲババーンの武器により命を奪われた…後は別次元の事件は特にこの世界では起きてないってこと…後は、俺が来た時間だな」
「え?…えっと…こっちの世界では…碧さんは違う時間に飛ばされたってことですか?」
ネプギアがそう言うと、碧はうなづいた。
「こっちの歴史だと、俺はちょうどネプギアがギョウカイ墓場から助け出された時に来たんだ。」
「そ、そうなんですか?!」
ネプギアは驚いた。ギョウカイ墓場から助け出された時期は今から数年前だ。この時点でネプギアが持っていた記憶と食い違いがかなり出て来た。
「じゃあ、碧さんはその後どうしたんですか?」
「ああ、こっちの世界に飛ばされた俺は、モンスターに襲われていた所をお前とコンパ、アイエフに助けてもらったんだ。んで、その縁から俺も旅をすることになったんだ」
「碧さんと…旅をしてたんだ…」
「ああ…それから、俺は…そっちではなんて言ってるかわからないけど、世界と繋がる力、ワールドリンクを手に入れた俺は、ネプギア達と一緒に犯罪神達と戦った」
ワールドリンク…どうやら、こっちの方でも碧はネプギアの知っている碧の能力を使えるようだった。
「で、その結果は分かる通りだ…俺は仲間を失い、女神として残った仲間も、心を閉ざしてしまった。そんで話すのは今回が久しぶりだ…でも、別人らしいけどな」
「ごめんなさい…」
ネプギアは碧に頭を下げる。
碧が言っている残った女神とは多分、ネプギアのことだろう。自分に言われてるようになったネプギアは何と無く、後ろめたさがでてしまった。
それと、いつもとは違う、碧の悲しいような、嬉しいような表情が更にそう感じさせるようだった。
「ネプギアが謝る必要はないよ。俺はお前と話せて嬉しいんだぜ。こうやってお前を助けることもできる」
「はい…あ、碧さん…他のみなさんにはなんて説明したら…」
「いや、やめておけ。お前をまだ恨んでる人だっているし…言っても逆に心配かけるだけだ。まぁぶっちゃけ信じて貰えないのが普通だしな」
碧は真剣な顔でネプギアに止める。
そんな表情も見たことがないので、ネプギアはビクと身体を強張らせた。
「えっと…じゃあ、なんで碧さんは私を信じてくれたんですか?」
「ああ…俺は、ネプギアみたいな状況になったのを自分の世界の漫画か、アニメで見たことがあるんだ…」
「!?じゃ、じゃあ私がこうなったのって…」
「ああ、何か、違う世界の力が働いてるんだ。とりあえずわかってることは…ネプギアがパラレルワールドに来たってことだ…」
「パラレルワールド?」
首をかしげるネプギアに、碧は地面に絵を描いた。
どうやら絵が上手いのも一緒のようだった
地面に碧は枝分かれした矢印を書いた。
「説明するとだな、パラレルワールドってのはこんな感じに枝分かれしていてる世界のことで、<あり得たかも知れない世界>なんだ。」
「あり得たかも知れない世界?」
「ああ…別次元の世界とはちがい、存在は認識されてはいるが、一切かかわることは出来ないとも言われてる。まぁネプギアは関わってしまったが…とりあえず、簡単に言うと、もし、ネプギアが犯罪神との戦いでこんな未来もあったかもしれないってこと。それがパラレルワールド。」
ネプギアはそれを聞いて、身体が震えた。
仲間を家族を殺した世界があったなんて…
自分は、仲間を家族を殺す可能性があった事じたいが、信じられないし、信じたくなかった。
ネプギアはそんな自分の可能性に、自分が怖くなったのだ。
「大丈夫か?ネプギア…」
「わ、私は…な、仲間を…家族を…いやぁ…私は…」
ネプギアは涙を流して、顔を覆った。
自分の醜い部分か嫌だった。仲間を殺してしまう世界が自分が存在したのが許せなかった
そんなネプギアを碧は優しい抱きしめた。
「ネプギア…しっかりしろ…お前はやってない。お前は悪くないんだ」
「で、でも!私は仲間を殺してしまう可能性があったんですよ!?それがこの世界…わ、私は自分が怖いです!もしかしたら、これから私はみんなを手にかけてしまう可能性だって…」
「ネプギア!!」
碧はネプギアを真っ正面から見た。
その目には強い意志があり、ネプギアはそれを見て、言葉を止めた
「ネプギア…みんな誰だって、正しい心を持っているわけじゃない。みんな、弱い部分だってあれば醜い部分だってあるんだ…だけどな…どんな人も、それに負けないように心と向き合って生きていくんだ」
「心と…向き合う?」
「ああ。ネプギアはこの世界では負けてしまったかもしれない…でも、それだけじゃないだろ?お前はみんなと助けて合いながら犯罪神を倒したじゃないか。」
碧の言葉は深く、ネプギアの心に響いていた。
ネプギアと碧はまだ、こんなに長く会話した事はない。
だけど、その言葉はまるで長い関係の者から受け取るような言葉にネプギアは感じた。
「あ…碧さん…ありがとう…ふふ…変態なだけじゃなかったんですね」
「おいおい…ひどい言い方すんなよ…なるほどな。そっちの世界の俺はそんな感じのままなのか…」
「え?」
「いや、気にすんな…さて、話を聞いて…とりあえず、やっと思い出した。ネプギア…お前をこっちの世界に連れてきた理由がわかったぞ」
「本当ですか?!」
「ああ、今からそれを取り除いてやるよ…ワールドリンク!」
碧はワールドリンクを発動させる。世界と繋がる力により、碧の手は変化していく。
その手はまるで…
鬼の手だった。
「あ、碧さん?」
「ちょっと首ごめんな…ほい!」
グキァャ!?
と醜い声が響いたと思ったら、碧の鬼の手には、醜い容姿をした怪物のような存在が捕まっていた
「な、なんですか?!これは…!?」
「これは…妖怪、枕返しだ。こいつは枕を返すことで別世界に人間を送り込むような事が出来るんだ。んで、それを見て楽しむゲスな妖怪だ。パラレルワールドに来たのはこいつが原因だよ。さぁ枕返し…死にたくないなら、わかるよな?」
碧は枕返しと呼ばれる妖怪を、握りつぶそうと力をこめる。
枕返しは焦りながら姿を消した。
「ふむ…これでネプギアは元の世界に帰れるはずだ」
「あ、あの…碧さん…ありがとうございます」
「気にすんな…お前はお前の世界で頑張れよ。こっちはこっちでなんとかするからさ」
碧はまた、見たこともないような優しい笑顔でネプギアにほほえむ。
そして、ネプギアの身体はしばらくすると光だした。
「あ…」
「じゃあなネプギア。そっちでも元気にやれよ?」
「あ、碧さん……あ!」
帰る瞬間だった。またネプギアに記憶が流れ込んできた。
せされは、碧とこの世界で出会った記憶、そして、共に戦った記憶。
そして、仲間を失い悲しんでいた私を慰めていた記憶。
そして、碧さんに恋に落ちた記憶…
それがネプギアの頭に流れ込んだ。
碧がなぜ、悲しそうな、嬉しそうな表情をしていたのか、理解出来た。
それは…
ネプギアは目から、涙を流していた…
⚫︎⚫︎⚫︎
「碧…さん…」
目を覚ますと、そこはベッドの中だった。
時刻は7:00
外からは、ネプテューヌがイストワールに怒られている声が響いていた。
「…うぅ……ううう…」
ネプギアは知らず知らずのうちに泣いていた。
なぜ、泣いてしまったのかはわからない
だが、涙が止まらなかった。
その日はずっと泣き続けた。
まるで、パラレルワールドの自分の分まで涙を流したようだった。
ネプギアの流した涙…
そこにはどんな想いがあったのか